『俺はお前を否定する、だからお前も俺と戦って、俺を否定しろ』
『立てよ、止まるんじゃねぇ、戦え・・・・・そして俺を倒してみろ・・・・・さぁ・・・・・立て!!』
<<ユニゾン―――――>>
『お前に、誰も殺させはしない。もしその手で命を奪ったら・・・・・・お前は――――――お前でいられなくなる!!』
『俺は止まらない・・・・・・・その覚悟が俺にはある――――――!!』
伊織は妹の為、ハルトは戦いを止める為に、互いの決意を胸に、2人の戦いが始まる――――――――――
「・・・・・・・・・・・・・・」
「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」
激しくにらみ合う、ソルリベリオンユニゾンモードとルナリベリオンユニゾンモード。
一歩前に踏み出し、雄たけびを挙げる様にして、お互いの方へ突撃する――――――――――
「ハァ―――――!!」
「フッ―――――!」
ルナリベリオンは
「くっ!」
「やるな・・・・・・」
ぶつかり合いの反動で、後ろに下がる2人。
ソルリベリオンはホルダーからシステムメモリーを取り出し、
<<ソードイン>>
電子音声が発生し、両手と、背中に装備されていた
「ウオオオ―――――!!」
一気に走り出し、右腕のライガーデュランダルをルナリベリオンに目掛けて振り下ろす―――――
「まだだ!!」
それを
ライガーデュランダルを弾き、ビーヴェスにシステムメモリーを装填する。
<<バスターイン>>
その電子音声と共に、ビーヴェスから引き金が展開される。
「ハァ!!」
引き金を引き、展開された銃口から、一直線の一撃が放たれる――――――――――
「ハッ―――――」
紙一重でそれを避けるソルリベリオン。ジャンプして展望台へ移動し、中に入り込む。
そしてホルダーからシステムメモリーを取り出す。そのメモリーは中に、フィルムみたいなものが刻まれていた。
「何だこれは?」
分からないまま、そのメモリーをライオネルコアに装填
<<リザーブイン>>
電子音声と共に、頭の中に、無数のシステムメモリーが浮かんだ。デッドリベリオンの物、ラヴァーズリベリオンの物、ルナリベリオンの物などとハルトがこれまで出会ってきたリベリオンのシステムメモリーだ。
「えぇっと・・・・・・コレだ」
一本のシステムメモリーを手に取り、ライオネルコアから排出され、ルナリベリオンと同様の青いメモリーに変わっていた。
そして再び装填した。
<<シャドーイン>>
その電子音声と同時に、ソルリベリオンの影から、2体の黒い分身が現れた。
それと同時に、ルナリベリオンも展望台の中へ侵入した。
「アイツ・・・・・・・」
ルナリベリオンもシステムメモリーを取り出し、ビーヴェスに装填した。
<<シャドーイン>>
ソルリベリオンと同じように、自分の影から、2体の黒い分身を生成した。
「来たか・・・・・・」
展望台の屋上へ辿り着いたルナリベリオン。それを迎え撃つ様に、3体のソルリベリオンは前進する―――――――――
「ウオォォォォォォォォォォ!!」
本体と分身、激しくぶつかり合い、オリジナルであるソルリベリオンとルナリベリオンは、海岸の方へと飛び移った。
「ヤァっ!!」
「フンっ!!」
互いの剣が鍔迫り合い、火花を散らす。戦況は、剣の数が多いソルリベリオンだった。
背中のライガーデュランダルで追い打ちを掛ける様に、ルナリベリオンに向かって下から振り下ろされ、吹き飛ばされる。
「ハァ・・・・・ハァ・・・・・」
初めてユニゾンを使っている為か、体力の消耗が激しい。
それを顧みず、ソルリベリオンはホルダーからシステムメモリーを取り出し、ライオネルコアに装填。
<<バスターイン>>
ライオネルコアにエネルギーが充填され始める。
眼の色が緑から、赤色に変わると、ライオネルコアから、強力な一撃がルナリベリオンに向かって放たれる――――――
「俺は・・・・・・・俺はっ!!」
その一撃を、ビーヴェスで防ぎつつ、システムメモリーを装填した。
<<カウンターイン>>
一撃は、ビーヴェスの真ん中の黄色く丸い部分に吸収され、赤色に変わると同時に、跳ね返す様にして、強力な一撃が放たれる。しかし、その衝撃で、ルナリベリオンもまた、後ろに吹き飛んでいく。
「グぁっ!?」
「・・・・・・・・」
一撃が近づく中、ソルリベリオンはホルダーからシステムメモリーを取り出した。またもリザーブインであった。
「またコレかよ・・・・・・・」
やむ負えず、ライオネルコアに装填した。
<<リザーブイン>>
再び頭の中に、システムメモリーが浮かびだす。次に変化したのは、ジャッジメントリベリオンと同じ、黒色のメモリーであった。
それを再び、ライオネルコアに装填する。
<<シールドイン>>
ソルリベリオンの周りに、炎のバリアが展開、ルナリベリオンから放たれた一撃を防いだ。
