彩が連続殺人怪事件の犯人に襲われハルトはそれを助ける。
事件の犯人はハルトに協力的だった切島一貴だった…ルナリベリオンとデッドリベリオンの一騎打ちとなりデッドリベリオンが圧倒するしかしデスサイスマンティスの暴走によりデッドリベリオンによって切り刻まれ喰われてしまう、ソルリベリオンによってデスサイスマンティスは倒され彩を救うことが出来た。
彼女もまた笑顔を取り戻す事が出来たのだった。
それでは第5話どうぞ!!
連続殺人怪事件の話から一週間が経ち、彩も学校へ復帰した。最初の頃は事件の事を聞かれ戸惑った所もあったが、ハルトが庇ってくれた。
それからは誰も事件については聞かなくなった、あれから彩もいつも通りの生活が戻って来た。
「ありがとね、また助けてもらっちゃって」
「改まんなよ、聞かれるのイヤだと思ったからだよ」
時間は掛かったが、ようやく彩もいつものペースを取り戻した。
そんな中、街中の本屋の近くで、ある行列が出来ていた。珍しいもんだな・・・・・・・こんな所に行列なんて・・・・・その中に葵ちゃんもその列に並んでいた。
「アレ?葵ちゃん?どうしたのこんな所で」
「あっハルトさん、それに彩さんも、実は今ここで
「国枝って・・・・・・・・・・・・あっ!!あの小説家の!?一度読んだことある!」
この行列は天才小説家、国枝半蔵のサイン会であった。
彼は幼い頃に書いた小説が話題となり、とあるコンクールで最優秀賞を受賞し、様々なジャンルの作品を書いている小説家である。
ハルト達と歳変わらなく、少し両側の髪が伸びている容姿である。
「はい!私あの人の大ファンで・・・・・・・ここで会えるなんて、思いもしませんでした。まだ並べるのでお2人もどうですか?」
「そうだね!ねっ、ハルト!」
「あっ・・・あぁそうだな」
ハルトは心の中で、小説なんて一度も読んだ事がないなんて一度も言えない、と思った。
2人も列に並び、着々と列が少なくなり、葵達の番がやってきた。
「あの、新作読ませてもらいました!とても素晴らしかったです!これからも頑張ってください!!」
「ありがとう、そう言ってくれると、ますます新作が捗るよ、これからもご期待に添える様、頑張らせてもらうね」
「いやぁ~一度読んだんですけど、ハマりましてね~ここで会えるなんて光栄です」
「興味を持ってくれて嬉しいよ、他にも色々と読んでもらえると、嬉しいな~」
まさにプロといえる親切な対応だ。葵と彩はとても喜んだ表情を浮かべ、手を握り合っていた。
葵、彩の番が終わり、ハルトの番がやって来た。小説を一度も読んだことのないハルトは緊張している。
「あの~小説って一度も読んだ事ないんですけど・・・始めるにはいい作品とかってありますかね~」
それはあまりにプロに聞く事ではなかった、しかし半蔵は・・・・・・・・・・・・
「そうだね・・・・・・・それなら「夕日の彼方」なんてどうかな?」
半蔵はハルトの質問にプロらしく答えた。しかし勧めたのは自分の作品ではなかった。彼も自分の作品を勧める程、傲慢ではないのだろう。
「そうですか・・・ありがとうございます!」
礼を述べたハルトはすぐ様本屋に向かい、紹介された小説を買いに行くのであった。
「面白いね・・・・・・・彼」
半蔵はハルトに興味を示す目をし、どこか笑った顔をしていた。
「ありゃ・・・3日で飽きるな」
彩は呆れたようにため息をついた。しかし何処か母親の様な目で見つめていた。
「さて・・・・・・じゃぁ早速読んでみますか!!」
・・・・・・・・・・ZZZzzzzz
ハルトは家に帰るとすぐに買ってきた小説を読み始めた、しかし1時間後、ハルトは寝てしまった、読んだページは10ページ程3日どころか、1時間もも持たなかった。
一方伊織の住むマンションでは・・・
「ん?新しい本か葵?お前も好きだな~」
伊織はハルトには見せない表情をしていた。葵は今日出た半蔵の小説を読んでいた。
「うん!とても面白いんだ、今度は動物愛を題材にしてるんだ」
葵は興味深々に小説を読む、伊織はその光景を安心するかの様に見つめる。
