「アイツ・・・・・脱落したか。チっ、もう少し搾り取れそうな気がしたんだがな」
デビルリベリオンの使用者、
「そろそろ大詰めって所だし、俺もそろそろ・・・・・・・ん?」
遊園地の駐車場の真ん中、誰かが話している様子が見えた。俺はコッソリ車を利用して気づかれない様に近づいた。
「アイツは・・・・・・確かジャスティス・・・・・隣のおっさんは誰だ?それにもう1人の奴・・・・」
いたのはジャスティスリベリオンの使用者=
「あなた1人ですか」
「何人だろうが関係ないだろ。これから戦う事に変わりはないからな」
どうやら、ここで戦いを繰り広げるらしい。そうだな、だったら隙を突いてどちらとも潰す手もあるな。
「へぇ~これからやりあうんだ」
「なっ・・・・・何者だ!?」
「しっ、静かにしないと気づかれちゃうよ」
後ろを振り向くと、そこには黒く跳ねた髪が特徴で白と赤いボーダーシャツを着た男が目の前にいやがった。一体何者なんだ?
「お前・・・・・・俺と同じ使用者なのか?」
「まぁ、そんな所、といっても俺そんなに強くないからさ、奇襲しないと勝てなくってさ、今まで高みの見物してたってワケ」
なるほど、要するに今まで戦わずに生き残ってきた奴か、こんな奴は適当に手を組んでさっさと始末するのに限るな。
「まぁいいだろう、変な事するなよ」
「ハイハイ」
しかし、一体なんの話しているのか・・・・・・・しばらく続きそうだな。
「さて・・・・・それでは始めましょうか」
「その前に1つ、調べさせてもらった、アンタがサイバープログラムを消したいとか言う理由を」
「ほぉ・・・・・それはまた随分な事を」
その理由とは・・・・・・・・・・・
それは遡る事1年前、1つの通り魔事件が起きた。被害者は
聡海は優秀な弁護士で正義感溢れる英雄と意気投合し結婚に至った。
犯人はかつて、聡海が弁護したが、有罪判決を下された男性の母親であった。息子を溺愛していたのであろう。
「よく調べましたね」
「あの事件に関しては知っていたからな、被害者の名前を見た時まさかとは思ったが・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
母の死は正儀にとってトラウマに等しいもの。あの事件の場を目にしていたのだから・・・・・・・・・・・・・・・・
「しかし、分からねぇな。それなら母親を生き返らせる為に戦うのが当然だと思うがな」
コレだけの話では英雄達がサイバープログラムを消滅させる理由には至らない、母親を生き返らせる為ならともかく。
「人を生き返らせるなど冒涜に過ぎない。それに彼女が弁護した男、調べた所サイバープログラムに関与した者だと分かったのですよ。そんな研究の為に妻の命が奪われた。そんなものは消滅させるに限る」
「つまりは復讐・・・・・・という事か」
「違うよ、コレは正義だよ。これ以上、同じ犠牲者を出さない為に、悪は許されないんだよ」
「話す必要はなかったな・・・・・・・・・」
ため息を吐いた伊織。ポケットにしまっていたアルカナデバイスを取り出し、駐車券の発券機にデバイスを翳した。
それと同時に正儀はアルカナデバイスを、英雄はフィジカルデバイスを取り出した。
「セットオン―――――」
伊織はルナリベリオンに、正儀はジャスティスリベリオンに、英雄はアーキタイプ=ジョーカーに変身し、サイバープログラムへと向かった。
「あなたは随分と厄介ですからね、今のうちに始末してきましょう」
「悪いが俺は簡単にやられる訳にはいかなくてな」
<<ユニゾン―――――>>
ルナリベリオンは真っ先に
「ではこちらも・・・・・・」
<<ソードイン>>
アーキタイプ=ジョーカーもシステムメモリーをデバイスに装填したと同時に、ガルバスタッグが現れたと共に、スタッグツインセイバーを両手に握り締める。
互いの剣をぶつけ合うルナリベリオンとアーキタイプ=ジョーカー。そこへジャスティスが背後からジャスティスセイバーを振り下ろす。
咄嗟に反応し右に回避するルナリベリオン。ビーヴェスを前に突き出してジャスティスを突き飛ばした。
「ぐっ・・・・・・」
「2対1なら勝てると思ったか!!」
怯んだジャスティスに近づき、アロンダイトで腹部を貫こうとした時――――――――!
「えぇ、勝算あっての戦いなのですから」
<<スタンイン>>
ルナリベリオンの足元から電流が流れだしアロンダイトを手から落とし膝から崩れ落ちた。
「なっ・・・・これは!?」
動きを封じられたルナリベリオンに、ジャスティスとアーキタイプ=ジョーカーが襲い掛かる―――――!
「こしゃくな真似を・・・・・・」
かろうじて動く右手でシステムメモリーを取り出し、ビーヴェスに装填する。
<<シャドーイン>>
影から3体の分身を出現させ、それぞれの攻撃を防御に入った。
麻痺が治まり、立ち上がったルナリベリオンはアーキタイプ=ジョーカーの方へ向かって走り出す。
「くっ・・・・・・流石はユニゾン、回復が早い―――――」
スタッグツインセイバーを握り締め、ルナリベリオンに応戦しようとする。
「ハァ―――――!」
振り下ろされたスタッグツインセイバーをアロンダイトで弾き、アーキタイプ=ジョーカーの懐目掛けて追撃を仕掛ける―――――――!!
