真剣に私と貴方で恋をしよう!!   作:春夏秋冬 廻

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第90話投稿。


第90話 LOVEかわかみ、特別ゲスト登場?

――2009年 5月12日 火曜日 PM6:00――

 

  side 川神百代

 

目覚ましの音が部屋に響き渡っている。

 

私はかぶっている布団から手を出し、目覚ましを見ることなくスイッチを押して鳴り響く音を止める。時間は確認するまでもない。6時だ。

 

まだ意識が半分眠ったまま寝返りをうつ。分かっていた事だが隣で寝ていたジンはもういない。朝の修練に行ったんだろう。

 

ジンは自分が起きた後、しっかり1時間後に目覚ましをセットして出ていく。私としては起きるまでずっと一緒にベッドの中にいたいが、ワン子と同じで朝起きて修練するのが日課になっているらしく、逆にそれをやらないと調子が悪くなるらしい。

 

朝の修練、私の場合は気が向いた時しかやらないけどな。

 

しっかし、あいつの体力はどうなっているんだ。昨夜の閨事も結構激しかったし、私は半ば気を失って眠りについたんだぞ。

だいたい2時間ぐらいの情事だったが、私は10回ぐらいイってしまったな……なんとなしに身体がダルイ気がするし、腰も微妙に痛いぞ。

 

なのにジンのやつはいつも通りに起きて、いつも通りの日課をこなしている。あいつがおかしいんだ。うんそうだ。私がそう決めた。

 

でも旅行での初体験以降、タガが外れるとまでは言わないがかなりの回数をこなしているな。お互いに身体を合わせる事の気持ちよさと心地良さを知ってしまったし……

物凄く俗物的に言っちゃあアレだが、2人してハマってるって感じだ。

 

これでいいのかと思わなくもないんだが……まあ今はいいか。とりあえず起き上がるまでの30分。至福の微睡みタイムを満喫しよう。

 

私の枕の横においてあるジンの枕を手に取る。あいつの匂いがする枕を抱き締めながら、あいつの温もりを感じる布団の中で、起きたばかりのこの時間を過ごすのが今の私の日課になっている。

 

出来れば時間ギリギリまでこのままでいたいのだが、旅行の時に決心したように、ゴールデンウィーク明けからお弁当を作っている。

これが以外と時間がかかる。6時半ぐらいには起きて作りださないといけないから、この至福の時間も30分ぐらいしか満喫できないんだ。

 

しかしあれだな。ジンのために弁当を作ってやりたいけど、ジンのベッドの中でずっと微睡んでもいたい。コレはある意味で究極のジレンマだな。幸せのジレンマではあるけどな。

 

そうこうしている内にもう30分経とうとしている。そろそろ起きて準備に取りかからないといけないな。名残惜しいが今度は昼の至福の時のために今は起きるか。

 

ベッドから降りて伸びをする。気だるさと腰の微妙な痛みは取れないが気になるほどでもない。瞬間回復を使えばあっという間だが、なんと言うか……幸せの名残だからなくなってしまうのもなんか勿体ないなから使わないようにしている。

 

情事の後、眠る私に着せてくれたんだろう、パジャマ代わりにしているジンのTシャツを脱いでベッドの上に放り投げる。上半身は素っ裸、下着は下しか着けていない。

その格好でジンの部屋にあるタンスの1段を開ける。すると不思議、私の下着や服が仕舞われている。

 

いや、不思議でもなんでもない。ただ単に私がジンの部屋に浸食しているだけだ。

 

あいつが帰って来てから寝る時はほぼ一緒。自分の部屋に着替えに帰るのが面倒くさいからジンの部屋のタンスの1段を勝手に拝借させてもらったのだ。今のジンは服も少ないからタンスの空きは十分あったしな。

ちなみに私の制服もジンの部屋のクローゼットに入っている。

 

ジンの奴も間違いなく気付いているけど何も言ってこない辺り、言っても意味がないと思っているのか、それでも構わないと思ってくれているのか……悔しいがたぶん前者だろう。私も言われてやめるつもりはさらさらないけどな。

 

