The Last Stand   作:丸藤ケモニング

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ラブコメを書きたかった。
結局ラブコメが書けてるかどうかは、不明。

あ、遅くなり申し訳ない。





21,カルネ村のリュウマさん

 案内されてやって来た、森の中の小さな広場。木々が拓けて太陽の光がたっぷり当たるこの場所に、たっぷりと件の薬草が生えている、らしい。らしいって言うのはつまり、説明されてもさっぱり草の種類が見分けられなかったから。

 早速ゴブリン·アーチャーのウンギョウとスイギョウ……だっけか?まぁその二人?二匹?が薬草の採取を始めて、エンリも二人よりは遅いものの、薬草らしきものの採取を始める。なんか、見てるだけなのもあれだから、おれも一応採取をしよう。なぁに、ユグドラシル時代、採取をさせたら日本一だよリュウマさん、と言われた俺だ。パパッと集めてやるぜ。

 そんな風に思っていた時期が、俺にもありました。

 地面に膝をついて生えている薬草を見比べる。ふむ、さっぱりワカンネ。いやいや、おかしいおかしい。これは絶対におかしい。だってウンギョウに説明されたとき、葉っぱの形の違いが分かったべ。

 

「どうしたんすかぁ、リュウマ様ぁ」

「ん?ルプーか。あれだよ、さっぱりワカンネぇの」

「あれあれぇ、おかしいっすねぇ?薬草採取なら日本一だよリュウマ様じゃなかったんすかぁ?」

 

 小躍りしながら俺を煽ってくるルプー。だが、残念ながら、それで腹が立つような事はないぞルプー。むしろ、飛ぶたんびにチラッチラッとする絶対領域が見え隠れする。ついでに思った以上にたわわな胸も激しく上下。とと、いかんいかん。部下をそんな目で見るなんてセクハラ上司じゃないか。平常心平常心。

 

「ん、分かった分かった」

「え~、なんなんすかその冷めた反応。もうちょっと反応してくれないと面白くないっすよ~」

「いや、別にお前を面白がらせるために苦労してる訳じゃないし……と言うか、お前も採取しろよ」

「あ、それは無理っす」

「即答!?」

「いやぁ、アタシも薬草の種類の違いとか分からないんすよねぇ~」

 

 朗らかに笑って言うことじゃねぇだろう。まったくよぉ。あーあ、皆も何とも言えない表情でこっちを見てるじゃないか。

 

「えぇと、リュウマさん、薬草、分かりませんか?」

 

 やめて、その気を使った聞き方。

 

「……ええ、まぁ、はい」

「それでは……しゅ、周囲の警戒をお願いできますか?」

「あ、はい……」

 

 気を使わせてしまった。うむ、よろしくないな。おい、ルプー、お前も同罪だぞ。

 少し離れた位置から、俺とルプーはのんびり薬草採取の様子を見守る。平和だなぁ。

 

「リュウマ様、あれっすねぇ、暇っすね」

「暇だな」

「なんか、こう、イベント起きないっすかね。平和な村にいきなりモンスターが躍りこんできて蹂躙とか」

「おいおい、冗談でもやめてくれよ。聞いただけで虫酸が走る。まぁ、俺の与り知らないところで起こったことなら兎も角だが、俺の目の前でそんなことが起きたら、俺は切れる自信があるぞ、たぶん」

 

 言っておいてなんだが、もし目の前でそんなことが起きたら、俺は本当に怒りを覚えるのだろうかと言う疑問はある。まぁ、起きてもないことを想定するのはナンセンス。のんびり生きたいもんです。

 二時間ほど薬草採取をして、ある程度の量が採れたらしい薬草を籠ごと無限の背負い袋の中に収納する。この中って、時間が止まってたりするのかね?薬草、乾燥しないよね?

 背負い籠に三つほどの薬草を採取し終えて、やれ帰ろうかとしていると、何やらルプーがモジモジしている。なんだろう、お花摘みかな?

