アルカナTHEリベリオン   作:イオ・りん

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更新遅れて申し訳ございません。

最近、頭がオーバーヒートしており、集中できない日が続いておりました。
今後は、少しでもペースを上げていきたいと思います。

今回も新たなリベリオンが登場します!また厄介な奴になるでしょう・・・・・・・
ちょっとした登場ですが、少しづつヒントが・・・・・
そして凜がピンチ・・・・・どうなるか?

PS.あとがきは後日更新いたします。


第15話「吊るされた男の末路」

ハングドリベリオンと対決する、ルナリベリオン、状況はやや押されている、体制を立て直すため、建物から降り、広場の方へ移動する。

 

「逃げてばかりじゃ、勝てませんよ」

 

ハングドリベリオンは、右腕を伸ばし、電線を掴み、その上に立ち、綱渡りの様に走り、ルナリベリオンを追いかける。

 

「クッ・・・・そっちがその気なら!」

 

ルナリベリオンは、ブルームーンファルコンを呼び出し、自身の背中に合体させ、ハングドリベリオンのいる、電線まで移動し、空中から、新月で、斬り付ける!

 

「そういう芸がありましたか、では、これはどうでしょう?」

 

そう言うと、ホルダーから、システムメモリーを取り出し、右腰に取り付けてある、デバイスに装填する「スィングイン」の電子音声と共に、空中から、茶色い鞭の様な武器(リバースウィップ)が召喚され、それを右手に取る。そして、ブルームーンファルコンの背中に向かって、巻き付け、地面に叩き落とす。

 

ズドォォォォォォオオオオォォォォォ―――――ン!

 

「ガァっ―――!」

 

地面に叩きつけられたルナリベリオンは、右腕を軸に、立ち上がるが、満身創痍な状態だ。余裕な態度を構え、眼鏡を「クイッ」と上げるような素振り見せるハングドリベリオン、だがしかし、その瞬間―――電線が千切れだす。

 

「何っ!?」

 

電線が完全に千切れ、空中に落下する、ハングドリベリオン、近くの建物に足をつけ、急落下を回避し、地上に降りる。ルナリベリオンがハングドリベリオンを斬り付ける前に、電線に切れ目を入れていた。

 

「これは、してやられました、アナタごときに落とされるとは」

 

「あいにく、ここでやられるわけには、いかねぇんだよ!」

 

新月を突きつけ、睨むルナリベリオン。その姿を見て、ハングドリベリオンは、笑い出す。

 

「ハハハ――――!人は何か目的があると、それに対して必死になる、それが人間の心理」

 

「じゃぁ、お前には何があるって言うんだ?」

 

ハングドリベリオンの目的を聞き出そうとする、返って来た答えは―――――

 

「大方、大半が、金、力、名声・・・・・単純なものばかりだ、だが私は違う、私がこの戦いに望むもの・・・・宇宙の真理ですよ。何故、この星は生まれ、神が人を作ったのか・・・・・この宇宙そのものを理解し、私は誰にも到達出来ない領域へ行く!」

 

宇宙の真理?そんなもん知ってどうなる?誰にも辿り着けない領域・・・・・俺にとっちゃ、意味のねぇもんだ。尚更負けるわけにはいかねぇ!

新月を握り締め、右足を踏みしめる。あのいけ好かない野郎を睨み、前進する。

 

「また、突撃ですか、芸がないですね!」

 

前進するルナリベリオンに、ハングドリベリオンは、ハングドナイフを投げる。直撃する直前に、ホルダーからシステムメモリーを取り出し、新月に取り付けてあるデバイスに装填する「シャドーイン」の電子音声と共に、ナイフの目の前に、黒いルナリベリオンの分身が現れ、分身が新月で、ナイフを叩き落とす。

 

「分身だと!?小賢しい・・・・・・」

 

分身は3体、4体、最終的に7体となり、ハングドリベリオンに向かって突き進む。その分身を手当たりに消す様に、リバースウィップを振るい、分身に攻撃を行う。

 

