伊織の戦う理由を知ったハルト、妹由那の為に勝利を求める伊織、そんな2人の前に新たなリベリオン、チャリオットリベリオンが現れクリーチャー諸共攻撃を喰らう。
チャリオットリベリオンの正体は天才小説家の国枝半蔵であった、果たして彼は何の為に戦っているのか…そして焦る伊織に待ち受けるものは……?
遅れましたが第6話どうぞ!
前の戦いでダメージを負ったハルトは、近くが病院だったため、治療してもらう事になった。怪我の理由は「ちょっとした喧嘩」と誤魔化した。
「イテててて・・・まさか後ろから来るなんて・・・アイツも自分の為に戦ってるのかな・・・?」
ハルトは、チャリオットリベリオンも己の為に戦ってるのかと考えていた。
そこに葵は・・・
「あの・・・一緒に来てくれませんか?由那ちゃんの所へ」
「えっ?・・・俺が?」
葵はハルトに、由那の所へ来てほしいと言った。ハルトは言われるままに、由那の病室まで連いていく。
「由奈ちゃん、ゴメンねさっきは急に」
「気にしてないよお義姉ちゃん、そこに誰かいるの?」
目の見えない由那だが、葵の隣にハルトがいるのが分かった。
「えっと・・・この人は・・・義兄さんの友達・・・みたいな人」
「もしかして、さっき近くにいた人?でもどうして、お兄ちゃん慌てた様子だったのかな~?」
由那は、伊織が慌ててたような感じを察していた、その言葉に葵は・・・
「違うよ、ただ・・・恥ずかしかったのかもね」
「そうなんだ~もぅ、お兄ちゃんったら」
葵は伊織の慌てた理由を、笑顔混じりで誤魔化した、すると由那はハルトに声を掛ける。
「あのね・・・・お兄ちゃんあぁ見えて友達少なくて・・・・口は悪いかもしれないけど、仲良くしてあげてください」
由那は丁寧に、ハルトの服の裾を掴みだし、兄をよろしくと伝えた。
「あぁ・・・うん!そこまでいわれたらな~」
ハルトは由那の言葉に頷く様に、伊織と仲良くする事を約束した。
「じゃぁ・・・俺そろそろいくよ」
ハルトは病室を出た。その後ハルトが広場の芝生で寝ころびながら、ある事を考えていた。
「アイツ・・・妹の為にあそこまで・・・でも何だかんだいって人も助けてるし・・・憎めない奴なんだよな~」
伊織は妹の為なら容赦はないが、それでも一般人は助ける。前に言ってた「関係ない人を巻き込むのは煮え切らない」からだろう。根っから性根は腐ってない伊織に、ハルトはどうすればいいか悩む。そこへ後ろから人影が・・・・・
「やぁ、また会ったね」
国枝半蔵が後ろから声を掛けて来た、しかしお互いがリベリオン使用者である事はまだ知らない。
「あっ・・・国枝さん!」
「半蔵でいいよ、えっと君は・・・」
「ハルトです!獅子堂ハルト!」
「そっか~、じゃぁハルト君と呼ばせてもらうよ」
半蔵はハルトの隣に座った、そしてハルトに話を掛ける。
「そういえば、昨日紹介した本どうだったかな?」
「あっ・・・それがまだ途中なもんで~難しいもんっすよね~」
途中どころか、10ページ程しか読んでいないハルト。それを暖かい目で見る半蔵、しかし体の痛みを抑えるハルトに、さっき自分が与えたダメージと似ている所に勘付く。
「それで、どうかしたんすか?」
「えっ・・・あぁ~君を最初に見た時に、いいアイディアが思いつきそうだなってね。今度の作品のね」
半蔵はハルトを見て、次の作品のアイディアを考えていた、ハルトはその事に照れ隠しをする。
「いやぁ~そんな~!!俺なんかアイディアにならないっすよ~」
「いや、君みたいな活発な所が新しいインパクトを生み出すんだよ!」
話している内に、半蔵は熱く語り始める。
そんな中ハルトはある事を聞き出した。
「そう言えば・・・半蔵さんはどうして小説家に?」
半蔵が小説を書き始めた事についてだ、その質問に半蔵は・・・
「簡単に言うと始めて書いたのは、自分の心境・・・って所かな、それがたまたま賞を取ってね。それから次々に作品を書いたよ、まぁただ1つ理由があるとすれば・・・ある人に、僕の書いた小説を見てもらいたいって所かな」
半蔵の言うある人・・・それは彼にとって大事な人だろう・・・その人物とは?
