アルカナTHEリベリオン   作:イオ・りん

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ここで一本CM

ドリブルに励む男の子にハルト達が励ましのエールを送る。

ハルト「頑張れば、きっと出来る」

伊織「何事も、諦めない事が大切なんだ」

半蔵「努力は君の明日に繋がる」

諦めかけた男の子、立ち上がって、ドリブルを続ける。

ハルト「それじゃ、君もコレで・・・・・・」

3人「元気ハツラツ―――――!!」

ここで3人はリベリオンに変身。

ソルリベリオン「ビタミンC!!」

ルナリベリオン「ビタミンBも!」

チャリオットリベリオン「着色料、保存料0!」

3人「元気ハツラツ、オロナミンC!!」


第36話「私の意のままに」

「中々の順調でしたよ、黒葉君。この調子で次も頼みますよ」

「えぇ、一刻も早く、サイバープログラムを・・・・・・・・・」

 

志向正義(しこうまさき)の父、志向英雄(しこうひでお)は、黒葉三津也(くろばみつや)という、天然パーマに、黒いカッターシャツを着た男と話していた。三津也の手には、アーキタイプが使っている、デバイス(フィジカルデバイス)を手にしていた。

つまりは、彼がアーキタイプ=クローバーの使用者であるのだろう。

 

「では、次のプランが決まるまでは、うかつな行動をしない様に」

「分かりました」

 

三津也は、その場を去った。そこへ、正儀がやってきて、英雄に声を掛ける。

 

「あの人が、アーキタイプの使用者?」

「あぁ、彼はクリーチャーに恋人を奪われたそうだ、これ以上、彼の様な人達を増やさない為にも、サイバープログラムを消滅させなばならん、分かるな?」

「うん、もちろんだよ、父さん」

 

三津也は少し前に、付き合っていた彼女を、突然クリーチャーによって命を奪われていた。

目の前で起こった事を誰にも信じてもらえず、絶望していた彼の前に現れたのが、英雄だった。フィジカルデバイスを受け取り、アーキタイプの使用者となって、英雄の計画の協力者となっていた。

 

「さて・・・・・・他のみんなも、試運転を終わらせている所だが・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふ~ん、新手の奴、って所かしらね」

 

街中を歩いていた八久慈玲(はちくじあきら)。目の前のテレビに映る、アーキタイプに気づき、テレビの方を振り向いた。

今回現れたアーキタイプは、胸のハートマークが特徴的で、全体のカラーがピンク色。

 

「丁度いい、クリーチャーや、生身の人間以外にも通用するのか、試してみますか」

 

玲は人混みの中、アルカナデバイスを取り出し、テレビの前に突きつける様に翳すと、左二の腕にアタッチメントが取り付けられる。

 

「セットオン」

 

デバイスを顔の方に近づけ、頬で弾いて右の方に振り、ウィンクをしながら、アタッチメントにデバイスを取り付けると、エメラルド色の全身に、肩、腕、肘には蜂の様な黄色と黒のライン。エメラルドゴキブリバチの様な形の頭部、スズメバチの尻尾の様な肩、ハチの巣の様なスカートが特徴的なリベリオン(ハイプリエステスリベリオン)に変身し、テレビの中に入り込み、サイバープログラムへ移動した。

 

「さぁ~て、お手並み拝見って所ね」

 

アーキタイプ(アーキタイプ=ハート)はホルスターからシステムメモリーを取り出し、左腕に取り付けてあるデバイスに装填する。

 

<<ソードイン>>

 

ノイズが発生し、その中からピンク色のスタッグツインセイバーが中から出てきて、それを両手に持つ。

 

「フッ―――――」

 

アーキタイプ=ハートはハイプリエステスの方に向かい、スタッグツインセイバーを振り下ろす。

一歩後ろに下がりつつ、左手のハチの尻尾の形をしたグローブの様な武器(洗礼針ブロスティング)を前に展開し、アーキタイプ=ハートの胸に突き刺す様にして、前に出す。

 

「へぇ、面白いじゃないの!」

 

回し蹴りをしながら、ブロスティングに内蔵されてあるデバイスに、システムメモリーを装填する。

 

<<ショットイン>>

 

空からビーメイヴの尻尾である、ハチの巣の形をした武器(ハニーダーンズ)が降って来て、右手に掴み、トリガーを引くと同時に、小型の蜂が飛び出し、アーキタイプ=ハートを覆うようにして襲いかかる。

 

「ぐっ、こしゃくな――――――」

 

