前回のあらすじ
ソルリベリオンに覚醒したハルト、初陣で勝利をおさめるがその直後ルナリベリオンの襲撃に合う。圧倒され止めを刺されそうになるが葵により止められる。
翌日世間は謎の連続殺人怪事件の話で持ちきりだったそんな中1つ上の先輩の切島一貴に犯人らしきものが移ってる写真を渡されその場所へ向かう、事件はクリーチャーによる仕業だったハルトはそのクリーチャーを倒そうとするがそこへ新たなリベリオンデッドリベリオンが現れ襲撃される。
果たしてデッドリベリオン=犯人の正体とは・・・
それでは第4話どうぞ!
翌朝ハルトは目が覚めると寝起きながらも、昨日の事を考えていた、伊織の言葉、そしてデッドリベリオンの正体を。
「やっぱ聞いた事あるんだよな~アイツの声、昔からじゃない・・・最近に」
あんまよく聞く声じゃないが・・・まさか犯人は俺の周りに!?そんな事は信じたくない、友人、家族を疑いたくなんかない、でも・・・・俺は頭をくしゃくしゃに搔いた。
ハルトは悩んだ、だがそれよりも心配している事が1つ、彩が狙われるのではいかと、昨夜家に帰り、今回の事件を調べた、そこで発見したのは1つの共通点だったそれは「全員女性」である事、もし犯人が身近な人物だとしたら、彩の身が危険かもしれないと感じている。
ハルトは気を引き締め学校へ向かおうとすると、マンションの入り口に伊織が立っていた。黒の学生服の彼を見るのは初めてだ、そしてこちらを睨むように見る。
「なっ・・・何だよ?」
「お前はこの手から手を引け、お前じゃ荷が重い」
「なっ!?今更言うか!!引ける訳ねぇだろ・・・もし・・・もし・・・彩の身に何かあったら!!」
ハルトは言い返すが、伊織は彼の胸ぐらを掴み、壁に押し付けた。
「だから何だ?いいか、お前のそのお節介が彼女を傷つけるんだ!いい加減分かれ、このバカっ!仮にもあのペンダントを渡したんだろ?少なくとも、リベリオンやクリーチャーの攻撃からは守られる、それとお前に、アイツを倒す覚悟があるか?ないならお前が死ぬだけだ」
伊織はハルトに覚悟があるか尋ねた、倒す覚悟がなきゃ、逆に倒される、そうすれば、逆に傷つくのは彩の方だ、ハルトは背筋を震わせた。
「とにかくだ、今回は黙って見てろ、大人しくクリーチャー退治でもしていればいい」
その言葉を最後に、伊織はその場を去った、ハルトは掴まれた胸ぐらを抑え、去る伊織を見つめる
「俺だって・・・・・何も出来ないまま見てるなんて、出来るかよ」
複雑な心境を抱えながら、ハルトは学校へ向かった。自分の教室へ向かおうとすると、後ろから一貴が話しかけてきた。
「ハルト君!昨日も事件あったらしいけど、大丈夫だった?被害者は出なかった様だけど、僕があの写真渡したから、調べに行ったかと思うと・・・」
「あぁ・・・大丈夫っすよ!俺が来た時には、終わってたみたいなもんですから」
一貴は昨晩、ハルトが現場に向かったかと思い、心配そうな顔をしていた。
「そうか・・・よかったよ、危ないから気を付けた方がいいよ、ゴメンね、僕があんな写真見せたばかりに・・・」
「いえいえ、そんな事ないですよ!にしても犯人捕まればいいですね!」
自分のせいで、危険な目にあったのではないかと罪悪感を抱く一貴、それを気に留めず、励ますハルト、一貴は一安心の顔を見せた。
「とにかく気を付けますから、心配しないでください!」
ハルトは胸を張り、自信満々に言うのであった。一貴もそれを見て安心した。
そして時間は流れ昼休みの時間・・・・・
