ポケモントレーナー ハチマン   作:八橋夏目

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57話

 昨日はあれから質問攻めになり、それに答えているとすぐに夕食時間になってしまった。ハヤマたちもそれに合わせて帰ってくるあたり律儀だよな。

 みんなで食事する方が美味いんだとか。うーん、こうしてみると普通にハヤマだと思えるんだが。なんだったんだろうな、あの態度。

 それから寝る前に俺の上司に文句を言ってやった。

 サガミとかいう奴、大丈夫なのかと。そして帰ってきた言葉が、人手不足なんだから文句言うなだとさ。

 いやいや、あんな爆弾いちゃダメでしょ。

 で、今日は会議がないということで遅めの起床。

 着替えてみんなを探していると博士の後ろ姿が見えた。

 それにヒトカゲとハリマロン?

 バトルしているのか?

 

「すごいな! ヒトカゲ!! ドジっ子だったおまえが! 見違えたぞ!!」

 

 てへー、と振り返るヒトカゲ。

 博士の足元にはフシギダネの姿もある。

 

「ハリマロン自慢のかたいカラも『ほのお』の攻撃の前じゃかたなしだね。ヒトカゲ、追撃のひのこ!!」

 

 倒れ込んでいたところにヒトカゲのひのこが打ち込まれる。

 効果抜群の技を受けハリマロンは苦しそうである。

 トレーナーは一体何をしているんだ?

 

「アサメの事件の後、逃げてきたみたいらしいわよ」

「ユキノシタ………」

「あの動画のトロバって子たちと一緒に来てるみたい。それに、あれを見て」

 

 ユキノシタが指差す方を見ると、博士の相手をしている少年の腕に見たことのある石が嵌め込まれたリングをつけていた。

 

「キーストーン…………」

「アサメの事件が起きる前、博士はポケモンとポケモン図鑑を送っていたらしいわ。その一体があのハリマロンということね」

 

 図鑑所有者!?

 あいつがか?

 どう見ても…………、いやキーストーンを持ってるくらいだし………。

 

「うしろをとれ!」

 

 じわじわと起き上がっていたハリマロンに再度ひのこが打ち込まれ、それを前に飛び込むことで何とか躱したのに少年が反応を示した。

 ハリマロンは躱した勢いのままにヒトカゲの背後に回りこんでいく。

 

「ころがる!!」

 

 身を丸めヒトカゲの背後から転がり込んだ。

 効果は抜群。

 

「あ〜〜〜〜、思わず…………」

 

 額に手を当てため息を吐く少年。

 

「プッ、いざ戦いが佳境に入ったら『負けたくないスイッチ』が入るんじゃないか」

「そりゃ……、まあ………」

 

 左手で帽子を掴むと猫背のまま博士にやる気のない目を送る少年。

 

「……でも……、勝負が甘くないってこともわかってますよ。前半、あれだけダメージを受けたんだ。最後の一撃で持ち込めたのは……、よくて相打ち……。……いや」

 

 ブツブツと語る少年の推測通り、ハリマロンが力尽きた。

 

「これが図鑑所有者ね………」

「……何かあるのかしら?」

「いや、ちょっとな………」

 

 すでにキーストーンを持っている図鑑所有者か。

 …………なわけないか。さすがにこう何度も続かんだろ。

 

「ハイハイどーもー。負けてもどーってことないですよー。自分がやりたくてやったことじゃないんでー」

 

 にこやかに労う博士に棒読みで返す少年。

 何あいつ、めっちゃ面白いんだけど。

 

「よくがんばったな、マリソ」

「はっ!? まりそ!?」

 

 まりそって何?

 

「こいつのニックネームですけどなにか? 手持ちにするならなんてつけるかずっと考えてたんで」

 

 ハリマロンを抱き上げるとそう呟いた。

 

「いやだって、キミ、エックス………、手持ちにしないって……」

「自分が心に決めていること、なんでもかんでも正直に話す人間ばかりとは限らないし」

 

 マジあいつ面白すぎんだろ。

 笑いが声に出そう。

 

「コホン、ともかく、そりゃこっちも願ったりだ」

「あと、よければそのヒトカゲもください」

「なっ!?」

「くくくっ」

「……まるであなたを見ているようね」

 

 ヤバいわ、あいつめっちゃツボるわ。

 その歳でそんな捻れ方してたら将来どうなるやら………。

 俺にもようやく同士ができちゃう?