そして翌日・・・ハルトはおばあさんを病院へ連れてっていた。大方、困っていて放って置けなかったのだろう。ハルトは一仕事終えた様に羽根を伸ばし、帰ろうとすると・・・・・・・・・・そこには車椅子に乗り、黒髪をなびかせる、目の瞑った少女と伊織の姿があった、とても見た事もない伊織の笑顔、それを見つめるハルト、後ろうへ下がろうとするが、靴で木の枝を折ってしまいその音に伊織が気付いた。
「よっ・・・よぅ」
「おまっ・・・!?」
伊織がハルトの姿に驚き目の色を変える、車いすの少女が伊織の手を引っ張る。
「ねぇ、あそこに誰かいるの?もしかしてお友達?」
「何でもないよ、じゃぁ戻ろうか」
伊織は何もなかったの様に、車いすの少女と一緒に、病院の入り口へ入り病室へ向かう。ハルトは入り口でその姿を見る。その後伊織が戻ってくると、豹変したかの様に、ハルトを病院の裏側に連れ込み、ハルトの胸倉を掴み、壁まで押し飛ばした。
「んなっ!?お前イキナリそれかよ!!」
「お前・・・何処まで俺に・・・!!」
伊織の怒りは限界を超え、ハルトを殴りかかろうとする、がそこへ葵が来て・・・
「義兄さん!!それはいくら何でも、理不尽すぎるよ!!」
葵の言葉に拳を止める伊織、頭を抱えその場を離れる。
「ゴメンなさい、でもどうしてここに?」
「えぇっと・・・困った人がいて放って置けなくてさ・・・病院まで連れったのさ・・・それで・・・あの子は?」
「あの子は…
車椅子の少女の名は三日月由那、伊織の本当の妹である。
「実は・・・由那は1年前に原因不明の病にに掛かってて・・・・目が見えないんです」
「そっか・・・・ゴメン余計な事したね」
由那は1年前に原因不明の病に犯され、目が見えなくなってしまい、入院生活が続いている。目の瞑ってた理由はそれにある。
「いえ・・・何時かは知るかもしれなかったので・・・前にも言った通り兄は、家族を何より大事に思ってるんです」
伊織の戦う理由・・・・それは家族を守る為、そして妹の由那の病気を治す為に戦っていた・・・・・その真実にハルトは言い返すことが出来なかった。
そして彼がここまで家族にこだわるのは、彼の過去にある。それは5年も前の話になる、ある交通事故が起きた、2つの車の衝突事故であった。運転席の2人は死亡、後部座席にのっていた伊織と由那、そして相手側の車に乗っていた葵だけが無事だった。3人は伊織の親戚の叔母に育てられることになった。
「じゃぁ・・・あいつは妹の病気を治す為に・・・」
「恐らく・・・じゃないとあそこまで執着しないと思います」
伊織の戦う理由それは妹の病気を治す為・・・・しかし勝ち続ければそれが可能なのか?ハルトはそこに疑問を感じた。
「でも・・・勝ち続けて病気が治るとは・・・・」
「本当だ」
そこへ伊織が戻ってきた。
「俺はある奴から聞いた、この戦いに勝てば、妹の・・・由那の病気が治る力が手に入ると・・・」
伊織は丁度1年前に妹を助けられない事を悔んでた、その時にある人物から、デバイスを渡されルナリベリオンとして戦い続けた、しかし彼もその男の素性までは知らない・・・
「みんなそうだ、この戦いに参加してる奴は己の望むモノの為に戦う・・・・それがどんなモノでも!」
伊織だけではなく、他のリベリオン使用者も同じ様に、望むモノの為に戦っていた。切島一貴も「スプラッタ映画の再現」の為に・・・他にも富、名声、力・・・理由はそれぞれあるだろう・・・・
「そんな・・・だけど俺はッ―――!!」
ハルトの言葉を掻き消す様に、伊織が言い返す。
「もうその言葉は聞き飽きた!とにかく俺は妹の病気を治す!その為ならなんだってしてやる・・・・」
伊織の拳は強く握られていた。ハルトはその姿にどうすればいいか、頭をくしゃくしゃに掻き回した。
そこへ2人にこの周辺にクリーチャーが現れるビジョンが流れ始める。
「っく・・・・話は後だ!」
「その様・・・・だな」
2人は病院の屋上へ向かい、電波を受信するアンテナにデバイスを向け、2人の右二の腕にアタッチメントが取り付けられ「セットオン!」の言葉と共に、デバイスを取り付けハルトはソルリベリオンを、伊織はルナリベリオンを纏い、アンテナの中へ入っていった。
サイバープログラムに着くと、そこにはサイに岩をくっつけた様な姿をした
「っ・・・・・今回は重量型か」
「さっさと終わらせてやる!!」
ソルリベリオンはジャンプし、ライノトラストに向かって、蹴りを入れる。