「おっす~お昼一緒にどう?」
何気ない笑顔で、彩がお昼を一緒に食べないかと声を掛けてきた、何だか無理をしている雰囲気だった、1人じゃ怖いと思われる。
「ん?あっ、あぁ、一緒に食おうぜ」
2人は机を向かい合わせにしながら、弁当を食べる、彩の弁当箱の中身は、冷凍食品や昨日の残りものがほとんどに対しハルトは夜の内に作っておいたチキンライスだ。
ハルトはこう見えても料理は出来る方だ。
「ハルトは意外と料理は美味いんだよね~今度教えてよ♪」
「おぅいいぜ、教えるのが大変そうだな~」
「ひど~い、まぁお手柔らかにお願いしますよ~」
普通に見れば何も変わらない、何時もの日常的な会話だ、しかし彩にとっては安心感が欲しかった。
(あぁ見えても彩は臆病な所あるからな・・・・何かあったら俺が何とかしないと・・・)
彩の身を第一にするが、その中で伊織の言葉が脳裏を走る、自分が逆に彼女を傷つけてしまうのかと、不安が募る一方である。
「ワリィ、ちょっと出るわ」
そう言いハルトは水道の方へ向かった、ハルトが席を立つ時、彼の机からある物が落ち彩がこれを拾った……
「ん・・・・・?コレって・・・」
それは昨日一貴に渡された写真だった、それを見て彩は体をゾッとした。
「嘘・・・・人じゃ・・・・ないよね?夢じゃなかったんだ・・・」
彩は写真をソッとハルトの机の中にしまった。ハルトが戻ってくると、何事もない様な顔で出迎えた。彼女の強がり辛い顔を見せたくない、恐くても我慢している。
学校が終わり、ハルトが頼まれていた買い物へ向かおうとすると、そこに買い物をしてたであろう葵と遭遇した。
「あっ・・・・どうも~」
「これはどうも奇遇ですね」
兄が多忙の為買い、物は葵が担当している。ハルトは何気なく、伊織に対する愚痴を少し零すと・・・・
「何て言うかさ~嫌味な奴だし、クールぶって憎ったらしいというかさ~」
「まぁ・・・・・確かに兄は手先は器用だけど、口先は不器用で、友達がいなくて、おばちゃん臭くて、喧嘩っ早いけど・・・・それでも家族をなにより大事にしてるんですよ、あぁみえて」
葵は兄をフォローしているのか、ぼろ糞言ってるのか・・・・・つまりは何だかんだで、家族を大事にしてる事はよく分かった
「アイツがねぇ~だったら尚更・・・・」
そう言いハルトは買い物そっちのけで、商店街とは逆の街中の方へ向かった。葵は「仕方ない人」と息をつくのであった。
その頃彩は帰りの電車が遅れて、何時もと帰りが少し遅くなり、近道を通っていた。一通りの少ない路地裏の様な所だ。
「やっば~い結構遅くなった!心配してなきゃいいけど・・・・」
慌てて帰る彩、走る途中ポケットのある物が太ももに当たった、ハルトが渡したペンダントだ。
「アリャ、そう言えば入れっぱなしだったな~ずっと持ってたけどコレ何だろう?確かハルトがお守りだとか・・・・・」
話は昨日に遡る。
「ん?アレっこんなの持ってたっけ?」
彩はハルトと話し終えた時、手に握ってたペンダントに気付いた。
「あっ・・・・あぁ~それ?お守りみたいなもんだよ!偶然手に入れてさどうかな~って」
本当はクリーチャーから彩を守る為に渡した、常に持っているには「お守り」と言った方が丁度いい。
「でも綺麗だな・・・・何か本当に効果ありそう」
ペンダントを見つめながら暗い通りを歩く彩、その近くには昨日彩の写真を持っていた黒づくめの男が近くにいた。男はデスサイスマンティスのカードを取り出そうとしたその時後ろから1人の警官が後ろら肩を掴んで来た。
