アルカナTHEリベリオン   作:イオ・りん

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ソルリベリオンとルナリベリオンとの戦いの最中、チャリオットリベリオンとフールリベリオンも戦っていた。
28-2ではその戦いから始まります。
分割しているので、やや短いです。


第28-2話「戦車の獰猛」

「ハハハハハ―――――!!」

 

背中に取り付ける2つの滑空砲(アーマーカノン)を装備した、チャリオットリベリオンの砲撃を、笑い狂い、走りながら避けるスターリベリオン。

右手に握っている、星を二重に重ねた様な大きい手裏剣と思われる武器(スターブレード)を投げ、2つに分かれて、チャリオットを挟み撃ちにする。

 

「くっ・・・・・・・!?」

 

右側に来た方を、ギミックガンソードで弾くが、左に来た方のブレードが直撃し、倒れてしまう。

 

「愉快だぜ、お前とこうしてサシで殺り合うってのはよう」

「そうかい・・・・・僕としては、ゴメンなんだけどね」

 

そう言いながら、ギミックガンソードに取り付けてあるデバイスにシステムメモリーを装填する。

 

<<シールドイン>>

 

空から、チャリオットフォートレスの車輪を模したシールド(ローラーシールド)を召喚され、左手に持つ。

 

「けど、ここで負ける訳にはいかないんでね」

「そうこなくっちゃな、ホラ、来いよ」

 

スターリベリオンの全身からノイズが発生、その姿は、フールリベリオンへと変わっていく。

 

「フッ―――――!!」

 

立ち止まっている所を、ギミックガンソードで狙い撃つ。それを諸ともせず、フールは前進する。

 

<<ソードイン>>

 

降って来た、ワニの尻尾に鋸を付けた様な形の鋸型の剣(ダイルブレード)を走りながら手に取り、チャリオットに目掛けて振り下ろす。

 

「ッ・・・・・・!」

 

それをギミックガンソードで防ぎ、鍔迫り合いとなり、火花が飛び散る。

 

「もっとだ・・・・・・・もっと俺を楽しませろぉ!!」

 

ダイルブレードの鋸が動き出し、ギミックガンソードの刃を、徐々に削っていく。

 

「コレはマズいね・・・・・・・」

 

ローラーシールドを、フールの腹部に当て、内臓バルカンを撃ち込んだ。

 

「グハっ!やるじゃねぇか」

「それはどうも!!」

 

その隙を突いて、腹に、ストレートな蹴りを炸裂させ、4m後ろへ吹き飛ばす。

 

「あぁ・・・・・随分痛かったぜ」

「僕も本気なんでね」

 

<<スピアイン>>

 

銀色の鎌槍型の武器(メタルランス)を右手に持ち、ゆっくりフールに近づいていく。

何かを狙う様に、フールは立ち上がらない。

 

「・・・・・・・・」

「ハァ――――――――――!!」

 

メタルランスをフールの頭に目掛けて突き刺そうとする・・・・・・・・・・・が――――――――――!!

 

「ハハ―――――っ!!」

 

不適に笑い、ダイルデンジャーにシステムメモリーを装填する。

 

<<フュージョンイン>>

 

後ろから、バイオヘルダイル、アポロナインフォックス、バンデッドシーミア、ディスティニーラチェルタ、スターウェイブが出現し、1つに合体、サイコディスカイザーとなり、チャリオットに目掛けて、口から怪光線を発射する。

 

「しまっ―――――!?」

 

間一髪で避けるが、転がった標識に、メタルランスを落としてしまう。

 

「さぁ・・・・・・お前も出してみろよ」

「コイツっ・・・・・・いいよ、乗ってやる」

 

シルバアーマホースの描かれた契約カードをホルダーから取り出し、デバイスに翳すと、地面からチャリオットフォートレスを引かせたシルバアーマホースが召喚される。

 

<<バスターイン>>

 

アーマーカノンを背中に装備し、チャリオットフォートレスの上に乗る。

 

「ハァっ!!」

 

アーマーカノンの砲撃を発射し、サイコディスカイザーの視界を眩ませる。

 

「・・・・・・・何処に行った?」

 

煙が晴れると、そこにはシルバアーマホースの姿はなかった。辺りを見回すフール。

 

<<フィニッシュイン――――――>>

 

電子音声が聞こえ後ろを振り向くと、シルバアーマホースが走り出してきた。

 

「ハハハハハ!!そう来たか、だったら・・・・・・・・・・」

 

フールも対抗する様に、ダイルデンジャーにシステムメモリーを装填する。

 

<<フィニッシュイン―――――>>

 

助走をつけて走り出し、一気に跳躍し、サイコディスカイザーが両手で、フールを覆い、エネルギーを充填させ、右足に5色(灰色 黄色 赤茶 焦げ茶 オレンジ色)不気味に輝く巨大な刃を発生させ貯め込む。

 

「これで――――――――――!!」

「ハアアアアアアアアア――――――!!」

 

チャリオットの必殺技(クリーヴ・オブ・ロード)とフールの必殺技(エレメンタルディストラクション)が発動。

互いの一撃がぶつかり合い、大規模な爆発が発生する―――――――――――――――――――――――――!!

