真剣に私と貴方で恋をしよう!!   作:春夏秋冬 廻

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第54話投稿。


第54話 島津寮歓迎、焼き肉パーティー

  side 源忠勝

 

後ろから感じる期待の籠った2つの視線に思わず溜息が出る。

 

帰ってきたらいきなり飯作ってくれと言われた事にふざけんなと思ったが、まあ俺自身が腹減ってきたからついでに作ってやることにした。後で何か言われるよりは一緒に作っておいた方が楽だし。

 

そんな事を考えながらかけていた鍋の火を止める。

いい感じに出来上がったところで後ろにいる馬鹿どもに声を掛ける。

 

「飯が出来たぞ馬鹿ども。肉じゃがとかだがな」

 

歓喜の声を上げる風間を無視して直江に握り飯をも作っておいたことも伝えておく。

そう言うと何やら変に感動を始めやがったから言い聞かせておく。

 

「勘違いすんじゃねぇ……夜中に腹が減ったと叩き起こされちゃたまらねーからな」

 

そう言い捨てた俺は自分の部屋へと足を進めるのだった。

 

いい人と思われんのは癪だが、俺の自由を邪魔しなけりゃ大丈夫だろう。そうやああの1年女子、何をしたくてあいつらの前にいたんだ? まあいいか。

 

  side out

 

 

  side 直江大和

 

やっぱり心優しいゲンさんが作ってくれた料理を食べて3時間が経過した。

そろそろ姉さんたちが来るころだろう。京が居間にいるし出迎えは任せてある。

 

「こんばんわ! 貴方のお姉さんです!」

 

そんな事を考えているとノックもなしに姉さんが部屋に乱入してきた。そしてニヤケた表情のまま俺の部屋を見回す姉さんを見ているといやな予感しかしない。

 

「やっほー!」

 

後ろからワン子が顔を出した。

その瞬間姉さんの目が光ったように見えたのは俺の目の錯覚じゃないはずだ。

 

「聞いてくれワン子、大和が今エロ本読んでたんだ」

 

「ぎゃー! えろーい! 変態ね! 変態なのね!」

 

姉さんの言葉を疑う事ないワン子。濡れ衣過ぎて涙が出てきそうだ。だって男の子だもん。しかも姉さんの容赦ないイジリは続く。

 

「しかもスポーティーなポニーテールっ娘がたくさん載った本だったぞ」

 

「あわわわわ……」

 

ワン子は震えながら俺の部屋から出て行った。

弁明する時間すら与えられないって最悪だよね。

 

「いい加減にして下さい」

 

「舎弟イジリもその辺にしておけモモ」

 

助けに入るのが少し遅いんじゃありませんか兄弟。あんたその顔を見れば分かるよ。ちょっと面白そうだと思って登場遅くしただろ絶対。

 

しかし本当にどうして俺はこの人と舎弟契約を結んでしまったんだろうか。あの時『うん』と頷いてしまった自分が恨めしい。ああ何やら懐かしい思い出が蘇ってきた。もし今の俺が当時の俺に会える事があるなら声を大にして言い聞かせたい。

 

『契約は良く考えてしましょう』

 

一応兄弟も一緒についてきた事が唯一の救いだったな。

 

そんな事考えていると京が部屋に来て炭焼きの準備ができた事を教えてくれた。

俺の部屋でグダグダしていてもしょうがないと、4人で一緒に居間へ行く。逃げたはずのワン子は既に椅子に座って準備万端だ。

恐らくさっきの事はもう忘れているな。俺にとっては好都合だった。

 

「じゃあ始めるか。大和は私の肉を焼け」

 

「京、姉さんのお肉を焼いて」

 

「クリス。こういう時は新入りが焼く」

 

「命令の交錯が激しいな……」

 

次から次に掛る言葉にクリスが呆れた声をもらした。

ワン子は食べる専門だし、兄弟は気付いた時にはみんなの世話をさりげなくやっているから言葉を振るだけ無駄だ。

帰国してわずか2日、既にファミリー内での自分の立ち位置に戻った兄弟を凄いうと思うか憐れと思うか、微妙な判断だ。

 