「ちょっと、こんな時間にそんな恰好で何してるの?取りあえず署まで来てもらおうか」
警官が黒づくめの男を署に連れてこうとして時男は力づくで逃げ出した、警官はそれを追いかけ続ける。
「アレっ?道間違えたかな~え~っと・・・・・・確かこっちの方向だよね!」
その頃彩は道を間違えたか、行き止まりの方へ行ってしまった、行き止まりとは反対の方向へ行こうとしたその時200m近くで、黒づくめの男が走って来る。それをパトロールしていた警官が、力づくで取り押さえた。警察が男に手錠を掛けようとした、その時、警官が腰に付けていた、通信機からデスサイスマンティスが現れた。
男はあらかじめ、逃げる最中、カードを取り出していた。デスサイスマンティスは警官を羽交い絞めにする様に食いはじめた。
「グシャァァァァァァァ!!」
「なっなんだ!?化け物なのか!やっやめてくれえええええぇぇぇ!!」
抵抗する間もなく警官は跡形もなく食べられてしまった警官の帽子と通信機を残し・・・・・・・
それを目にしてしまった彩は、膝から崩れ落ちた。
「えっ・・・・・?何今の、食べられた・・・?」
彩の体を震えが止まらない、そこへ恐る恐る近づくデスサイスマンティス、立とうとしても、怖くて足が上がらない。
抵抗出来ない彩、そして、デスサイスマンティスの鎌が彼女目掛けて、振り下ろされた時、彩の手に握っていたペンダントが赤く光出し、振り下ろした鎌をバリアの様に弾いた。
ハルトがプロミネンスレオに襲われかけた時の様に、デスサイスマンティスはその衝撃で、下の方へ落ちて行った、彩はとっさに足が動きその場を逃げ出した。
(どういう事!?怪物?まさか本当にいるなんて・・・助けて・・・ハルト―――――!)
彩は逃げながら脅えている、そして心の中でハルトの名前を呼び続ける。
それに反応したかの様に、ハルトが辺りを見回していると、そのビジョンが頭の中に流れ始めた。
「彩が襲われてる!?あそこの路地裏って・・・・遠くはないハズだ!無事でいてくれ・・・・・彩!」
夜となり辺りは暗くなり始めた・・・・・
彩は遠くまで逃げた、逃げた先は、路地裏の中で最も、高く荒廃したビルであった。そこの駐車場の柱に彩は隠れている。
「私どうなっちゃうの?嫌だよ・・・・怖いよ・・・」
彩は恐怖に怯えている、その理由は彼女の過去にあった。
幼い頃誘拐事件に巻き込まれ、とてつもなく怖い思いを経験していた、それ以降周りに気を使わせないように、笑顔で振るまっていた、ハルトも知らない訳ではない。
怪奇現象を調査しようと言い出したのも、それを克服するためでもあった。
彩が怯えているとると、柱の後ろから大きな鎌が、彼女の喉元に寸止めで振り下ろされた。デスサイスマンティスが既に後ろにいた。
誰も助けに来ない、そんな絶望的状況に追い込まれ目を瞑る彩。デスサイスマンティスが鎌を大きく振り下ろそうとしたその時
「ダぁっ!!」
ソルリベリオンが古びた監視カメラから飛び出し、デスサイスマンティス左ストレートで殴り、ビルの下へ落とした。
彩は意識が朦朧とする中、ソルリベリオンの姿を見ていた。しかし視界がぼやけて、ハッキリとは見えてない。
「もしかして・・・・助け・・・・」
ドサッ・・・・・
彩は気を失い地面に倒れた、ソルリベリオンのアーマーを解除したハルトは、気を失っている彩を抱え、犯人に見つからなそうなビル4Fの部屋の休憩所らしき場所に寝かした。