下着とお揃いのブラを取り出し着ける。む、揉まれて大きくなったか? ちょっとブラがキツイような気がしないでもないな。まあ、1センチぐらいの増量なら今のでも問題ないか。本格的にキツクなったら買い換えよう。ジンのお金で。

 

制服を着込み部屋を出て洗面所へ。顔を洗って歯を磨いた後、調理場へ顔を出す。

 

「おはよう百代ちゃん」

 

「おはよう」

 

料理長さんの挨拶に言葉を返し、連休最後の日に自分専用に買ったエプロンを着けて調理場に立つ。気分は新妻。うん、悪くないな。

 

「それじゃあよろしくお願いします」

 

「はい、任されました」

 

この料理長さんが私の料理の先生だ。筋がいいと褒められたので俄然やる気になっている。

 

自分でも驚いている事なのだが、ジンに料理が美味しいと褒められたり、料理上手だと褒められると、『もっと美味しいものを作って食べてほしい』なんて乙女チックな思いが込み上げてくる。

私も女なんだなぁ。でも悪い気分じゃない。

 

「それじゃあいつも通り出汁巻き卵からやろうか」

 

「ああ」

 

今日の弁当も愛情たっぷりの最高のものにしてやるからな。待っていろよジン。

 

  side out

 

 

  side 暁神

 

なんで俺は今こんな所にいるんだろうか? 誰か説明してくれない?

 

目の前にいる奴に視線を送る。表現しがたい表情をしているな。

廻らせてガラスの向こうの連中に視線を送る。いっせいに逸らされた。おい。

隣に座っているモモに視線を向ける。嬉しそうに昼食の準備で弁当を広げてる。ここで食べる気かよ。

 

え? ここがどこだって?

 

学校には必ず存在する放送室だ。そして目の前にいるのが井上準。ガラス越しに見えるブースにいるのが放送委員のみなさんだ。

 

もうお分かりだろう。今日は火曜日。そして今は昼休み。そして放送室にいるモモと井上。校内ラジオ番組『LOVEかわかみ』がもうすぐ始まるのだ。

 

それでなんで俺がここにいるかというと、昼休みが始まり火曜日だからラジオがあるなと思いながらモモが弁当を持ってくるのを待っていたら、そのモモに問答無用で放送室まで引っ張られてきた、という単純明快な理由だ。

 

「あの〜モモ先輩?」

 

「なんだ?」

 

3段の重箱を広げている最中に井上に声を掛けられ、若干ながらも機嫌が悪くなるモモ。だがビビるな井上。向こうでAD役の女子生徒が掲げるスケッチブックにでかでかと『モモ先輩に準備いいか聞いて下さい』と書いてあるんだ。パーソナリティーの仕事をちゃんとこなせ。

 

「始めてもよろしいでしょうか?」

 

「ん? ああ、もう時間か。いいぞ、始めてくれ」

 

井上に言われてようやく開始時間が迫っている事に気付いたようだ。さっきまでの不機嫌を引っ込めてあっさりと答えるモモ。あからさまに安堵の溜息を吐いているな、井上も放送委員も。

 

「なあ、モモ?」

 

「なんだ?」

 

「もしかしなくても放送室(ここ)で弁当を食べるのか?」

 

「当たり前だろ」

 

当たり前なんだ……しかもお前、今日も箸を1膳しか用意してないじゃないか。ってことは見知らぬ放送委員の目の前で食べさせ合いをしろというのか。何なんだこの公衆羞恥プレイは。

 

すまんヤマ。この間お前に自重しろと言われたばかりなのにどうやらその約束は果たせそうにない。それどころか全校生徒に知れ渡ってしまいそうだ。

それでも、まあいいかと思っている辺り、どうやら俺もかなりモモの行動にほだされきたようだ。『バカップル』と揶揄されるのを否定できなくなってきたな。

 

お、どうやら放送が始まる様だ。ブースからキューのサインが出た。ちなみに放送委員の間では今回のモモの行動には触れない事で決まったようだ。

 

マイクのボリュームを上げ井上がいつもの口上を始める。

 

