ハイスクール・フリート 旭日のマーメイド   作:破壊神クルル

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60話 終わらぬ航海

横須賀女子海洋学校の新入生海洋実習の最中に起こったラット騒動により、横須賀女子初の死亡者を出した海洋実習。

その舞台となった天照は武蔵との戦闘で大破し、横須賀の大型船ドックへとその身を横たえた。

そしてその隣にはその天照と戦った武蔵の姿もあった。

後日、初の実習での死亡者となった広瀬葉月の部屋をブルーマーメイドの隊員が私物の整理をしていると机の中から葉月がしたためた遺書が見つかった。

その遺書はブルーマーメイドの責任者である真霜の下へと送られた。

真霜が葉月の遺書を開けてみると其処には以下の内容が書かれていた。

 

『 宗谷 真雪 様 宗谷 真霜 様 へ

 

この手紙をもって天照先任将校としての最後の仕事とする。

 

もし、自分の死を秘匿できるのであれば可能な限りその死を秘匿して頂きたい。

 

そして自分の遺骨は横須賀の海へと散骨をお願いしたい。

 

天照に関しては真霜さんにその指揮権をお渡し致します。

 

以下に、今回の事件についての愚見を述べる。

 

今後実習を行う際、各学生艦には指導教官を最低二名と医務官を乗艦させる事を望む。

 

しかしながら、現実には人材に限りがあるように、全ての艦に教官と医務官を乗艦させるには難しい現状があるかもしれない。

 

その場合には、ブルーマーメイドとの連携を行い、ブルーマーメイドより指導教官と医務官の派遣を要請するものである。

 

これからの人材育成の飛躍は、実習の安全の発展にかかっている。

 

また、使用艦船についても今回の事件を鑑みて40cm砲搭載艦以上の艦は使用しないことを提案する。

 

自分は、貴女方がその一翼を担える数少ない権力者であると信じている。

 

能力を持った者には、それを正しく行使する責務がある。

 

お二人には今後の人材育成とその発展に挑んでもらいたい。

 

遠くない未来に、海洋実習での海難事故や事件がなくなることを信じている。

 

ひいては、自分の死を今後の実習の教訓として心の中に留めておいてほしい。

 

屍は活ける師なり。

 

最後に横須賀女子海洋高校の実習で死亡者を出してしまったと言う汚点を残してしまったことを心より恥じると共に深くお詫びを申し上げます。    

                                            広瀬 葉月 』

 

「‥‥葉月」

 

これまでブルーマーメイドの責任者として殉職者は見てきた。

しかし、それはあくまでも客観的に見てきたがこうして自分の大切な人の死を見て見方が変わった。

実習が終わったあの日、真霜は枕を濡らした。

翌日の真霜の容姿は酷かった。

髪の毛はボサボサで目の辺りは赤く腫らしていた。

真雪も同じ感じで目の下にはくっきりと隈が出来ていた。

そしてもえかは天涯孤独であると言う事と葉月の死を目の当たりしたと言う事で彼女の精神を不安視して真雪はもえかを宗谷家に連れて来た。

一年生は今回の実習と事件の影響で実習後も一週間の休みとなった。

もえかもやはり真霜同様、枕を濡らしていた。

だが、もえかは真霜よりも重症で丸一日泣きはらした。

その次の日も泣いて過ごし、次の一日は泣き疲れて眠り、その次の日は再び泣いて過ごした。

 

「知名さんの様子はどう?」

 

宗谷家のリビングにて真雪は真霜にもえかの様子を尋ねる。

 

「完全にまいっちゃっている様子で声をかけても応答がないし、ここ数日は食事も食べていないわ」

 

「‥‥貴女はどうなの?」

 

「‥‥私は」

 

