アルカナTHEリベリオン   作:イオ・りん

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第34話「悪魔の契約」

遡る事、1日前・・・・・・・・・・・・・・

 

「んで、何の用で呼んだんだ?」

「何、大した話じゃないさ。君の力を借りたいんだよ、柳沼君」

 

皇グループの社長、皇圭(すめらぎけい)がある男と喫茶店で話をしていた。

その男は、明るい茶髪のウルフカットに、黒のジャンバーに、白いズボンの男。圭は彼を柳沼と呼んでいる。

彼の名は柳沼伊佐美(やぎぬまいさみ)

 

「俺と手を組みたいって?正気?何度も命狙い合った間柄なのによ?」

 

命を狙い合う、つまり伊佐美は圭がエンペラーリベリオンと言う事を知っている、つまりは彼もリベリオン使用者なのだろう。

 

「君も知っているだろ、ソルリベリオンとルナリベリオン。彼らはユニゾンとか言う力を手にして戦力に大きな差が出始めている。あのフールってのはそれ無しでもヤバいんだけど・・・・・・・そこで、面倒なのは早い所始末したいって話」

「なるほどね、戦った事はないが、そのユニゾンってのがヤバい力だってのは分かるな」

 

ユニゾンの力を持つソルリベリオンとルナリベリオンを真っ先に倒し、戦いを有利に進めたい圭。そこで伊佐美に協力を申し出た。だが、伊佐美もタダで引き受けるのは性に合わないと考えを焦らしている。

 

「でもなぁ、あんだけ殺り合っといてタダで引き受けるなんて、俺に得がないと思うが」

「モチロン、タダで引き受けてくれるとは思ってないよ。報酬はキッチリ払ってあげるさ」

「面白い・・・・・・・・乗った」

 

伊佐美は圭の話に乗る事に決めた。話が決まったと同時に、後ろの席に座っていた志向正義(しこうまさき)がこちらを向く。

 

「って事だ。しばらくの間僕らは同盟を結んでいる、いいね正義君」

「分かったよ、君がそう言うなら」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして、エンペラーリベリオン、ジャスティスリベリオン、デビルリベリオンの3人は協力関係を結んだ。

ソルリベリオンとルナリベリオンを倒す為に・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「さぁて・・・・一気に片付けるとするか!!」

 

最初に動いたのはエンペラー。システムメモリーをホルダーから取り出し、腹部に取り付けてあるアルカナデバイスに装填した。

 

<<ソードイン>>

 

空から、ペングリンレクスの両腕を模した2本の剣(フロストカリバー)が降ってきた所を、両手に掴み構える。

 

「ハァ―――――っ!」

 

エンペラーの標的は、ソルリベリオン。振り下ろされたフロストカリバーを、両腕で防ぐ。

 

「このやろ・・・・・・ッ!タァっ!!」

 

防いだフロストカリバーを、弾いて、一歩後ろに下がり、二の腕のデバイスを下に倒し、ホルダーからシステムメモリーを取り出し、デバイスに装填、上に上げた。

 

<<ソードイン>>

 

後ろの方からプロミネンスレオの前脚を模した(レオンハートソード)が回転しながらソルリベリオンに装備される。

 

「ウオオオォォォォ――――!!」

 

レオンハートソードとフロストカリバーの鍔迫り合い、火花を散らし、お互いに押し合う。

 

「フッ・・・・・やるようだね」

「お前の好きにさせるか――――!!」

 

フロストカリバーを弾いて、エンペラーの腹部にレオンハートソードの鏝で肘打ちするかのようにぶつける。

 

「ッ――――!舐めるなよ!!」

 

エンペラーはホルダーからシステムメモリーを取り出し、腹部のデバイスに装填する。

 

<<フロストイン>>

 

レオンハートソードがエンペラーの手から放たれた冷気に触れてしまい、徐々に凍り始める。

 

「ヤベっ!?」

 

咄嗟にレオンハートソードを取り外し、腕が凍るのを防いだ。

 

「まだまだ、氷は終わらないよ!」

 

冷気はソルリベリオンの方に近づいてくる。

凍らせまいと、ソルリベリオンは後ろの方に下がっていく。

 

「その技は炎に弱いんだよな!」

 

ソルリベリオンはシステムメモリーを取り出し、デバイスに装填する。

 

<<フレイムイン>>

 

ソルリベリオンの周囲から炎が発生し、氷を徐々に溶かしていく。

 

「フフっ・・・・・オレが同じ手に引っ掛かると思ったか?」

 

エンペラーは氷を一転に集中させ、氷の盾を発生させる。

その氷の盾は、ソルリベリオンの方にどんどん近づいてくる。

 