 

「はいはい、こっちに来そうだから行くわよ」

「お、おう……」

 

 いいわー、今回の図鑑所有者。

 オシャレ好きと野生児の組み合わせも面白かったが、今回は特にいいわ。

 それにしてもあのバカップル。所構わずいちゃついてるイメージしかないんだけど。

 

 

 

   ✳︎   ✳︎   ✳︎

 

 

 

「で、私たちはどうして三人でテーブルを囲んでいるのかしら?」

「そりゃ、会議のためしかないだろ」

 

 取りあえず、ハヤマも呼び明日の会議のために俺たちは話し合うことにした。

 したのだが、いかんせんハヤマの目がおかしい。

 

「………ハヤマ君はまだヒキガヤ君を疑っているのかしら?」

「怪しいか怪しくないかと言われれば、怪しいって答えるだろうね。ハルノさんはああ言ってたけど、俺はまだ引っかかるところがあるんだ」

「………具体的には?」

「ミュウツー。何故君がミュウツーを連れているのか、それが分からない」

 

 それが関係あるのか?

 何か話の方向を変えられたような…………。

 

「ミュウツー? ありゃあいつの方からついてきたんだよ。お前だってミュウツーがどういう存在か知ってて言ってるんだろ?」

「ああ、グレンジムのジムリーダー、カツラさんたちが作り出した遺伝子ポケモン。先のロケット団事件にも関わっていた存在だ。だからこそ気がかりなんだ。フレア団はカロス壊滅を目論んでいる組織。そこに忠犬ハチ公がアプローチを図った。そして俺はその忠犬ハチ公が誰なのか知っていて、どんなポケモンを連れているかも知っている。危険視しない理由がない」

「………要はヒキガヤ君とミュウツーが離れてしまえばいいのかしら?」

「一概にそれだけとは言えないけどね。一番いいのは君がカロスから出ることだ。そうすればフレア団との関係もただの強襲に遭ったと納得できるし、これからの関与も否定できる」

 

 俺がカロスにいる限り疑いは晴れないってわけね。

 …………なんかこいつ、おかしいんだよなー。

 四冠王とか言われてるような奴が事俺に関してだけは一切の証言が通じない。怨念があるのか、それともただのバトルバカだったのか…………。

 

「なあ、ハヤマ。お前がフラダリと会ったのは9番道路で襲われた後だって言ってたよな」

「ああ、それがどうかしたかい?」

 

 ふむ………、襲われるまでのハヤマに何か違和感のようなものを覚えた事はなかったはず。よく知らないってのもあるだろうが、それにしてはヒヨクで目が覚めた時の会話からはずっと何か違和感を感じるのだ。敵視が増えたと言われればそれまでなのだが、どうにも釈然としない。

 

「フラダリと会った時に白い顔の男もいたってことはない、よな?」

「ッッ!? ぐっ、あ………」

「ッ!?」

「は、ハヤマ君………?」

 

 フラダリと会った時のことを思い出そうとしたのだろう。だが、ハヤマは急に頭を抱えてテーブルに肘をつけて支え始めた。

 この感じ、俺自身にも経験がある。何かを思い出そうとすると何も思い出せずにただただ激しい頭痛に襲われる。それ以上何も思い出すなと言わんばかりに。なんというか力で記憶を押さえつけられているような、そんな感覚。

 

「ヒキガヤ君………」

「ハヤマ、それ以上無理に思い出さなくていい。お前の反応で大体のことは読めたわ」

 

 ユキノシタが判断を仰いでくるのでハヤマを落ち着かせることにする。

 はあ………、こいつはすでに名前や遠回しな利用だけでは済んでいなかったというわけか。俺への対抗策として四冠王の実力と俺の周辺にいるという身体的な、それこそハヤマの骨の髄まで利用されているらしい。

 ということはあの三人もすでに手を加えられているということか?

 だから一緒に連れ立っていたイッシキを俺に………、なわけないよな。ただの偶然だろう。

 とにかくあの三人も危ないかもしれない。早急に確認しなくては………。

 ん? でも待てよ?

 昨日のハヤマの様子を訝しんでいたよな………。ということはやはりハヤマ一人だけが支配されたということか? 全てを一人で背負ったということか? 敢えて自分がフレア団に支配されることで異変に気づかせようとか、そんなことを考えていたとしてもおかしくはない。ハヤマのことなんて何も知らないからなんとも言えないけど。ま、そもそも知りたくもないしな。

 話が逸れたが、本当にハヤマが自己犠牲に出たとしたのだったら、ハヤマが俺のところに初心者のイッシキを置いていったのは偶然ではなく意図的だったと言われても異論はないな。

 そしてそんなハヤマがあの三人をみすみす敵の手に渡すようなことはしないはずだ。ということはあいつらは白と見てもいいのだろうか。

 とにかく今日中に確認しておかなければ。多分、キーワードはさっきのでいいだろう。

 思い出そうとしてハヤマと同じことになれば黒。そうでなければ白だと判断していい。

 考えをまとめるとコンコンと地面と叩き、黒いのを呼ぶ。

 すると察したのか、俺が言う前にハヤマを黒い穴の中に吸い込んで行った。

 

「ユキノシタ、すぐにお前の姉貴を呼んでくれ」

「分かったわ」

 