ハルトは部屋を出て、駐車場に戻り、犯人がいるか辺りを見回した、そこには上の方に上がろうとする犯人の姿が見え、ハルトはそれを追いかける。
「このっ!!よくも彩に手出したな!!絶対捕まえてやる!」
ハルトは両手の拳を強く握り締めながら、猛ダッシュで犯人の方へ走る。犯人が逃げた先は屋上だった。逃げる手立てのない犯人はとうとうハルトに押さえつけられた。
「さぁ・・・正体見せやがれこの野郎!!」
ハルトが犯人のサングラスとマスクを外した。果たして犯人の正体とは・・・・
「んなっ!?・・・・ウソだろ、何であんたが!?」
「・・・・バレちゃしょうがないねそうだよ、僕が犯人さ!!」
切島一貴だった・・・・・犯人の正体に戸惑いを隠せないハルト、一貴はハルトと接した時とは違い、狂気的な笑みを抱えており、その左手には彩の写真を手にしていた。
「先輩!!何であんたがこんな事を!?何で彩を!!」
ハルトは未だに信じられなかった。一貴が連続殺人怪事件の犯人である事、そしてデッドリベリオンの使用者である事に。
何故こんな事をしたのかを尋ねる、しかしその答えは、ハルトの知っている一貴の答えとは程遠いものだった。
「そんなの・・・・決まってるじゃないか"楽しい"からさ!!僕はこう見えてもスプラッタやホラー映画が趣味でね・・・今回の事件・・・まさにそれじゃないか!!話は少し前さある時、ある人からコイツを渡されてね、初めは動揺したさ・・・でもねコイツで始めて殺した時、本当に快感だったよ!!それに死体はアイツが喰ってくれる、今じゃ不思議じゃないだろ、失踪事件なんてよくある事じゃないか・・・・それから僕は何人も殺したよ・・・死ぬ前の悲鳴とてもいい音色だった・・・」
その答えはあまりに狂気的で、残酷的だった。彼の趣味の為に繰り返された連続殺人、そしてその死体は、全てデスサイスマンティスが捕食していた。しかし何故殺人事件と断定されたのか・・・・それは被害者の一部が残っていたからだった・・・・・
「やはり女性の悲鳴は何よりだ、そして今回彼女を狙ったのはね・・・強気な子ほど、いい悲鳴を奏でるからさ!!いやはや予想通りだったね!!アハハハハハハハハ!!」
一貴の笑みは狂気的で、とても人間とは思えない、ハルトは彼の行った事に、怒りが隠せず拳を強く握りしめる。
「そんな事の為に・・・・・そんな事の為に彩を巻き込んだのか!?彩は・・・あぁ見えても怖がりなんだよ!!小さい頃に怖い思いして、それをずっと我慢して、強がってたんだ!!アンタだけは絶対にゆるさねぇ!!」
ハルトが一貴に近づき殴りかかろうとした時・・・・・
「やめろ!そんな怒り任せで何になる?」
後ろから伊織が彼の手を掴み、止めに掛かった、そして二人の方へ歩いてゆく。
「邪魔すんなよ!コイツは・・・コイツは彩を!!」
「それが怒り任せだと言うんだ、お前にコイツは止められないし倒せない、いいかあの子の事を考えてるなら、冷静になれ、そんなんあの子は望んでないハズだ」
ハルトは強く握っていた拳を緩めた、ぶつけられない怒りをその場にあった石ころを蹴りぶつけた。
「それにコイツは俺にとって"けじめ‶でもあるんだ、俺が止められなかったから、好き放題させてしまったからな・・・」
伊織は事件が起こる直前を察知し、駆け付けようとするが、そこでデスサイスマンティスの邪魔が入り、手遅れとなってしまった、彼はその責任を感じていた。
「お前・・・そこまで・・・」
「関係のない人を巻き込むのは煮え切らないからな」
「あっハハハハハ!!温いねぇ!でも僕はやめないよぉ、最後まで"勝ち残る‶為にもね…」
