本当に展開遅いです。
「はいまゆ、これが最後だよ」
「手伝っていただいてありがとうございます」
台所の流しに立ち、食器洗剤の泡を洗い落した最後の皿をまゆに手渡す。
お礼を言いながらも受け取った皿を布巾で拭い、食器の水切り籠に置くと、今度は絞り水を切った布巾で水に濡れたシンクを拭く。僕もそれに倣いもう1つの布巾で流しを軽く拭く。
後片付けも自分だけでやると言い出したが、そこは有無を言わさずに僕も手伝った。
確かにまゆがおもてなしをしたのだから最後までやるのが筋だろうが、呼ばれたとはいっても友達なのだから遠慮はしてほしくなかった。
「まるで新婚さんだね大和。私たちもああなるよね」
「友達だからならないだろ」
「いいな~。なあジン、今度一緒に料理を作ろう!」
「料理よりも一緒に台所に立ちたいだけだろモモ」
片付けの最中も背中に感じる視線を少しだけ鬱陶しく感じながらも、とりあえず聞こえる声を無視して2人で手早く終わらせてみんなと同じ席に着く。
まゆがもてなした料理も食べ終わり、みんなは満ち足りた顔で食後のお茶を飲んでいる。どうやらまゆの料理はおおむね好評だったようだ。
みんなの態度でそれを感じ取ったのだろう、まゆもどこかほっとした様子が見て取れた。
「ふー、お前料理上手いんだなぁ。俺様食い過ぎた」
湯呑を置き感心したような岳人君の言葉に、まゆは少しだけ嬉しそうに返す。
「はい、小さい頃から母上に教えられまして」
「日本の食……誠に素晴らしい。今日に感謝だ。ただ……朝の
クリスさんも絶賛していたが、どうしてかその後続いた言葉はまゆではなく大和君に向けられたものだった。しかも『アクシデント』の部分をやけに強調しどこか軽蔑した口調だ。
「何か嫌な事でもあったのか?」
「お前……っ!」
何もなかったかのようにとぼける大和君に、クリスさんは怒りに顔を歪めたが、おどけたようにかわすその態度に唇を噛んで次の言葉を飲み込んだ。
後から聞いたのだが、どうやらこの日の朝に自主鍛錬をした後、お風呂に入ろうとしたクリスさんが服を脱いで下着姿でいる時に大和君が誤って脱衣所に足を踏み入れる、という事故が起きたていたらしい。
その前日の女子風呂爆破事件も同時に聞いた僕にとって、それは両者不注意だと思う。忘れていた大和君も悪いけど、脱衣所の鍵を閉めていなかったクリスさんにも非があったはずだ。
だが今はそんな事を知らない僕は、2人の態度に首を傾げるだけだった。
「よく動きよく食べたら、もう眠い、か」
「まさしくワン子だね」
満腹になって眠気が襲ってきたのか、一子ちゃんが椅子に座りながらも目を閉じて船を漕ぎ始めたのを見て、優しそうな笑みを浮かべるモモ先輩と呆れた表情の卓也君。
そんな穏やかな雰囲気が流れる中で、キャップがまゆに言葉を掛けた。
「で、なんか俺たちに話があるんだろ後輩」
「は、はい……!」
いきなり声を掛けられて、しかも自分の考えを見抜かれた事に驚きながらも、まゆは緊張感を漂わせた返事する。と、テーブルの下でみんなに見えないように手を伸ばして、僕の服の裾を震えながら親指と人差し指の2本で摘んできた。
「そういう目をしてるもんな。何か決意している」
キャップの言葉通り決意している。たぶんまゆはみんなとも友達になりたいんだ。