真霜も葉月の死を悲しんでいない訳ではない。

だが、ブルーマーメイドの責任者と言う立場上いつまでも悲しんでいられない。

真霜は仕事に没頭することにより必死に忘れようとした。

海上安全整備局は葉月の死をいいことに天照を好き勝手に使用しようとしている。

葉月から託された天照を真霜には守る義務があった。

そして、葉月の遺書の内容の検討‥ブルーマーメイドと各海洋高校との連携に実習で使用する使用艦船の規制の施行。

それに今後を見据えて海兎自体は失われたが、天照に引き渡す前に技術調査は終わっているので、海兎の生産し、試験飛行、大量生産、搭乗員育成などやることは山積みだった。

 

「実はこの前、知名さんの食事を下げに行った時、これが置いてあったの」

 

真雪は真霜の一通の封筒を見せる。

そこには『退学届』と書かれていた。

 

「退学届け!?」

 

真霜はもえかが真雪に退学届けを出したことに驚いた。

 

「お母さん、それ受理‥したの?」

 

「まだ‥‥ただもうすぐ中間試験があるでしょう?」

 

「そうね」

 

「その期間までは待つつもりよ」

 

もえかは入試の結果を見ても横須賀女子創設以来の秀才であることには変わらない。

将来はブルーマーメイドをしょって立つ人物である。

そんな優秀な人材を高校課程の途中で放り投げるのはあまりにも勿体ない。

今度の試験までにもえかが何とか復帰してくれることを願うしかなかった。

 

「真白の様子は?」

 

「元気なんだけど、岬艦長の事で責任を感じているみたいで彼女の傍にいるわ。もうすぐ退院だけど、それまでは一緒に居るって‥‥」

 

明乃を始めとする武蔵の乗員達は現在も検査入院中で、真白達艦橋に立て籠もっていた正常組は早くに退院出来たのだが、真白は自分のせいで明乃がウィルスに感染してしまったのだと責任を感じ、彼女の身の回りの世話をしている。

 

「確か岬さんと知名さんは親友の間柄だと聞いたけど‥‥」

 

「岬さんに知名さんの事を任せるの?」

 

明乃に傷心中のもえかの事を任せる。

それはつまり明乃に葉月の死を伝える事になる。

それが好機となるか悪手となるかはまだわからない。

もえか同様、明乃自身も葉月を姉の様に慕っていた。

自分の指揮する艦の戦闘で葉月が死んだと知れば明乃自身も傷つくのではないだろうか?

宗谷親子の悩みは尽きなかった。

そのもえかはと言うと、ベッドの中で涙を流しながら今後の自分の未来について悶々としていた。

母親の意思を受け継いでブルーマーメイドのなろうと親友と共に頑張ってここまで来た。

しかし、その海は母親に次いで今度は自分が姉と慕う葉月までも奪ってしまった。

 

(お姉ちゃん、私どうしたらいいの?もう、分からない‥‥分からないよ‥‥)

 

(お姉ちゃん‥‥助けてよ‥‥)

 

(どうして死んじゃったのさ‥‥お姉ちゃん‥‥)

 

(会いたい‥‥会いたいよぉ‥‥お姉ちゃん‥‥)

 

もえかは枕に顔を埋めた。

 

翌日、真霜の姿は武蔵の乗員達が入院中の病院にあった。

 

「岬‥明乃・・此処ね‥‥」

 

(悪手にならない事を祈るしかないわね‥‥)

 

真霜はもえかの事を明乃に託すことにしたのだ。

 

「はぁ~‥‥」

 

真霜は明乃の病室の間に立ちドアをノックする。

だが、心情はこの後、彼女に葉月の死を知らせなければならないと思うと気が重くなる。

 

「はい」

 

中からの応答を聞いて真霜はドアを開けて中に入る。

 

「こんにちは」

 

「姉さん」

 

「あっ、真霜さん」

 

明乃の病室には入院中の明乃の他に彼女の世話を行っている真白の姿があった。

 

「具合はどうかしら?岬艦長」

 

「もう、大丈夫です。色々ご迷惑をかけたみたいで申し訳ありません」

 