一貴の狂気的な笑みは、少々冷静になり、ポケットからアルカナ・デバイスを取り出した、伊織もコートの裾からアルカナ・デバイスを取り出す、お互いドアの近くにあったカードキーを読み取る機械に、デバイスを向け右二の腕にアタッチメントが取り付けられ「セット・オン!」の言葉と共に、デバイスをアタッチメントに取り付け、伊織はルナリベリオンを、一貴はデッドリベリオンを纏いカードキーを読み取る機械の中へ、入り込んだ。
2人はサイバープログラムに着き、それぞれの武器を構える。さっきとは違い人気がなく、静かな状況・・・・・そこへ風が吹き壁が崩れ瓦礫が落ちる瞬間、互いの武器を握り締め、衝突する。火花を散らすつばぜり合い、ジャックデスサイズの大きさ故に、真月は弾かてしまう。
デッドリベリオンは、ジャックデスサイズで斬るのではなく、持ち手を逆さにし、ルナリベリオンの腹部を突いた。
ルナリベリオンは飛ばされ、倒れ込む。そこをデッドリベリオンの腕が、ルナリベリオンの首を絞め、ジャックデスサイズを腹部に突き付ける。
「その程度かな?これじゃぁ、デスサイスマンティスに押されても仕方ないね~」
「それはっ・・・・どうかな?」
ルナリベリオンは絞められてる腕を左手で掴みつつ、真月を鞘に戻し、右手で左腰のホルダーからシステムメモリーを取り出し、デバイスに装填「ストームイン」の電子音声と共に、
続けてルナリベリオンはホルダーからシステムメモリーを取り出し、デバイスに装填「ソードイン」の電子音声と共に、ブルームーンファルコンの背部から、牙王天羽々斬が降りそれを手に取る。
デッドリベリオンもそれに対抗し、左腰のホルダーからシステムメモリーを取り出し、デバイスに装填「ソードイン」の電子音声と共に、デススラッシャーが現れ、それを左腕に装着する。
激しくなる戦闘状況は、デッドリベリオンの方が若干有利とされている。
推測ではデッドリベリオンの方がスペックが低いとされているが、デスサイスマンティスがクリーチャー、並びに人を喰い続けた結果、スペック以上の力を引き出している。
ルナリベリオンも負けじと、牙王天羽々斬を強く振り下ろし、デッドリベリオンを斬り付け、右肩とデバイスに命中する。デッドリベリオンはデススラッシャーの一撃を、ルナリベリオンの右太ももに命中し、2人同時に弾き飛ばされる。
ルナリベリオンがホルダーからシステムメモリーを取り出し、同じくデッドリベリオンもホルダーからシステムメモリーを取り出す。お互い同時にメモリーを装填、「同時に「フィニッシュイン」の電子音声が発せられ、ルナリベリオンは猛ダッシュで走り、ブルームーンファルコンが背中に取り付けられ、上空へ羽ばたき、デッドリベリオンに牙王天羽々斬を振り下ろす。
デッドリベリオンの後ろにデスサイスマンティスが召喚され、デスサイスマンティスの鎌を踏み台に、飛び上がり高速で体を回転し、デスサイスマンティスも勢いよく鎌を出し真空刃を出す、ルナリベリオンの羅刹・滅却翔とデッドリベリオンの
「くっ・・・押された!?そんなバカな・・・・・・・・・」
ルナリベリオンは、地面を強く叩き付ける。悔しがるように、地面を叩いた。
「フフフ・・・勝負あり、まずは1人って所かな」
デッドリベリオンが、必殺技の勝負に押し勝った。勝利を確信し、高らかに笑った。
「この程度かい?それじゃぁ終わりにしよう、君の悲鳴は美しくない・・・・・・・・さぁいけ、デスサイスマンティス!」
ズザァンっ―――!!
