ちっちゃくなっちゃった、ゆーのくん。   作:形右

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 頑張って書いてみました。ウルトラマンクロス自体は、別口で書いてますが……ちょっとユーノくんメインで書くための練習もかねて、書いてみました。
 ユーノくんのイメージだと、ガイアかティガあたりが合いますよね。

 実は、ティガで《魔法と光の使者》の方の『空白期』のストーリーを書いてみようと思ってるので、今回はガイアをチョイスしました。
 ちなみにこちらの方の『空白期』のストーリーは、前から書いてみたかったアリサとすずかをメインにしたストーリーを書こうと思っています。

 それではそろそろ、どうぞ!





第二弾 『ウルトラマンガイアパロ 序』

 ガイアパロ《序章:光の目覚め》

 

 

 

 ミッドチルダの、とある大学の研究室にて――。

 一人の青年……というにはいささか幼い研究者が、やたらデカい装置を使い、仲間たちと何かを始めようとしていた。

 

 ユーノ「いいよ、始めてくれる?」

 アリサ「OK……じゃあ、ダイブ開始よ、ユーノ」

 ユーノ「うん……」

 すずか「じゃあ、行くよ……システム起動、量子加速器エンジン駆動開始」

 金と紫の髪の少女らから確認を取られたユーノと呼ばれた彼は、装置の中でやたらごついヘルメットをかぶり、始まった《加速》のGに耐えていた。凄い圧力が体中にかかる。そして、だんだんと、意識が体をやつしたままに「現実の身体」から離れ、惑星の意識の中へと溶け込んでいった…………。

 

 ――目の前の光景が変わる。

 全てが後ろへと、いや……全てを振り切った先で彼を待っていたのは、赤い……世界。

 

 

 大地の記憶の世界だった。

 

 

 そこに広がる赤い、世界。さらにそこに佇む赤き、巨人と怪獣。ぶつかり合う両者だが、光の巨人の放った赤き光の刃が……怪獣を貫き、決着。

 

 ――凄い……とその光景を目の当たりにした彼は、そう口に出した。するとその巨人は彼の方を見た。

 

『……』

「……ウルトラ、マン……?」

 

 その巨人は両手を彼の方に差し出した。まるで、何かを伝えるかのように……。

 しかし、巨人の――「ウルトラマン」の意図が分かる前に、彼は現実の方に引き戻される。

 

 凄い勢いで今度は吸い寄せられるような加圧にさいなまれ、次に彼がまともに感じたのは……ものすごい、煙だった。

 

「――げほっ、ゲホッ!?」

 

 唐突に襲ってきた(?)というよりも戻って来た意識に、戸惑った身体が驚いたのか、それまで呼吸を忘れていたのか……どちらにしても彼は猛烈に咳き込んだ。彼の名は、ユーノ・スクライア。この学校でも(大学だけど)有数の天才少年(ここ大事)である。

 そんな咳き込む彼を心配するのは、この彼と同じ研究室に属する少女ら、高町なのは、月村すずか、アリサ・バニングスの三人である。

 

「大丈夫? ユーノくん」

「う、うん……何とか……けほっ!」

「あーあー……また派手に失敗したわねぇ……」

「まぁまぁアリサちゃん」

「し、失敗ってなにさぁ! まだこの研究開発途ちゅ――「はーいそこまで、アンタもねぇいくら優秀って言っても少しは成果を出さないと呆れられるわよ~?」そ、そんなはっきり言わなくても……」

 しょんぼりするユーノ。それを慰めるすずかとなのは。アリサは二人に「あんまり甘やかすんじゃないわよ」と文句を言ってる。

 光電子管を装置から引き抜きつつ、これの容量が足りなかったのかぁと首をかしげるユーノに、なのはがこう聞いて来た。

「ところでユーノくん」

「? なに?」

「ウルトラマンって……なあに?」

「……? そんな事、言ったかなぁ……?」

「「「言ってたよ/わよ」」」

「???」

 三人に同時否定され、自分でも無意識の内に何かを口走っていたらしいことをユーノは知った。

 

 