 

「リュウマ様~。アタシ、森の賢王とか言うのを見てみたいです~」

「……はい、却下」

「えっ!?なんでっすか?こんな可愛いルプスレギナちゃんが頼んでるのに!?」

「お前ね~、見ろ。エンリやゴブリンズがいるんだぞ、危険極まりないだろうが。俺やお前は大丈夫だとしてもだ、もしかしたらエンリが大ケガするかもしれないだろう。あと、自分で可愛いとか言ったら台無しだよ」

「大丈夫っすよ。大怪我してもアタシが治しますってばぁ」

 

 そう言う問題ではない。そう思いながら脳天にチョップを叩きつけようとした。しかし、さすが人狼、その反射神経でもってギリギリ回避してた。

 

「あっぶな!脳天カチ割る気っすか!?」

「自分で治せるから大丈夫だろ?」

「大丈夫じゃないっすよ!?気絶してたら治せないんすからね!?」

「分かった、気絶させて村で治すから、一発食らっとこうか?……ん?」

 

 手刀を構えてルプーと間合いの取り合いをしている俺の裾を、誰かがツンツンしてる?

 振り向いてみると、エンリとシズが並んで俺の裾を引っ張っていた。なんだか、なにか言いたそうなんだが。

 

「どうした、二人とも」

「リュウマ様……私も、見てみたい」

「え?」

「わ、私も見てみたいですリュウマさん」

「うん?」

 

 ど、どうしたんだ二人とも。

 

「そんなに見たいのか?」

「アウラ様から……お聞きした森の賢王らしきモンスター……モフモフ」

 

 モ、モフモフ?

 

「私からもお願いします!後学のため、強大な魔獣を見ておきたいんです!」

 

 いや、君が普段つれて歩いてる炎々羅の方がよっぽど強いからね?しかし、どうしたもんか。

 腕組みして唸ってると、ルプーがなぜか頬を膨らませて俺の前を行ったり来たり行ったり来たり。

 

「なんですかね、ルプーさん」

「リュウマ様、シズちゃんとエンリちゃんに甘いような気がするっすよ」

 

 そうか?平等に接してる気がするんだが……そうでもないな。

 

「ああ、悪かった、ちょっときつく当たりすぎたみたいだな」

「ふえっ……!リュ、リュウマ様?」

 

 反省の意味も込めて頭をグシグシと撫でてやると、すっとんきょうな声をあげてルプーが上目使いで頬を染めて見上げてくる……ふむ、やっぱりこいつも可愛いな。可愛いは正義だな。

 

「んじゃぁ、とりあえず見に行きますか。ウンギョウ、スイギョウ、案内してくれ」

 

 物凄い嫌そうな顔をされたが、エンリの命令もあって渋々動き出すウンギョウ&スイギョウ。……あれ?俺、エンリよりも統率力低い?落ち込みそうだ……。

 

 森の中を歩くこと10分そこそこ。ウンギョウ&スイギョウの動きがより慎重になってくる。二人を一旦下がらせ、ルプーとシズに、エンリとゴブリンズを守るように手で指示をして、俺が前に出る。ちょっと納得しづらいが、このメンバーの中で一番固いのは俺だ。妙な気分だなぁ、俺、アインズ·ウール·ゴウンの中で、魔法職よりは硬いが戦士職では紙装甲だったんだがなぁ。

 

「むっ!こっちになんかでかいのが来るでやんす!」

「四足歩行のデカイ生物でゲス!」

 

 二人の言葉に、俺が身構えながら得物の一つ、ソードメイスを引っ張り出す。ソードメイス、つまり剣の形をした打撃武器。意味があるのやら無いのやら。

 ソードメイスを両手で握り、どの方向から来ても良いように身構え……見切り使えばよかったわ。気配探知を起動すると、前方20メートル先の草むらから、そーだなー、エンリやゴブリンズよりは遥かに強いけど、俺たちよりは弱い、そんな気配がする。