「しまっ―――――!」
その瞬間―――――コウモリの群れの様なものがルナリベリオンに纏わりつき視界を妨害した。
「この攻撃は・・・・・・・・・・」
「どうやら、コイツを仕留めた方が俺達にとって有利だと判断してな」
「どうも~俺達も手伝いますよ」
現れたのはデビルリベリオンともう一体、薄茶色とオレンジ色の全身に塔の様に長い形をしている頭部、三日月状に曲がった両肩、飛行ユニットが組み込まれた腰スカート、螺旋状に渦巻いた足が特徴的な
「見慣れない奴だな・・・・・・」
「これはこれは、お初にお目に掛かります、って言ってもお初じゃないんだけどね!」
タワーリベリオンはルナリベリオンの方に走り出し、あいさつ代わりに飛び蹴りをお見舞いする。
「コイツ―――――っ、スピードがある割にパワーもかなりのものだっ!」
蹴りが命中したルナリベリオンは10mへ吹き飛ばされた。そこに追い打ちを掛ける様にしてデビルリベリオンがルナリベリオンの頭上にへジャンプした。
「貰ったぁ!!」
デビルリベリオンがルナリベリオンの頭上から蹴りを喰らわせようとした時、突如右方向から火球が放たれた。
「ぐっ・・・・この炎は!?」
「アイツら・・・・・・・・・」
ルナリベリオンが横を向くとそこにはソルリベリオンとエンプレスリベリオンが立っていた。
「どこへ行ったか気になって付いてきて見ればコレだよ」
「俺はたまたま別の場所で戦ってたけど派手な音が聞こえてな」
アリアは伊織が出掛けた所を気になって後を付けていた、ハルトは違う反応を察知し、クリーチャーと交戦しており戦いの後にルナリベリオン達の戦いの音が聞こえた為駆けつけた。
「なるほど・・・・・・だが一掃するいい機会です」
増援に臆する事なくアーキタイプ=ジョーカーはルナリベリオン達の方へ近づいてくる。
「まぁ、お前らが来ようが来まいが俺は戦いを辞めないがな」
<<フィニッシュイン―――――>>
「ほぅ・・・・一気にケリを付けようといいますか、ならばこちらも」
<<フィニッシュイン>>
ルナリベリオンはルナティックサンダーバードに姿を変え翼でカマイタチを引き起こし、雷を纏いアーキタイプ=ジョーカーへ突撃しようする。
それに対するアーキタイプ=ジョーカーはガルバスタッグをサーフボードの様な形に変化させ風を切り裂く様にしてルナリベリオンの方へ突撃する。
互いの
「ぐっ・・・・・人工的なリベリオンのくせしてここまでの威力とは・・・・・・・・」
「あんな威力、まともに喰らったら一溜りもねぇな・・・・・・・」
2人の必殺技を目の当たりにしたデビルリベリオン、冷や汗を掻きながらもソルリベリオンへの攻撃を辞めない。
「コイツっ、随分厄介な手を使いやがって・・・・・・・」
全身を分散させるデビルリベリオンにソルリベリオンは手を焼いていた。
「オイ、ちょっと手を貸してくれよ!」
様子を見ていたジャスティスに手を貸してくれと伝える、立って様子を見ていた正儀は何かを考えていた。
(これは正義の為、いかなる手段も致し方ないのです)
父の言葉、正義の為にいかなる事になっても自らの正義を真っ当せよと。それが正義なのだから・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「分かったよ」
デビルリベリオンとソルリベリオンの方にゆっくりと近づいていくジャスティス、ジャスティスセイバーを怪しげに突き立てながら・・・・・・
「なっ・・・・・・お前・・・・・!?」
「ぐぁっ―――――!?」
ソルリベリオンの右脇腹を貫くと同時にデビルの腹部もジャスティスセイバーで貫いた。
「ゴメン、でもこれも正義なんだ」
「コイツ・・・・・マジかよ!!」
貫かれた右脇腹に突き刺さったジャスティスセイバーをへし折り後方に下がるソルリベリオン。
腹部を貫かれたデビルは腹を抑えながら膝から倒れた。
「正義・・・・・・だと?てめぇの自己満足を俺に押し付けるんじゃねぇ!!」
立ち上がったデビル、ジャスティスに怒りを向けレジテントランスを握り締め突き刺そうとするがいとも簡単に避けられてしまう。
「僕の正義は・・・・・・・絶対だ」
<<フィニッシュイン―――――>>
召喚されたジャスティンビートルが突進し角を使って回転しながら上空へ突き上げる、同時にジャスティスも上空へ飛び上がり振り上げたと同時に、デビルが落下していく所をジャスティセイヴァーで押し込むようにして回転しながら地面にねじ込み
「ぐあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
壮絶な悲鳴を上げながらデビルの全身に亀裂が入り光に包まれる様にして爆散した。
「あちゃーこれはヤバいかもね」
その惨状を見たタワーリベリオンは気づかれない様にしてその場を逃げ出した。
「これがアイツの正義か・・・・・・・」
戦いの疲労で朦朧としているルナリベリオンも逃げる様にしてその場を去った。
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
爆発の後で燃え盛る状況を見ながらソルリベリオンはその光景を見つめていた。
「これが正義なのか・・・・・・こんなのただの・・・・・・・・」
ソルリベリオンは何を思っているのだろうか?アーキタイプ=ジョーカーもまたジャスティスの行動に警戒しながら彼の元へ近づいた。
「行きますよ、今回はここまでだ」
そうしてアーキタイプ=ジョーカーとジャスティスもサイバープログラムを去った。
「これも正義なんだ・・・・・・・僕は全うしたんだ・・・・・・・・だから――――――――」
現在リベリオン使用者 22人中残り12人
ToBe Continued……
メインキャラの中で誰が1番好きか?
-
獅子堂ハルト
-
三日月伊織
-
国枝半蔵
-
黒崎我怨