神代凌牙はデュエルをしない   作:さらさ

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今回のデュエルは大変だった……
大まかな流れを必死に考えて、改めて見直したら総ターンが14て……
いや3人でやってるから仕方ないのかな?
14ターンだと1人約5ターンなわけだし多いのかなぁ……わからん

今回の話を原作で言えば、ブラック・ミストが天変地異を起こす下りの所です
でもこの話はブラック・ミストは完全に味方ポジなので、この話のブラック・ミストがそんな事するわけありません
さて、遊馬と凌牙ちゃんの相手は誰でしょう!
答えは本編で!


とうとうAiの秘密やらリボルバーの本名やら色々出てきましたね!
まさか遊作を救ってくれた声が、リボルバーだったとは……
完全にAiかと思ってたわ


65/凌牙&遊馬VS××××~悲劇の幕開け~

<本日未明、火山活動を停止していた火山が突然活動を再開しました、専門家は―――>

 

<ニュース続報です、××島の海岸に流氷が―――>

 

<こちら現場の××です!現在××国ではオーロラが観測されており―――>

 

病室のテレビを見ていると、何処でも現在起きている異常現象について報道されていた

現在世界中で異常現象が起きており、世界滅亡の前触れだのとネットでは大騒ぎだ

カイトやバイロンさんなどの科学者連中に連絡を取ってみた結果、何等かの強大な力が働いているらしい

現在ハートの塔で情報や打開策を考えているみたいだ

 

『……』

 

「んー?ブラック・ミスト、何か気になることでも?」

 

この異常現象が起きてから何か考え混んでいる見たいで、さっきから無言だ

俺の声に反応し、ゆっくりとこちらを見る

 

『あ、いや……この気配、どっかで感じたことがあるんだが……』

 

「どこだかわからない?」

 

『ああ』

 

それだけ言って、ブラック・ミストはまた考え込んでしまった

うーん、多分ブラック・ミストの反応からNo.とかバリアン関係なのは間違いないだろうけど……

これ科学者連中だけじゃなくて遊馬とアストラルにも連絡とればよかったな

 

「うぅ……」

 

『!?』

 

「璃緒!」

 

ベットから璃緒のうめき声が聞こえ、即座にベットに近づく

どうやら起きたわけではないみたいだけど、うめき声を聞けただけでも少し安心した

 

「……闇」

 

「……璃緒?」

 

これってもしかして、璃緒の予言?

このタイミングで予言という事は、この異常現象の事だろう

 

「……大きな闇が……闇が……遊馬を、凌牙を……飲み込む……悲劇の、幕開け………」

 

『悲劇……?』

 

璃緒はそれだけ言うと、また口を閉じてしまう

……異常現象の元凶が遊馬に危害を加える、悲劇が起こる

え、俺?俺の事はどうでもいいのです、今は遊馬が最優先!

俺は病室を飛び出し、病院の駐車場までダッシュで向かう

Dホイールにまたがり高速道路を爆走する

 

『凌牙、アストラルの気配は海辺の公園の方だ、急げ!』

 

「わかってるっつーの!」

 

明らかにこの異常現象の元凶は多大な力を持っているの確定的に明らか

そんな奴が危害を加えるとなると、遊馬もアストラルもただでは済まないだろう

法定速度ギリギリで飛ばし、公園に到着する

海のベンチの傍で遊馬とアストラルと小鳥ちゃんが、何か話し込んでいるのが見えた

 

「遊馬!アストラル!小鳥ちゃん!」

 

「シャーク!?」

 

俺の声に遊馬達が一斉にこちらを見る

俺はヘルメットを外し、Dホイールから飛び降りる

 

「皆、大丈夫!?」

 

『よかった、無事だったか……』

 

「無事?なんのこっちゃ」

 

無事に遊馬達と合流し、ほっと一息つく

なんとか遊戯王特有の超展開になる前に合流できてよかったわ……

いや、異常現象が起きてる時点で超展開になってるんだけどね

 

「あれ?黒い雪……?」

 

小鳥ちゃんの声に皆が反応し、一斉に上を見る

黒い雪がどんどんと落ちてくる……これ黒い雪というよりごみでは?