スタッグツインセイバーで振り払おうとするが、払えば払うほど襲いかかる強さは増し、腕全体が覆われ、スタッグツインセイバーを落としてしまう。

 

「さて・・・・コイツを試してみるとしますか」

「いっ・・・・・一体、何を!?」

 

ゆっくりと歩いて近づいてくるハイプリエステス。アーキタイプ=ハートは、後ろに下がろうにも、足も覆われ、身動きが完全に取れない状況。

身体がぶつかりそうな距離まで近づいたハイプリエステスは、ホルダーからシステムメモリーを取り出し、デバイスに装填した。

 

<<マインドイン>>

 

ブロスティングの針の色がエメラルド色に変わったと同時に、アーキタイプ=ハートの腹部に突き刺した。

 

「ッ!あ・・・・・・あぁ―――――あああああああああ!!」

 

腹部から紫色の欠陥が浮かびだし、悲鳴を上げ、急激に苦しみだした。顔を上に上げると、モノアイが赤く染まり、血涙の如くオイルが漏れだす。

身体が揺れたと同時に、顔を下に下げ、無気力になったかの様に、動かなくなった。

 

「さて、私の声が聞こえるかしら?」

「・・・・・・・ハイ」

 

ハイプリエステスが声を掛けると、アーキタイプ=ハートが顔を上に上げ、反応する。

 

「成功・・・・・ね。それじゃ、私の質問に答えて」

「かしこまりました」

 

アーキタイプ=ハートは、ハイプリエステスに洗脳され、意のままに操られる人形と化してしまった。

 

「じゃぁ、最初の質問、アンタはリベリオンなの?」

「いいえ、アーキタイプは、リベリオンを元に作られた模造品です」

「なるほど、じゃぁその違いは?」

「大した違いはありません。ただ1つ言うのなら、リベリオン同士の戦いにおいて設けられているルールの対象外、つまりルール違反を起こしても、ペナルティとはなりません」

「それはズルい仕組みね、じゃぁ3つ目の質問、活動時間は?」

「45分です」

 

ハイプリエステスの質問に答えるアーキタイプ=ハート。

模造品であるアーキタイプは、リベリオン同士の戦いのルールの対象外である事。活動時間は従来のリベリオンより短い45分である事が分かった。

そして、ハイプリエステスは核心的な質問をする。

 

「で、その模造品を使って、何をしようとしているのかしら」

「サイバープログラムを消滅させる事・・・・・・・です。どうやらこの空間を維持しているコアがあるとか、それを破壊すればサイバープログラムは消滅すると、志向英雄が言っていました」

「ふ~ん、それは困ったものね。そんな事されたら、たまったもんじゃないわ」

 

サイバープログラムを消滅される事、それはこの戦いが強制的に終わり、誰の願いも叶わなくなる。それは誰あろうが避けたい事だ。

腕を組みながら、策を練るハイプリエステス。ニヤリと笑い、アーキタイプ=ハートの肩を叩いた。

 

「じゃぁアンタには、そいつらを監視してもらいましょうか」

「了解しました」

「話も決まった事だし、外へ出ましょうか」

 

アーキタイプ=ハートの腰に手を当てながら、ハイプリエステスは、近くのテレビから、現実世界へ戻っていった。

 

「せっかくだし、貴方の名前を聞いておくとしますか」

愛芭麻衣(あいばまい)です」

 

アーキタイプ=ハートの使用者の名前を聞く、玲。彼女の名前は愛芭麻衣。桃色の短いツインテールに、桃色のコートの20歳ぐらいの女性であった。

 

「じゃぁ、何かあったら、連絡してね」

「ハイ、分かりました」

 

そのまま玲は、その場を去っていった。

麻衣の目は、血に染まったかのように赤くなっていた。マインドインはリベリオンもとい、アーキタイプにも通用する事が分かった。

 

「これは、面白い事になりそうね」

 

不敵に笑いながら、玲は歩いていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ」

「何だ?」

 

ご飯を食べ終え、食器を洗っている伊織。その後ろからアリアが声を掛けて来た。

 

「あの時襲って来たのって、何だったの?」

「さぁな、俺にも分からん」

 

アーキタイプについては、伊織も分からないまま。ただ、今後の戦いの障害になる事には変わりはない。

早く対策を練りたい所だが・・・・・・・・・・

 

「そっか、また・・・・・襲ってくるのかな?」

「そりゃ、戦いが続く限りな」

「だよね、でも・・・・・・リベリオンと違うってなると、一体・・・・・・・・」

 

確かに、この戦いは22人での戦い。別の奴を導入すると、人数が増える事になる。それは他の使用者も願い下げな事。

となると・・・・・・・・・何かを企んでる奴が導入したと思った方が妥当だろう。

 

「まぁ、邪魔をする奴に変わりない」

「やっぱり、妹さんの為?」

「あぁ、そうだ。その為に俺はこれまで戦い続けてきたんだ――――――」

「妹さんが大事なのは分かるよ、じゃぁ、何で私の事庇ったの?」

 

自分でも分からなかった。何故、あの時伊織は、アリアを庇ったのだろうか?