 やはりフレア団は危険だ。

 敵の敵は敵。

 自分達以外は敵と見るような危険な集団だ。野放しにしておけば必ずカロスは終わる。あるいはそのまま世界だって呑まれてしまうかもしれない。

 サカキさーん、あんたの野望が果たせなくなっちゃいますよー。

 なんて言ってる暇はないか。

 

「すぐに来るらしいわ」

「分かった。表で待とう」

 

 影の中にハヤマを取り込んだまま、研究所の外に出る。

 しばらく待っていると黒塗りの高級車が走ってきた。

 ……………。

 

「ひゃっはろー、ヒキガヤくん! 今日はどういった用件かなー? あ、お姉さんとデートにでも洒落込もうってことなのかな? それとも姉妹二人で相手してあげよっか」

 

 車から降りてすごい勢いで近づいてくるハルノさん。

 めっちゃ怖いんだけど。つか、近い。その態勢を取られると白いワンピースの胸元が強調されるんでやめていただきたい。

 

「姉さん、そういうふざけた話はまたにしてちょうだい」

「ぶー、雪乃ちゃんのいけずー」

「………そうも言ってられないのよ。ハヤトが、フレア団に乗っ取られてたわ」

「ッッ!?」

 

 ………………。

 ハルノさんも知らなかった事実だったか。

 未来予知でも見えないものはあるということだ。

 あるいは見る対象ではなかったから知らなかったか。

 

「………その顔じゃ、姉さんも知らなかったようね」

「…………ハヤトが……、嘘、でしょ……」

「フレア団にはカラマネロの使い手がいるのよ。ヒキガヤくんもその人にやられてたわ」

「ヒキガヤくんでも………、ハヤトは?」

 

 驚愕の眼差しで俺を見てくるハルノさん。

 俺はコンコンと地面を蹴り、黒い穴から眠らせたハヤマを取り出す。

 

「………分かったわ。ハヤトはこっちで預かるけれど、こうなるとあの会議のメンバーの中にも………」

「……今は何も言えないでしょ。後出しになるかもしませんけど、証拠がつかめない限りは動きようがありませんよ」

 

 それよりも何なんだろうか。さっきから。

 この言いようのない感情は。

 あの黒塗りの高級車が来てから俺の中で何かが蠢いている。

 

「会議の方はなんとかなるわ。ある人にようやく連絡がついたらしいの。だからハヤトの抜けた穴はどうにかなるわ。………ハヤトのことは任せて。絶対に目を醒まさせるから」

 

 高級車にハヤマを引きずり込むと、ハルノさんもそう言って中に入っていった。

 そのまま黒塗りの高級車はどこかへと走り去ってしまった。

 

「…………」

「…………」

 

 残されたのは沈黙だけ。

 正直何を話したらいいのかも分からない。

 

「……………あなたには、あなたたちには「戻ろうぜ。ハヤマがこうなった以上、敵は甘くはないということだ。時間の猶予はない」………バカ」

 

 背を向けて研究所の中に入っていくと、静かにユキノシタもついてきた。

 全く、本当に俺はどうしちまったんだろうか。らしくもない。

 こんなよく分からないものを抱くとか病気にでもかかったのかね。

 やだなー、こんな時に病気とか。

 ほんと、何なんだろうな………。

 

 

 

   ✳︎   ✳︎   ✳︎

 

 

 

 ユキノシタとは別れて、部屋に戻って今後について考えているとコンコンとノックされた。前回のイッシキの件があるので恐る恐る扉の方を見てみると、誰もいなかった。よかった、入ってきてからノックされてるとかなかったか。

 何気に気にしている俺ガイル。

 

「ヒッキー、いる?」

「あ? なんだ?」

「入っていい?」

「………開いてたっけ?」

 

 そもそも鍵をかけたかもしれない。イッシキがあんなことするから悪いんだ。何なら鍵があるから悪い。俺は悪くない。

 

「ああ、やっぱりか。今開ける」

 

 やはり無意識で鍵を閉めちゃってたわ。

 無意識とか覚えてすらないから怖いよな。

 

「あ、ヒッキー」

「どした?」

「んとね、その………ゆきのんにね」

「………取りあえず入れ」

「うん」

 

 どうやらさっきのことでも聞いたのかもしれない。

 

 

「……さっきゆきのんに聞いたんだけど、前にあたしが車に轢かれそうになったこと覚えてる?」

 

 ナチュラルに俺の寝ていたベットに腰掛けんなよ。気にしないのかよ。さすがビッチだな。

 

「……覚えてるぞ。まさかあんな馬鹿な奴がいるんだなって印象深かったわ」

「うっ………、ま、まあそれは置いといてさ。あの車にはゆきのんが乗ってたんだって」

「ふーん」

 