フッ―――フッ―――フッ―――

 

「所詮分身!簡単に消えて――――」

 

分身を消すが、目の前に、本物のルナリベリオンの姿が見当たらない事に気づき、唖然とする。その瞬間―――後ろの方から、電流の音が聞こえ、その方向を振り向く―――

 

「これは予想していなかったか?」

 

後ろには、雷を纏った、新月を構えた、ルナリベリオンの姿があった。咄嗟に、リバースウィップを振るおうとしたが、気づいた時にはもう遅かった。雷を纏った新月は、ハングドリベリオンの胸部に直撃し、斬り傷を与え、10mの方向に、まっすぐに吹き飛ばす!立ち上がろうとするが、電撃が体に走り、立ち上がる事が出来ず、屈辱を受け、怒りを露にする。

 

「この・・・・凡人風情が!よくも私を・・・・・」

 

「あまり凡人を甘く見てると、足元をすくわれる、覚えておくんだな、と言っても、もぅ覚える必要はないがな」

 

そういうと、ゆっくりと、体に雷を纏いながら、ハングドリベリオンの方に向かう、ルナリベリオン。必死の抵抗か、ハングドナイフを無造作に投げるが、どれも狙いが外れるか、命中しても、雷によって、弾かれる。

 

「くっ・・・・私は・・・・宇宙を理解する!凡人には理解できない領域に・・・・・辿り着くんだ!」

 

「そうか、地獄の果てから、辿り着けるといいな」

 

その言葉を最後に、ルナリベリオンが新月を、ハングドリベリオンの頭部から目掛けて、振り下ろす―――――がしかし、その直前、1発の火球が、2人に直撃する!

 

「っ・・・・何だ!?」

 

火球が直撃する前に、ルナリベリオンは、後方へ下がり、ハングドリベリオンは、その衝撃で、また吹き飛ばされる。

 

「この火球・・・・・またですか」

 

2人が目の前を見ると、30m先に、アポロナインフォックスの姿が見える。そして、その背後から、ゆっくりと前進してくる影が――――

 

「どういう事ですか・・・・・」

 

「何なんだ・・・・・そんな馬鹿な事が・・・・」

 

2人が驚くのは無理もない、その姿は、その姿は肩の形は太陽を思わせ全体が黄色とオレンジがメインカラーの戦士、サンリベリオンそのものなのだから。サンリベリオン事態、今はハルトが扱う、ソルリベリオンとなっており、元々の使用者である、姫宮灯は、ハングドリベリオンに倒されている。今ここに立っている事自体、ありえないのだから。

 

「あれは私が倒した・・・・・それに、新しい使用者となっている・・・・・まさか、私への恨みを晴らしに、地獄から舞い降りたと!?」

 

あまりの、想定外の事態に、混乱しているのか、意味も分からない言葉を言い始める。そんなハングドリベリオンに向かって走る、サンリベリオン。

 

「しまっ―――」

 

反応が遅れ、頭を掴まれ、そのまま、地面に叩きつけられ、頭を踏まれる。それを見るルナリベリオンは、うかつに動かない方がいいと判断し、警戒しつつ、後ろに下がる。

 

「あのバカではないな・・・・あんな攻撃的な動きはしない、だとしたら本当に何なんだ・・・・」

 

あのサンリベリオンが、ハルトでないと確信し、逆に謎が深まる。ハングドリベリオンは、頭を踏まれながらも、立ち上がろうとし、一言、サンリベリオンに放つ。

 

「そこまでして・・・・私に恨みを晴らしたいですか?フフフ・・・・・何と愚かな・・・・」

 

その言葉に対し、サンリベリオンが、一言、言い返す。

 

「ハハハハハ――――オイオイ・・・・・何か、1つ、勘違いしていないか?」

 

「――――――!?」

 

サンリベリオンの声は、灯ではなかった。それどころか、女性ではなく、男性の声、ルナリベリオンはその声に聞き覚えがあった。そして、サンリベリオンの体から、ノイズが流れ始める。

 