「ゲンさんバイトか……あ、2階の子も呼んでいいか?」

 

キャップが思い出したように京に言葉を掛ける。寮でやるからクリスだけじゃなく1年の子も歓迎してあげようと思ったのだろう。

実は男子が2階に上がるには女子の許可が必要。以前それを破って退学になった生徒もいたらしい。そいて問題なく京から許可を得たキャップはさっそく呼びに行った。

 

「ガクトもモロもタカも来ればよかったのに」

 

「ヒロは凛奈さんにつれられて外食、モロはじーさんの世話、ガクトは魍魎(もうりょう)の宴だってさ」

 

それぞれの理由を思い出しながら京の言葉に答える。

ヒロとモロの理由はまあありきたりなものだが、ガクトの理由がわけ分からん。

 

「最高に頭悪そうなネーミングだな。何だそれは」

 

姉さんがみんなを代表して呟いたのだった。

 

  side out

 

 

  side 暁神

 

結局、肉を焼くのはキャップの役になった。

 

バイトでいろんな事をやっていたらしいキャップは、そつなく肉を焼いている。

俺はそんなキャップの手伝いをしつつ、全員に満面なく肉が渡るように気を配る。意識してやってるわけじゃないけど、気がつくとこんな役ばっかだ。

 

カズは気にすることなく肉を食い続け、クリスもそんなカズの姿を見て呆れているが、食事の時に何を言ってもカズには意味がない。まだガクがいないだけ大人しい方だ。

キャップも一応自分が声を掛けたという事で、1年生にも何度か声を掛けている。

 

「肉も柔らかいし、いい感じだな。どうだ黛」

 

「はいっ、これ、まいうーですね!」

 

「さーとっとと次を焼きなさいよキャップ! 急いで!」

 

「そんながっつくなって、しゃあねぇなぁ」

 

何やら会心の言葉を言ったような雰囲気だったが、横から割り込んで来たカズの言葉に気を取られたキャップは全く聞いていなかった。

 

「あれ、スルーされ気味でしたよ松風」

 

「状況は悪くなーい! 将棋で言えば歩を1つ進めたぜ」

 

何やら手持ちのストラップで腹話術を始めた。

この子もこの子でどうやら強烈な個性を持っているようだ。キャップがなんで連れて来たのか分かるような気がする。

ヤマから向けられた生温かい視線に気付き、何やら落ち込みつつもストラップと会話する事を止めない。

 

「それ負けじゃないですか!」

 

何やら1人ツッコミまでやってる。実に面白い子だ。

 

「はは、なんだこの面白い生き物は」

 

どうやらモモも気に入ったらしい。可愛い娘を愛でたい本能にかられたのだろう、後ろから1年生を抱き締めだした。

ヤマが俺がいない間にモモが可愛い娘を侍らせていたと言っていたし、ガクが止めさせろ言っていたが、俺としては別に咎めるつもりはない。

何事も度が過ぎなければ自由にしてやるつもりだ。束縛させたいわけじゃないし相手が女の子だったら特に嫉妬する事もない。

 

そんな事を思いながらモモと1年生を見てみると、何故か1年生が感激に打ち震えている。いったいあの子に何があったんだろうか。

 

「モモ先輩、そっちの肉を食ってどーする!」

 

「いやそれほど上手いこと言ってないからな」

 

ヤマをチラ見しながらミヤがモモに対して突っ込みを入れたが、逆にダメだしされて落ち込んでしまった。そんなミヤにクリスが接触を図る。

 

「げ、元気を出すんだ」

 

その言葉に顔を上げたミヤはじっとクリスを見つめる。クリスも視線を逸らす事なくミヤと正面から見つめ合う。

 

「辛いの好き?」

 

「そこそこは」

 

「イェー」

 

「い、イェー?」

 

クリスがミヤのトリッキーな動きに何とかついていこうとしている。そんなクリスを見て何を思ったのかミヤは自分の近くに置いてあったタバスコの瓶を差し出した。

 

「お近付きの印に……はい激辛タバスコ」

 