 それから 少しして……お昼腐ご飯を食べるために校門前を歩きつつ、外へと出ようとする一同。

「ボクの発明だって……そこそこ役に立ってるよぉ……」

「ハイハイ、でも『極秘』とかで教えてくれなきゃ分かんないわよ~。それに、この研究にしてもいったい何の意味ある分け? わけわかんない事してると、いくらユーノのラボって言ってもその内見放されちゃうわよ~?」

「まぁまぁアリサちゃん。もうその辺でそろそろ、ね?」

「はーい」

「にゃははは……」

「……、」

「そんなことですねるんじゃないわよ……ユーノ」

「別に拗ねてなんて……」

 あからさまに不貞腐れているユーノに対してその背をちょっと強めに叩くアリサ。

「ほーら、いつまでも辛気臭い顔してんじゃない・わ・よ・っ!」

「いたぁっ!?」

「どう? 頭のスイッチ切り替わったでしょ?」

「……あ、アリサぁ―!」

「何よー元気出たでしょ? 寧ろ感謝してほしいわねぇ~」

「もぉーっ!」

 何か微笑ましいような追いかけっこをする二人を後ろ二人も微笑ましく、そしてちょっとうらやましそうに見ていた。

 そんな四人の横を何人かの生徒たちが素通りしていくが、その様子をユーノはぼんやりと眺めている。

「……ユーノくん、なんか今の子たちに見とれてなかった?」

「えっ?」

「ホント、ユーノくん……?」

「あんたもこんなだけ美少女侍らせといてまだ他の女の子をご所望ってわけ?」

「いや、べつにそういうわけじゃなくて……」

「それとも何、年上? 年上が好きなわけ? そーいえばカリム先生に見とれてたような……」

「カリムさんは、なんていうか……お姉ちゃんみたいな感じがして……その…………」

「……ユーノくん、もう少しだけ待ってよ。後そう、五年もあれば……きっと、その……」

「……すずかはいったい何を言ってるの?」

「……ユーノくん、ちょっと……お話ししようか?」

「なんの話をするのかな、なのは? 何だか目が怖いんだけど……」

 そんなこんなを繰り返しながら、外へと出た一同を――いきなり非日常の始まりが襲う。

 

 

 

 * * *

 

 

 

 けたたましいサイレンの音と共に、《WARNING》の文字が表示される。

 

「大気圏に異相の収束を検知」

「上空にワームホールを確認、巨大な物体が転送されてきます」

「ついに……来たんですね……」

「これが、厄災……っちゅーことなんか?」

『おそらくは、ただ……これが始まり……いや「前兆」でしかないのかもしれません』

「『前兆』? これが……『前兆』でしかないと?」

『仮にそうだとしても、やれるだけのことはやってきました。あとは……』

「わかってます……都市防衛指令・発令や、シグナム」

「チームライトニングと、出ます」

 

『――これは訓練ではありません』

 

「オールチェックグリーン、スタンディングバイ」

「ファイター2、スタンディングバイ」

「ファイター3、スタンディングバイ。いよいよ実戦、ですね」

「まぁ、腕を見せどころ、ですね」

『私語は慎む様に』

「あ、はい! 了解です!」

 

「チームライトニング、シュートっ!」

 

 

 

 * * *

 

 

 

 地上の方では、人々は大騒ぎ。地上に降り立つ……巨大な何か。

「あれが……、そうなのか? アレの……事だったのか? 僕らが、恐れていたものは……!」

「ユーノくん!?」

「ちょ、どこ行く気よユーノ!」

「ユーノくん!」

 そうこうしてる間に、どこかへと立ち去っていくユーノ。そして少し離れたところで、通信をして聞いてみた。

「あ、僕だけど……あれが……そうなのかな? 僕らの恐れていたのって……あれだったのかな?」

 更にその時、空を掛ける三機の戦闘機。

「ああっ!! 飛んでる。ファイターが!!」

 

 しかし、あえなく撃墜。

 

 自分たちのしてきたことは無駄だったのか、と歯噛みするユーノ。すると、その時――地球との対話が再び実現する。

 

 再び、赤き大地の記憶の世界。

 

「ウルトラマン!」

 

 またその言葉は無意識の内に出てきた。そして、彼に力を貸してほしいと頼む。

 

「この世界が、危ないんだ! 僕は……君に、なりたい……ッ!!」

 

 両手を差し出す。それを見て試しているのかと聞いてみるが、彼は無言だ。ユーノは意を決して……彼に両手を伸ばす。

 

「光が……僕を包んで…………いや、これは――光が、僕の中に……」

 

 まばゆい光が、彼の姿を変えていく!!