 と、草むらの中からしなる何かが飛び出してくる。かなりの速度らしく、反応できてるのは俺やルプー、シズ位で……半数が反応できてるなら十分か。俺に向かって飛来する、しなる何かを片手で受け止める。うおっ!結構な衝撃だな、骨まで響いたぞ。なんだこれ?掴んでみると、堅い。ビチビチ動いてるってことは生体武器か何かか?ちょっと強めに握ってみよう。

 

「あいたたたたたたたた!」

「お?」

 

 茂みの向こうから痛がる声が聞こえた。あ、これ、体の一部、と言うか尻尾かこれ?しげしげと観察すると爬虫類系の尻尾のようだ。図鑑でしか見たことがないが、鰐とかその辺見たいな尻尾だ。いや、蛇か。鱗一杯だし。

 グイッと引っ張ると、かなりの抵抗がある。しかし、これが本当に尻尾だとしたら20メートル以上の長さか。どうやって生活してるんだ?

 

「は、離すでござる!」

 

 ちょっと涙声の入った怒鳴り声と同時に、尻尾が激しく蠢く。結構な力強さに驚き手を離すと、驚くような速度で尻尾?が茂みの中に戻っていく。

 

「某の一撃を素手で受けるとは、並みの使い手ではござらんな!?」

 

 なんか、ずいぶん古風な喋り方だな。武士か?確か、森の賢王は白銀の毛並みの四足歩行の魔獣だそうだが喋るとは聞いてないぞ。まぁ、話しかけた奴なんていないだろうけど。

 

「えっと、あんた、森の賢王でいいのか?」

「フフフ、その通りでござるよ侵入者」

「そうか。いや、縄張りに入ったことは謝る。申し訳ない」

 

 俺は素直に頭を下げる。よくよく考えたら、人様の敷地に勝手に足を踏み入れるんだから、かなり無礼な話だもんな。そう思いながらチラッと横目でルプーとシズの様子をうかがうと、なぜか驚愕の表情で固まっている。

 

「むっ。そんなに素直に謝られると、少々調子が狂うでござるよ。それで、何用で某の縄張りに入ったのでござるか?」

「あーっと、俺の連れが森の賢王を一目でいいから見てみたいっつったんで、ここまでやって来たんだが」

「なんと!?某の姿を見たいとな!フッフフフ、よかろう、我が偉容、その目に焼き付けるが良いでござるよ!」

 

 どこか得意気な声と共に茂みが揺れ、それは俺たちの前に姿を現した。

 背後で息をのむ気配、エンリの短い悲鳴。

 しかし、俺はその姿に驚愕していた。隣に立っていたルプーは小さくため息をついている。

 

「フフン、どうやら某のあまりの偉容に言葉も出ぬようでござるな」

 

 その魔獣は短い後ろ足で立ち上がり、可愛らしい短い前足で腕を組んで、かなりデカイ頭をウンウンと頷かせて得意気な台詞を吐いていた。くそったれ!こいつは、こいつは……!

 

「ハムスターじゃねぇか!向日葵の種でも食ってろ!」

「ぬ?なんだか知らぬが向日葵の種と言う言葉には必要以上に引かれるものがあるでござるなぁ」

 

 思った以上にハムスターだよ、おい。そう、森の賢王は、つぶらな瞳が愛らしいハムスターだったのだ。しかも超巨大な。どんなフェイントだ。こんなミスリード、よめるか。

 

「なぁなぁ、向日葵の種とはなんでござるか?教えてほしいでござるよぉ」

 

 いつのまにか近寄ってきた巨大ハムスターが俺に頭を擦り付けながらそんなことを聞いてくる。知らないのかよ、賢王が聞いて呆れるわ。しかし、なんだ、ビックリするほど巨大なハムスターだが、思った以上に可愛いな。確か、ゴミアイテムを色々持ってきてたが、なんか餌付けするような物、あったっけな?