「貴女のせいじゃないわ。今回の事件は私達大人達の対応に問題があったことだもの。学生の貴女が気にする事は無いわ‥‥それよりも今日は貴女に伝えなければならない事があるの」

 

「何でしょう?」

 

「‥‥真白」

 

「はい」

 

「ちょっと、岬艦長と二人っきりで話したいから暫くは席を外して頂戴」

 

「えっ?でも‥‥」

 

真白は明乃と真霜の両方をチラッと見る。

 

「私は大丈夫だから」

 

明乃は笑みを浮かべて真白には大丈夫だと言う。

 

「わ、わかりました」

 

そんな明乃を見て真白は渋々ながらも明乃の病室から出ていった。

彼女は根が真面目なので病室の前で聞き耳を立てるなどと無粋なマネはしないだろう。

真白が部屋を出て行ったのを確認した真霜は明乃のベッドの脇にある椅子に座り、

 

「岬艦長‥‥」

 

真剣な表情で明乃に向かい合う。

 

「は、はい」

 

真霜の真剣な雰囲気に明乃は思わず吞まれる。

 

「これから話す事は岬艦長にとって辛く悲しい事だけど、今はどうしても岬艦長の力が必要なの‥‥協力してもらえるかしら?」

 

「な、なんでしょう?」

 

真霜は明乃に語った。

葉月が武蔵との戦闘で死んだこと、そして葉月の死を目の当たりにしたもえかが心に大きな傷を受け、ふさぎ込み、学校に退学届けを出したことを‥‥

 

「そ、そんな‥‥お姉ちゃんが‥‥それにもかちゃんが‥‥」

 

案の定、明乃も葉月の死にショックを受けていた。

それと同時にもえかが何故、自分の見舞いに来てくれなかったのかも理解した。

 

「岬艦長‥葉月が死んだことに悲しい中、貴女にこんなことを頼むなんて酷いと思うけど、貴女しか知名さんを助けられないの‥‥葉月の死を忘れろとは言わない、葉月が死んだのは貴女のせいでもない‥‥」

 

「‥‥」

 

「でも、知名さんは葉月の死に大きなショックを受けて精神的にボロボロになっているの‥‥このままじゃ、葉月の後を追ってしまうかもしれないの」

 

「そんなっ!?もかちゃんが‥‥」

 

「これ以上、葉月以外に死者を出したくはないのよ。お願い岬さん」

 

確かに葉月の死は悲しい。

でも、それ以上に生きているもえかまでもを失う訳にはいかない。

 

「わかりました。もかちゃんの事は私に任せて下さい」

 

明乃はもえかを立ち直らせることを決意した。

なお、真霜は明乃に葉月の死は未だに一部の人間しか知らない事で葉月自身の遺書に自分の死は可能な限り秘匿してくれとの事なので、葉月が死んだことは真白にも黙っておいてくれと伝えた。

 

真霜は明乃の退院を前倒しにして退院手続きを行うともえかの居る宗谷家へと向かった。

ただ、葉月の死を知らない真白はのけ者にされた感が否めずに真霜や明乃に何を隠しているのかを聞いたが、

 

「ゴメン、シロちゃん。これだけはシロちゃんにも言えないの‥‥」

 

「姉さんも言えない事なんですか?」

 

「ええ、これだけは妹の貴女にも言えないわ」

 

真霜は妹である真白にも葉月の死を教えなかった。

 

「そう言う訳だから、貴女は此処で待っていて」

 

「‥‥」

 

真霜は真白をリビングで待たせると明乃を連れてもえかがいる部屋へと向かった。

真白はやはり腑に落ちないという顔をしていた。

 

「知名さん。入るわよ」

 

ドアをノックして声をかけるが、中からもえかの応答はない。

それでも、もえかは部屋の中に居る筈だ。

真霜がドアを開けると、もえかは起きており、ベッドの上で上半身を起こしたまま呆然としていた。

 

「もかちゃん‥‥」

 

