神代凌牙はデュエルをしない   作:さらさ

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うわあああああああああああブルーエンジェルううううう!
スペクターの顔芸が今日も光るうううううううう!
財前お兄様のSAN値がマッハ

スイッチ買いました!スプラトゥーン2楽しい


60/神代凌牙と海底の遺跡

ありのまま起こった事を話すぜ!気が付いたら5枚目の遺跡のNo.が回収されていた、何を言っていr(ry

……よし、ボケるのはここまでにしよう

とりあえず言い訳からさせてもらおう、言い訳ぐらいしてもいいよね?いいよね!

そもそも5枚目のNo.に気が付いたのは、すでに遊馬達に回収された後だったのだ

俺が璃緒とブラック・ミストと家で冒涜的なTRPGをやっていた時、いきなりブラック・ミストが「No.の気配がする!」って騒ぎ始めたのだ

そらやばいわとなり、俺達は一斉に飛び出してDホイールに乗り、俺と遊馬がフラアウェイした崖がある山へと直行した

山についた時にはもうデュエルは終わっていて、唖然とした表情の小鳥ちゃんと遊馬が立っているだけだった

 

「……っつ」

 

「ん?璃緒、大丈夫?」

 

「え、ええ、大丈夫ですわ」

 

『またなんか感じたのか?』

 

「そういうわけではありませんわ」

 

璃緒はそう言うが、背中越しで険しい顔をしているのが分かる

え?なんでわかるかって?双子の神秘ですな!

というか今Dホイール乗ってるんだからぼーっとするのは、お姉ちゃん良くないと思うよ!

ブラック・ミストは璃緒の事が気になるのか、しつこく璃緒に質問攻めするが璃緒がそれに答えることは無かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ここが最後の遺跡、6枚目と7枚目のNo.が置かれている場所だ』

 

飛行船の中で俺達は空中に浮かぶ地球儀を見つめる

最後のNo.は同じ所にあるのかな?

 

『んで、その最後の2枚は俺達がまだ会ってないバリアンの伝説があるところって事だな』

 

まだ出会っていない……ナッシュともう1人のことだね

それにしてもなんでその2人は姿を見せないんだろ?

なんらかの理由があるのは間違いないとして、その理由ってのは……

うーん、わからん

 

「あら、そういえばカイトはどうしましたの?」

 

「んー?カイトならいないよー?

 遺跡の伝説について色々調べたいんだって」

 

まぁ調べたいのは主にミザエル関連だよなー、主にギャラクシーアイズ関係で

そーいや1番最初にミザエルのデュエル見た時変な事言ってたよな

”ギャラクシーアイズが2体揃う時、大いなる力への扉が開く”……だったよな、うん

 

「それじゃぁ次のNo.はこのメンバーで回収するのね」

 

小鳥ちゃんの言葉にアストラルはうなずく

最後の遺跡はどんな感じなんだろなー

出来ればスカイ・ペガサスの遺跡みたいなトラップ地獄は勘弁願いたいんだよなぁ……

遊馬の操縦で飛行船が動き出し、空を飛ぶ

……最後のNo.も、俺達で手に入れないとなぁ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そのジンロンというNo.の精霊は、お前が人間だったといったのか?」

 

「ああ、そうだ」

 

高い建物の屋上から見える景色は、バリアン世界と違って色彩に溢れてる

私たちの世界は基本的に赤しか存在しないからな

 

「それにしても機嫌が悪いな、お前はあまりそのような事は気にしないと思っていたが」

 

「別に私が人間だったとかはどうでもいいんだ

 だが!”勇者ミザエル”とやらと一緒にされるのは別だ!何が己の命を差し出すだ!

 だったら村人にを全員殴って話を聞かせろ!祈祷師なんぞ後ろから刺せ!それで海に捨ててしまえ!」

 

「ミザエルが楽しそうで何よりだ」

 

荒ぶるミザエルを放置し、残りのNo.をどう回収するか考える

5枚目のNo.はギラグが失敗し、すでにアストラルたちの手にある

残るNo.は2枚……今までの事を考えるなら、その2枚は我等バリアン……満たされぬ魂の女王であるナッシュとその妹のメラグ

遺跡のNo.とその遺跡に対応する伝説を持つ七皇は引かれ会う

最初の1回2回だったら偶然で済ませられるが3回4回となると、それは偶然ではなくなる

バリアン七皇でいまだ対応する遺跡とNo.に出会っていないのは……ナッシュとメラグだ

 