「まさか、ここまでバレないとは・・・・面白いなぁ・・・・」

 

ノイズが晴れると、その姿は、サンリベリオンではなく、フールリベリオンとなっていた!その姿に、ハングドリベリオンは驚きを隠せずにいた。

 

「なん・・・・だと!?どういう事だ!」

 

「あぁ・・・・こういう事さぁ」

 

フールリベリオンが右手に持っていた、カードを、ハングドリベリオンに突きつける。そのカードは、アポロナインフォックスに「FOOL(フール)」の文字が、刻まれたいた。

 

「なっ・・・・・何故、そのカードを・・・・!?」

 

カードを目にした、ハングドリベリオンは、驚きを隠せずにいた。そして、その全貌を、フールリベリオンは説明しだす。

 

「なぁに、簡単な事さ、俺たちは、この契約カードを何枚貰っている?」

 

「・・・・まさか―――――!?」

 

「ふふふ・・・その通りさ」

 

フールリベリオンは、アポロナインフォックスと契約していたのだ。最初に3枚契約カードを手にしている。その内の1枚を、フールリベリオンはアポロナインフォックスに使用していたのだ。

 

「ありえない・・・契約クリーチャーが2体なんて・・・・そんな馬鹿な事が!」

 

契約クリーチャーを2体持つ事に、未だに信じられないハングドリベリオン。その同様する姿に、フールリベリオンが一言を放つ。

 

「別に、契約クリーチャーが1体なんてルールは1つもねぇ・・・・・そうだよなぁ・・・・モニタ」

 

ビルの大きなモニターに向かって、モニタの名を放つ。それに反応する様に、モニターの画面から、モニタが映し出される。

 

「その通り、契約するクリーチャーは1体じゃなくてもいいんだよ、ただ、その分、餌を与える手間が増えるけどね、フフフフ・・・・・」

 

その言葉を最後に、写っていた画面が「プツン―」と消える。契約クリーチャーが多ければ、その分、1体ずつに、餌を与えなければならない。そう言った意味では、リスクは高くなる。だが、フールリベリオンにそんな事は関係ない、ただひたすら戦い、暴れる。目の前の敵を叩き潰すのだから・・・・・・

 

「・・・・・・・・・・」

 

その状況を見たルナリベリオンは、動くか動かないか、考えている。今なら、返り討ちにするチャンス。だが、フールリベリオンに勝てるか、フールリベリオンから放たれる、狂気のオーラを感じ、足元が震えている。

 

「それじゃぁ・・・・終わりにしようじゃないかぁ――――!」

 

フールリベリオンは、左腰のホルダーから、システムメモリーを取り出し、右手のダイルデンジャーの顎を開き、その中の、デバイスに装填する「フィニッシュイン」の電子音声と共に、アポロナインフォックスの尻尾を思わせる武器(フォックスレーザー)を、左手に装備し、飛び上がる。それと同時に、アポロナインフォックスの9本の尾が、ハングドリベリオンの方向に円を作り始める。その円に狙いを定め、フォックスレーザーのエネルギーを貯めこむ。

 

ギュイィィィィィィィィィ――――ン

 

「クッ・・・・・」

 

その場から逃げようとする、ハングドリベリオン。だがしかし、戦いのダメージが大きく、立ち上がる事が出来ない。そして、フォックスレーザーのエネルギーが溜まり終え、尻尾で構成した、円に目掛けて、必殺技(ブレイズデストロイ)が発動される!放たれた一撃は、円に到達すると、威力を増し、紅蓮の熱光線へと、変化する。

 

「私は・・・・宇宙を理解するんだ!誰もが到達出来ない場所へ――――」

 

「そうかい、じゃぁ地獄の奥底へ案内してやるよ」

 

熱光線は、ハングドリベリオンに直撃し、徐々に、体を溶かしていく。装甲は蒸発し、周りの地面も、消滅していく。やがて、下半身が完全に消滅し、身動きの取れない中、自分の最後を悟る。言葉も発せない状態となり、絶望の中、ついに、体は完全に蒸発し、消えてなくなった。ハングドリベリオンは塵も残さず、消えたのであった・・・・・・・