デスサイスマンティスが腕の鎌を振り下ろした――――――
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
しかし切り落としたのは、デッドリベリオンの左腕だった。
「おい・・・何やってるんだ!?相手はあっちだろっ・・・・何を考えているんだ!!」
デスサイスマンティスの目は赤く光り出し、獣の様に息が荒くなった。
「ハァ・・・ハァ・・・っ暴走したか・・・・!?」
「ガァァァァァァァ!!」
デスサイスマンティスは暴走を始めた。ルナリベリオンの攻撃で、デバイスが損傷したのもあるが、最大の原因は「急激に強化させすぎた」人やクリーチャーを食べ続け、その力を抑えきれなくなってしまった。
デッドリベリオンに容赦なく鎌が振り落とされ、今度は右腕を切り落とされる。両腕を失い、抵抗する術を失ったデッドリベリオンを、どんどん切り刻んでいった。
「やめろ・・・僕は・・・僕はまだっ!!アアアァァァァァァァァァァァァァ」
切り刻まれ、デッドリベリオンはとうとうバラバラになり、その狂気的な声も聞こえなくなった。そのバラバラになったデッドリベリオンを、デスサイズマンティスは喰い始めた。
喰い終えたデスサイスマンティスは、ルナリベリオンの方へ向かった、デッドリースライサーのダメージで、動けないルナリベリオンに、鎌が振り下ろされた―――――――――!!
「ッ・・・・・・!!」
カキンッ―――!!
しかしその鎌は、突如現れたソルリベリオンのレオンハートソードで塞がれ、逆に斬り付けられる。
「フゥ・・・間一髪だったな」
「お前っ・・・何でここ!?」
それは少し前に遡る、伊織の言う通り、彩の元へ向かった。気を失っている彼女の手にハルトはソッと触れると・・・
「怖いよ・・・ハルト・・・」
彩は寝言でそう呟いた、その腕はかすかに震えており、その怖さがハルトにも伝わった。
「彩・・・・安心しろ!よしっ!!」
ハルトは近くにあった壊れかけたパソコンにデバイスを近づけ、ソルリベリオンを纏い、屋上の屋上の方へと向かい、今に至る。
「後は任せな、俺にも"けじめ‶ってのがあるからな!!」
気が狂った様に、襲いかかる。デスサイスマンティスの攻撃を、両肩付いている
ソルリベリオンは、左腰のホルダーからシステムメモリーを取り出し、デバイスに装填「フィニッシュイン」の音声と共に、プロミネンスレオが召喚され、共にジャンプし、口から出された火球を足にに纏い、空からプロミネンスブレイカー(キックver.)を発動させ、デスサイスマンティスにキックを決める!!
その衝撃に耐え切れずデスサイズマンティスは爆散した。プロミネンスレオがその残骸を喰い始めるが・・・
「待て・・・・辞めてくれ!!」
ソルリベリオンは、プロミネンスレオに喰うのを辞めろと叫んだ。言う事を聞くように、プロミネンスレオは食べるのを辞める。
「まだそんな事を言うか、クリーチャーを強くしなければ生き残れないぞ、まっコイツみたいに喰いすぎない程度にな」
そこへブルームーンファルコンが降りてきて、その残骸を食べ始めた。
「だけど・・・だとしても人を喰い続けてきた奴を・・・・喰わせたくはない!」
「フンっ・・・喰いたくない気持ちは分からない訳でもないが、そんなんじゃ勝つ事は出来ない・・・倒すべき相手は19人・・・勿論お前もだ!!」
ルナリベリオンは今回デッドリベリオンに押され、改めて強くなる事を決心した。
その言葉を残し、サイバープログラムから出たルナリベリオンに続くように、ソルリベリオンは、別の出口からサイバープログラムを出るのだった、そこは彩の眠っている部屋だった。
「彩・・・・彩!!」
