IS - イチカの法則 -   作:阿後回

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織斑達やイギリスの代表候補生との邂逅とイチカのことについてです。


第3話 無粋な客

Ichika side

 

2時間目も終了し、マドカ達と話をしている時だった。

 

「ちょっといいかな?」

 

織斑達が声をかけてきた。

「なに?」

「いや、二人だけの男性IS操縦者だから仲良くしようと思って声をかけたんだ。」

こいつは何を言っているんだ?

「生憎こちらにはあんたと仲良くなる理由がない。」

「なにを言っているんだい?二人だけのIS操縦者なんだから助け合うべきじゃないのか?」

どうやら自分のしたことを理解していないようだな。

「はあ、あんたのせいでこの学園に入学するハメになったんだ。あんたがISを起動しなければ俺は普通に暮らしていけたんだ。まずはそこから謝るべきじゃないのか?」と言うと、

「なぜ秋一が謝らなければならない。それに秋一が仲良くしようと言っているんだ!仲良くなるべきだろう!」

篠ノ之が自分勝手な意見を述べてきた。

 

(なんだこいつら。)

 

俺が文句を言おうとすると、

「随分自分勝手ですね。兄さんはあなたがISを動かさなければ、平凡な日常を過ごしていたんですよ!」

マドカが先に言ってくれた。

「なんだと!」

「もう行こう箒。この人達はオレ達と仲良くなるきはないらしい。」

織斑達はどうやら行ったようだ。

 

「ありがとうマドカ。」

「それにしてもなんなのよあいつら。一応あんたの兄なんでしょう?イチカと全く違うじゃない!」

「いいよ、メモリー。それにしてもあいつら一層性格が酷くなっていたな。あとメモリーその発言は控えてくれ、そのことは一応秘密なんだ。」

「わかったわよ、イチカ。でもあんたよくあいつらと一緒に住んで居られたわね。」

「だから耐え切れなくなって家を出たんだよ。それにしてもあいつら俺に気づかなかったみたいだな。」

「それほど兄さんのことや家族のことを知らないのでしょう。」

「もうこの話はやめよう。」

 

「ちょっとよろしくて。」

 

なんかまた誰か来たようだ。

「なんかようか?」

「まあ!何ですの、そのお返事は!私に話かけられるのも光栄なのですから、それ相応の態度というものがあるのではないのですかしら?」

(チッこういうタイプか。)

女尊男卑に染まったタイプの人間だ。ISが作られてから、こういう女尊男卑(ゴミ)みたいな性格の人間の女が増えてきた。

 

「はあ、俺にはあんたにそれほどの価値があるとは思えないがな。」

「まあ?この私が代表候補生ということも知らないのですか?」

「生憎、兄さんや私は礼儀も知らない人間に礼儀で返すほどお人好しではないんですよ。」

「貴女少し場の雰囲気というものを考えてくれないかしら?」

どうやらマドカ達もイラついているようだ。

(織斑達の後に続けてこんな連中がきたら普通イラつくよな。)

「そういやあんた代表候補生とかいってたな。」

「そうですわ!代表候補生です。エリートなのですわ!」

「なあマドカ、何人かうちの第三世代兵器の適正を検査しに来たんだが全員適正不足で帰った連中のことだったよな。」

うちの第三世代兵器は、作られているが元々マドカ用に作られた地獄人スペックのものだけに上手く使える特注品なのでたくさんのIS操縦者が来たが、全員適正不足で帰っていったのだ。

「はいそうです兄さん。『あれ』を使える人材が候補生どころか代表にもいなかったそうなので、今は一番適正のある私のISに取り付けられています。」

「ふうん......じゃああの程度兵器が扱えない人間だということはマドカより格下の人間なんだね。」

「何ですって!男風情が私をバカにしますの。」

「もういいよ帰って。君の顔を見ていると不愉快だ。」

「もういいですわ!もう1人の男性IS操縦者に声をかけに行きますわ!」

 

そうして金髪女は織斑のところへ行っていった。

 

「結局あの人何がしたかったんだ?」

「自分が『すごいんですよ』とでも言いたかったんじゃない?」

 

「兄さん、あの人が『禁句』を言ってもキレないでください。お願いします。」

「わかってるよ。」

「えっと『禁句』って何よ?」

「メモリーには言ってなかったが俺は自分の尊敬する人、つまり『ロベルトさん』や『マーガレットさん』、『植木君』みたいな神を決める戦いで俺に大切なことを教えてくれた人達をそのことを知らない人間が悪く言うとキレてしまうんだよ。」

 

「えっと、どれくらいキレると怖いのよ?」

 

「ピーク時、えっと神を決める戦いの1次選考時くらいにキレるかな?」

「兄さん前に1度女権団の人達が来た時にキレかけてあちらの交渉を破談して追い帰しましたからね。それに、プラスさん達も《一度キレたら山一つ壊すまで止まらない』とか言ってましたから、気をつけて下さい。」

 

「わかったわ。出来る限りあんたの『禁句』には触れないようにするわ。」

「わかったならいい。俺もわかったから、出来る限りキレないように気をつけるよ。」

その後、会話を終了し席へ戻ることになった。

 

 

 

だが俺達は知らなかった。俺がキレる機会がこんなにも早くくることを..................




今回は早めに投稿出来ました。
誤字、脱字等あればよろしくお願いします。

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