果たして、この二人の運命や如何に……
今回はツナとアインスの邂逅話で、前編と後編に分かれます。
それではどうぞ!(⌒▽⌒)
2/14 一部修正しました。
Side リインフォース
「………………ん…………んん? ここは……?」
目を開けると、見慣れない天井が目に入った。
私は確か…………そうだ、ナハトの脅威から、主はやての命を守る為に儀式消滅によって消滅した……確かに消滅した筈なのだ……それなのに、肌に感じるこの感触は消滅前と変わらないし、意識も何処かはっきりとしている……まさか……私はまだ生きているというのか……?
いや待て……それだとナハトもまだ消えていないことになる……!!
そうであるなら我が主の命が……!!
ここで焦っても何も仕方ないな……先ずは己の状態を確認せねば……
魔法は……うん、使えるみたいだな……よし!
私は目を閉じて精神を自身の体内へと集中し、自身の状態について調べることにした……
…………これは一体どういうことだ?
ナハトの存在を感じないどころか、その残滓すら残っていない……
それにこの身体……消滅する前の体とよく似ているが、プログラムで構成された体では無く、生身の肉体だ……まあ何はともあれ、ナハトの方は問題無いと見て良さそうだな……良かった……
しかし、ナハトのことが解決したのは良いが……こうやって生きている現在(いま)、この先どうすれば良いのだろうか?
それ以前にここは一体何処なのだろうか? 見たところ、部屋の中のようでベットの上に寝かされているようだが……
「ん?」
ふと辺りを見渡していたら、隣のベットで茶髪の少年が寝ているのが目に入った次の瞬間……
ドキッ……ドキッ……!
「ッ!?」
な、何だ、この胸の鼓動は……?
少年を一目見た瞬間に鼓動が強くなったような……それにしても、この少年……男性でありながらも……その……あ、愛らしい顔立ちをしていて……ええと、正直に言うと……か、可愛い……!
私は自身が頬を赤らめ、うっとりとした表情になっていることに気付かず、少年を見つめ続けていた。
「う……うう……や、やめろ……やめて……くれ……」
「ッ!? き、君、大丈夫!? しっかりして!」
暫く見つめ続けていると、少年が何処か苦しそうに顔を歪め、魘されていることに気付く。
私は心配になり、少年の手を握りながらそう声を掛けた。
恐らくこの少年は『恐ろしい悪夢』に魘されているのだろう……
何とか助けてあげたいが、他人の夢の中に入り込むなんて、『余程のこと』が無ければ無理だ……だから、私は少年の苦しみが少しでも和らげれることを祈りながら、少年の手を強く握り締めるのだった……
Side Out
アインスの予想通り、茶髪の少年ーーツナは『恐ろしい悪夢』の中にいた……
どんな悪夢かと言うと……
『喜べ、ツナ。 いつも修行を頑張ってるご褒美に今から……宇宙旅行させてやるぞ♪ このスパナが作ったロケットでな♪』
『……ふざけんなああああああああああああああああああああ!!!』
……ツナの
『何だ、ツナ? 俺からのご褒美に何か不満でもあんのか?』
『ありまくりに決まってんだろ!!! 何がご褒美だよ!!? お前、単に俺をこのロケットの実験台にしてるだけだろ!!?』
『……ヤダナアー、ソンナワケナイジャナイカー』
『誤魔化すなああああああああ!!! しかも、何で片言なんだよ!?』
『うるせえ!! 黙って宇宙へ行って来やがれ!!』
『逆ギレで開き直んなーーーーーーー!!? って言うか、嫌に決まってんだろ!! スパナの作ったものを疑う訳じゃないけど、もしこのロケットが壊れて外に放り出されたら、俺確実に死んじゃうよ!!!』
『まあ、そん時は……死ぬ気で何とかしろ♪』
『無茶苦茶だああああああああああああ!!!』
リボーンの相変わらずの無茶ぶりに、ツナは悲痛な叫びをあげる。
『心配すんな、ツナ。 今のお前なら宇宙空間の中でも死なねえと、俺は信じてるぞ♪』
『お前良いこと言ったつもりだろうけど、まったく説得力無いからな!!?」
親指を立てながらそう言うリボーンに、ツナはツッコミを入れる。
『折角だし、宇宙一のマフィアのボスになって来い♪』
『そんなマフィアがいる訳無いだろ!!? って言うか、俺はマフィアのボスになるつもり無いし!!!』
『さて、そろそろカウントダウンに入るぞ♪』
『人の話を聞けえええええええええええええええ!!!』
『発射5秒前〜♪』
『ま、待ってええええええええええ!!! って言うか、ここから出してえええええええええ!!!』
4……3……2……1……
『発射♪』
ポチッ♪
リボーンは無情にもロケットの発射装置のスイッチを押した……
ゴオオオオオオオオオオオ!!
『ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!』
ツナを乗せたロケットは宇宙に向かって飛んで行き……
キラーン☆
ツナは星となったのだった……
「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
先程の悪夢から目を覚ましたツナは勢い良く飛び起きた。
だが、次の瞬間……
チュッ♪
「んんっ!!?」
自身の唇に何か柔らかいものが当たった……それは目の前にいる銀髪の美女ーーリインフォースの唇だった。
現状を簡潔に述べると、ツナとリインフォースは事故または不可効力とは言え、キスをしている状態であった。
何故そうなってしまったかと言うと、先程の悪夢に魘されていたツナを心配したリインフォースが必要以上に顔を至近距離まで近づけて様子を見ていたことにより、突然起き上がったツナに対応できず、そのままの流れで互いにキスする形になってしまった。
「「………………っ!!!」」
ツナとリインフォースは互いに何が起こったかわからず固まっていたが、徐々に状況を把握していくと同時に顔を蒸気が上がる程までに赤く染めていき……
「んなああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!?」
「きゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!?」
二人は互いに羞恥の叫びをあげるのだった。
そして、二人はそのまま……
「「きゅううう〜〜〜〜!!!」」
気絶するのだった……
そこへ……
「だ、大丈夫ですか!? 何か悲鳴が聞こえましたけど…………え?」
ピンクの髪の少女ーーカノンノがツナとリインフォースがいる部屋へと入って来た。
そこで彼女が見たのは……
「「…………………………」」
ツナとリインフォースの二人が……リインフォースがツナの上に覆い被さる形で……二人とも顔を真っ赤にしたまま仲良く気絶している姿だった……
「えええええええええ!? これ、どういう状況なのーーーーーーーー!!?」
この状況が把握出来ないカノンノは驚愕の叫び声をあげるのだった……
物語の始まりを告げる鐘が鳴るまで、もう少しかかるのだった……
To Be Countinue……
如何でしたでしょうか?
何か前編はギャグ話になっちゃいました、あはは……(^◇^;)
次回もよろしくお願いしますm(_ _)m