ハルトは彩の肩を揺らしたその揺れに気付き彩は目を覚ました。
「ハルト・・・ハルト――――――っ!!」
彩はハルトの姿を見て安心したか、彼をギュッと抱きしめだす。その手の震えから彼女の恐怖が伝わっていく。
「怖かったよ・・・・もしかして助けに来てくれたの?」
「えっ・・・あぁ心配になってな」
「アレ・・・でもあの赤い鎧の人は?ボンヤリだけど、見えたの赤い鎧を着た人が助けに来てくれたの・・・」
ハルトはその
「もう大丈夫だ、さぁ行こう」
ハルトは彩の手を取り、ビルを出る。そこには複数の警察がビルの周りとか囲んでいた。
「君大丈夫かい!!他の警官から連絡を聞いて、駆けつけたのだが・・・・それで犯人は?」
「あぁ・・・・犯人は・・・悲鳴を残して何処かへ消えてしまいました・・・・・・・・・・・・」
この事はあながち嘘ではない、一貴は悲鳴を残し切り刻まれたのだから・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「そうか・・・良いと言うのか何というのか・・・」
警官も良かったとは言い難い、複雑な気持ちだ。ただ1つ彩が無事だった事に安心していた。
その後、警察に保護され、一連の流れの事情を聞かされた。
そして事件が終わり1日が過ぎた・・・・彩は念の為、今日は学校を休む事になった。心配はないと思うが・・・そして俺は学校へ着き自分の教室、じゃなく2年の・・・霧島先輩の教室へ向かった。
「あの・・・スミマセン、切島一貴先輩に用があるのですが・・・」
俺は何も知らない様に霧島先輩がいるか尋ねた。返って来た答え、それはとんでもない答えだった・・・・・・・・・・
「切島一貴?そんな人このクラスにはいないよ、他のクラスじゃないかな?」
このクラスにはいない?おかしい・・・確か先輩はこの4組のはずだが・・・・・・念のため名簿を見せてもらうが切島先輩の名前は書かれていなかった。
「おかしい・・・どういう事だ・・・」
あれから先生にも尋ねてみたが、誰1人先輩の事を知らない・・・・悩みに考え続けてると前の人にぶつかった。
「っく・・・前見て歩けよ・・・このバカ」
そのぶつかった人物は伊織であった。アイツなら分かるかもしれない・・・
「悪かったな・・・それよりお前!切島先輩の事・・・」
「ここで話すな、屋上に来い」
伊織は俺の口を押え屋上へ連れ出した
「それでさっきの話だが・・・」
「あぁもちろん覚えてる、デッドリベリオンの事だろ、いいかリベリオンの使用者は敗北、つまりは死ねばその存在が抹消され、その記憶さえ無かった事になる、俺達を除いてな」
「なっ・・・存在が消される・・・記憶が消える!?」
俺は戸惑った、つまりはクラス全員が先輩は元々いなかった事になっている・・・・嘘だろ・・・
「これで分かったろ、これは生半可で戦うもんじゃない。少しは懲りたか?」
「だとしても・・・・だとしてもだ!俺はそれでも人を守る・・・・何て言われても・・・」
少々弱気ながらハルトは、伊織の言葉に反抗する。伊織はハルトの胸ぐらを掴む。しかしハルトは目の色を変えず伊織の方を見続ける。
「だったら好きにしろ・・・・でも、いずれお前を倒す時は来る」
その言葉を残しつつ、伊織は屋上を出た。
―――学校が終わり、ハルトは彩の家に向かう。今日のプリントを渡すのと、彼女の様子を見に・・・・
「あらハルト君、いらっしゃい」
ハルトは彩の家のインターホンを鳴らした、ドアを開けたのは彼女の母。彩に似て、長い髪をした美人な人だ。
「あの・・・今日のプリントです。それと彩の様子ですが・・・」
「あら心配してくれてたの、ありがとう~彩も喜んでくれると思うわ。彩~ハルト君来てるわよ~」