「っそ・・・・・・何で溶けねぇんだ!!」

 

炎で氷の盾を溶かそうとするが、一向に溶ける気配がない。

 

「フッ・・・・・溶けるワケないだろ」

 

すると突然・・・・・・・・・・・・・・

 

「何ッ?コレは――――――――――!?」

 

氷の盾は急激に燃え始めた。

 

「氷ってね、超高温で化学反応を引き起こすんだよ。水は水素と酸素で出来ている。2つとも水とは真逆の性質、非情に燃えやすいんだよ。つまりは水の結合分子を破壊できるレベルの高温を与えると・・・・・・・爆発的に燃え上がる」

 

ソルリベリオンは燃え上がる氷から離れようとするが――――――――――

 

「もう遅いんだよぉ!!」

 

氷が突然と爆発を引き起こした。その衝撃でソルリベリオンは20m先へ吹き飛ばされた。

 

「この・・・・・」

「言ったじゃないか、同じ手に簡単に引っかかるワケないって」

 

ソルリベリオンへの対抗策を考えていたエンペラー。だが、ソルリベリオンもこのまま終わるわではない。

 

「なるほど・・・・・・なら、これなら――――――!」

 

<<ユニゾン―――――>>

 

取り外したデバイスに、ユニゾンカードを翳し、ユニゾンモードへと変化した。

 

「そっか・・・・・それもあったね」

 

ユニゾンモードに変化したソルリベリオンを見たエンペラーは、システムメモリーをデバイスに装填する。

 

<<ナックルイン>>

 

エンペラーの方に、ペングリンレクスの足を模した2本のトンファー(フロストプレス)を装備した。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァ―――――!」

 

デビルリベリオンに、新月を振り下ろすルナリベリオン。

しかし、それを左腕のガントレット(悪魔腕デビルフィック)で受け止めた。

 

「アンタには悪いが、俺にとって美味しい条件で雇われた身何でね。仕事はキッチリさせてもらうぜ!!」

 

掴んだ新月を下に降ろし、ルナリベリオンに蹴りをお見舞いさせる。

 

「っ・・・・・・条件?大方、金か?」

「まっ、そう思ってくれて構わない。お前にとっちゃあ、どうでもいいだろうからな!!」

 

デビルリベリオンは、ホルダーからシステムメモリーを取り出し、デビルフィックに取り付けられているデバイスに装填する。

 

<<スピアイン>>

 

空から黒い三俣槍(レジテントランス)を両手に持ち、ルナリベリオンに振り下ろす。

それを新月で防ぎながら、システムメモリーをデバイスに装填する。

 

<<ソードイン>>

 

牙王天羽々斬(がおうあめのはばきり)を召喚し、デビルリベリオンに斬り付ける。

 

「フッ―――――!」

 

牙王天羽々斬を腹部に直撃するデビルリベリオン。脇腹で押さえながら、ルナリベリオンの背後に移動する。

 

「後ろを取ったつもりか?」

 

後ろに周ったデビルリベリオンに、牙王天羽々斬を振るうが―――――――

 

「フフッ・・・・・」

 

デビルリベリオンの全身は、黒い無数の砂粒の様な物体に分散し、消滅するかの様に姿を消す。

 

「何!?一体何処へ・・・・・・・」

 

辺りを見回すルナリベリオン。しかし、奴はどこにも見当たらない。

すると突然、どこからか、デビルリベリオンの声が聞こえる。

 

「ここさ・・・・・すぐ近くにな」

 

その声は、ルナリベリオンの下の方から聞こえていた。下をよく見ると・・・・・・・・・・・

 

「何だと――――!?」

 

下半身に、無数の小さなデビルリベリオンがくっ付いていた。

 

「実は俺、こういう事出来るんだよな~」

 

無数のデビルリベリオンは、徐々にルナリベリオンの全身を侵食しようとしている。

振り払おうとするが、頑丈にくっ付いている為、中々取り払う事が出来ない。

 

「ぐっ・・・・・だったら―――――!」

 

<<ストームイン>>

 

ブルームーンファルコンが召喚され、翼で大きな風を起こし、無数のデビルリベリオンを吹き飛ばした。

 

「っく・・・・・そんなに大きな風じゃ流石に、吹き飛ばされるか」

 

無数のデビルリベリオンは1つに集合し、元の大きさに戻り、立ち上がる。

 

「随分、厄介な能力だな・・・・・・・」

「まぁ、コレだけじゃ、終われないよな」

 

<<ロストイン>>

 

電子音声と同時に、ルナリベリオンのデバイスが黒く光出す。

 