 

「きゃぁ!?」

 

『どうした小鳥、大丈夫か?』

 

いきなり小鳥ちゃんが悲鳴を上げる

アストラルが小鳥ちゃんを心配げに見つめている

 

「雪、黒い雪が……」

 

「雪ぃ?黒い雪がどうした……ってうわぁ!?」

 

いきなり遊馬が悲鳴を上げる

この黒い雪が原因か……俺も手のひらに黒い雪を乗せる

すると黒い雪から微弱の電気のようなものが、俺の体に流れた

黒い雪は空から降って来るから……

 

「ふぁっ!?皆!上!上!」

 

『上……はぁ!?』

 

「うわぁ!?なんだあれ!」

 

俺達の丁度真上では、分厚い雲が渦を巻いていた

黒い雪の他に雷まで出てきて、でも黒い雪や雷は俺達のいるところしか降っていない……ということはあそこに元凶がいるのだろう

 

 

 

―…さぁ、こちらに来い

  我に、我等が神にそのカオスを捧げるのだ!…―

 

 

 

「……え?」

 

いきなり響いてきた声に、思わず呆然としてしまう

だって、この声はあの時に聞いた、俺の……私の中にいた”何か”の声

 

『くっそ、通りで感じたことのある気配だと思ったら、そういう事かよ……!』

 

『ああ、この気配は、サルガッソで感じたものと同じ……!』

 

ああ、そうか、璃緒はあいつのことを言ってたのか

俺の中にいた”何か”は、璃緒が言うように闇その物

遊馬の事ばかりに気を向けすぎて、俺自身の事に目を向けなかった代償か

ドロリと俺達の影が蠢き、俺達を包み込み……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パチリと唐突に目が覚める

周りは赤い結晶体で覆われており、ここが人間世界でないことが伺える

多分、ここはサルガッソみたいな特殊な空間なんだろう

 

「皆!無事か!?」

 

遊馬の声に各々が声を上げる

どうやらあそこにいたメンバー全員がここに放り出された見たい……って

 

「カイト!?なんでここにいるん!?」

 

「知らん、俺の管轄外だ」

 

いい加減なんだよなぁ!

ってボケるのはここまでだ、俺は小鳥ちゃんを背に隠すように前に出る

璃緒の予言通りなら、狙いは俺と遊馬だ、小鳥ちゃんを危険な目に会わせるわけには行かない

……え?カイト?あいつはアカデミア絶対カードにするマンだから大丈夫だ(?)

 

―…ようやく来たか、九十九遊馬……武藤マナミ、いや、依り代…―

 

「え、武藤マナミって……」

 

小鳥ちゃんがちらりとこちらを見る

というか小鳥ちゃんに限らず、全員が俺を見ていた

それはそうだろうね、だって武藤マナミは”私”が”俺”になる前の名前だからだ

 

「俺さぁ、お前に色々聞きたかったんだよねぇ

 ……なんでお前が()の中にいたのか、俺をこの世界に誘い込んだって言うのはどういう意味なのか」

 

サルガッソで聞いたあの言葉を思い出す

使えない依り代だと、魂と器が限界だと、俺をこの世界に誘い込んだ、と

俺の声を聴いた”何か”はくつくつと面白そうに声を漏らす

 

―…それを知って何になる?お前たちは今から我等が神に捧げる生贄になるのだからな

  お前達の持っているNo.を奪い、九十九遊馬とアストラルを屠り……依り代を神に捧げる…―

 

ゾッとするような、底冷えするような声が辺りに響く

……俺を神に捧げるってどういうことだ?いや、俺は転生者だし、その関係……なのかな

 

「ふざけんな!神とかなんかわかんねぇけど、シャークやアストラルには指一本触れさせねぇぞ!」

 

「お前は俺がこの次元に転生するきっかけを知ってるみたいだし、それをキリキリ吐いて貰おうかな?

 え?生贄?なるわけないじゃないですかやだー!」

 

俺と遊馬の言葉を聞くと、”何か”は徐々に人の形を取っていった

煽情的な女性で、髪が長く俺が今までで会って来た女性の中でぶっちぎりの美しさを誇っている

……だけど、生物を、人間を見下すような冷たい瞳に、アストラルともブラック・ミストとも違う気配が、あいつが人間じゃない、闇その者であると伺える

 

―…我が名はe・ラー、我が神の僕であり、アストラル世界と人間世界を破壊する者なり!』

 

「させるかよ!アストラル世界も、俺達の世界も、お前なんかに壊させなんかしねぇ!」

 

「璃緒が、皆がいる世界を壊すとか見過ごせるわけないんだよなぁ!」

 

”何か”は……e・ラーは黒い霧を収束させ、Dディスクへと変化させる

俺も遊馬も、覚悟は決まった

異常現象を止めるために、世界を守るために、戦うと

 