「ハァイブリバディ、ゴールデンウィークも終り5月も半ばに差し掛かって来たね。5月病対策はしてるかな? 今週もラジオ番組LOVEかわかみが始まるよー。パーソナリティーは俺、修行僧こと2年の井上準と――」

 

間が空いた。

 

いつもならこの後にモモの口上が続くのだが、今は俺に弁当を食べさせる事に集中(?)しているから気付いていない。目線で井上が俺に振ってくる。本当に俺はどうしてここにいるんだろうか。

 

差し出された出汁巻き卵を食べながら、モモの背中を小さく叩く。訝しく俺を見てくるので反対の手でマイクを指さすと、意図を察したようで小さく頷きやっと始まりの口上を上げた。

 

「人生、鴛鴦之契(えんおうのちぎり)暁神一筋! 川神百代だ!」

 

なにを言い出すんだいったい!? 危うく飲んでいたお茶を吹き出すところだったぞ!

 

何とかむせることなくお茶を飲み込み軽く睨むが、モモはどこ吹く風といった感じで全く反省の色がない。

 

いやもうバレてるからいいんだけどさ。改めて全校放送で言う事はないだろ。ああでも大丈夫か、たぶん殆どの人間が『鴛鴦之契(えんおうのちぎり)』の言葉の意味を知らないだろう。

知ってるヤマは呆れて凛奈さんはほくそ笑んでいるに違いない。

 

「ええっと……どうもすいませんねみなさん。今日はちょっと特別ゲストが来てるもんだらモモ先輩のテンションがおかしくなっております」

 

「おいハゲ。誰のテンションがおかしいだ。適当なこと言ってると関節外すぞ」

 

「急に素に戻んないでくださいよ! 物凄く心臓に悪いじゃないですか!」

 

そう言いながらも俺に文句があるような視線を向けるなよ井上。仕方ないだろ、放送委員のカンペに喋るなって書いてあるんだから。それといつ俺が特別ゲストになったんだ? それから井上、とっとと進行しろだとよ。

 

「では改めて今週のLOVEかわかみ。先ほど言ったように今日は特別ゲストが来てます。来てますっつーかモモ先輩が勝手に連れてきたんですけどね」

 

「私の昼休みは卒業するまで予約でいっぱいなんだ。火曜日だけは仕方なくこのラジオに出てやる。ありがたく思え」

 

指差す俺に気付いてブースの方を見た井上は、カンペに書かれていた言葉を見て慌ててパーソナリティーとしての仕事を始めた。

モモもちゃんと掛け合っているが、俺に弁当を食べさせる事は忘れていない。ちなみに俺、食べさせられるだけでモモはちゃんと自分で食べてる。まあ、1膳しかないのだから同じ箸なのは言わずもがなだが。

 

「相も変わらず自由奔放っスね……まあそこがモモ先輩らしいですけどね」

 

お前も苦労してるんだな井上。ていうか放送委員のみなさんも申し訳ない、こんな自由奔放な奴を野放しにしてしまって。これからはちゃんと俺が面倒みますので。

 

と、そんな事を思っているとモモとくだらない掛け合いをしていた井上が目配せをしてきた。紹介に移るんだな。分かった、いいぞ。

 

「はい! ではそろそろ特別ゲストの紹介に行きましょうか! と言ってもたぶんみなさん予想できていると思いますけどね」

 

「いいからとっとと紹介しろ。いい加減キレるぞ、私が」

 

「モモ先輩がっスか!? はい! 分かりました早くやりますから拳振り上げるのだけはやめて下さい!」

 

はい落ち着こうなモモ。今ここで井上をのしたら放送自体が終わってしまうだろ。まあ、それはそれで問題はないと思うんだが、1度はこういう事をやってみたかったしすぐに終わるのはしのびない。

 

振り上げた左拳を両手で包み優しく撫でてやる。途端に機嫌が良くなったモモは零れるような笑顔を浮かべると、唐揚げを摘んで俺の口元に運んできた。

 

「はい、あ~んだ」

 

声出しはNGだから口だけを空ける。だがモモの前に置いてあるマイクのスイッチは入っている。なにやってるか学校中にモロバレだな。もういい自棄だ。開き直ろう。

 