 

 そして……赤き光の……大地の使者が……この地に降り立つ。

 

「お、おい何をぼさっとしてやがんですかぁ―!? カメラをまわせー!!」

「あ、あいあいボス!! こ、これは凄い特ダネにー!!」

「あぁまだメーク終わってないのにー!?」

 

 地上ではそんな感じで、次にまた現れた巨大な存在に見なが目を向ける。

 

「ディァァァアアアアアアッッ!!!!!!」

 

 ドゥッカーンッッッ!!!! という音と共に、大地を揺らし……降り立つ巨神。この星の意志の呼び寄せた救世主。光の……巨人。

 

 

 

 破滅に抗うべく人類の選んだ未来を守るために、この星の意志は……救いの使者を遣わした。

 

 

 

 

 

 次回、ガイアパロ《もう一人との出会い、そして交錯・決着。 Chapter_V.S._AGUL.》

 

 

 

 

 

 

 * * * おまけ:裏方の光景《Ver_2nd》

 

 

 

 ティアナ「……メインヒロインの筈なんですけど?」

 スバル「セリフ、二つくらいしかなかったねぇ……」

 ティアナ「むしろなんかなのはさんたちのほうがヒロインぽかった様な……」

 エイミィ「ま、まぁまぁ……」

 ティアナ「いいですよねぇ……本編でもちゃんと旦那さんがいる人は……しかもこの話でも確定済み」

 スバル「私達、絡んでる男キャラなんて……」

 ティアナ「あんたはトーマ君がいるでしょーが」

 スバル「……どうせリリィには勝てないもん……」

 スバル・ティア「「はぁ…………」」

 

 なのは「これは……メインヒロイン昇格の兆し……!」

 アリサ「私達意外と出てたわよね」

 すずか「うん、でも一話だからっていうのもあると思うけど……」

 アリサ「まぁ……そうだけどさ……」

 すずか「あとは空白のお話を書いてるところで印象に残りやすかったからとか(主に作者の)」

 

 確かに、それも少しあります。

 

 フェイト「大丈夫……ビゾーム回なら、いけるから……」

 はやて「コマンダー……女性やったらある意味最大の理解者的な役割でええんとちゃう?」

 シャマル「千葉参謀役……いつも驚いているような印象が……」

 クロノ「……出番は次回か…………」

 リンディ「今回は私も出させてもらえるみたいで嬉しいわぁ」

 エイミィ「まんま博士役なのか、母親的なポジなのかは少し気になりますね」

 

 ヴィヴィオ「リンブン役かぁ……」

 ヴィータ「あたしは……いや。カッコいいけどさぁ……」

 GODでヴィヴィオが少しアホっぽかったからねぇ。

 

 エリオ「そー言えば何気に初出演ですね、ボク」

 キャロ「おめでとーエリオ君」

 エリオ「有難うキャロ」

 ルーテシア「私も出たかったなぁ~」

 エリオ「まぁ、ルーの出番もあるさ」

 キャロ「そーだよルーちゃん! 一緒に出れるよ、きっと!」

 ルーテシア「だといいんだけどねぇ~」

 

 

 こんな感じで、次回以降も続いていきますのでよろしくお願います。

 

 

 

 

 

 

 




 次回持越し、という感じで終わりましたが……ガイア本編の一話もこんな感じでしたからちょっとしたオマージュのつもりでした。
 次回から、クロノくんアグルを登場させようと思いますが……かなりとぎれとぎれのストーリーになるかもしれません。

 後、『空白期』の一話目を書き上げたので、そちらも投下します。かなり長めでシリアスですが、良かったらどうぞ。

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