母が彩にハルトが来たと呼びかけるが、うんとも言わない。
「ゴメンね、多分来てほしいと思うのよ、いってあげて」
そう言い母はハルトを家に入れ、彩の部屋に向かわせる。
「彩・・・大丈夫か?」
布団に包まる彩すると突然布団を剥がし…
「そりゃ・・・恐かったよ、今でも鮮明に覚えてる。あんな怪物に襲われたんだよ・・・そりゃ誰だって、あぁなるよ・・・」
彩は話してる内に涙を零していた、ずっと強がってた分、思い切り泣いた。
「でも・・・来てくれてありがとう・・・ハルト、あの時もそうだよね私が誘拐された時も」
彩が誘拐された時、犯人が捕まった直後、警察に保護された彩の元へ駆けつけたのはハルトだった。
「彩大丈夫か!もう心配しないでいいぜ!」
幼い頃のハルトは胸を張っていた。
「何もしてないじゃん・・・ヒック・・・」
そう彩は言い返すが、ハルトの胸に泣きついたらしい。
「ハルトがいたから、私何とかやってこられたかも、ありがとうねハルト♡」
彩はハルトの頬に口づけした。
「ななな///イキナリなにすんだよ!?」
ハルトはその行動に動揺を隠せないでいた。
「こんな事するの・・・ハルトだけなんだからね!」
彩はいつも通りの笑顔を取り戻した、その笑顔にハルトもまた励まされた。
(そうだよ・・・誰かの為に戦える・・・それだけでいいんだ・・・)
ハルトは胸にそう誓ったのだ。
現在リベリオン使用者 21人中残り20人
ToBe Continued……
【今回のリベリオン&クリーチャー】
デッドリベリオン
【全長】187㎝
【体重】94キロ
【総合ランク】D-
【常設武器】緑死鎌ジャックデスサイズ
切島一貴が使用するリベリオン。タロットカードの「DEATE」を意味する。
メインカラーは緑と黒。死神を思わせるフードとカマキリ人型にしたを思わせる姿をしている。総合ランクはリベリオンの中でも低い方だがデスサイスマンティスに人やクリーチャーを捕食させ数値以上の力を引き出している。
【使用メモリー】
↓
【ソードイン】
デススラッシャー ランクE
デスサイスマンティスの腕の形をした小型化の鎌、直接腕に取り付けたりブーメランとして扱うことも出来る。
【シールドイン】
デスシールド ランクD
デスサイスマンティスの下半身の形をした盾、羽根を展開する事で防御範囲を拡大する
【フィニッシュイン】
デッドリースライサー ランクC-
デスサイスマンティスの鎌を踏み台にして飛び回転し真空刃を作り敵を切り刻む。
リベリオンの中でも一番数値の低い技であるが人やクリーチャーの捕食によりランク以上の威力を引き出している。
【契約クリーチャー】デスサイスマンティス
【全長】185㎝
【体重】86キロ
カマキリに死神の様なフードを被せたクリーチャー。ランクC
両腕の鎌を武器する、羽根はある程度の防御力を持つ。デッドリベリオンが殺した女性を捕食し数値以上の力を持つ。しかし捕食を繰り返し力を抑えきれずに暴走しデッドリベリオンを切り刻み捕食する、最後はソルリベリオンのプロミネンスブレイカーを喰らい倒される。
ご観覧ありがとうございます!
犯人の犯行…それはとても単調的で残酷でした…、この残酷な衝動これがリベリオン使用者を大きく狂わせます。
一貴にデバイスを渡した人物…その人物とは…
ハルトと彩の進展…はてさてどうなりますかね~
次回も新たなリベリオンの登場がありますさてどんな奴が登場するでしょう?
そして伊織の戦う理由も明らかに?
何と早くも0話の製作予定!!
次回もご期待ください!!
メインキャラの中で誰が1番好きか?
-
獅子堂ハルト
-
三日月伊織
-
国枝半蔵
-
黒崎我怨