 

「ハハハハハ――――コイツは面白れぇ・・・・・」

 

ハングドリベリオンを倒し、満足そうに笑う、フールリベリオン。その状況を見るルナリベリオン。

 

「あぁ・・・・そういやぁ、お前もいたなぁ・・・・」

 

ルナリベリオンがいる事に気づき、こちらを見始める。少し後ろに下がる、ルナリベリオン。しかし、その時―――ハングドリベリオンの敵を討とうと、バンデットシーミアがフールリベリオンに、襲いかかる!

 

「お前の能力、面白そうだなぁ、俺に寄越せ」

 

そう言い、左腰のホルダーから、1枚のカードを取り出す、何も描かれていない、契約カードだ。それを、バンデットシーミアに、近づける。

 

「まさか・・・・アイツ!」

 

気づいた時には、もう遅い、バンデットシーミアは、吸い込まれる様に、カードに、近づけられる。そして、完全にカードに吸い込まれる―――

 

「フゥ・・・・」

 

手にしていたカードには、バンデットシーミアが描かれ「FOOL」の文字が刻まれた。これで、フールリベリオンは、3枚のカードを使い切り、3体のクリーチャーと、契約している事になる。

 

「さぁて・・・・次は――――」

 

フールリベリオンが、ルナリベリオンに近づこうとした時―――200m先の方向から、爆発の音がし、煙が上がる。

 

「今だ――――」

 

その瞬間、ルナリベリオンは、ブルームーンファルコンの上に乗り、煙の方向へ向かう。

 

「今のままじゃ、アイツには勝てない・・・・悔しいが」

 

今の実力では、フールリベリオンに勝てないと判断し、逃げ出した。クリーチャーの数、圧倒的な力の前に、恐れを感じたのだろうか?

そして、その煙の方向では―――――

 

「ハァ・・・・ハァ・・・・」

 

巨大な、ギガ・オーガに苦戦する、スターリベリオン。建物は、酷く破壊され、スターリベリオンを、潰す為なら、容赦のない様だ。

 

「こんな所で・・・・・俺は、やられるワケには―――」

 

休む間もなく、ギガ・オーガの拳が、スターリベリオンに、襲いかかる―――!

 

ガン―――ッ!

 

「コイツ・・・・・やはり、俺を始末しにきたか・・・・」

 

この強さ、モニタが仕込んだのか・・・・やはり、あの情報は正解だった様だな・・・・・・だったら、早い所、コイツを何とかしないと・・・・・

 

ギガ・オーガの手のひらから、光弾が生成され、それを、スターリベリオンに向かって、放つ。絶体絶命のその時――――1発の火球が、その光弾を、相殺する。

 

「コレは・・・・・まさか―――!」

 

破壊された建物の上には、ソルリベリオンが、レオバスターを構え、立っていた。

 

「凜!大丈夫か!」

 

大声で、凜の名を叫び、スターリベリオンの元へ、近づく。

 

「あっ・・・あぁ」

 

ソルリベリオンの駆けつけにより、危機は脱したに思えたが、それでも、ギガ・オーガの脅威は、変わらない。

 

「スゲェ、デカいな・・・・あんなの初めてだ」

 

その全長、約30M、ベノスティンガーなどの大型クリーチャーにも、引けを取らない。

 

「とにかく、コイツを倒せばいいんだろ!」

 

そう言い、ソルリベリオンは、レオバスターを、ギガ・オーガに突きつけ、火球を、発射する。火球は直撃するが、大きなダメージは、与えられてる様子はなく、ハエが止まった様な感じに思える。

 

「効いてねぇだと!どうすりゃ・・・・・」

 

近接戦闘を行うにも、拳の攻撃で、すぐに反撃されてしまう為、うかつに近づけない。仮に、チャリオットリベリオンの武器でなら、多少のダメージは効くのだが・・・・・今頃彼は、トイレで蹲っているだろう・・・・・

 

「とにかく、決めてとなる一撃が・・・・・」

 

そう考えている時―――突然、伸びる槍の様な物が、ギガ・オーガの背中を貫く―――!