『ルールは変則タッグデュエル、ライフは別々だが我はお前達のライフを足した数値である8000だ』

 

「上等だ!かかってこいやゴルァ!」

 

「行くぜ!かっとビングだ!俺ぇ!」

 

「「Dディスク、セット!Dゲイザー、セット!デュエルターゲット、ロックオン!」」

 

<ARヴィジョン、リンク完了>

 

『「「デュエル!』」」

 

 

 

e・ラーLP8000 手札5

【モンスター】

無し

【魔法・罠】

無し

 

九十九遊馬LP4000 手札5

神代凌牙LP4000 手札5

【モンスター】

無し

【魔法・罠】

無し

 

 

 

『先行は我だな、ドロー

 我はトレードインを発動、レベル8の堕天使スペルビアを墓地に送りカードを2枚ドローする』

 

スペルビアって事は、天使族デッキって事か……

俺達はe・ラーがカードをドローする挙動を見逃がさないように見つめる

 

『さらに我は堕天使ユコバックを召喚する

 ユコバックの効果発動、このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、デッキの堕天使カードを墓地に送ることが出来る

 我はデッキから堕天使エデ・アーラエを墓地へ送る』

 

 

堕天使ユコバック

星3/闇属性/天使族/攻 700

 

 

フィールドにゆるキャラっぽい、黒い天使の羽をはやしたモンスターが出て来た

遊馬とアストラルはただそのモンスターを見つめているだけだったが、俺やブラック・ミストは驚きの声を上げてしまった

 

「なんでお前がそのカードを持ってるんだよ!」

 

『……?どうしたシャーク、あのカードに何かあるのか?』

 

俺やブラック・ミストの声にアストラルが反応する

 

『あれは凌牙の前世カード、おそらくこの世界にはまだ存在しない新規の堕天使カードだ』

 

ブラック・ミストの説明にアストラルだけでなく、遊馬と小鳥ちゃんも驚き、ユコバックを凝視している

ちなみにカイトは通常運転である……あれぇ!?オービタル君いたの!?全然気が付かなかったわ……

 

『ふふふ……我は依り代の中にいたのだぞ?依り代の知識は大体把握しておるわ

 我はカードを3枚伏せてターンエンド』

 

 

e・ラーLP8000 手札2

【モンスター】

堕天使ユコバック/攻 700

【魔法・罠】

伏せ×3

 

九十九遊馬LP4000 手札5

神代凌牙LP4000 手札5

【モンスター】

無し

【魔法・罠】

無し

 

 

俺とブラック・ミストは警戒レベルを一気に引き上げる

俺の知識を知ってるって事は、カードもそれ相応の物を持ってるだろう

 

「シャーク!先にいいか?」

 

「んー?いいよ!」

 

遊馬が先に動いていいか聞いてきたので了承する

別に俺はどっちでも問題ないし、手札を見る限り出来ることは限られるし

 

「俺のターン、ドロー!」

 

『遊馬、ゴゴゴゴーレムを召喚だ!』

 

「おう!俺はゴゴゴゴーレムを召喚、そして手札のカゲトカゲの効果発動!

 レベル4のモンスターの召喚に成功した時、手札から特殊召喚できる!」

 

 

ゴゴゴゴーレム

星4/地属性/岩石族/攻1800

 

カゲトカゲ

星4/闇属性/爬虫類族/攻1100

 

 

岩石で出来たゴーレムと、影のトカゲが遊馬のフィールドに出てくる

共にレベルは4……ということは来るな、遊馬達のエースが

 

「行くぜ!俺はレベル4のゴゴゴゴーレムとカゲトカゲでオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 現れろ、No.39!俺達の戦いはここから始まる、白き翼に望みを託せ!希望皇ホープ!」

 

 

No.39希望皇ホープ

ランク4/光属性/戦士族/攻2500 ORU:2

 

 

……そう言えば、何回か遊馬とデュエルした事あったけど、こうやって味方としてのホープを見るの初めてだなぁ

大きな背中が俺達を守ってくれる、そんな安心感がある

 

「俺はカードを1枚伏せてターンエンド!」

 

 

e・ラーLP8000 手札2

【モンスター】

堕天使ユコバック/攻 700

【魔法・罠】

伏せ×3

 

九十九遊馬LP4000 手札3

神代凌牙LP4000 手札5

【モンスター】

No.39希望皇ホープ/攻2500 ORU:2

【魔法・罠】

セット×1

 

 

「俺のターン、ドロー!