最後まで勝ち残り、由奈を救う為に、そう覚悟を決めていた。タイムリミットも迫りつつある。自分のやった事を理解できなかった。

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

伊織は答える事が出来なかった。下を向く伊織の手を、アリアは握った。

 

「震えてるよ、そりゃ怖いもんね。私だって怖いよ・・・・・・」

「るせぇ・・・・・・・」

「敵同士かもしれないけどさ、私でよかったら、力になってあげられるかも」

 

伊織の手を、自分の胸に当てるアリア。次第に伊織の手の震えは止まっていた。

 

「お前・・・・・・・・・」

「なんて、アンタからしたらバカみたいな事だよね」

 

伊織の手を離し、手を頭の後ろで押さえながら笑うアリア。そんな彼女を見て、伊織は鼻で笑っていた。

 

「ふっ、変な奴だな。何時かは倒されるかもしれないのに」

「だからこそ、かもね。アタシさ、死ぬときぐらい、笑っていたいから」

 

エプロンを外す伊織。ソファに座り、天井を見上げる。

 

(だけど・・・・・・・時間はないんだ)

 

タイムリミットは12月31日。その先に待っているものとは――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へぇ、そんな奴が」

「そうなんだよ。しっかし一体何者だったんだ・・・・・・・」

 

ハルトは半蔵に、アーキタイプに襲われかけた事を話していた。

 

「リベリオンとは違った奴・・・・・・・となると」

 

半蔵は察しが付いていた。アーキタイプの事に。

リベリオンを素に作るとなると、まず、リベリオンが必要になる。開発したのは誰かは置いといて、資金提供者がいると考える。その提供者はただ1人・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「ハルト君、エンペラーにはますます気を付けた方がいいね」

「アイツが?あぁ・・・・・確かに」

 

エンペラーリベリオン=皇圭(すめらぎけい)は、アーキタイプを味方に付け、戦力を拡大しつつある。

ますます、戦いは過激になるだろう。

 

「全く、面倒くさい事ばかり続いてくるね、この戦いは」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、9月14日。時刻は12時。

昼休みが始まり、売店へ向かうハルト。立ち上がった所を、彩が彼の裾を引っ張る。

 

「ねぇ、ハルト」

「ん?・・・・・・・・あっ」

 

恐らく、昨日の事だと思われる。奇襲から助けようとしたとはいえ、彼女を押し倒してしまったのだから。挙句の果て、そのまま放っておいて、アーキタイプを追いかけたのだから。

 

「あ~その・・・・・昨日は悪かったな」

「あっ、いや・・・・・別に気にしてないから、大丈夫・・・・・・大丈夫」

 

どうみても、大丈夫とは思えない、ぎこちなさであった。

ハルトも、申し訳なく思っているのか、顔を横に向けている。

 

「本当、あんまり気にしないで!」

「あっ・・・・・あぁ、そっ、そうだな」

 

とりあえず、話は終わったのか、2人は売店へ向かった。

 

「うひ~こりゃ、食堂の方が良さそうだな」

「だね」

 

出遅れたのか、売店の方は生徒でいっぱいであった。右側の食堂は相当、空いていた。

この学校の売店は、学生にとって、中々安く、美味しいパンや、おかずが揃っている。逆に食堂を頻繁に使う生徒の方が少ないくらいだ。

 

「そう考えると、初めて使うかもな、食堂って」

「私は、友達と数回使ったかな」

 

食券機を見て、何を食べるか選ぶ2人。

 

「う~ん・・・・・無難にコレだな」

 

ハルトが選んだのは、かき揚げうどん。このメニューは、週1でしか用意されていない。しかし、値段は600円とそこそこ高い。その分、量は多い方なのだが。

 

「じゃぁ、私はコレにしよ」

 

彩が選んだのは、A定食。ご飯に、生姜焼き、シーフードサラダ、すまし汁、ヨーグルト。かなりバランスの取れた配分だ。

食券を食堂のおばちゃんに渡し、ハルトはかき揚げうどんを、彩はAランチを受け取り、席へ移動する。

そこには見慣れた男の姿があった。三日月伊織だ。そしてその隣には・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「おい、アンタ・・・・・」