 言われなくてもさっきハルノさんが乗ってたんだから大体は想像がついている。

 あの時に乗っていたのはユキノシタの方。ユイガハマを見た時点で言おうともいつでも言えただろうに…………、あいつは言わなかった。

 ま、人に言えないことの一つや二つあるってもんだ。ただそれだけのこと。

 

「で、それがどうかしたのか?」

 

 だが、俺は別にそのことを気にしてるわけではない。というか忘れてたまである。それなのに何か、あの時あの高級車が来てから変なモヤモヤが俺の中で芽生えた。

 

「どう、って………、ヒッキーは何も感じないの?」

「別にあいつが悪いわけじゃないからな。何なら相手がお前だって知らなかったのかもしれない。だからあいつがどうこうってのは俺にはない」

 

 嘘だ。

 現にモヤモヤしたものがある。だが、それが何か分からない以上口に出すのは得策とは言えないだろう。

 ユイガハマとか超食いついてきそうだし。

 

「そう、なんだ………」

「なんだ? お前、その様子だとユキノシタが嫌いになったか?」

「そ、そんなことないし! あ、あたしはゆきのんのこと超好きだもん! 大大大好きだもん!」

「わ、分かった分かった。お前の百合発言は分かったから」

「ゆっ!? そういうんじゃないし!」

 

 大好きか。

 ま、あいつにはそう言ってくるような存在ができたんだ。だからこそ言えなかったのかもしれない。関係を壊したくなかったから。言ったら絶対に嫌われると思っているから。

 

「……それでいいんだよ。お前も知ってるだろ? あいつはああ見えてずっと弱い。ポケモンを暴走させてしまうような弱さがあるんだ」

「………でもあたしがいたところで何もできないよ」

「別にお前がいたところで何もできないのは百も承知だ。あいつには心の支えってのが必要なんだよ。イッシキにしても追いかけるものがなくなればあいつらは魂が抜ける。途端に弱くなるだろうな」

「…………ねえ、やっぱりヒッキー何か隠してるでしょ。ゆきのんに何も感じないなんて嘘……」

「あ? なわけねぇだろ」

「嘘だよ。ヒッキー、さっきから話がだんだん逸れていってるもん。ゆきのんが弱いのは知ってるけど、ヒッキーが言うような弱さとは別のものだもん。確かに言ってることは間違ってないよ。でも言わなきゃいけないことを言えない弱さはまた別だよ。あたしがそうだから………」

 

 うぐっ………、まさかユイガハマに説かれてしまうとは………。

 いや、ユイガハマだからかもしれないな。

 感情に関してはこいつが一番読み解いている。俺の知らない感情をこいつなら言葉で説明できてしまう。感情論の話に俺はユイガハマに勝てるわけがない。

 確かにユイガハマの言う通りだ。何も感じないわけないし、ちゃんとモヤモヤしている。そして、このモヤモヤを隠そうとしても俺ではどう足掻いてもこいつの前では隠し切れそうにないって分かってるのにな。

 なんてことはない。俺もユキノシタと同じ今のこの関係を壊したくないのだろう。こんな変な感情を抱いている奴なんか普通に嫌われる。どこかでそう思っている俺がいるのだ。

 どうやら俺はユイガハマ、いや今のメンバーに嫌われたくないと思っているのかもしれないな。

 うーん、それなら感情豊かなユイガハマなら俺のこのモヤモヤを読み取ってくれるかもしれんな。試してみるか。

 …………うっ、いざ言おうとするとめっちゃ恥ずかしいだけど。やめようかな………。

 

「…………な、なあ、苗字で呼ぶのと名前で呼ぶのと何が違うんりゃ?」

 

 噛んだ………。

 もうやだ死にたい。

 

「うぇっ?! い、いきなりどったの?」

「すまん………、忘れてくれ。マジで忘れてくれ」

 

 こんな醜態を晒したなんてイッシキやコマチに知られたらネチネチといじられそうで怖い。

 

「いやいやいや、そういう意味じゃなくて! てっきり言わなかったゆきのんに怒ってるもんだと思ってたから、なんていうか予想してなかった質問だっただけで………。それにしても苗字と名前かー。やっぱり親しさなんじゃない? ほら、ヒッキーもあたしたちのことは苗字で呼ぶけど、コマチちゃんは名前じゃん?」

 

 親しさね。

 

「や、コマチを苗字呼びとか逆に気持ち悪いだろ。家族なんだし」

 

 家族で苗字呼びだったらみんなヒキガヤになっちゃう。気持ち悪い家族だな。想像したら吐きそうだわ。

 

「でもそういうことだと思うよ。人との距離の線引きっていうか…………。ヒッキーはいつあたしたちのことを名前で呼んでくれるのかなー」

「………まずそんな日が来ると思わないことだな。この場合、名前で呼んだら家族になっちまう」

 

 名前呼びとか恥ずかしすぎるだろ。

 長年ぼっちの俺にはハードルが高すぎる。

 

「呼ぶ気ないんだ………。というかなんでこんな質問なの?」

「聞くな」

「あ、もしかしてあたしがハヤトくんって呼んでるから? それともその逆?」

「………そうだった。こいつらも名前で呼んでたわ………」

 

 リア充すげぇな。名前で呼び合うとか。

 ということは実はユキノシタもリア充だったってこと?