でも実質、友達と言っていいのは僕1人だけだし、まゆは自分から言葉を掛ける事にとてつもない緊張感と恐怖を抱いているんだろう。摘んでいる指の震えから容易に感じ取れた。
僕は同じようにみんなから見えないテーブルの下で、裾を摘んでいるまゆの手に軽く触れ落ち着かせるように小さく叩く。
「不眠症か? 隣のタカに頼めば寝られるようにしてくれるかもな?」
「モモ、茶化すな」
恐らくテーブルの下での僕とまゆのやり取りを、気付いているであろうモモ先輩の茶化すような言葉を、間違いなく気付いているジン兄が窘める。
「そ、そ、そーいうのではなくですね」
モモ先輩の言葉の意味を分かってしまったのか、まゆは少しだけ袖を摘んでいた指に力を込め、頬も若干赤くして否定の言葉を口にする。
だからねまゆ、そういった態度は控えて欲しんだって。言ってないから分かんないかもしれないけど、そういった態度を取る度にね、ほら、モモ先輩とか大和君とか京ちゃんがニヤケた顔で僕たちを見てくるんだよ。収集つかなくなる前に助けてねジン兄。
ちょっとだけ期待を込めた視線に気付いたジン兄は、苦笑を浮かべながらも軽く手を振って答えてくれた。あれは分かったと受け取って問題ないと思っておこう。
「! そうか、すまねぇな」
まゆの態度に何か気付いたのか、小さく笑みを浮かべた岳人君が急に謝ってきた。
「彼氏が欲しいってなら俺様は年下専門外なんだ」
何を言っているんだろうかこの人は。何をどう考えたらそういう言葉が出てくるのか、1回頭の中を調べてみたいよ。
案の定、みんな同じ思いだったのだろう。
「いきなり何勘違い発言してるだお前バカか」
「どう見てもタカといい雰囲気なのにね。バカでしょ」
「妄想発言だよね。バカだから」
「本当に周りの空気が読めてないよな。バカだけに」
「ははっ! みんなからバカにさてるなガクト」
モモ先輩。京ちゃん。卓也君。大和君。キャップ。5人の情け容赦ないツッコミに岳人君は肩を落とし打ちひしがれる結果となった。
「カズー、人の話はちゃんと起きて聞こうな」
「みぎゃ!?」
そんなみんなを放置していたジン兄は、本格的に睡眠に移行しだした一子ちゃんの両こめかみを中指で押す。とたんに一子ちゃんはまるで電流を流されたかのように身体を大きく震わせると、なんか変な悲鳴を上げて飛び起きた。
いったい何をやったんだろうか。見た目には軽くこめかみを押しただけだったのに。
「容赦ないなお前たちは」
そんなみんなのやり取りにクリスさんが呆れた声を出した。
確かに容赦ないけど、これがいつもの風間ファミリーのやり取りだ。そんな僕たちの考えを大和君が代表して答える。
「友達だから何を言っても、何をやっても許すのさ」
「大和わりぃ。借りた携帯ゲームのデータ消えた」
「ははは、労力分の賠償をしてくれればいいさ」
「おい! 全然友達な風に見えないぞ!」
そんな時もたまにはある。だからこその友達。
さっきの大和君と岳人君のやり取りだって冗談めかしたものだろう。たぶん。
「や、やっぱりいいな!」
クリスさんと同じようにそんなみんなのやり取りを、心底羨ましそうに眺めていたまゆは、摘んでいた僕の服の裾を今度は握り締めると、意を決したように大きな声を上げた。
みんなの視線が集中する。
一層大きくなった震えを落ち着かせるため、僕は服を握りしめているまゆの手に自分の手を重ねた。少しでもまゆの勇気の力になればいいと思った。