「これをどうしろと?」

 

「ダイレクトで飲む。辛党なら無問題(モーマンタイ)

 

「正直すまなかった!」

 

速攻で頭を下げ差し出されたタバスコの瓶を押し返すクリス。君は悪くない。実に正常な判断だ。しかしミヤの辛いもの好きが修正出来ないほどになっているな。昔はもっとマシだったのに。

 

「焼けた? 焼けたわよね? その肉食べていい?」

 

「まだ裏が焼けてねぇだろ、だめっ!」

 

「あぅー、でも食べたいわ」

 

「カズ、ちゃんと焼いた方が旨いんだからキャップの言う通りにしろ。とりあえず野菜でも食べて口直ししておけ」

 

くだらないところに2年と8ヶ月の空白を感じながらも、俺はキャップに駄々をこねていたカズに声を掛ける。

どこか不満げな感じだったが一応納得したのかキャップから離れて席につくカズ。そんなカズにミヤが自分の皿からキャベツを差し出す。

 

「とりあえずキャベツに塩つけたものでも食べてて」

 

それはつけているんじゃない、盛ってるって言うんだミヤ。案の定、カズもそのキャベツの状態にツッコミを入れる。

 

「それは塩をつけてるんじゃなくて盛ってるだけよ! 何よその山盛りの塩は! 塩の過剰摂取は病気に繋がるのよ!」

 

「ホント大食らいのクセして細かいんだから」

 

そう言いながらも盛った塩を落とす。強引に自分の好みを推し進めないのはミヤのいいところなんだが、それを理解出来ると思っているところが問題だ。

 

そう思いながら自分の取り皿の上の肉を食べお茶を飲んでた時、その後に聞こえた2人の会話に飲んでいたお茶を吹き出しそうになった。

 

「はいワン子あーん。何が欲しいかおねだりして口を開けないさい」

 

「アタシの口にキャベツをねじ込んで下さい」

 

「おねだり出来たな。お望み通りくれてやる。フフフ」

 

オイコラ待てお前ら。なんて会話してんだオイ。

というかミヤ、本当に俺のいない2年8ヶ月で何があった? お前ちょっとキャラ変わりすぎなんじゃないか?

そんな思いを込めた視線をヤマに振る。それに気付き疲れ果てた溜息をついて首を振るヤマを見て、あいつもいろいろ大変なんだなと実感した。

 

恐らく川神学園に入ってから一緒にいられる事で、中学3年間に溜まっていたものが一気に噴き出したんだろう。さらにカズが純真な事も相まっていろんな事を面白おかしく仕込んでいる、といったところか。

実害がないのが救いだがこの場合、白過ぎるカズがいけないのか黒過ぎるミヤが悪いのか……どっちもどっちだな。

 

「おーい、焼けたぞー」

 

「先鋒お任せあれ! 肉は全てアタシのもの!」

 

「強引な! 物資の独占は軍律違反だ!」

 

何かにつけて言い合う姿を見るカズとクリスだが、根本のところは似た者同士だと思う。今の行動を見ても思うし、同族嫌悪とまではいかないが聞いたところによると初見で決闘を挑んだらしいから、お互いを競い合う相手として認識しているんだろう。

 

そんな事を考えているとご飯が炊きあがったらしくミヤがいるかどうか聞いて回っている。

 

「すいませーん。ご飯もう持って来ちゃって下さい」

 

既にお客様気分のカズに呆れながらも大盛りによそったご飯を渡すミヤ。それを見てたクリスもミヤに催促する。

 

「自分も貰えるだろうか?」

 

「白いのがたくさん欲しいですとおねだりして」

 

「? 白いのがたくさん欲しいです」

 

ミヤの言葉の意味を全く理解していないのだろう、クリスは不思議そうに首を傾げたが言われた通りの言葉を口にした。そんなクリスを見たミヤがどこか打ちひしがれた雰囲気を纏っていた。

 

本当に似た者同士だなカズとクリスは。いろんな意味で。

 

 

歓迎会もどきの焼肉パーティーも終わり、俺はヤマの部屋でくつろいでいた。

 