 うわー、やっぱりぼっちは俺だけだったんだな。さすがプロぼっち。

 つか、まああの二人幼なじみだったっけ?

 

「……ていうかこれ、ゆきのんと関係してんの?」

「……………」

「うーん、ゆきのんと名前呼び。ゆきのんが名前呼び…………っ!? いいね、ゆきのんに『ユイ』って呼ばれてみたいかも」

「おい、何を想像した。顔がすんごいだらしなくなってるぞ」

「はっ!? ごめんごめん。ゆきのんのデレた顔で『ユイ』って呼ばれるのを想像したら」

「おいこら、言ってるそばから涎垂れてるぞ」

 

 やっぱりこいつ百合ガハマだったか。

 

「そういや、昔はあの二人、名前で呼び合ってたのに。なんで今は堅苦しいんだろう」

「あん? あの二人?」

「ゆきのんとハヤトくん」

「ッッ!?」

 

 な、なんだ? またなんかモヤモヤが増えたぞ?

 

「……ふーん、そういうことかー。ヒッキーがねー。あー、でもあたしにはそんな感情抱いてくれないのかなー」

「な、なんだよ………。つか、近くね?」

 

 なんかニヤッと不敵な笑みを浮かべたユイガハマがのそりのそりと近づいてくるんですけど………。ちょっとなんかホラーで怖い。

 

「うおっ!?」

 

 ついには床に押し倒されてしまった。

 しかもちょっと身体を動かしようものなら柔肉に触れてしまい、とんだ大惨事になりそうで怖いんだけど。

 結論、女は怖い。

 

「ヒッキー………、何があったかは知らないけど、あの二人に嫉妬してんだ」

「はっ? 嫉妬? 俺が?」

「……ねえ、ヒッキー。もしあたしがヒッキーの知らない男子に名前で、しかも呼び捨てで呼ばれてたらどう思う?」

 

 はっ?

 なんでいきなりそういう話になる。

 

「答えて」

「……………どちらかといえば嫌、かな………」

 

 なにこの有無を言わせない迫力。

 上から言われるだけでこんなにも迫力を出せるものなのか。

 

「ヒッキー!」

「おいこら抱きつくな! 柔肉を押し付けんな!」

 

 近い近い近いいい匂い近い柔らかい!

 何なのこの柔らかい圧力。

 

「せんぱーい、やばいですやばいですやばいんで……………お邪魔しました」

「待て待て待ってイッシキ!」

「いいいいイロハちゃん!? 待って! お願いだから無言で出て行かないで!」

 

 まずい………。

 こんなところをまさかイッシキに見られてしまうとは。今止めなくてはコマチやユキノシタに言いふらされてしまう。

 

「………せんぱい」

 

 綺麗に回れ右して部屋を出て行くイッシキがようやく止まってくれた。

 聞き分けのいい子で助かった。

 

「コマチちゃんとユキノシタ先輩とどっちがいいですか? きゃはっ☆」

 

 やだこの子。

 全然聞き分けよくなかった。

 というか俺の回避したい部分をまんま突きつけてきてるんだけど。

 

「え、笑顔が……、怖い………」

「ユイ先輩は誰に言われると効きますかねー。やっぱり二人ともユキノシタ先輩かなー」

「ま、待って! お願いだから話を聞いて!」

 

 ユイガハマが跳ね起きてイッシキに掴みかかる。

 

「ユイ先輩? いつからそんな大胆になったんですか?」

「ぐはっ?!」

「ユイガハマ!?」

 

 が。

 振り返ったイッシキの一言で固まってしまった。

 

「先輩? いつからそんなに変態になったんですか?」

 

 うぐっ………、こいつなんか機嫌悪くないか?

 そんなに俺がユイガハマに抱きつかれてるのが不満なのか? 俺は満足だぞ。柔肉を堪能できたからな。

 

「やっぱり変態ですね」

 

 こいつ…………ん?

 

「せーんぱい? 今何考えてたんですかー? あ、私のことをエッチな目で見てたとかー? それともユイ先輩の胸の感触を思い出してました〜?」

 

 やばい………。

 なんか変なスイッチ入っちゃってるんですけど。

 ゆら〜り、ゆら〜り俺の方へ近づいてくるイッシキが段々ゾンビに見えてきた。もしやこれって俗に言う………。

 

「誰がヤンデレですかー? とぉーっう!」

「おがっ!?」

 

 ちょっと病んだような(多分俺がそう意識してしまったからそう見えただけだろう。そういうことにしておこう。じゃないと死ぬ気がする)目で俺を見てきたかと思うと、にこりと笑ってダイブしてきた。

 本日二度目の押し倒し。受けるの俺だけど。やだ、俺って実はヒロイン?