そんな僕の思いが伝わったのかまゆは小さく頷く。
「……その空気が、凄く、いいですっ! あの、あの……あぅ」
そこまで勇気を出しておきながらまゆは膝の上に乗せてる松風に助けを求めた。
「まゆっちGO! ここは天下の分け目だぜ!」
「うん、石田三成みたいな気分で行くね」
何故負ける方の気分で行くのかな、まゆは。後ろ向きな精神もここまで来ると憐れとしか感じられない。ほら、松風にもダメだしされてるし、松風に奮起されないと勇気が出ないのかな。
でも結局これって自分自身でダメだしして、自分自身で奮起させているだから、結果的には自分自身で立ち直ってるんだけどね。
だがそんなまゆを見てみんなは呆れたような会話をしている。
気味悪がって引かないあたりは、やっぱり風間ファミリーなんだと思えて、少しだけ良かったと胸を撫で下ろした。
そんな中でジン兄だけがどこか心配したような表情でまゆを見ていたけど、僕の視線に気付くと『何でもない』といった感じで首を振った。
あれはたぶん、僕たちには分からないジン兄特有の勘で、まゆの松風とのやり取りに何かを感じ取ったんだろう。
でも今何も言わないって事は、急いでどうにかする事じゃないってことかな? いつか時期が来たら教えてくれると思うけど、僕も気に掛けておこう。
そんな僕たちのやり取りの最中、ようやく決心がついたのだろう、まゆは僕の服から手を放すと椅子から立ち上がりいきなり頭を下げた。
「お願いします! 私もみなさんの仲間に入れて下さい! みなさんと一緒に遊びたいんです! あの、私ずっと地元で友達いなくて……こっちに来てもタカさん以外の友達を作れなくて……」
震えながらも一生懸命言葉を紡ぐまゆ。
「そこで、みなさんが楽しそうにされていて……私も仲間に入れたらどんなに楽しいだろうって……だからお願いします! 仲間に入れて下さい! 何でもやります! だから……その!」
まゆは自分の思いを一気に捲し立てた。まゆらしい不器用だけど一途で真剣で。でも想いの籠った言葉はみんなに伝わっているはずだ。少し涙で潤んでいるけど瞳の輝きは真剣そのものだから。
そんなまゆを見て、みんなは声に出さず顔を合わせ視線だけで会議をしている。それに僕が参加していないのは僕の意見が賛成だとみんな分かっているからだ。
返事を待つ間も緊張で震えているまゆを安心させるために、気休め程度にしかならないかもしれないが背中を軽く叩く。
「黛由紀江さんだったっけ」
視線だけの会議が終了し、やっぱりキャップが代表して声を掛けてきた。こういう時、ジン兄もモモ先輩もキャップである翔一君の顔を立てる。
キャップは緊張するまゆに言い聞かせるように言う。
「今のままじゃ仲間には入れられない」
「…………あ」
「だって仲間ってのは基本対等なもんだろ? 頭下げて何でもするから入れて、とかで入るもんじゃないよな。普通に『面白そうだから私も入れて』で、いいと思うぜ」
キャップの言葉にまゆは目を見開いた。
たぶん思ってもみなかった言葉なんだろう。まゆは友達が欲しいという事に囚われすぎていて、友達というものがどんなものなのかを忘れていたんだ。
まさに目から鱗が落ちたような表情のまゆは、再び気合を入れて言葉を発した。
「お、面白そうだから私も入れて下さい」
だけど――
「断る」
「はぁぁぁうっ!?」
ちょっと待ってよ!?