「なっ・・・・・何だと!?」
一方、別の場所で戦ってる分身は、互いの剣で切り裂かれ、消滅していた。
ルナリベリオンへ近づく、ソルリベリオン。
負けてたまるかと言わんばかりに、立ち上がり、アロンダイトで腹部を斬り付ける。
「グハっ!?」
「ハァ・・・・・・・ハァ・・・・」
そのまま、腹部に蹴りを喰らわせ、ソルリベリオンは海の方へ落ちていった。
「フン・・・・・・・こんなものか」
落ちた海の方を見つめ、止めを刺さんばかりに、システムメモリーを取り出た。
すると・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ん、何が起きてる?」
地面が揺れ出した。それと同時に電子音声が、海の方から発生した。
<<クラッシュイン>>
海岸の岩が崩れ出し、大きなボール状6個が生成され、ルナリベリオンに目掛けて、向かって行く。
「クソっ!!」
4個をビーヴェスで防ぐが、5個目で腕が弾かれ、6個目が直撃した――――――
「ハァっ―――――!!」
海の中から、ソルリベリオンが飛び上がり、システムメモリーを取り出し、ライオネルコアに装填した。
<<バーニングイン>>
周囲にマグマが発生し、ルナリベリオンの方に向かって行く。
「っ――――――――――」
それに対抗し、システムメモリーをビーヴェス装填する。
<<ライトニングイン>>
マグマを上空から発生した雷が防いだ。その隙を突いてか、ソルリベリオンが目の前にいた。
「ウオオオォォォォォォォォォォ!!」
右ストレートが、ルナリベリオンの腹部に直撃、膝から崩れ落ちた。
「くっ・・・・・」
「ハアアアアアアアアアァァァァァァァァァ!!」
さらに、そこへライガーデュランダルを振り下ろす―――――
「調子に乗るな!!」
アロンダイトの両端で、ソルリベリオンの足を強く叩き、転ばせた。
「うあっ!?」
「オオオオオオオ!!」
ソルリベリオンが立ち上がった所を、アロンダイトで押し、再び崖の方へと押し込んだ。
「クッ・・・・・・・・」
「俺はお前を否定する・・・・・・・そして勝つ、その為に――――――!!」
ソルリベリオンの右足が、崖から浮く。落ちるまであと一歩、更に力を振り絞るルナリベリオン。
「・・・・・・・・・・・・・・!?」
そんな彼の脳裏に、由奈、葵、カレンのイメージが浮かんだ。彼女達の為にも、この戦いに勝利しなければならない。
それは同時に、ハルトの命を奪う事とにもなる。覚悟を決めていたものの、心の奥底に、殺す事への恐怖を感じていた。
だが、その恐怖心を振り払わなければ自分がやられる。内心焦っていた。
ハルトはそうはさせまいと、伊織を止めようとする。だがそれは同時に、由奈の事を諦めろと言わんばかりの行い。
小さな命を犠牲には出来ない。何が正しいのか?これが正解なのか?ハルトにもまだ決定的な答えが出せずにいた。
「ハァ・・・ハァ・・・・ハァ・・・・・・」
「お前・・・・・・・・」
アロンダイトを降ろし、ユニゾンモードが解除される。ソルリベリオンのユニゾンモードも同時に解除された。
お互い、体力の限界、これ以上の戦いの続行は不可能だと判断した。
現実世界に戻ると、伊織はハルトに言う。
「勘違いするな、お互い、まだこの力を使いこなせてはいない。お前を倒すのは何時でも出来る、それだけは忘れるな」
「伊織・・・・・・・・・・・・・・・・・」
そう言った、伊織はなぎさの体験学習館の中へ入っていった。
「オ~イ、どこ行ってたのさ?」
その後ろから、彩が歩いて来た。どう誤魔化すか考えながら、ハルトは頭を掻いた。
「え~っと・・・・・・ちょっとトイレに・・・・・・・」
必死に誤魔化した。彩は目を細めてハルトを見つめる。
「全く・・・・・どんだけ長いの?もう時間だよ」
「あぁ・・・・・・悪い、行こうか」
時刻は13時55分。
戦っている間に、ホテルへ戻る時間になっていた。
2人は急いで出口へ向かった。外では生徒が既に集合していた。
「遅いぞ、獅子堂。まぁ、相変わらずだがな」
「アハハ・・・・・・・・」
遅かった事を教師に突かれ、ハルトは苦笑いをした。
それから15分、ホテルに戻り、自分の部屋へと入っていった。
「ハァ~って・・・・・・・・」
何と部屋は、伊織と同じ。またも気まずい空気になってしまった。
「・・・・・・・・・・・・・」
伊織は、ハルトの方を振り向かず、そのままふて寝していた。
「っく・・・・・・・・・」
それから時間が経ち、時刻は17時。
夕食の為、食堂へ向かった。調理室を借り、カレーを生徒数人で作るのであった。
ハルトと伊織は別々の班。流石にそこまで一緒だと集中できなかっただろう。
作るご飯は、カレーライス、宿泊などでは定番のメニューだ。
調理から1時間、カレーは完成し、夕食が始まった。