「一体、何だ・・・・・・・?」

 

デバイスを確認するルナリベリオン。裏面の画面をよく見ると、システムメモリーの使用回数がそれぞれ1~3回ずつ減っている事に気づいた。

 

「これで、アンタの使えるモンの数は減った」

「そうか、だったら――――――」

 

<<シャドーイン>>

 

電柱のライトを介して、ルナリベリオンの影から、黒い分身が4体現れた。

それを見たデビルリベリオンも、ホルダーからシステムメモリーを取り出す。

 

「なるほど・・・・・アンタもそれを使えるのか」

 

<<シャドーイン>>

 

デバイスに装填したと同時に、デビルリベリオンは、再び無数に分散し、5つの塊に分かれ、元の大きさに戻ったデビルリベリオンは、5体に増えていた。

 

「まっ、アンタと仕組みは違うらしいけど」

 

ルナリベリオンの場合は影から、デビルリベリオンの場合は分散した身体が分裂するタイプ。

それぞれ異なる仕組みである。

 

「さぁ・・・・・行くぞ!」

 

5体のルナリベリオンは、デビルリベリオンの方に向かって、走り出していく―――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「フンっ―――――」

 

ギミックガンソードを、ジャスティスに目掛けて撃つ、チャリオット。

一発、一発を避けながら、ガントレット(正義角ブレイブ―ホーン)を向けながら近づいてくる。

 

「かなりの反射神経・・・・・・手練れているね」

 

遠距離攻撃は無難だと思い、ギミックガンソードをソードモードに変形し、ジャスティスの方に向かって行く。

 

「ッ―――――!?」

 

ギミックガンソードを、ジャスティスの方に振り下ろすが、ブレイブホーンで受け止められてしまう。

 

「・・・・・・・・・・・・・・」

 

ギミックガンソードを薙ぎ払い、ブレイブホーンで、チャリオットの鳩尾を一突きした。

 

「グっ・・・・味な真似を――――――」

 

倒れながらも、チャリオットは、ホルダーからシステムメモリーを取り出し、ギミックガンソードに取り付けてあるデバイスに装填する。

 

<<シールドイン>>

 

ローラーシールドが召喚され、身を隠しながら、ジャスティスの背後に移動する。

 

「背後に周った・・・・・だけど無駄だよ」

 

背後に周ったチャリオットの方を向きながら、システムメモリーをデバイスに装填した。

 

<<バスターイン>>

 

ジャスティスセイヴァーを装備し、ローラーシールドに直撃させる。

 

「反応が早い・・・・・けど―――――!」

 

シールドで防いだ為、衝撃波はそれほど大きくはなかった。

その隙を突いて、ギミックガンソードを、ガンモードに変形させ、腹部に突きつけ、ゼロ距離で、銃弾を連射した。

 

「ッ―――――!?」

 

撃たれた衝撃により、膝から倒れるジャスティス。

立ち上がる隙も与えず、ギミックガンソードをジャスティスの頭部に突きつけた。

 

「さぁ、これで・・・・・・・・」

 

頭部に一撃を入れようと、引き金を引こうとしたその時――――――――――

 

「――――――!?」

 

チャリオットの背後から、ジャスティスの契約クリーチャーである、ジャスティンビートルが現れ、チャリオットの背中を角で突き、ジャスティスの背後へ突き飛ばした。

その方向には、ソルリベリオンとルナリベリオンが集まっていた。

 

「こいつら・・・・・・・中々やる様だな」

「さて・・・・・1つに集まった所だし、ここでお終いにしようか」

 

エンペラーがシステムメモリーを取り出し、デバイスに装填した。それと同時に、デビルリベリオンもデバイスにシステムメモリーを装填する。

 

<<フィニッシュイン―――――>>

 

ペングリンレクスが現れ、3人の周りの床に、氷を張り巡らせる。その周囲をぐるぐる回り、吹雪を発生させる。

それと同時に、デビルリベリオンの契約クリーチャーと思われる、バフォメットとガーゴイルの特徴を合わせ持ったクリーチャー(イーヴィルベイル)が現れ、デビルリベリオンを乗せ、ソルリベリオン達の上空へと移動する。

上空へ移動すると、デビルリベリオンとイーヴィルベイルは身体を分散し、ドリル状の形を形成する。

 

「ハァァァァァァァァァァ!!」

「ウオォォォォォォォ―――――!」

 

エンペラーがペングリンレクスの上に乗り、吹雪の中に飛び込み、スノーボードの様に滑り、徐々にソルリベリオン達の方に近づいてくる。

それと同時に、ドリル状となったデビルリベリオンも、上空から、ソルリベリオンの方に突っ込んでいき2人の|必殺技《フリージングクラッシュ ダークネストランジェント》が炸裂する――――――――――!