「「鬼かアンタは!?」」
余りのショックに倒れ込むまゆを慌てて抱き止める僕と、声を張り上げた卓也君の異口同音のツッコミが同時に入った。
「ハハハ冗談だよ冗談。これから一緒に遊ぼう!」
冗談って!? さすがに今回の事だけはキャップでも許せない。
「冗談でも言っていい冗談と悪い冗談があるよ! キャップはまゆの気持ちをちゃんと考えてさっきの話をしたんでしょ!? それなのに何でそんな冗談が言えるのさ!」
声を荒げキャップに食って掛かる、普段いつもの僕らしくない態度に、当事者であるキャップもみんなも呆然となる。だけど今の僕はそれだけでは気が収まらない。
「落ち着けヒロ」
なおも怒りを込めてキャップを睨み付ける僕の頭をジン兄が軽く小突いてきた。
叩かれると同時に何かをされたのだろう、籠っていた怒りが何故か薄らいでいく感じを受けた。それを確認したジン兄は今度は僕の頭に手を乗せて、胡乱気な目でキャップを見る。
「ヒロの言う通り、ちょっと性質の悪い冗談だったなキャップ。悪気がないのが分かってるから何もしないが、もうちょっと場の雰囲気を考えて冗談を言おうな?」
「お、おう。わかった」
穏やかだが有無を言わせない口調に、キャップもバツが悪くなり素直に自分の非を認めた。それを見て小さく頷いたジン兄は、今度は僕の腕の中にいるまゆに視線を向けた。
「大丈夫? ごめんね変なこと言って」
「だ、大丈夫です……僅かに意識が飛んだだけで……タカさんもありがとうございます」
ジン兄の言葉に気を持ち直したまゆは、受け止めた僕にもお礼を言うと力の抜けた身体を1度だけ揺らし、ゆっくりではあるがちゃんと立ち上がった。
そんなまゆを見てクリスさんは感心したような声を出す。
「言葉だけで長時間気絶するほど柔ではないな」
確かにそんな子じゃないけど、まゆにとって『友達』という言葉は希望であると同時に、ある種の
まゆにとって友達を作る事は1番の目標でありながら強迫観念にかられる事柄でもあるんだ。だからこそ、冗談と分かっていてもキャップの言葉にショックを受けてしまう。
今回の事に関しては、ちょっとだけどキャップを許せそうにない。
そんな僕の気持ちもお見通しなんだろう、ジン兄は落ち着かせるような慰めるような感じで僕の後頭部を掌で数回叩いたのだった。
「で、では、私も仲間で……いいのですね?」
「ああ! いいぜ!」
まゆの縋りつくような確認の言葉に、キャップは笑顔で答えた。
途端にまゆは僕の服の袖を両手で握り締めると肩に額を当ててきた。
「うぅぅぅ~。嬉しい……ありがとうございますぅ」
「まゆ……」
いきなりの行動に驚いたが感謝の言葉と一緒に漏れた嗚咽に、まゆが泣いている事に気付いた僕はまゆの肩に手を置いて落ち着かせるように小さく叩いた。
でも恥ずかしい。人前で泣いてる女の子を慰めるのがこんなに恥ずかしいとは思わなかった。ジン兄もモモ先輩も再会の時こんな羞恥を味わったのに、何ともないような態度を取っていたのには素直に凄いと思うよ。
まゆを慰めながら僕は話しをする京ちゃんとキャップに視線を送る。また新しくメンバーが増える事を1番嫌がるのは間違いなく京ちゃんだ。
キャップの言葉に頷く京ちゃんを見て、恐らくクリスさんに声を掛けると決めた時と同じやり取りが交わされているんだろう。
思うところが無いわけじゃないけど、僕だけの意見を押し切る事は出来ないから、何事も起こらず過ぎていくのを願うしかないかな。
「ところでさ、友達になったところで1ついいかな?」
どこか窺うような大和君の声に、まゆは僕から離れ小さく頷く。
「俺たちはある意味で慣れてるからいいんだけど……本気で友達を作りたかったら、まずその日本刀をいつも持ち歩くのだけはやめた方がいいよ。そのせいで第一印象を怖くしてる」
仲間内の女性陣をチラリと横見して、小さく苦笑いを浮かべて注意する大和君に、まゆはどこか困惑したような表情だ。
「帯刀なぞ日本ではよくある事ではないのか?」
「父上から授かったこの刀が原因? でも国からは許可をいただいてます」