 俺は永続魔法修験の妖社を発動!このカードは妖仙獣が召喚・特殊召喚される度に妖仙カウンターが点灯する!

 妖仙獣鎌弐太刀を召喚、そして妖仙モンスターを召喚したので妖仙カウンターが1つ点灯!」

 

 

妖仙獣鎌弐太刀

星4/風属性/獣戦士族/攻1800

 

修験の妖社 妖仙カウンター:0→1

 

 

「俺はカードを2枚伏せてターンエンド、弐太刀は自身の効果でエンドフェイズ時に手札に戻るよ」

 

 

e・ラーLP8000 手札2

【モンスター】

堕天使ユコバック/攻 700

【魔法・罠】

伏せ×3

 

九十九遊馬LP4000 手札3

神代凌牙LP4000 手札3

【モンスター】

No.39希望皇ホープ/攻2500 ORU:2

【魔法・罠】

修験の妖社(永続魔法)

 →妖仙カウンター:1

セット×1

セット×2

 

 

いつも思うけどこの俺のターンの短さは何とかならないものか……

いや、混沌としたデッキ構築してる自分の責任なんだけどさ

 

『我のターン、ドロー

 魔法カード堕天使の戒壇を発動、墓地の堕天使モンスターを守備表示で特殊召喚する

 堕天使スペルビアを蘇生し、スペルビアの効果で墓地の堕天使エデ・アーラエを特殊召喚だ』

 

 

堕天使スペルビア

星8/闇属性/天使族/守2400

 

堕天使エデ・アーラエ

星5/闇属性/天使族/攻2300

 

 

堕天使の戒壇……やっぱ俺の前世カードである程度デッキが構築されてるみたいだ

やばい、あんまカード効果とか覚えとらんぞ……

 

『さらに罠カード背徳の堕天使を発動、手札及びフィールドの堕天使モンスターを墓地に送りフィールドのカードを破壊する

 我はフィールドのユコバックを墓地に送り、希望皇ホープを破壊だ』

 

白い天使が現れ、ホープをその剣で破壊する

モンスターが居なくなった遊馬フィールドをe・ラーは満足げに見つめ、バトルフェイズに移行させた

 

『バトルだ、我はエデ・アーラエで九十九遊馬にダイレクトアタックする』

 

獣のような姿の堕天使が無防備な遊馬に、その鋭い爪を振り上げる

でも遊馬は攻撃をされる前にDディスクを操作して、カードを発動させる

 

「罠カード逆さ眼鏡を発動!」

 

『このカードは表側表示のカードの攻撃力をエンドフェイズまで半分にする!』

 

グルグル眼鏡がエデ・アーラエとスペルビアに装着される

スペルビアは守備表示だから関係ないけど、アーラエはもろに効果を受ける

 

 

堕天使エデ・アーラエ/攻2300→1150

 

九十九遊馬LP4000→2850

 

 

『ふん……我はこれでターンエンドだ』

 

『そして逆さ眼鏡の効果が終了し、モンスターの攻撃力は元に戻る』

 

あんまり堕天使の効果は覚えてないけど、基本的にはEXデッキを使わずに、高レベルモンスターを並べて殴るって感じだったはず

あとライフを1000払ってなんかする効果があったはずだけど……なんだっけ?わからん

ブラック・ミストの方を見ると、ため息を付かれた

 

『……一部の堕天使モンスターにはライフを1000払って、墓地の堕天使魔法・罠カードの効果を適用できる効果があるんだよ』

 

解説どうもありがとう、流石俺の相棒やでぇ!

……とりあえず、その効果に気を付けてデュエルしないとな

このデュエル負けられない、世界を壊すなんてさせないし、何よりも、俺がこの世界に、次元に生まれた意味を知りたいから

 

 

e・ラーLP8000 手札2

【モンスター】

堕天使スペルビア/守2400

堕天使エデ・アーラエ/攻2300

【魔法・罠】

伏せ×2

 

九十九遊馬LP2850 手札3

神代凌牙LP4000 手札3

【モンスター】

無し

【魔法・罠】

修験の妖社(永続魔法)

 →妖仙カウンター:1

セット×2




と、言うわけでデュエルの相手は漫画版遊戯王ZEXALのラスボスe・ラーでした!
ちなみにe・ラーのデッキの候補は暗黒界やDDやクリフォートがありました
暗黒界はともかく、DDやクリフォートは私がよくわからないので諦めました

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