そんな俺たちを見て顔を歪める井上に、物凄く申し訳ない思いが湧きあがってくる。とりあえず俺の紹介を早くしてくれ。ほら、ブースの方の放送委員も早く進めろってカンペ出してるだろ。それに行動だけじゃモモを止める事は出来ないんだから。

 

「っとすみません。目の前の光景に驚いて声が出ませんでした。ちなみに何やってたかのツッコミはしませんよ。触らぬ神にたたりなしですからね。では、改めで特別ゲストの紹介。皆さんのご想像通りの噂のあの人。2年F組の編入生。暁神だ!」

 

「えっと、どうもよろしくお願いします」

 

やっと喋る事が出来たな。これでモモの行動を抑える事が出来るな。っておい、何つまらなそうな顔してんだよお前は。

 

さて、グダグダな始まりだったけどこの放送、ちゃんと進行して終わらせること出来るんだろうな?

 

  side out

 

 

  side 直江大和

 

教室のスピーカーから兄弟の声が聞こえてくる。

 

昼休みになった直後、物凄い勢いで教室に入ってきた姉さんに、拉致られるような感じで連れて行かれた兄弟。1分でも1秒でも一緒にいたいという思いからの姉さんの行動だと思っていた。

 

だが今日は火曜日。昼休みのラジオ番組『LOVEかわかみ』がある日だ。いったい兄弟を連れてどうするんだろうと思った矢先、スピーカーから聞こえてきた姉さんの甘ったるい声に、俺とモロとガクトは飲んでいたジュースを盛大に吹き出した。

 

無邪気に楽しがっているキャップとワン子。呆れ顔の京。そして俺たちの反応に眉をひそめ注意してくるクリス。きっとヒロとまゆっちも盛大なリアクションしてんだろうな。

 

いやしかし姉さん。そこまでして自分と兄弟の仲を生徒教師関係なく学園全体に広めたいのか。広めたいんだろうな……自慢したいんだろう。自分と彼氏がどれだけ想い合っているのかを。

 

そんな事はさておいて、スピーカーに耳を傾けよう。いったいどんな放送になるのか実は物凄く興味がある。

 

「しかし、目の前の光景が今でも信じられんのだが……」

 

「見た事は信じてくれ」

 

「ジン、こんなハゲは放っておいて弁当食べろ」

 

「俺の存在完全に無視ですかモモ先輩……ちなみにこの2人、1つの箸でお弁当を食べていますよ~」

 

放送室でもやっているのか姉さん……さっきも『あ〜ん』って声が聞こえたからまさかとは思っていたけど……ごめんなさい放送室にいるみなさん、意味はないかもしれないが心の中で謝っておきます。

 

「どこにいようと変わらないねあの2人」

 

「マイペースだからね。ジン兄もモモ先輩も」

 

そうだなモロ。それと京。それはいい意味でか? それとも悪い意味でか? どっちも駄目な気がするのは俺の気のせいじゃないはずだ。

 

「仲睦まじくていいではないか」

 

「そうよ! お姉様が幸せならそれでいいのよ!」

 

確かに仲睦まじくて幸せなのは俺も歓迎するよクリス、ワン子。でもそれにも限度ってものがあるだろ。特に最近は兄弟が姉さんにほだされて自重しなくなってきているんだ。

まあ、行き過ぎれば兄弟が窘めるんだが、最近その『行き過ぎ』の範囲がどんどん小さくなってきてるような気もするが……たぶん大丈夫だろう。

 

「ところでハゲ。はやくメール読めよ」

 

「そうしたいんですけどね、せっかく暁が来たんだから質問のメールが来るのを待ちましょうよ。できればその間に弁当食べ終えてほしいんですけどね……っと、そう言ってる間に何通かメールが来たみたいですので読み上げますねー」

 

やっとラジオらしくなってきたな。しかし兄弟への質問か……

 

「俺様たちも何か送ってみるか?」

 

「そりゃ面白そうだな! よし! やろうぜ!」

 

「キャップもガクトもなに馬鹿なこと言ってんのさ! 僕たちがジン兄に何を質問するの!?」

 

「モロの言う通りだよ。意味ないとこやるな」

 