「やぁ、また会ったね」

 

アリアが隣に座って、Aランチを食べていた。その向かいに座る2人(ハルトと彩)。座った途端、ハルトは、伊織の耳元で声を掛ける。

 

「なぁ、コレ一体どういう事なんだよ?」

「俺に聞くな。何故か来てやがったんだ」

 

伊織の話によると、授業中、窓を見ていると、校門の前にアリアが立っていた。昼休みが始まった途端に、校門前に向かい、アリアが何故来たのかを尋ねた。

 

「お前、一体何で来た!?」

「だって、暇だからさ、ついね」

 

軽いノリで来たアリア。呆れた香の様にため息をし、やむおえず、昼だけ食べさせて帰らせようとする感じであった。

 

「ウチの生徒じゃないよ・・・・・ね?」

 

突然の訪問者に、彩は驚きを隠せなかった。

 

「うん、そうだよ」

 

アリアは、あっさり答える。理由を聞く間もなく、ご飯を食べ終え、伊織と共に食器を片付け、歩いていった。

 

「ねぇ?何がどうなってんの?」

「さぁ?俺に聞かないでくれ・・・・・・・・」

 

ハルトも状況が理解できず、頭を押さえていた。

 

「ほら、ここなら誰にもバレない。さっさと帰れ」

 

伊織が連れて来たのは、体育館裏。壁が聳えており、登って帰れとは言わないだろうが・・・・・・・・・・・

 

「あぁ~そゆこと」

 

伊織が、ポケットからスマートフォンを取り出した。つまりは、リベリオンに変身し、サイバープログラムを介して、学校を出ろとの事だ。

 

「そうだ。ホラ、さっさとしろ」

「ハイハイ、焦らさんなって」

 

アリアは、アルカナデバイスを取り出し、伊織のスマホに、突きつける様に翳すと、右二の腕にアタッチメントが取り付けられる。

 

「セットオンっと」

 

デバイスをアタッチメントに取り付け、エンプレスリベリオンに変身し、伊織のスマホの中に入り込んだ。

 

「フゥ・・・・・・・これで面倒事は済んだ」

 

アリアが帰ったのを確認すると、伊織はその場を後にし、校舎へと歩いていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから放課後――――――――――

 

「ふぁ~疲れた」

 

学校を終え、家に帰る途中のハルト。突然と頭の中にサイバープログラムの中のビジョンが浮かびだす。

 

「クリーチャーか!」

 

急いで走り出すハルト。向かった先は、ショッピングモールのATM。画面にデバイスを翳し、アタッチメントが左二の腕に取り付けられる。

 

「セットオン!」

 

デバイスをアタッチメントに取り付け、ソルリベリオンに変身し、サイバープログラムへ移動する。

 

「アイツは・・・・・・」

 

ソルリベリオンの目の前に現れたのは、胸がスペードの形をしたアーキタイプ(アーキタイプ=スペード)だ。

警戒しながら、ファイティングポーズを取るソルリベリオン。

アーキタイプ=スペードは、ホルスターからシステムメモリーを取り出し、左腕に取り付けてあるデバイスに装填する。

 

<<ソードイン>>

 

ノイズの中から、スタッグツインセイバーが現れ、両手に持ち、ソルリベリオンの方へ近づいてくる。

 

「やるしかないのか・・・・・・・・」

 

<<ソードイン>>

 

ソルリベリオンも、レオンハートソードを装備し、アーキタイプ=スペードの様子を窺う。

 

「ハァ―――――!」

 

ソルリベリオンの頭上を飛び、空中から、スタッグツインセイバーを振り下ろした――――――――――

 

「うぁっ!?」

 

間一髪、レオンハートソードで防御するソルリベリオン。振り払う様にして右に回避し、手の甲でアーキタイプ=スペードの鳩尾を打とうとする。

 

「・・・・・・・・・!」

 

その手を掴んだアーキタイプ=スペード。手を引っ張り、ソルリベリオンの腹部に、ニーキックをお見舞いする。

 

「グぁ―――――っ」

 

腹を押さえ、ソルリベリオンは膝から倒れ込む。その隙を突き、スタッグツインセイバーを振るい、切り裂いていく。

 

「このやろ―――――っ!」

 

斬撃を喰らったソルリベリオンは、後ろへ吹き飛ばされる。

立ち上がって、アーキタイプ=スペードの方へ走り、右ストレートをお見舞いさせようとする。

 