 

「なんだ!?」

 

「何者だ―――!」

 

ギガ・オーガの後ろにある、破壊されたビルの上には、白と紫色がメインの、肩に、槍を模した、突起が目立ち、背面は、触手の様な物が、ロングコートの様になっており、手足には、ランタンを思わせる形のデザインをした、黄色に光る、アーマーが取り付けられ、頭部には、額に、1つの目が、赤く光るのが特徴な戦士が立っていた。

 

「アイツも・・・・リベリオンなのか?」

 

ギガ・オーガを貫いた武器は、肉塊を一部、入手し、それを、自分の方に戻す。すると、突然、姿を消した。

 

「何だったんだ・・・・・?」

 

攻撃が効いたのか、ギガ・オーガは、突然地面に、倒れる。

 

「今だ!このチャンスは逃せない!」

 

「あぁ!」

 

2人は一斉に、ホルダーから、システムメモリーを取り出し、それぞれのデバイスに装填する「フィニッシュイン」の電子音声と共に、ソルリベリオンは飛び上がり、プロミネンスレオの吐いた火球を、足に纏い、空からプロミネンスブレイカー(キックver.)を、ギガ・オーガに炸裂させる!

 

その背後から、スターウェイブに乗った、スターリベリオンが突撃し、スターメテオを直撃させる!

 

そして、ギガ・オーガの後ろから、ブルームーンファルコンと合体した、ルナリベリオンが現れ、雷を纏った、牙王天羽々斬(がおうあめのはばきり)を握り締め、ギガ・オーガを切り裂く!

 

「グォォォォォォォォォォ!」

 

ギガ・オーガは、悲鳴を上げ、爆散する――――!

 

「よしっ!ってお前・・・いい所だけ持ってくのかよ!」

 

ソルリベリオンがルナリベリオンに近づき、いい所を持ってった彼の背中を叩く。

 

「・・・・・・・・」

 

ドサ―――

 

何かが倒れる音に気づき、後ろを振り向くと、スターリベリオンが地面に、倒れこんでいた。

 

「凜―――!」

 

ソルリベリオンは、スターリベリオンを担ぎ、サイバープログラムを抜け出す。

 

 

 

 

◇◆◇

 

現実世界に戻ったハルトは、急いで凜を、保健室まで連れていく、彼をよく見ると、腕に傷跡が目立つ。相当の襲撃を受けたと思わる事が分かる。

 

「凜・・・・一体何が・・・・・」

 

「さぁな、ただ、何かを掴んだのかもな」

 

「何か?」

 

伊織の言う何かとは・・・・・・・・

 

「大方、この戦いの真実を知ったんだろう。それで、あのピエロに目をつけられたんだ」

 

予想は的中している。凜は、リベリオンの真実に辿り着き、モニタに口封じの交渉をした。だが断られ、この戦いを進めるために、凜を排除しようと目論んでいた。

 

「そこまでして俺達を戦わせる理由があるのか!」

 

「さぁな、だが、どうであれ、俺が戦う事に変わりはないがな」

 

相変わらず、伊織は、勝つ事を変えない。ハルトはその姿に、拳を握り締める。

その時――2人の辺りが暗転し、また何時もの様な、趣味の悪いピエロの椅子に座らされ、テーブルには、トランプをピラミッドの様に積み上げているモニタの姿があった。

 

「やぁやぁ、ご集まりで、またまた1人減りました~いやぁ~素晴らしいね、ゾクゾクさせる最後だったよ!」

 

今回の戦いで、ハングドリベリオン事、逆蔵真弥は敗北し、その存在は抹消された。その事にモニタは喜ぶ様に体を震えさせ、汗が止まらない。

 

「にしても、今のままじゃ、ペースが遅いんだよね~そこで!チミ達に朗報があります!」

 