アホな事を言い出したガクトとキャップを窘めるように突っ込むモロの言葉に同乗する。つまらなそうな顔をしてるけど、下手な質問すると怒られるのがオチだぞ。あの満面の笑顔で怒るのは怖すぎるからな。

 

「たくさん質問がありますのでどんどん行きますよー。まず『モモ先輩との馴れ初めは?』」

 

「なんだそれは……」

 

「私が中1、ジンが小6年の時のホワイトデーにジンが告白してくれたんだ!」

 

「そーですか……次! 『モモ先輩との出会いは?』」

 

「一応は生まれた時からだが、物心ついた頃っていうなら俺が2歳、モモが3歳ぐらいか?」

 

「それは普通に生まれた時からでいいだろ」

 

「生まれながらにしての幼馴染みですか……次! 『いつもモモ先輩と一緒に登下校してますけど、どこに住んでいるんですか?』」

 

「川神院の居候」

 

「ひとつ屋根の下、さらに同じ部屋で寝起きしているぞ!」

 

「それは言う必要ないだろうが!」

 

全くもってその通りだぞ姉さん。なにやら学校中のいたる所から悲鳴(じょしのこえ)怒号(だんしのこえ)が響いているが、恐らく姉さんのファンクラブたちだろう。俺は知らない。何も知らないったら知らないからな。

 

強く生きろよ兄弟。まあお前なら大丈夫だろうけどさ。

 

「俺様なんか興奮してきたぞ!」

 

「なんでガクトが興奮すんのさ!?」

 

「なんとハレンチな!」

 

「ハレンチって……しょーもな」

 

「ホント仲いいよな、あの2人」

 

「うん、家の中じゃいっつも一緒よ」

 

中の反応はいつも通りだし。きっとヒロも姉さんの発言を聞いて呆れ果ててんだろうな。まゆっちは慌てふためいていそうだな……松風暴走して一層クラスメイトに変な顔されてなきゃいいけど……

 

ていうか、今も質問続いてんだけど半分以上が姉さんとの関係ばかり。兄弟本人に対する質問なんて殆どない。あんな決闘までやって目立ったっていうのに、この学園の生徒からすれば兄弟の素性よりも姉さんとの関係の方が大事なのか。

 

ある意味で物凄いここの生徒らしいけどな……

 

「ほい次! 『モモ先輩と初めてデートした所はどこですか?』」

 

「それって付き合ってからか? それとも始めて2人っきりで遊びに行った時か?」

 

「普通は前者だろモモ。定番の遊園地だよ。ていうか当時小6にも関わらず俺が全部奢ったような……?」

 

「その頃から苦労してんだな……次! 『モモ先輩とはもうやっちゃったんですか?』」

 

「よし、そのメールを送ってきた奴、っていうかガクだろ? あとでお仕置きだから覚悟しておけ」

 

「ちなみに私はもう生娘じゃないからな」

 

「だからここで言う必要はないだろ! モモ!」

 

「何気に爆弾発言だな、モモ先輩……」

 

本当にいつまで続くんだろうか? このグダグダなラジオ放送は……




あとがき~!

「第90話終了。あとがき座談会、司会の春夏秋冬 廻です。今回のお相手は――」

「暁神です」

「イチャ話って難しい」

「いきなりの発言だなオイ」

「う~ん……よく『砂を吐くほどの甘い話』って言われるけど、自分には無理だなと実感し。今回の話は本当にあまり深い意味のある話じゃないね」

「自分で言うな。でもまあ確かに、読んだ限りじゃあモモのちょっとしたノロケ話だな」

「はっはっは。まさにその通りだよ。イチャ話ってどうやって書いたらいいかあんまり分かんないから、とりあえず思ったように書いてみたって感じだね。読者の皆様の反応が少し怖いですけど」

「どうしてだ?」

「『これのどこがイチャ話だ!』って思いっきり突っ込まれそう」

「先に言うなよそういう事。本当だったとしても突っ込みにくいだろ」

「そう言うって事は君もそう思っているってわけだ……」

「……では皆さん、次投稿もよろしくしてやってくださいね」

「おいコラ! こっちの質問に答えてよ!」

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