「新人2人はボケボケだなー」
どこか見当違いな答えを返すまゆとクリスさんに、モモ先輩が慈しむような視線を送る。みんなは苦笑いを浮かべるしかない様子だ。
「でもやはり刀を手放すわけにはいきません。これは私の魂でもあるんです」
「手放すなと言っていない」
そんな僕たちの様子を見ても、自分の魂を護るかのように刀を抱え直したまゆに、ジン兄が真剣な表情で言葉を掛けた。
そんなジン兄の雰囲気に呑まれたのか、まゆも真剣な表情で見返した。
周りにいる僕たちもその雰囲気に呑まれ、2人の会話を黙って聞く。
「刀は魂。素晴らしい言葉だけど所詮物の例えだ。道具は道具、魂は遣い手が込めてこそ宿るものであり、刀そのものに宿っているんじゃない」
そう言って右の人差し指でまゆが抱える日本刀を指差す。ビクリとして一層強く刀を抱えるまゆを見て、ジン兄は人差し指を戻し親指を立てると、今度は自分の胸に当てた。
「真の魂とは自分の中にある誇りの事だ」
ジン兄の言葉に、まゆは何かを感じたのだろう刀を抱えていた右手を放し、開いた掌を数秒だけ見つめると自分の胸に押してた。
「自分の中の誇り……」
「そういう事だ。だから年がら年中刀を抱えるのはやめような」
「はい、努力します」
まるである種の憑き物が落ちたような、少しだけ清々しい表情を浮かべたまゆを、ジン兄は小さな笑みを浮かべて頷いて見ていた。
こういう事をあっさりとやってのけるのがジン兄の凄いところだ。
「さすがジン兄、含蓄あるナイスなお言葉」
「いつも思うけど、本当にこの人、僕たちと同い年なのかな」
「サバ読んでたりしてな」
「何か言ったかガク? 聞こえるようにもう1度言ってくれるか?」
穏やかな雰囲気を一転、岳人くんの言葉を聞き逃さなかったジン兄は、とても素晴らしい満面の笑顔を浮かべて岳人君に詰め寄った。
誰かが言った、『笑みとは本来攻撃的なものである』という言葉。時にジン兄はその言葉がピタリと当てはまる笑顔を浮かべる事がある。
岳人君、とりあえずご愁傷様。
「……賑やか……」
少しだけ騒がしくも実に僕たち風間ファミリーらしい雰囲気が漂う中で、まゆは小さいながらもいろいろな思いの込められた声をもらした。そして掌に置いた松風に話し掛ける。
「私は幸せです、松風……」
「良かったな~。歴史に残る瞬間だったな」
喜びを松風と分かち合っているまさにその時だった。
誰も聞きたくても聞けない、聞いていいのか分からず迷っていた事を、
「で? それは何なのだ?」
まゆの掌の松風を指さしながら、いともあっさり訪ねたクリスさんだった。
あとがき~!
「第56話終了。あとがき座談会、司会の春夏秋冬 廻です。今回のお相手は――」
「篁緋鷺刀です」
「さて、今回のお話の事を語る前に1句」
遅々として 進まぬ展開 どうしよう
「なんですかいきなり」
「作者の心の川柳です。皆様すみません、今回で由紀江加入を終わらせて次回を神初登校をやろうと思っていたのですが……」
「1話延びちゃったというわけですか」
「その通り、故の心の川柳です。いやしかし本当に遅々として進まないね」
「自分で言っちゃあ意味ないですよ」
「そうなんだけどね……読者のみなさんが呆れて離れていかないのを願うばかりです」
「それで今回の話は」
「読めばわかると思うけど、食後のまったりムードから由紀江加入懇願、諭し、許可までの話だね」
「言葉にするとすごく短いですね」
「短いね……なんで文章にするとこんなに長くなっちゃったんでしょうか? ねえどうしてだと思う緋鷺刀」
「僕に聞かないでください。自分で自分の頭の中を覗いてみてはどうですか」
「できたら苦労しないよ……」
「だったら最初から質問しないでください。それで、この流れからすると次回は……」
「松風紹介から、全員の自己紹介、その後のちょっとしたひと騒動を1話にして終わらせます。必ず」
「その言葉はもう信憑性と説得力がありませんよ」
「うん、分かってる。では次投稿もよろしくお願いします」