 

「もぅー、ユイ先輩だけじゃなくて私も構ってくださいよー。プンプンですよ」

「うぇっ!? イロハちゃん何してるの?!」

 

 俺の腹の上で馬乗りな激おこイッシキ。全く怒ってる感じがしないのは実にイッシキらしくあざとい。

 それよりも。

 あ、あの………キミスカート短いの忘れてない?

 ちょっとピンクっぽいのがチラリズムしてるんだけど。

 

「ず、ずるい! あたしもやるーっ!」

「あ、おい、ユイガハマ! この状況でこっちくんな! か、完全に見えちまうだろ!」

「〜〜〜〜っ!? ひ、ヒッキーの変態! バカ、ボケナス、ハチマン!」

 

 俺がそういうと出し掛けた足を閉じてスカートを抑えた。

 だからハチマンは悪口じゃないだろ。

 それにお前がスカートのまま床に仰向けになってる俺のところに来ようとするのが悪い。俺は悪くない!

 

「わぁー、先輩ほんとに変態さんだー。そんなに見たいなら私の見ます?」

「おいこらイッシキ。俺の腹に馬乗りになってそういうはしたないことを言うもんじゃない!」

「むー、先輩ノリ悪いですねー」

「俺にノリを求めるな」

 

 それに乗ったら俺の人生が終わるだろうが。

 

「い〜ろ〜は〜ちゃ〜ん?」

「ひぃ!?」

「そろそろ離れてくれないかなー? ふー」

「ひあ!? は、はいぃっ」

 

 背後から首回りをユイガハマに撫でられ、息を吹きかけられついに根を上げた。あ、なんかユイガハマまでもが変なスイッチ入ってる。

 ふぅ………、最後に勝つのはやはりユイガハマの方か。なんかイッシキってやられる側っぽいもんな。反撃しようとして反撃される感じのちょっと詰めが甘そうなキャラだし。

 

「それでイロハちゃん? これはどういうことかな?」

「あ、あの………それって私のセリフになるんじゃ………?」

 

 確かに。

 普通聞いてくるのはイッシキになるはずだったんだが。

 なんかいつの間にふざけたイッシキの方が悪いことになってるぞ?

 まあ、俺としてはイッシキがようやく腹からどいてくれて助かったからいいけどね。

 取りあえず、身体を起こすとイッシキとユイガハマが向き合って正座をしていた。

 

「イロハちゃん、最近ヒッキーに何回撫でられたの?」

「え? そ、そんなこと覚えて…………はっ!?」

 

 こいつバカだろ。

 ユイガハマが知ってるはずなかろうにまんまと騙されやがって。

 

「やっぱり撫でられてたんだ。なーんかイロハちゃんがくっついてもヒッキーが普通に受け止めてるから何かあったのかと思ってたけど、やっぱり何かあったんだね」

 

 ユイガハマもユイガハマだな。

 ここまで策士になれる場面が出てくるとは。

 

「い、いや、決して先輩が想像しているようなことは何も………」

「ゆきのんもゆきのんで知らないうちにヒッキーに触っちゃってるし。ヒッキー、なんかあたしにだけ冷たくない?」

 

 ふむ、これが所謂嫉妬というやつか。

 抱くのは勝手だがこうも表に出てくると厄介な感情だな。

 

「……なんだユイガハマ? 嫉妬か?」

「ぐっ、なんかさっきと逆転してるし………」

「冗談だ。たくっ………」

 

 どうも最近俺がイッシキを構ってばかりなのが不満だったらしい。

 つってもなんか俺はユイガハマに人工呼吸をしたらしいし、その、な………。

 やっぱりつい向き合うとそのことを想像しちゃうんだよなー。記憶がないだけに。

 

「へぁっ?」

 

 なんだよ、「へぁっ?」って。

 イッシキじゃないんだからよ。

 

「これでいいのか?」

「………ぶー、なんか仕方なくって感じで「ならやめようか?」ぶー、………許す」

 

 つーんとしていてここで構わなかったら今後何を要求されるのか分からないので、取りあえず要望通り頭を撫でることにした。

 

「……やっぱり先輩の手ってメロメロ成分でもあるんですかね………。撫でられると人格崩壊起こしますよ」

「え? 俺の手ってそんな能力あったの?」

 

 なにそれ、触った奴の人格変えるとか。

 俺の手っていつの間にそんな能力手に入れてたの?