 

「ハァ・・・・・・・・・ハァ・・・・・・・・・・」

「あぁ・・・・・・・・・・相変わらず派手な技だな」

 

爆発の衝撃で、2人共地面に叩きつけられる。

お互い、よろけながらも、立ち上がった。

 

「もっと・・・・・・・もっとやろうぜ」

「全く、懲りない奴だねぇ・・・・・・」

 

満身創痍になりながらも、フールは戦いを求めている。そのままチャリオットに向かって前進する。

 

「国枝あああああ!!」

「クソ・・・・・・しまっ―――――!?」

 

向かってくるフールに対し、ギミックガンソードで応戦しようとするが、腕に力が入らず、落としてしまった。

そのままダイルブレードを振り下ろす――――――――――

 

「グっ・・・・・・・」

 

肩の間に直撃し、抵抗しようとフールの手を掴むが、力が入らず、離れる事が出来ない。

 

「ハハハハハ!!」

 

そのまま右肩から切断しようとするフール。このままではやられると思われたが・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「あん・・・・・・・・?」

 

気配を感じたのか、後ろを振り向く。だがそこには、誰もいない。

 

「誰だ!何処にいやがるんだ!!いるなら俺と戦おうぜ!!」

「ハァ・・・・ハァ・・・・今の内かな・・・・・・」

 

腕を押さえ、フールが別の方を見ている隙に、チャリオットは電気盤から、サイバープログラムを抜け出し、現実世界へ戻った。

 

「何だ・・・・・・いないのか・・・」

 

辺りを見回しても誰もいない。そのままチャリオットの方へ戻るが、そこは既にもぬけの殻であった。

逃げた事に怒りだし、いたる所に八つ当たりを始める。

 

「逃げやがったな―――!あぁっ!戦え―――――戦え―――――!!」

 

 

 

 

その様子を、向かい側のビルから眺めている姿があった。

紺色と水色の鎧に、皇帝ペンギンの頭部を彷彿とさせるヘッドギア、両肩にマントの様な布が取り付けられ、腹部にはペンギンを思わせる模様、首元にはネックレスの様な緑色に輝く装飾、ペンギンの足の形をした膝アーマー、太ももには紺色のアーマー、ジェットスキーを思わせる足が特徴的だ。

 

「チャリオットに、フール、いいデータが取れそうだ」

 

アルカナデバイスを手に取り、そこにはさっきまでのフールとチャリオットの戦闘の映像が保存されていた。

 

「だけど、まだまだデータが足りない。完成には程遠い、まだまだサンプルが必要だね」

 

そう言いながら、ビルの中にあるテレビから現実世界へ戻っていった。

変身していたのは、黒い短髪に、ダークグレーのスーツに、水色のネクタイの少年。

その部屋は、虎の剥製、女神が舞う絵が飾っており、広々とした部屋。奥の赤と金色の椅子に座り、窓の方を眺める。

そこへ、ウォールナットのオーダー机の上に置かれてある電話が鳴り、椅子に座った男は、受話器を手に取る。

 

「はい、もしもし」

『私です、どうですか?状況は?』

「う~ん、まだロールアウトまでには時間が掛かりそうですね。ですがそれも時間の問題、息子さんの協力もあり、もう少しデータが揃えば・・・・・・・・・目的は果たされますよ」

『そうですか、それは何よりです。息子にも伝え時ますよ。ですが急いでくださいね、我々の計画の為にも』

「ご安心ください。時期にデータを集める機会がきます。もうしばしの信望を」

『えぇ、期待していますよ』

 

男は受話器を戻し、アルカナデバイスを持ち上げ、眺める。紺と白のツートーンカラーで、エンブレムにはペンギンが刻まれていた。

ドアをノックする音が聞こえ、デバイスを机の中にしまった。

 

「社長、そろそろお時間です」

 

ドアを開けると、黒のストレートヘアに、眼鏡の女性が入って来た。男は立ち上がり、女性の後ろに付いていき、部屋を出た。

机には「皇圭(すめらぎけい)」と刻まれたプレートが置かれた合った。

皇グループ。パソコン、ケータイなどの電子機器の開発、プロデュースを行っている会社。彼はその社長だ。そして彼もまた、リベリオン使用者の1人・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

同じ頃、受話器を置くモスグレーのオールバックに、白衣を着た男性、そしてその後ろに立っている、モスグレーの髪に、後ろを細く一本結びしており、茶色と黒のパーカーの少年が、理科室の様な所にいた。

 

正義(まさき)・・・・・・・お前の正義がみんなを救う。その為の犠牲は大義だ、いいな」

「うん・・・・・分かってるよ、父さん」

 

男は圭と電話をしていた男の様だ。

皆を救う正義とは?果たして彼もまた、リベリオン使用者なのか?

 

 

 

 

 

 

「フフ、フン、フフ、フン、フン、フン、フ~ン♪」

 

時を同じく、人混み交わる交差点の電柱に寄り掛かり、赤いイヤホンを耳に掛け、鼻歌を口ずさむ、長い金髪に、翡翠色の瞳をした少女。

彼女の手には、「EMPRESS(エンプレス)」と書かれたカードを持っていた。

 

「今日は何しよっかな~」

 

信号が青になると同時に、少女は横断歩道を歩き出した。

そこで、黒のワンピース レディーズドレスに、サングラスを掛け、日傘を差した女性とすれ違った。腰には、ハチの模様をしたマスコットを着けていた。

 

「フフフ・・・・・・」

 

 

 

 

 

更に激しくなるリベリオン使用者同士の戦い。

新たな使用者の出現が、更に戦いを激化させる――――――――――!!

 

 

 

 

 

現在リベリオン使用者 22人中残り15人

 

 

 

 

ToBe Continued……




チャリオットとフールの戦いが繰り広げられる中、新たなリベリオン使用者が動きだす。
その行動が、今後の戦いを更に狂わせる。
最後に登場した金髪の少女、実は14話にも出ているんです。よく見ると分かります。

第2章も残す所後2話。果たしてその先にあるものとは――――――――――?

次回もお楽しみに!!

メインキャラの中で誰が1番好きか?

  • 獅子堂ハルト
  • 三日月伊織
  • 国枝半蔵
  • 黒崎我怨

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