 そう思って無限の背負い袋を漁ってると、うん、あったわ向日葵の種。確か、環境団体とコラボしたときに配布されたアイテムだっけか。昔を思い返しつつ取り出したのは、俺の頭よりも巨大な向日葵の種。植えると巨大な向日葵が生えてくると言う誰得なアイテムだ。これが外で育つかの実験だったが、いいか、一個くらいあげても。

 

「これが向日葵の種だ、森の賢王」

「ほぉ!なんだかとっても美味しそうでござるよぉ。くれ」

「もうちょっと頼み方とかあるだろう」

「寄越せ」

「更に酷くなった!?」

「いいではござらぬか~。さぁ、寄越すでござるくれでござる~」

 

 そう言いながら、森の賢王は俺にガッシとしがみついて、なんとか俺の手から向日葵の種を奪い取ろうとする。

 

「一口だけ、一口だけで良いでござるからぁ」

「は、離れろ!怖い、ガチガチ噛み合ってる前歯が怖い!」

 

 そのデカイ頭を押さえている俺の手のちょっと下で、割と鋭い前歯がガチガチと噛み合っているのは、相当怖い。そのまま力比べをしていると、俺の側で風が舞った。そちらに目をやれば、何もいない。当然だ。風は、舞ったんだから。「あ、ルプ姉、ダメ……」そんなシズの声が聞こえると同時、鈍く重い金属をぶっ叩く音が俺の側で炸裂、俺を掴む力が消え去った。

 恐る恐る前方を見れば、そこにいたはずのモコモコの森の賢王は姿を消し、代わりにどっかの聖印を象ったような巨大な杖?を握るルプーの姿があった。ルプーが睨み付けている方に目をやると、モコモコがぐったりした様子で木々をなぎ倒して倒れていた。いや、何してんのルプーさん。

 

「こんのケダモノがぁぁぁぁあああ!アタシ達の支配者に何してるんだこらぁぁぁぁあああああ!」

「いや、落ち着けルプー」

 

 まさに狼のような咆哮をあげるルプー。その内容に思わず突っ込みを入れてしまった。もはや虫の息であろう森の賢王に止めを刺すべく前進しようとするルプーを背後から羽交い締めにしてその凶行を止める俺。

 

「落ち着けルプー」

「リュウマ様!あの無礼なクソケダモノ、ぶっ殺して鍋にして食べるっすよ!もはや慈悲はない!」

「落ち着けと言ってるだろうが!あぁ、もう埒があかん!シズ!とりあえず森の賢王にポーションぶっかけて治癒しろ!」

「了解してラジャー……」

 

 

 ややあって、暴走状態から脱したルプーが、冷静に冷酷に森の賢王の命の灯火を消そうとするのを、シズと二人で必死に止め、話を聞けば、どうも最近森の中が騒がしいらしい。人間の村から恐ろしい化け物がやって来て、それぞれの主に睨みを利かせて帰っていくらしい。人間の村から、恐ろしい化け物がやって来て。最初に思い付いたのはアウラだったが、彼女がこいつらに見つかるようなヘマをやらかす訳がないので、そうなれば残るは一人だったが、あえて言及しなかった。

 更に話を聞けば、そのお陰でそれぞれの縄張りは崩壊、西の主と東の主は戦争状態、反して森の賢王はそこまで縄張りにこだわってないようで、あっさりと俺の軍門に下った。なんでかって?命の恩人には恩義を返すのが礼儀だそうだ。なんか、古めかしいな。武人建御雷さんと話が合いそうだ。

 新たな下僕を手に入れて、俺たちは帰路についた。帰り道、森の賢王の背中にはエンリとシズが上機嫌で乗っていた。終始機嫌が悪いのはルプーだった。帰り道、俺は必死でルプーのご機嫌取りをするのだが、あえて割愛させてもらう。歯の浮くような台詞、他人に聞かれたくないしな。

 

「そうでござる!殿!某に名前を戴けぬか!」

 