「でもその人は、今どこにいるか分からないし、生きてるかどうかも分からない。だからこそ僕はその人に、一言感想が聞きたいんだ・・・」
「きっと会えますよ!半蔵さんが会いたいと思うならきっと!!」
少し浮かない顔をした、半蔵をハルトは励ます、何とも暑苦しくお節介だ、しかし半蔵は・・・
「そうだね、ありがとうやっぱり君は面白いね、ますますアイディアが浮かんでくるよ」
「エヘヘ・・・よく、言われます、でも・・・何か俺も、スッキリしました!ありがとうございます!」
お互い何かが晴れた様な、表情を浮かべた、ハルトはすぐ様立ち上がり、その場を去り走りだした。
「・・・しかし彼も、リベリオン使用者とは・・・少々胸が痛むね」
半蔵はポケットの中にあった、デバイスを手にし呟く。
そのデバイスは銀色で、甲冑を着せた馬のマークをしている。彼の目的はある人の行方を知る事・・・・
一方伊織は傷ついた体を抑え、自販機の後ろにもたれ掛っていた。
「クッソ!俺は・・・俺は決めただろ・・・由那を何としても救うって・・・これじゃ・・・何時までたっても終わらねぇ・・・!」
持たれていた自販機を、左腕で強く叩き、焦りを感じている。
1日も早く妹の病気を治したい、その一心で戦う伊織に、他の事を、える余裕なんてなかった。
そんな伊織に、サイバープログラムにクリーチャーが現れるビジョンが流れた。その場所は地下鉄の駅内だ、伊織はすぐ様、その地下鉄へ向かった。
「こんな時にクリーチャーか!」
その頃半蔵も同じようにクリーチャーのビジョンを見て、地下鉄に向かっている、ハルトは・・・少し遅れて気付いた様だ。
伊織と半蔵は同じタイミングで、地下鉄に到着し、伊織はエレベーターの中にあるボタンに、半蔵は人目の付かない前の列にある、非常ボタンにデバイスを翳し「セットオン!」の言葉と共に伊織はルナリベリオンを、半蔵はチャリオットリベリオンを纏った。2人共それぞれボタンの中に入り、カタパルトでゲートブースターを装着し「GO!!」のサインと共に発射されサイバープログラムへと向かう。
今回現れたクリーチャーは、刺々しい針のついた鎧を纏う
アクスフロッグを、最初に発見したのは、チャリオットリベリオンだ、腰に着けていた
「ちっ、随分すばしっこい奴だな・・・」
ルナリベリオンがアクスフロッグを追いかけていく、チャリオットリベリオンは地下鉄の上に登り、左腰のホルダーから、システムメモリーを取り出し、ギミックガンソードに取り付けてある、デバイスに装填し「ショットイン」の電子音声と共に、背部にエネルギータンクの様な物が取り付けられ、太いスナイパーライフルの様な
ルナリベリオンがアクスフロッグに徐々に、ダメージを与えるが舌で巻かれ、天井に叩きつけられる。その隙を狙い、チャリオットリベリオンは、キャプチャースナイプライフルのトリガーを引き、強大なレーザー光線が、アクスフロッグの鎧の隙間を貫通する。アクスフロッグは爆死し、その残骸をシルバメタホースが食べ始める。
その様子を見ているチャリオットリベリオンの真上から、突然ルナリベリオンが襲い掛かる!