「うん、これはA班かな?」
A班、B班、C班、D班、E班の5つに分けられている。因みに、ハルトはA班、伊織はB班である。
「・・・・・・・・・!!」
伊織の隣で、黙々と食べているのは、生徒会副会長の
「このカレー・・・・・・・何処の班ですか?」
カレーが美味しかったのか、何処の班が作ったカレーなのかを聞く。
「あの・・・・・・俺らです」
「そうですか、ありがとうございます。
そのカレーは、ハルト達A班のカレーであった。それを聞いた英子は、すぐさまおかわりへ向かった。
盛ったカレーの量は、おおよそ4人前程ともいえる。
「あの英子がここまで食い付くとは、余程美味しい様だね」
「いやぁ~普通に作っただけなんですけど」
あまりにも美味しいと言われ、少し照れているハルト。
「さ~て、俺もおかりっと・・・・・・」
ハルトが向かったのは、伊織の作ったB班のカレー。席に戻り、早速食べ始める。
「・・・・・・辛っ!結構スパイス効いているな!!」
「ハハハハ、1つくらい辛いのがある方が面白いじゃないか」
B班のカレーは辛いらしく、火を吐く様に口を開けたハルト。その様子を、隣に座っていた生徒会の
「そんな辛い?全然平気だけど」
目の前でB班のカレーを平気な顔をして平らげる彩。彼女は辛い物好きなのだ。
「お前、辛いの好きだもんな。そりゃ平気なわけだよ」
それぞれの班、どれも美味しくて、それぞれの味が出されていた。
それから入浴を終え、ハルトは自販機でコーラを買っていた。
「さ~て、戻るとしますか」
自分の部屋に戻ると、伊織が頭を押さえて横になっていた。
「・・・・・・・・・・・・・」
特に何も言う事もなく、そのままコーラを飲んでいた。そんな沈黙を、ハルトが破る。
「なぁ・・・・・・この先どうなるか分からないけどさ、せめて今ぐらいは楽しもうぜ、な?」
戦いはこれからも続く、昼の時の様に、2人も再び戦う事になる。
だけど今、この時だけは思いっきり楽しんでもいいのではないかと、ハルトは思った。
「・・・・・・・・・・今回はな」
そのまま、伊織は眠った。
その後、ハルトは部屋を出て、友達のいる部屋へ行き、トランプなどをして遊んでいた――――――――――
こうして、1日は過ぎていった。
「ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ」
「・・・・・・・・・・・・・・やっぱうるせぇ」
寝ている最中、ハルトのいびきで、伊織は中々眠れなかったのであった。
現在リベリオン使用者 22人中残り15人
ToBe Continued……
【今回使用したシステムメモリー】
ソルリベリオン ユニゾンモード
【ショットイン】レオパルドブラスター ランクS+
ライオネルコアから、強力な一撃を放つ。その一撃は、ルナリベリオンのリベンジエリミネーターでも、反射の反動を受ける程の威力である。
【ソードイン】ライガーデュランダル ランクS-
両腕、背中の剣を展開、自在に操る。
【リザーブイン】セレクトスキル ランク無し
ワールドリベリオンと同様。数々の戦いを繰り広げた為、多くのメモリーを選べる。
【シャドーイン】ブラックミラージュ ランクB+
リザーブインから発動。
ルナリベリオン同様のもの。ランクが上がった為、耐久力が上がっている。
【シールドイン】
バーニングミスディレクション ランクS
同じくリザーブインから発動。
ジャッジメントリベリオンのミスディレクションフィールドと同様。バリアが炎となっており、触れた相手にダメージも付与される。
【チャージイン】ソーラーチャージャー ランク無し
太陽光から、エネルギーを蓄積、次に使用する技の威力を格段に増す。
【バーニングイン】ボルケーノドライヴ ランクA+
フレイムインの上位互換。マグマに変化している。
【クラッシュイン】グランドブレイク ランクSS
ジャッジメントリベリオンと同様、地層を様々な形に変化させる。一度地面を破壊する必要はない。
ルナリベリオン ユニゾンモード
【シールドイン】ルナティックエフェクト ランクA+
ルナーズイージスの上位互換。
【シャドーイン】ブラックミラージュ ランクB+
ランクが上がり、分身の上限が増え、耐久力が上がってる。
【バスターイン】ムーンサルトバスター ランクSS
ビーヴェスからトリガーが展開、銃型武器に変化する。
2分割しているので、今回は少し短め。
臨海学校と行っても、ちょっとした宿泊。会長の粋な計らいですね。
次はフール対チャリオット。こちらの激闘にもご期待ください。もしかしたらクライマックス目前に新たなリベリオンも・・・・・・・・・・・
もしよろしければ、高評価、感想、お願い致します!
メインキャラの中で誰が1番好きか?
-
獅子堂ハルト
-
三日月伊織
-
国枝半蔵
-
黒崎我怨