 

「というより本題の方忘れてますけど、どうしてユイ先輩は先輩を押し倒してたんですか? というか私も撫でてください」

「うっ………、それは、ヒッキー、が、…………デレた、から………?」

 

 うん、まあイッシキを撫でるのは良しとして、今のは聞き捨てならんな、ユイガハマ。

 

「あがっ!?」

 

 ガシッと。

 手を開いて頭を掴んでみました。

 

「い、いだいよ、ヒッギー」

「先輩、デレたんですか?! あの先輩がデレたんですか?!」

「なんで俺に聞くんだよ。別にデレてねぇよ。こいつが仮定の話をしてきて嫌かどうかを聞いてきたから、ちょっと嫌だって答えただけだ」

「………先輩、何聞いたんですか?」

「えっと……、もしあたしがヒッキーの知らない男子に名前を呼び捨てで呼ばれてたらどう思うって聞いたんだけどぎゃっ!?」

 

 おい、なぜ皆まで言うんだ。

 

「………先輩、私はどうなんですか?」

 

 ほら、食いついてきた。

 想像できてしまうあたり、こいつとの生活も長くなったということか。って何考えてんだ俺は。

 

「あ? イッシキ? お前の場合は別に何とも…………うん、何とも思わんな。みんな名前で呼んでるから。うん………」

 

 うん、何とも思わない。思わないぞ。思わないったら思わない。

 ………めっちゃ思ってるな。なんだこれ。俺どうしちまったんだ?

 

「………ヒッキー、また嘘ついてるし」

「うぐっ………」

 

 なんでこいつはそうすぐ人の感情を読み取れるんだよ。怖いんだけど。

 

「………へー、先輩、嫌って思うんですねー」

「……………………………というか名前呼びの習慣がないからよく分かんねぇんだよ」

「え? じゃあ試しに呼んでみてくださいよ」

「却下」

「えー、いいじゃないですかー、はーちまんっ」

「…………なんかやめてくれ。イッシキに名前で呼ばれるのだけはマジで鳥肌が立つ」

 

 マジでないわ。イッシキに呼ばれると背筋が凍る。

 

「な、なんでですか?!」

「……………ハチマン」

「うおっ?! な、なんだよ、いきなり」

 

 急に名前で呼ぶなよ。ビビるだろ。

 

「……ふーん、ヒッキーっていつもの呼び方以外だと、結構抵抗があるんだね」

「あん? どういうことだよ?」

「普段イロハちゃんはあんまり………というか『先輩』以外で呼んでこないから、ヒッキーは慣れないんだよ。でもあたしはまだ『ヒッキー』って言ってるから、一応名前? というかあだ名? 的なのだから、名前を呼ばれるのにイロハちゃん以上の抵抗はない。それと同じなんじゃない? ヒッキーがモヤモヤしてることって。ゆきのんが普段名前で呼ぶことなんてほとんどないから、ましてやあのハヤトくんの名前がゆきのんの口から出たのに抵抗があったんだよ」

「……………」

 

 つまり何か?

 俺はユキノシタがハヤマを名前で呼んだことに抵抗があったっていうのか?

 というか別にあの黒塗り高級車は関係なかったのか?

 

「………その様子だと図星みたいだね」

「え?」

 

 え?

 まさかの当てずっぽうだったの?

 いやでも筋としては通っているか。

 

「へー、先輩、要するにハヤマ先輩に嫉妬してたんですかー。何があったのか知りませんけど。先輩がねー」

「べ、別にそういうことじゃねぇよ。ただ名前の呼び方にふと疑問を抱いただけだ!」

「ふふーん、まあ」

「そういうことにしてあげようか」

 

 二人が顔を合わせてニヤついている。

 ダメだ。

 信じてくれちゃいねぇ。

 だが、まあ。おかげでなんかモヤモヤの正体は掴めた。

 要するに俺はユキノシタがハヤマのことを名前で呼んだのに違和感を覚えたということだ。

 なんだそれ、ただのガキかっての。

 

「でもゆきのんだけじゃなくて、あたしたちも同じみたいだよ」

「あー、だからあの質問だったんですね。全く、この先輩は感情を知らなさ過ぎですよ」

 

 取りあえず、両手を開いて二つの頭を鷲掴みしてやった。

 

 

 

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 ミアレに戻ってきてから五日目。

 昨日はイッシキとユイガハマの前で醜態を晒すという何とも人生の黒歴史を作ってしまったわけだが(というかなんでイッシキは俺の部屋に来たんだろうな、話が有耶無耶になって聞きそびれたわ)。

 その後に気分を変えてミウラたちのところへ行ってみたのだが(そのことをイッシキとユイガハマに言ったら病気扱いされた)、特に変わった様子はなかった。案の定、ハヤマは一人でフラダリの元へ行ったらしいし。試しに白い顔のゾーさんを知ってるか聞いてみたが、ハヤマのような反応を見せることもなかったし、知らないということでいいのだろう。

 マジであいつ一人で背負ってたのかって感じではあるが。

 バカじゃねぇのって言ってやりたいが。言ったところでどうせまた噛み付いてくるし、ハルノさんに後は任せておこう。

 ん? ハヤマ?