しかしライノトラストの装甲には、ビクともせず、逆に病院の壁に弾き飛ばされる。
ルナリベリオンはホルダーから、システムメモリーを取り出し、デバイスに装填し「ソードイン」の電子音声と共に、ブルームーンファルコンから牙王天羽々斬が降り、それ手に取りライノトラストへと斬り付ける。
「さすがに硬いか・・・隙間を狙うか・・・」
2人を振り払う様に、ライノトラストが後ろかに下がると、角から電撃を放つ、2人はその攻撃に動きを止められる。
「野郎っ―――!こっちにだって手はあるんだぜ!」
ソルリベリオンはホルダーから、システムメモリーを取り出し、デバイスに装填し「シールドイン」の電子音声と共に、プロミネンスレオの鬣を模した、ライオディフェンダー1つが呼び出され、それを手に取る。
電撃を防御しながらソルリベリオンは突き進む。
「ウオオオオォォォォォォ―――!!」
ライノトラストに近づき、シールドでライノトラストの角を叩き折る。弱った所をソルリベリオンが蹴り上げ後ろへ飛ばす。
2人が止めを刺そうとホルダーからシステムメモリーを取り出そうとしたその時―――!!
突然後ろから「フィニッシュイン」の電子音声が発せられる。
「なっ・・・もう1人リベリオンが待ち伏せてたのか!?」
「4人目の・・・リベリオン?」
2人が後ろを向くと、甲冑に陸軍を合わせた様な姿をした
チャリオットリベリオンがそれに飛び乗り、武器であろう小型の剣を、操縦桿にする様に突き刺し、それを前に倒す、シルバメタホースはそれに合わせる様に、2人とライノトラストに向かって突撃する。チャリオットフォートレスに装備されている、槍が発射され、さらに前部に付けられている大砲から、砲弾が発射される。砲弾と槍は、2人とライノトラストに命中し、追い打ちを喰らわせる様に突撃し
ライノトラストは爆散し2人は吹き飛ばされたその先にあった、自販機に引きずり込まれ、サイバープログラムを強制的に弾き出され現実世界に戻される。
チャリオットリベリオンはその光景を見つめる。
「手ごたえがない・・・仕留めそこねたかな?」
その言葉を残し、病院の中にあったテレビに入り、現実世界へ戻る、そして現実世界に戻ったそしてその鎧を解くその正体は・・・・・・・
「2人同時に倒せるチャンスだったのに・・・・惜しかったね」
国枝半蔵であった。その手にはシルバアーマホースが描かれた
「義兄さん!ハルトさん!大丈夫!?」
弾き出された所に、葵が駆け付けた、ハルトと伊織は相当のダメージを負い、立てずにいたが、伊織は無理に立ち上がりその場を去る。ハルトは何とか立ち上がろうとしたが、立てなかった。
「おい待てよ!どこ行くんだよ!?」
「イチイチお前に言う理由はない・・・・」
葵はその姿を心配そうに見ていた。半蔵はその反対側の方向におり、2人に悟られないようその場を去るのであった。
「何だよ・・・こんな戦い・・・・意味分かんねぇよ・・・・」
ハルトは壁に座り込み、頭を抱えるのであった・・・・リベリオン使用者が己の望むモノの為に戦う、その戦いの先に待つ「モノ」とは一体何なのか―――
現在リベリオン使用者21人中残り20人
ToBe Continued……
【今回のクリーチャー】
ライノトラスト
灰色のサイ型のクリーチャー。ランクB+
強固な装甲と頭部のツノを武器とする。突進攻撃を得意とする。
今回も新たなリベリオンが登場しました!
国枝半蔵は探偵にするか小説家にするか迷いましたが小説家の方にしました!
半蔵とハルトの出会いが今後どの様な展開になるのか……
そして伊織の家族への執着…それは両親失いその尊さを知ったから…
そして次回はどの様な展開になるのか?
それではまた次回!!
メインキャラの中で誰が1番好きか?
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獅子堂ハルト
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三日月伊織
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国枝半蔵
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黒崎我怨