「野蛮な攻撃だね・・・嫌いじゃないけど!!」
チャリオットリベリオンはその剣撃をかわし、ギミックガンソードで、ルナリベリオンの腹部を撃ち抜く。しかしルナリベリオンは、その腕を掴みチャリオットリベリオンを斬り付けようとする。だが抑えられたギミックガンソードを手放し、反対側の腕に持ち替え、ガンソードを直線状に切り替え、銃口から刃が現れ、ギミックガンソードソードモードで真月対抗する。
「なにっ!?銃と剣を内蔵してるだと―――!!」
剣同士のつばぜり合いの中、お互いの剣の一撃により後ろの方へ、吹き飛ばされる。チャリオットリベリオンがホルダーから、システムメモリーを取り出し、デバイスに装填しようとした時、ルナリベリオンが先にメモリーを取り出し、デバイスに装填し「ストームイン」の電子音声と共に、ブルームーンファルコンが現れ、翼で大きな風を起こ、しチャリオットリベリオンは風に押され、前に進めない、その隙に、ルナリベリオンは近くにあった、売店のレジの中に入り込み、サイバープログラムを抜け出した。
サイバープログラムを出た伊織は、さっきよりもボロボロの状態だった。
「何でだ・・・俺はあの日から覚悟を決めたのに・・・」
それは1年前あるリベリオンとの戦闘で前に契約していたクリーチャーを失った。時その日から力を求める様になった(0話参照)
しかしハルトとの出会いが彼の決意を鈍らせてしまう。どこか彼にもまだ迷いがある、実質この手で人を殺める事になるのだから・・・・
そんな自分の迷いに、ゴミ箱を蹴り飛ばし焦りを表す。
一方辺りが夕日で染まる頃、ハルトは地下鉄に駆け付けようとするが、途中でアクスフロッグが倒されるビジョンを見て、戦いが終わったのと察し帰る途中だった。するとそこで彩と遭遇するのであった。
「あっ!ハルトじゃ~ん丁度良かった、荷物運ぶの手伝ってくんない?」
彩の両腕には、大量に食料が入っているエコバッグを持っていた買い物の帰りだろう。
「たっく・・・しょうがねぇな・・・」
ハルトがバッグを持ってあげようとした時、さっき受けた傷が痛み、持とうとした腕が少し痺れる。
「えっ?もしかして怪我してるの?じゃぁ・・・こうしようか」
そう言うと彩は、バッグの持ち手の片方を持ち、2人で1つを持つようにしたハルトは、両腕傷めてるため、もう1つは彩が持っている。
「あっ・・・悪いな、これくらいで持てないなんて」
「いいって、それにこういうの、たまにはいいじゃん!小さい頃はよくやってたよね~」
小さい頃から、2人で買い物を頼まれる事があり、いつも2人で1つの袋を持っていた。
「そうだったな、何か久しぶりだなこういうの」
「うん、何だか嬉しい♪」
話が夢中になっている内に、彩の家に到着した。
「せっかくだし、お茶くらいご馳走するよ~」
「んじゃっ、お言葉に甘えますかな」
ハルトは彩の家で、お茶する事になった。ハルトがリビングのソファで待っていると、彩が紅茶と救急箱を持って来た。
「ほら腕出して、ちょっと染みるけど、少しは良くなるよ」
「えっ!?いぃって!こんなのすぐに治るし・・・ってか見てもらったばっかだし」
彩の治療を断るハルトは、無理やり腕に薬を塗られる。当然染みるので、ハルトは少し痛みを感じる。
「全く・・・一体どこでこんな怪我したの?」
「えぇっと・・・ちょっと絡まれた人を助けようと・・・なんて」
ハルトは怪我の理由を誤魔化した。馬に退かれて出来た傷とは、一言も言えるわけがない。
「ハァ・・・困った人を放って置けないのは知ってるけど、あんま無茶しないでよ、心配するから」
「えっ?最後なんて言った?」
「何でもない、はいっ、これでお終い!!」
彩はハルトの腕に、包帯を巻き、その腕を軽く叩いた。