明乃はもえかと久しぶりの再会を果たしたのだが、もえかの変わりようを見てびっくりした。

髪の毛はボサボサで目は光を宿しておらず、心ここにあらずと言った様子で目は連日泣いているせいか赤く腫れていた。

こんなもえかの姿、これまでの付き合いの中で見たことがなかった。

もしかしたら、もえかの母親が死んだ時もこのような感じだったのかもしれない。

自分も海難事故で家族を失いもえかと同じ施設に入ったがその時、もえかは自分の知る明るいもえかだった。

母親の死をどうやって乗り越えたのか分からないが、今の自分の使命はもえかを自分の知っているもえかに戻す事だ。

ウィルスに感染した自分をもえかは必死になり戻してくれた。

今度は自分の番なのだと決意して明乃はもえかに声をかけた。

 

「もかちゃん?」

 

「‥‥」

 

明乃の声にもえかは反応せず、顔も向けてくれない。

真霜は今のもえかの様子が救助された時の葉月の様子と似ており、あの時の葉月と今のもえかの姿が重なった。

あの時、ショック療法で葉月を元に戻したが、もえかと葉月は当然違う。

今のもえかにあの時と同じ方法をとれば、もえかは躊躇わず引き金を引いてしまうかもしれない。

知名もえかという少女の中で広瀬葉月と言う存在はそれほど大きなものだったのだ。

 

(なんな、ちょっと妬けちゃうな‥‥)

 

今更ながらもえかと葉月の関係にちょっとした嫉妬心を抱いた真霜だった。

 

「もかちゃん。その‥‥真霜さんからお姉ちゃんの事を聞いたよ‥‥それに学校に退学届けを出したことも‥‥私、嫌だよ‥もかちゃんが学校を辞めちゃうの‥‥一緒にブルーマーメイドになろうって言っていたのに‥‥」

 

しかしこの日、明乃がどんなにもえかに声をかけてももえかが明乃に反応してくれることはなかった。

明乃は学校の寮へと戻ったが明乃自身も葉月の死には彼女なりにショックを受けていた様なので、彼女の傍には真白を向かわせた。

真白本人は真霜と明乃が自分に何かを隠しているのに対して気に食わないが明乃の傍にいる事に対して不満はないので明乃と共に学校の寮へと戻り、この日は明乃の部屋で彼女と共に過ごした。

その後、学校が調査のために設けた休日の間、明乃は宗谷家に通いもえかに声をかけ続けた。

だが、もえかが明乃に反応する事はなかった。

そして明日でもう休みは終わってしまう。

少なくとも休み明けにはもえかの退学届けが受理しされてしまう。

明乃は折角一緒に入れた高校を辞めてしまうのは何としても阻止したかった。

でも、もえか自身が心を開いてくれないのではなどうしようもなかった。

だが、そう簡単に諦められない明乃は、明日は一日中もえかの傍に居よう。

もえかに話しかけよう。

絶対にもえかの心を取り戻そう。

そう決めていた。

 

「‥‥」

 

(私‥‥もうどしたらいいのかわからない‥‥わからないよぉ‥‥お姉ちゃん‥‥)

 

そのもえか本人はやはり今日も枕を涙で濡らしいつの間にか眠ってしまった。

退学届け出したのも半ば自棄でもあり、母を失い姉と慕う人物を奪った海に対して恐怖心を抱いたのかもしれない。

 

 

‥‥か‥ちゃ‥‥もえ‥‥もえかちゃん‥‥

 

暗闇の中から自分の名前を呼ぶ声が聞こえる。

 

「誰?」

 

もえかが辺りを見回しても辺りは暗闇だけで人の気配がない。

それでも人の声は確かに聞こえる。

 

‥もえか‥ちゃん‥‥

 

「お姉ちゃん!?もしかしてお姉ちゃんなの!?」

 

もえかにはその声が葉月の声だと分かった。

 

「何処!?お姉ちゃん!?」

 