 あいつがいないのはハルノさんのところに行ってるからってことになってるぞ。さすがにこれ言っちゃうとミウラたちが魂抜けちまうだろ。打ち明けるのは時期を見直すべきじゃね?

 そして、昼。

 一昨日の会議場である裏路地の部屋にユキノシタと向かうとなぜか人集りができていた。

 

「………あの人、誰……」

「怪しすぎるんだけど………」

 

 口々に出される人物は怪しいらしい。

 

「フレア団が送ってきたとか?」

「ない、とは言い切れねぇよな」

 

 フレア団の刺客か? 的な発想にまで至ってるらしい。それくらいには怪しい人物なのだろう。

 

「ちょっといいかしら」

 

 ユキノシタが道を開けるように促すと俺たちは扉の窓から中を覗き込んだ。

 

「……………」

 

 何かいる。

 確かに怪しい人物である。

 ただ残念なことにまたしても知り合いだった。格好がいつもと違うだけでこうも怪しくなるとは………。

 一度でもあの姿を見ていればすぐに分かるだろうけど、知らない人が見たら確かに怪しすぎる。

 

「はあ………」

 

 ため息を一つ吐いて部屋の中に押し入る。

 

「む………?」

 

 ガチャっと音がなったため音に気がつき、こちらに視線を向けてきた。

 俺たちはスタスタとその人の前にまで行き、頭の後ろ周りを覆う金髪のカツラとオドシシのカチューシャを取った。綺麗な禿げ頭に机に置かれていた白いハットと黒のサングラスをかけてやるとようやくいつもの姿に戻った。

 いつもの装備じゃないとマジで誰か分かんねぇよな。

 

「何やってんですか、カツラさん………」

「む………、若者たちばかりと聞いてウケを狙いにいったのだが………」

「普通に引きますって」

 

 そうだった。

 こういうところはこの人馬鹿なんだった。

 昔はロケット団の研究者として働いてたはずなのに、しかもあの暴君の生みの親でもあるのに、蓋を開ければただのお茶目な老人とか、校長と大して変わらねぇぞ。

 

「お久しぶりです、カツラさん」

「おお、ユキノシタの」

「マジで、何してるんすか」

「うむ、私も声をかけられていたのだが、例の物を作っていたら遅くなってしまった。ん? ハチマン、キミ………」

 

 あ、早速気づきやがった。

 やっぱすげぇなこの人との繋がりは。

 

『マスターがなぜこんなところにいる』

「ちょうどいいんじゃね? お前の本気を引き出せるのはこの人だけだし」

『…………いいのか?』

「別に、元々そういう関係なんだし。ただ事情を知ってる分、働いてくれると助かるんだが」

『それはマスター次第だな』

「どうかしたのか?」

 

 あらやだ。変な人に見えてたみたいだ。

 こいつとの会話って独り言言ってるように見えるから、危ない奴に見えるんだよなー。

 そこだけが難点だわ。

 

「いえ、別に。こっちの話っすよ。まあ、カツラさんに関係ないわけじゃないんで。この話はまた後ででお願いします」

「分かった」

「あ、カツラさん。来てくれてたんですねー。前回に間に合わなくてちょっとハラハラしましたよ」

 

 メグリ先輩の登場。

 今日も相変わらず花が咲いている。

 俺の目がおかしくなってるな。

 

「すまなかったな。私も今は放浪の身。連絡が中々つかなかったと聞いたぞ。申し訳ない」

「いえいえー、来てくれただけで充分です」

「そうか。話はここに来るまでに一通り目を通してある。即話し合ってもらって構わない」

「分かりました。それではみなさん、会議を始めましょうか」

 

 一人消えたけど、上手いタイミングで一人埋まったな。

 俺としては強い味方が増えてなによりだ。

 ようやく本格的に動き出せるのか。よかったよかった。

 

 

 …………マジで面倒な奴だったな、ハヤマの奴。




この作品書き出したのは実は今年の一月末だったんですよねー。
一度消えて七月から一話の文字数を増やして再投稿してきましたけど、それでも半年。
ここまでお付合い頂き本当にありがとうございます。
今年は今話で最後ですが、来年も引き続き同じペースで投稿していくつもりです。半年(実際は一年ですけど)かけてようやくポケスペの内容に触れ出したところですからね。終わるのはいつになるやら………。
まだまだラストまではかかるかと思いますが、来年も何卒宜しくお願い致します。


それでは、良いお年を。


追記:急遽さがみんの手持ちのポケモンをみなさんに決めていただこうかと思い立ち、活動報告にてアンケートを募集しています。
詳しくは活動報告の『年末年始企画:相模南のポケモンをみんなで決めよう』をご覧ください。
ご意見、待ってます。

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