一撃が直撃し、大きな爆発が発生した――――――――――

 

「アレは・・・・・!?」

 

その様子を、エンプレスリベリオンが柱の影から覗いていた。

心配になり、飛び出そうとするが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

<<シールドイン>>

 

煙が晴れると、そこには、周囲にマグマのバリアを張ったソルリベリオン、ユニゾンモードに変化し、背中の翼を変化させた(ルナティックエフェクト)持ったルナリベリオン。チャリオットフォートレスの中に現れたチャリオットがいた。

その様子を見ると、ダメージは殆ど受けていないとみる。

 

「なんだと・・・・・・アイツら!?」

 

ユニゾンモードの力、耐久力を見て、エンペラーとデビルリベリオンは驚いていた。

今度はこっちの番だと言わんばかりに、それぞれの武器を構えるが・・・・・・・・・・

 

「ん・・・・・・・・?」

 

ジャスティスが牛エロの方を振り返ると、柱の影で様子を見ていたエンプレスの姿を発見する。

 

「しまっ―――――」

 

ジャスティンビートルがエンプレスを後ろから押し出し、エンペラー達の方に叩きだされる。

 

「ずっと見ていたなんて・・・・・・・悪い人だ」

「アイツ―――――っ」

 

ジャスティスセイヴァーを構え、エンプレスの方へ近づくジャスティス。

身体が勝手に動き出したかの様に、ルナリベリオンがその方向へ走り出した。

 

「僕の正義は・・・・・・絶対―――――」

「っ―――――!?」

 

エンプレスに、ジャスティスセイヴァーが振り下ろされた、その時―――――――――――――――――――――――――

 

「何?」

「ぐっ―――――!」

「えっ・・・・・・?」

 

ルナリベリオンが、エンプレスを庇っていた。

ジャスティスセイヴァーはルナリベリオンの右方に直撃し、肩アーマーが破壊されていた。

 

「ねぇ・・・・・大丈夫!?」

「ぐぁっ・・・・・・」

 

右肩を押さえ、膝から崩れ、苦しみだす。

 

「待ってて!」

 

エンプレスが左肘に取り付けられているデバイスに、システムメモリーを装填した。

 

<<ヒールイン>>

 

鱗粉の様な光が発生し、ルナリベリオンの右肩を包んでいく。

すると同時に、破壊された右肩が再生されていく。ダメージを受けた肩を振り、痛みがなくなったかを確認する。

 

「ダメージが消えている・・・・・・・」

 

「どうする?」

「全く・・・・・・・コレは一旦、退くしかないね」

 

その言葉と共に、エンペラー、ジャスティス、デビルリベリオンはホテルの中に入り、現実世界へ戻っていった。

 

「ふぅ・・・・・万事休すか」

 

チャリオットとソルリベリオンも、監視カメラを介して、現実世界に戻った。

 

「・・・・・・・何で来た?」

「あっ、いやぁ~ちょっと心配になってていうか、気になったっていうか・・・・・・・ゴメン」

 

正直に理由を話すエンプレス。申し訳なくなったのか、謝った。

 

「まぁ・・・・・今回は仕方ないか」

 

あまりの事態に、怒る気にもならなかったルナリベリオン。

エンプレスの能力を見て、何かを感じていた。

回復能力、かつて凜の言っていた「傷を治すリベリオンもいるかもしれない」極めて低い可能性に遭遇した。もしかしたら、とK可能性を感じていた・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

現実世界に戻り、家に帰る途中、伊織はアリアに問いかける。

 

「なぁ、あの力って・・・・・・・・・・・」

 

アリアが返した言葉は――――――

 

「ゴメン、アンタの思っている事は出来ないよ」

 

伊織の考えている事、もしかしたら由奈の病気も治るのではないかと、心の何処かで期待していた。

だが、その期待に応える事は、アリアには出来ない。

 

「私が出来るのは、戦いでのダメージを治す事、病気とかは一切治せないよ」

「そうか・・・・・・・・・」

 

伊織が、ガッカリする様子はなかった。初めから無理だと分かっていた。

だが、もしも、万が一出来るのなら・・・・・・・・・・・・・

 

「ゴメン、アンタの事、葵ちゃんから聞いた。アンタの願いに比べたら、アタシの願いなんて・・・・・・・」

 

伊織が出かけた少し後、アリアは葵に、伊織の事を聞いた。

妹、由奈の事も。そして、伊織が妹の病気を治す為に戦っている事を知った。

 