「って―――――ありがとな、ここまでしてくれて」
ハルトは叩かれた腕を抑える。彩に出された紅茶を飲み、心が温まるからか、一息つく。
「何か・・・こうしてると落ち着く」
「うん、私もさ、ハルトがいるととっても落ち着く、昔からの仲だからかな」
何だかとてもいい雰囲気のハルトと彩、辺りも暗くなってきて、ハルトは帰る準備をする。
「んじゃ、俺帰るわ、ごっそさんな、今度暇あれば家来いよ、姉ちゃんのゲーム借りてやろうぜ」
「えっ!?うっ・・・うん今度ね!そうだよね・・・普通に遊ぶんだよね~」
彩は何かと勘違いした様だ、ハルトは彩の家を出て家に帰る。
その頃半蔵は庶民的な雰囲気を出す自宅にて小説の執筆をしながらある事を考えていた。
「あの青いリベリオンの使用者・・・ハルト君じゃなかった・・・そういえばあの時、少し姿が見えたな・・・アレは確か・・・」
半蔵は、ルナリベリオンの使用者がハルトじゃないかと思ったが、予想は外れていた。どうやら半蔵は、伊織と面識がある様な雰囲気があるが、その意味とは・・・・・・
現在リベリオン使用者 21人中残り20人
ToBe Continued……
【今回のリベリオン&クリーチャー】
チャリオットリベリオン
【全長】184㎝
【体重】100キロ
【総合ランク】A
【常設武器】二段剣銃ギミックガンソード
【使用メモリー】
↓
【ショットイン】
キャプチャースナイプライフル ランクB
背中に大きなエネルギータンクと太いスナイパーライフルを思わせる重火器大砲並の威力を持ちスコープでターゲットに集中できる
【フィニッシュイン】
クリーヴ・オブ・ロード ランクS
シルバアーマホースとチャリオットフォートレスを召喚しフォートレスに乗り装備されている武装を発射させながら突撃する。ギミックガンソードを操縦桿として取り付け操作するため若干のタイムラグがあるのが弱点だがそれを除けばリベリオンの中で一二を競う攻撃範囲を誇る。
【契約クリーチャー】シルバアーマホース
【全長】180㎝
【体重】500キロ(チャリオットフォートレス含む)
甲冑を着せた銀色の馬型クリーチャー。ランクA
2体同時に召喚されるがエサは2体で1体の扱いのため複数契約と認識されない、しかし単体では本領を発揮できない。
【チャリオットフォートレス】
シルバアーマホースが引かせる戦車。これを使用する事で本領を発揮出来る。
強固な防御力を誇り1度走り出したら簡単には止められない。
アクスフロッグ
針の付いた鎧を着せたカエル型のクリーチャー。ランクD+
鎧を着けているため攻撃が通らない事が多いが鎧の隙間が大きいので射撃武器が有効である。針を飛ばして攻撃する事も出来る。
ご観覧ありがとうございます!
ハルトと半蔵の出会い…これがどう戦いに影響するのか?
そして最近戦績の良くない伊織…勝たなければならないのにその焦りが悪く影響しチャリオットリベリオンに押されてしまう、伊織の成長にも期待してください!
ハルトも他の使用者の考えに頭を悩ませる、彼の言葉は通じるのか!
そして次回そんな伊織の前に新たなリベリオン使用者が!!
それでは次回もご期待ください!!
メインキャラの中で誰が1番好きか?
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獅子堂ハルト
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三日月伊織
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国枝半蔵
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黒崎我怨