「っ―――――」

 

その右ストレートは、左手で掴まれてしまい、そのまま胸倉を掴まれ、背負い投げをされた。

 

「グハ―――――っ!」

 

地面に倒れ込んだソルリベリオン。スタッグツインセイバーを振り下ろされるが、何とか身体を回転して避けた。

 

「この野郎・・・・・・・・!!」

 

<<フレイムイン>>

 

ソルリベリオンの周りから炎が発生させた。炎を警戒し、アーキタイプ=スペードは後ろに下がった。

 

「ウオオオオオ―――――っ!」

 

炎を身に纏い、アーキタイプ=スペードに突撃しようとするが――――――――――

 

「うぉっ、何だ!?」

 

上空から、カブトムシ型のクリーチャー(ジャスティンビートル)が飛んできて、ソルリベリオンを角で弾いた。

見事に着地し、次の策を練ろうと、ホルダーに手を伸ばす。

 

「時間切れか・・・・・・・・・」

 

アーキタイプ=スペードは、自分の右手を見た。時間切れの合図である、ノイズが蒸発する様に発生した。

ジャスティンビートルの上に乗り、アーキタイプ=スペードはその場を去っていった。

 

「そういや、あのクリーチャーって確か・・・・・・・・・・・」

 

ジャスティンビートルが、ジャスティスリベリオン=志向正儀の契約クリーチャーである事を思いだした。

 

 

 

 

 

 

 

現実世界へ戻ったハルト。目の前で待っていたのは、正儀であった。

 

「お前・・・・・一体、何のつもりだ!?」

「あぁ、アーキタイプと戦ったようだね?」

「アーキタイプ?アイツの名前か?」

「そうだよ、僕達は正義を真っ当する。サイバープログラムを消滅させる為に」

 

正儀の言った一言に、ハルトは目を丸くしながら聴いていた。

 

「サイバープログラムを消滅させるって・・・・・・そんな事出来るのか!?」

「うん、父さんの理論が正しければね」

「もしそれが可能なら・・・・・・・・・」

 

ハルトは、正義達に協力してもいいと考えていた。だが正儀は、正義の為なら、人を容赦なく殺す。そんな相手に協力していいのか?それが正しい答えなのかを。

 

「もしかしたら・・・・・・君とは協力できるかもしれない。少し考えて欲しいな」

 

そう言い残し、正義はその場を去っていった。

 

もしそれが本当なら・・・・・・・・こんな戦い、確実に終わらせられる・・・・・・・

でも本当にアイツらに協力していいのだろうか?それに・・・・・・俺は、どうすればいいんだ?

 

夕日に染まっていく空を見上げるハルト。正しければ、それは許されるのか?

最大の選択が、ハルトに迫られていく・・・・・・・・・

 

 

 

現在リベリオン使用者 22人中残り14人

 

 

 

 

ToBe Continued……




【今回登場したリベリオン紹介】

ハイプリエステスリベリオン

【全長】190㎝

【体重】85キロ

【総合ランク】B+

【常設武器】洗礼針ブロスティング

八久慈玲が変身するリベリオン。タロットカードの【THE HIGH PRIESTESS】の名を持つ。
エメラルド色の全身に、肩、腕、肘には蜂の様な黄色と黒のライン。エメラルドゴキブリバチの様な形の頭部、スズメバチの尻尾の様な肩、ハチの巣の様なスカートが特徴的。

【ショットイン】ハニーダーンズ ランクD+
ビーメイヴの尻尾を模した武器。中から、無数の小さい蜂が内蔵されており、相手に纏わりつき、動きを封じる。

【マインドイン】スピリットコントロール ランク無し
相手を洗脳する能力。自身のランクが高ければ、クリーチャー、リベリオンをも操る事が出来る。


アーキタイプ=ハート

【総合ランク】A+

愛芭麻衣が変身する模造リベリオン。
全身のカラーがピンクで、胸部のハートマークが特徴。それ以外は共通。
使用するシステムメモリーも共通。

アーキタイプ=スペード

【総合ランク】A+
全身のカラーは青で、胸部のスペードマークが特徴。


ハルトに問われた選択。正儀達と協力して、サイバープログラムを消滅させるか。
それは同時に、伊織や半蔵、多くの使用者を完全に敵に回す事になる。
果たしてハルトが出す答えは・・・・・・・・・・・

その答えは・・・・・・・・・いずれ!

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  • 三日月伊織
  • 国枝半蔵
  • 黒崎我怨

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