もえかは辺りを必死に見回して葉月を探す。

すると、もえかの前に葉月の姿が現れる。

しかしその姿は薄く宙に浮いている。

夢の中とは言え、目の前の葉月が幽霊なのだと分かったが、例え幽霊でももえかにとって葉月を会えたことが嬉しい。

 

「お姉ちゃん‥‥私は‥‥私がどうしたらいいの?‥‥私‥‥私‥‥私はどうすればいいの?もう、何もわからない‥‥分からない‥‥お姉ちゃん‥‥教えて‥‥私はどうすればいいの!?」

 

もえかちゃん 自分にはもう 君に教えることは何もない‥‥

 

「そんな‥‥私は‥‥私はお姉ちゃんを助ける事が出来なかったそんな私がブルーマーメイドなんて‥‥」

 

そんな事はないよ。君はあの実習で立派に成長したよ。

 

「でも‥‥」

 

もえかちゃん‥君は諦めるのかい?

 

「えっ?」

 

ブルーマーメイドになる夢を‥‥

明乃ちゃんや天照の皆を見捨てるのかい?

艦長ならば最後まで艦と乗員を見捨てず信頼しなければならないんじゃないか?

 

「‥‥」

 

人は必ず間違いをする。

その間違いを経験し成長していく‥‥

何かの犠牲なしに何も得ることはできない 何かを得るためには、それと同等の代価が必要になる。

今回の実習で君はそれを糧に大きく成長した筈だ。

それに君にはまだ残されているじゃないか。

戦うための大事な武器が‥‥

 

「どこにあるの!?何が武器なの!?」

 

命だよ。 

 

「えっ?」

 

君にはまだ命が残っているじゃないか。

 

もえかちゃん、人間の命だけが邪悪な暴力に立ち向かえる最後の武器なんだ。

素手でどうやって勝てる?

死んでしまって何になる?

誰もがそう考えるだろう。

自分だってそう思う。でもね、人間はそう言う時でも立ち向かっていかねばならない時もある。 そうしてこそ、はじめて不可能が可能になってくるのだ。

もえかちゃん、君ははまだ生きている。生きているじゃないか。

命ある限り戦え‥‥わかるね?もえかちゃん。

 

葉月の問いにもえかは頷くと、葉月はそれを見て満足そうに微笑むと葉月の姿は次第に消えていき辺りは光で満たされた。

もえかが瞼をゆっくり開けるとそこは宗谷家の自分が借りている部屋だった。

 

「お姉ちゃん‥‥」

 

夢だったのかもしれない。

でも、あの声は確かに葉月のモノだった。

 

「お姉ちゃん‥私、もう少し頑張ってみるから‥‥」

 

 

宗谷家のリビングでは真雪と真霜の二人が居り、真雪は朝食を作っており、真霜は朝刊を読んでいた。

そこに、もえかが部屋から降りて来た。

 

「知名さん!?」

 

もえかが部屋から出てきた事に真雪、真霜は驚いた。

 

「もう、大丈夫なの!?」

 

「‥はい、ご心配とご迷惑をおかけいたしました」

 

「朝ご飯はどうする?」

 

「‥‥いただきます」

 

朝食の後、真雪が

 

「それで知名さん、貴女の退学届けなんだけど、どうする?まだ受理されていないけど‥‥」

 

「そ、その‥‥撤回できれば‥また学校に通いたいです」

 

「そう、分かったわ」

 

もえかは真雪に休み明けも学校に通う旨を伝えた。

その後、明乃が宗谷家を訪れもえかが復活していた事安堵した。

そしてもえかは次のテストに向けて明乃と共にテスト勉強に励んだ。

 

(お姉ちゃん‥‥見ていて‥‥私、絶対にブルーマーメイドになってみせるから)

 

実習、そして葉月の死を完全にとは言えないが乗り越えることが出来たもえか。

しかし、この後、もえか達天照クラスはある試練が待ち受けている事をこの時知る由もなかった。


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