キャップはバイトに行った。夜中の引っ越しとか言っていたが、具体的な内容を聞くのが憚れたので何事もなくヤマと一緒に見送った。

 

女子連中は1年生を除いてお風呂に入りに行った。

その時のモモが少し危ない感じだったが、まあクリスぐらいの身のこなしがあれば拙い事にはならないだろう。自分の身は自分で守ってくれ。どうにでもならなくなったら助けてやる。

 

暇つぶしにとヤマの部屋でクッキーと一緒にトランプをやる。

ちなみにクッキーは昨日紹介してもらった。最初は俺が侵入した事に気付かない事に憤っていたが、俺が風間ファミリーの仲間だと分かると、途端にフレンドリーになった。

しかしクッキーが九鬼財閥が作ったロボットだったとはな。カズ→ヤマ→キャップの順で持ち主が変わったと言っていたが、いったい誰がカズにプレゼントしたんだろうか。何故かそこは教えてもらえなかった。

 

「ほい、フルハウス」

 

「だあ! また負けた!」

 

「凄いね神は。マイスターまでとはいかなけど、かなりの強運の持ち主だね」

 

クッキーをディーラーにポーカーをしていた時だった。

 

   ズドォォォォン

 

「な、なんだ!?」

 

「2階で爆発音がしたな」

 

驚くヤマだったが俺は特に驚きはしなかった。あの部隊にいたせいか爆発音に対して耐性というものが出来てしまい、ちょっとやそっとじゃ驚く事はなくなった。

 

「ジン兄ー! 大和ー! 大変よ! 女子のお風呂が――」

 

叫びながら部屋に掛け込んで来たカズに、いやな予感がした俺とヤマはとりあえず管理人の麗子さんを呼んだ方がいいと考え腰を上げた。

 

ヤマが麗子さんを呼びに行くと言ったので、俺はカズを伴って女子の領域である2階に上がる。カズに風呂場のある方に案内されると、そこにはモモとクリスだけではなくミヤも1年生も全員揃っていた。

 

「怪我とかはなかったか?」

 

風呂場を覗き込みながらみんなに問い掛ける。ぱっと見て怪我らしい怪我はなさそうだが一応聞いておく。痛いのを我慢されていても後で困るからな。

大丈夫との答えを貰い、どうしてこうなったかと周りを見渡していたら、麗子さんを伴ってヤマが戻ってきた。

 

「おや? もしかして神ちゃんかい? なんだい帰ってきてたのかい」

 

「ええ、心配をお掛けしました」

 

真っ先に俺に言葉を掛けて来たのでとりあえず当たり障りなく答えておく。

俺の言葉に数回頷いて嬉しそうに笑った麗子さんだったが、俺の後ろの風呂場の惨状に表情を歪めた。

 

「それで、いったい何が起きたんだい?」

 

「派手に風呂釜が吹っ飛んでます。老朽化していたのにモモが悪ふざけをしていた、恐らくその結果でしょう」

 

「おいジン、なんで私のせいにする」

 

「違うのか?」

 

「間違いありません」

 

俺の推測に文句を言ってきたモモに対して満面の笑みを見せてやる。と、顔を引きつらせて素直にモモは認める。

いくら自由にさせるとは言っても、悪い事は悪いとちゃんと認識させないといけない。

 

理由も本当に単純。恥ずかしがり必死に逃げるクリスを追い掛けて、力を抑えて取り押さえようとしたら、こんな結果になったらしい。

とりあえずモモには麗子さんにちゃんと謝らせておく。謝罪を受けた麗子さんは気にするなと言っていたが、謝罪するとしないとでは大きく異なる。

モモも自分が悪いと感じていたため素直に俺の言葉に従った。

 

結局、これを機に先延ばしにしていたリフォームを一気にやることで話は終わった。麗子さんも後で鉄心さんに電話をすると言っていたから、俺たちは簡単な報告だけでいいだろう。

 

まあそのせいでリフォームの間、女子も1階の男子の風呂場を使う事になったため、ヤマの心労が増える事になった。

 

頑張れよヤマ。

 

 