モニタの言う朗報、それは・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「今度使用者を倒した方には、ナナナ何と!今後の戦いに有利となる、素敵なプレゼントを差し上げたいと思います!」

 

戦いをさらに加速させるため、モニタは、次の戦いで使用者を倒した者に、プレゼントを差し上げようと発言する。

 

「なっ・・・・・テメッ―――!」

 

その言葉に、ハルトはテーブルを強く叩く。その態度に、モニタは呆れて、ハルトの方を見る。

 

「だって、チミ達がのんびりしてるからでしょ~だ・か・ら、僕がさらに盛り上げようと思ってるの!」

 

ある者は怯え、ある者は唾を飲み、自分が早く倒そうと炎を滾らせる。モニタの言葉に、ハルトは動揺している。

 

「ではでは、チミ達が頑張ってくれる事に期待してるよ~それじゃ!」

 

そう言い、モニタは暗闇の中に消える。ハルトが立ち上がると、体育館で、目に前には、起こす様に、彩が目の前にいた。

 

「どうしたの?そんなに疲れた?」

 

「えっ・・・・まぁ・・・そんな所だな」

 

あまり、調子のいい言葉ではなかった。それもそのはず、ついさっき、モニタからとんでもない発言を聞いただけなのだから。

そして、彼の目の前に、再び衝撃的な光景が写る!

 

「本日は、まことにありがとうございました。また次の年もこの様に、続けられるとよいと思っています」

 

それは、双園祭の閉園式で、最後の言葉に現れたのが、副会長の逆蔵ではなく、会長の伊藤薫であった。その光景に、ハルトは唖然していた。

 

「アレ・・・・あそこに立つのって・・・副会長じゃ・・・・」

 

「何言ってるの?最初も会長の言葉だったじゃん」

 

彩の言葉に、また衝撃が走った。そして察した。その副会長がリベリオン使用者で、今回敗北した人物だと・・・・・

 

「また・・・・・存在が消えた・・・・」

 

そう言い、ハルトは体育館を出る。

 

「ハルト・・・・・」

 

落ち込んでいるハルトの様子を見て、心配する様な目で見つめる彩。

 

そしてハルトは、凜のいる、保健室へ戻って来た。

 

「ハルトか・・・・・」

 

既に凜は目を覚ましており、現れたハルトを見つめる。

 

「また・・・・1人減っちまったな・・・・」

 

「そうだな・・・救えなかったか・・・・・」

 

また犠牲者を出してしまった事に、下を俯く。そして、凜はハルトに声を掛ける。

 

「そういやお前、選ばれた使用者ではなかったな・・・・」

 

「あぁ、そうだな、それがどうかしたのか?」

 

「・・・・・俺も・・・・選ばれた使用者じゃない」

 

そう考えれば、凜は何故使用者になったのか?何故戦いを止めようとするのか・・・・

 

 

 

 

 

 

 

現在リベリオン使用者22人中残り19人

 

ToBe Continued……




【今回使用されたシステムメモリー】


ハングドリベリオン

「スィングイン」リバースウィップ ランクC+

茶色い鞭の様な武器、ハングドの腕同様、自在に伸縮が可能。


フールリベリオン/サンリベリオン

「フィニッシュイン」ブレイズデストロイ ランクA-

アポロナインフォックスの9本の尻尾でリングを作り、そこにフォックスレーザーの一撃を放ち、威力を膨大に上昇させる。


フールリベリオンの能力について

契約したクリーチャーが以前、リベリオンと契約していたクリーチャーである場合、そのリベリオンに姿を変える事が出来る。



新たなリベリオンの登場、そしてハングドの退場。明確な目的は不明ですが、今後どう活躍するか・・・・・

そして明かされる、凜がリベリオン使用者となった理由・・・・そして戦いを止めるワケとは?

フールに勝てないと判断した伊織、どう対抗するのか?

次回をお楽しみに!

メインキャラの中で誰が1番好きか?

  • 獅子堂ハルト
  • 三日月伊織
  • 国枝半蔵
  • 黒崎我怨

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