「・・・・・・・いや、家族を求めるのは悪い事じゃない。ただ、俺は本気だ、それは忘れるな」

 

伊織はアリアの願いを、下らないとは言わなかった。

だが、伊織の決意は変わらない、それをアリアに忠告した。

 

「そっか・・・・・・・・そうだよね、家族が大事なのは当たり前か」

 

伊織の言葉を聞き、アリアは胸を押さえていた。

不思議と、彼の助けになりたい。そう思っていた・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

「ハイ、お父さんに渡しておいてね」

「分かった、渡しておくよ」

 

最上階に戻った圭は、正義に1本のUSBメモリを渡した。それを受け取った正義は、気付かれない様、非常階段から外へ出た。

 

「さて・・・・・・これで準備は万端、後か完成を待つのみだね」

「おい、こっちも報酬を待ってるんだが」

 

伊佐美もまた、圭に協力した報酬を求めていた。

 

「そうだったね、はい」

 

忘れていたかの様に、圭が渡した物、それは1枚のキャッシュカードだった。1枚のメモが書かれていた「2276」と。

 

「あんがとさん、また報酬を貰えるなら協力するぜ」

「それはありがたい、じゃぁ頼んだよ」

 

キャッシュカードを受け取った伊佐美は、非情扉から、外へ出た。

 

「ハァ・・・・・・・今回はあくまでただの余興。本番はこっからさ・・・・・・」

 

椅子から立ち上がった圭。扉を開け、エレベーターの中に入った。

 

「フフフ、次に戦うのが楽しみだ・・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「中々見物だったよ・・・・・・・」

 

ロイヤルホールに戻っていた、神ヶ崎界斗(かみがさきかいと)

ブドウジュースを飲みながら、ソルリベリオン達の戦いを、思い浮かべた。

 

「しかし、圭・・・・・・残念だよ、君とは親友でいられると思ったのに・・・・・・」

 

不敵に笑う界斗。一体、何を考えているのか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?

 

 

 

 

 

 

現在リベリオン使用者 22人中残り14人

 

 

 

 

ToBe Continued……




【今回登場したリベリオン&クリーチャー紹介】

デビルリベリオン

【全長】200㎝

【体重】104キロ

【総合ランク】C+

【常設武器】悪魔腕イビルフィック

柳沼伊佐美が変身するリベリオン。
バフォメットの様な頭部に、コウモリの羽を鎧にした様な胸部、ガーゴイルを彷彿とさせる右手のガントレット、背中には悪魔の様な羽が生えており、悪魔的な禍々しい脚部、腰には悪魔の様な尻尾が特徴的。
身体を分散させ、小型の姿となり、相手に纏わりつく戦い方を行う。


【スピアイン】レジテントランス ランクD
三俣槍状の槍。槍の先端に黒い波動を流し込め、相手に衝撃波を与える事が出来る。

【ロストイン】マイナスラッシュ ランク無し
相手のシステムメモリーの使用回数を減らす。
あくまで回数を減らすだけで無効化する事は出来ない。

【シャドーイン】ブラックミラージュ ランクD
ルナリベリオンと同様のものだが、分散した身体から分身する違いがある。

【ロックイン】ゴルゴンアイ ランクC+
見た相手を石化し、動きを封じる。
冷気を感じると解ける弱点がある。

【フィニッシュイン】ダークネストランジェント ランクC+
デビルリベリオン、イーヴィルベイルが同時に分散し、状況に合わせた形状に変化し、相手に突撃する。


エンペラーリベリオン

【ナックルイン】フロストプレス ランクB-
ペングリンレクスの足を模したトンファー。
触れた相手を凍らせる事が出来る。


【フィニッシュイン】フリージングクラッシュ ランクA
ペングリンレクスが相手の周囲に氷を張り巡らせ、回転して吹雪を起こし、エンペラーリベリオンが背中に乗ったと同時に、吹雪の中を、スノーボードの様に滑り出し、上空から相手に突撃する

イーヴィルベイル
デビルリベリオンが契約しているクリーチャー。ランクD+
バフォメットとガーゴイルの特徴を合わせ持った外見をしている。
デビルリベリオン同様、全身を分散出来る。
角には、敵を察知できる電波を放つ事が出来る。




デビルリベリオン=柳沼伊佐美の目的は一体何か?ただ、金が目当てではなさそうだが・・・・・・・・
もしかしたら、その可能性を感じていた伊織。しかし、現実はそんなに上手くいかない。それでも伊織も目的は変わらない・・・・・・・・・・アリアはそれをどう受け止めるか?

そして次回、新たな計画が動きだす――――――――――?



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