女子風呂爆発事件が片付き、結局それが理由で今日は解散となり、俺とモモとカズは川神院への帰路を辿ってた。

 

「なあモモ。もしかして燻っているのか?」

 

先を元気よく歩いているカズに視線を向けたまま、横に並んで歩いているモモに声を掛ける。

その言葉だけで俺が何を言いたいのかを理解したのだろう、モモは大きく溜息を吐くと握っていた右手を放し今度は右腕を抱えて頭を肩に預けてきた。

 

「分かるか……」

 

「まあな」

 

「お前がいなくなった後な、なんて言うか……自分の中の戦闘衝動を時々抑えられないんだ。たまにタカに頼んで勝負してもらっているけど……」

 

「強い奴と戦えば戦うほど、その衝動がどんどん強くなるんだろ」

 

俺の言葉にモモは小さく頷いて答える。

 

恐らくこれが俺が行方不明になった事でのモモの最大の弊害なんだろう。

それまでは俺という常にいろんな意識――例えば『恋愛』といった意識――を向ける存在がいたおかげで、モモの生来の(さが)である戦闘狂の部分に無駄な意識が向かなかった。

だがそんな存在であった俺がいなくなった事と、立ち直らせるためにヒロと戦った事が、戦闘狂の部分を表に出させてしまった。

 

俺にも責任の一端があるので、これに関しては何かしら手を打とうと思っていた。

 

肩に預けられた頭を優しく撫でる。

 

「とりあえず戦いたくなったら以前みたいに俺が相手をするよ」

 

「うん」

 

「それから当分は甘えてくれて結構。公衆ではきちんとしてもらうけど、2人きりの時はまあ好きに振る舞ってくれ」

 

「うん」

 

素直に頷くモモを可愛く思いながら、先に川神院の門に着いてこっちに手を振っているカズに空いている左手を上げて振り返した。

 

すぐには無理だろうが、徐々に以前の心持に戻ってくれればいい。

 

俺はもうモモの側から離れるつもりはない、そう心に決めているのだから。




あとがき~!

「第54話終了。あとがき座談会、司会の春夏秋冬 廻です。今回のお相手は――」

「椎名京。数年後には直江になってます」

「おいコラ、実に39話振りのあとがき登場でいきなり何を言い出すんだ君は」

「作者に猛烈アピール。もしかしたらルート変更がおこるかも?」

「それはない! さて今回のお話ですが、前回あとがきでの予告通りの歓迎会の焼き肉でのプチ宴です」

「最近はつまらないって言うか、無駄に進展しない話ばかりだね」

「原作通りの話に沿っているから、原作を知っている読者さんにしてみれば通過点みたいなものでしょう。実のところ作者は原作に沿う事でオリジナルエピソードを考えるための時間が出来て嬉しく思ってる」

「しょーもな。暴露してどうすんの」

「暴露してるつもりはないんだけどね……でもなんか最近の話は2話で1日が経過する計算なんだよね」

「そう考えるとゴールデンウィークの箱根旅行までに……」

「さらに10話ぐらい積み重ねることになる……」

「まずいんじゃないの? だらだらし過ぎな気がするよ」

「どうするべきなのかな……でもできるだけ削りたくないし」

「それでいてオリジナルエピソードを混ぜるとなるととんでもない話数になりそう」

「否定できない。なんとしなければ」

「なんとかしてね。ところで気になったんだけど、ジン兄が帰ってきたのにモモ先輩の奔放さが余り治ってない気がするんだけど?」

「それは本文でも書いているけど、神は基本放任主義で要所要所で厳しくするタイプ。百代の自由奔放なところが好きだから余り束縛はしないね」

「それが分っているからモモ先輩もジン兄を信頼しているってわけか。でもさすがに女癖だけは直させた方がいいんじゃないの?」

「自然に治ると思うんだけどな……この話ではある意味で神がいなくなった事での反動みたいなもんだからね」

「ふぅん……次回は?」

「いきなり話を変えたね。次回はお待たせ由紀江のファミリー加入です」

「それじゃあ、次回も期待せずにお待ちくださいね」

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