 カルネ村の入り口が見えてきたところで、森の賢王が唐突にそう言った。それにいち早く噛みついたのがルプーだった。

 

「はんっ!お前のようなクソケダモノに名前なんて上等なもの、必要ないっすよ!」

「そんなこと言わないでほしいでござるよルプス姫~」

「だ、誰が姫っすか!?そ、そんなおべんちゃらで……!」

「ん?殿のつがいではござらぬのかお似合いでござるのに」

「な、何言ってるっすかこのケダモノはぁ!しょ、しょーがないっすねぇ、この優しいルプスレギナ姫が、相応しい名前を考えてあげるっすよ!」

 

 なんだか仲良くなってきたな。うんうんと頷いていると、シズがボソリと言った。

 

「しるばぁがいいと思う」

「シルバー?シズちゃん、それはかっこよすぎっすよ」

「俺は白銀の毛並みって事でいいと思うけどな」

「二人とも……違うよ?」

「は?じゃぁ、どういう意味っすか?」

「汁を吐く婆さん、略して汁婆」

「待て、待ってくれシズ。それはないだろ」

 

 あーだこーだの末、結局ハムスケに決まりましたとさ。

 

 

-おまけ-

 

 カルネ村にハムスケを紹介して回り、とっぷり夜も暮れ、エンリの家で本日の大して進んでもない発展具合をエンリと共にお茶を飲みながら話し合っていると、扉を開け放ち、ハムスケを引き摺りながらシズが家の中に入ってきた。

 

「リュウマ様……お話があります」

「その前にハムスケを降ろしなさい」

 

 スピャースピャーと寝息をたてるハムスケを、そっと優しく床に下ろすシズ。いや、寝てるのかよ、図太いな。

 

「それで、話って言うのは?」

「ハムスケ、欲しい」

「……ダメ。ハムスケは村の防衛戦力の一角なんだから」

「ちゃんと餌をあげて面倒を見るから」

「ペットじゃないよ?いや、ペットか?エンリからも何か言ってあげて?」

 

 俺が話を振ると、エンリが首を捻った。

 

「ダメ、なんでしょうか?シズさんなら、きっと可愛がると思いますけど」

「そういう問題ではなくて」

「じゃぁ、この村の中で、シズさんが飼育すると言う形にしてはいかがでしょう?これなら、防衛戦力が減ることもないと思いますよ」

「エンリへの好感度が1000ポイント上がった」

 

 唐突に、シズがそんなことを言ったが、本人の表情は一切動いていない。おもむろにシズはエンリの側へ歩み寄ると、懐から武骨な魔導銃を取りだし、見事なガンプレイを見せてからそのグリップをエンリにつき出した。

 

「これで、エンリは私の妹に認定します。やったね、妹が出来たよ」

「え、あ、はい。あり、がとうございます?」

 

 困惑するしかなかったエンリであるが、こっちも困惑するしかない。なんだ、好感度って。

 

「ええと、エンリが良いと言うなら、ハムスケをお前の部下にしよう。とは言え、シズもナザリック内で仕事があるんだから、そっちも疎かにしないこと。それ以外は、ここに来てハムスケの面倒を見ること、いいな?」

「はい、承知しましたリュウマ様……リュウマ様への好感度が10万ポイント上がった」

「小豆相場よりも酷い上がり方!?」

「規定量の好感度ポイントをゲットしたので、呼称を変えられますが、どういたしますか、リュウマ様?」

「……じゃぁ、変更で」

「承知いたしました」

 

 そう無表情で答えたあと、シズはそのまま俺の元へ歩み寄ってきて、俺の膝に、って、ちょっと待て、何で俺の膝の上に乗るんだ!?

 その状態でシズは俺の方へ顔だけを向け、そして、その表情を笑顔へと変え、少々顔を赤らめながら口を開いた。

 

「呼称変更いたしました、リュウマお兄ちゃん♪」

 

 

 

 





ラブコメとはいったい……。


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