「……行くのか?」

 

「ああ」

 

最後の遺跡は特定できた

ずっと前にバリアン世界から姿を消したナッシュとメラグ

会える確率なんて無いに等しいだろう、だが俺は少しでも希望があるなら、それにかける

 

「では行ってくる」

 

「行ってこい」

 

ミザエルと短い挨拶をかわし、私は彼の視界から消えた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うーみーはーひろいーなーおおきーいーなー♪」

 

『いーってみたいーなーよそのーくーにー♪』

 

「現実逃避する暇があったらこの嵐を鎮めなさい!」

 

「それは無茶ぶりが過ぎるかな!?」

 

飛行船に乗ってはるばるやってきたのは、まさかまさかの海のど真ん中!

さらに絶賛嵐というおまけつきだよくそが!

ていうか本当にここでいいの!?座標があってるとはいえお姉ちゃん心配だよ!?

 

「……っつ!?」

 

『璃緒!?』

 

ブラック・ミストが声を荒げて璃緒を支える

飛行船が揺れてバランスを崩したのかな……?いや、そんな感じじゃない

遺跡の座標はここであってるはずだし、遺跡の何かを感じ取ったのか?

 

『このままでは危ない、1度ここから離れるぞ』

 

「待って、アストラル!船の動力が止まっちゃた!」

 

遊戯王次元んんんんんんん!こんなところで仕事しなくていいから!

なんだ!?遊戯王次元特有の年末落下すればいいのか!?今年末じゃないけど!

 

『……船はここを動くつもりはねーみたいだな』

 

マジかよ(絶望)

外は雷も鳴り響いているし、ここに長時間いるのは危険だ

飛行船の耐久度ってどんなもんかわからんが、この状況をどうにかしないと

 

「……誰!?誰なの!?私を呼ぶのは誰!?」

 

璃緒がいきなり声を張り上げる

”呼ぶ”?俺は小鳥ちゃんやアストラル達を見るけど、皆は訳が分からないように困惑している

そういえばDホイールで移動してた時も、璃緒は何かを感じていたみたいだった

……まさか、この遺跡と璃緒はなんか関係あるのか?

……いや、いくら遊戯王次元とはいえ、そんなご都合主義な展開があるとは思えない

多分この遺跡と璃緒は相性が良かったとか、そんな落ちだろう

 

「璃緒、俺が傍にいるから」

 

落ち着いて、そう言い切る前に飛行船の明かりがすべて消える

そうだ、小鳥ちゃんは飛行船の動力が止まったって言ってたし、発電がストップしてもおかしくない

 

「な、なんだ!?」

 

『停電か!?』

 

遊馬とブラック・ミストがプチパニックを起こす

ブラック・ミストはともかく、遊馬は停電ぐらいで狼狽えんなや

いきなり電源が復旧し、あたりに光が戻る……え、今の一瞬の停電なんだったん?

 

「璃緒ー、だいじょう……璃緒?璃緒!?」

 

璃緒、璃緒、璃緒!璃緒が、璃緒がいない!

 

「璃緒!璃緒!どこ行ったんだ!」

 

『落ち着け凌牙!』

 

「でも、でも璃緒が!」

 

「落ち着いてシャーク!大丈夫よ、きっと璃緒さんは見つかるわ」

 

小鳥ちゃんの言葉に俺は少し冷静さを取り戻した

そうだ、今の一瞬の停電でいなくなったんならまだ近くにいるはずだ

……後輩に諭されるなんて、情けねー

 

「シャーク、モニターだ!外にいもシャがいる!」

 

皆の視線のが向く

モニターを見ると、雨に濡れながら甲板を歩いている璃緒がいた

モニター越しでもわかる、璃緒は正気じゃない、そしてその状態で璃緒は甲板をフラフラ歩いている……あっ(察し)

 

「璃緒!」

 

『ちょっ、待て凌牙!』

 

急いで甲板に出ないと!

俺はブラック・ミストの静止を無視して全力でダッシュする

フハハハハハ!人間の皮を被ったゴリラの脚力を舐めるでないぞ!

 

『だがしかし、俺のNo.はお前が持ってるから俺はお前から離れられない』

 

「それな」

 

漫才をしながらも俺は甲板を目指して走り続ける

扉を強引に開け放ち、璃緒の元に駆け寄る

璃緒は体をゆらゆらを揺らし、海面を静かに見つめて……

 

「『璃緒!」』

 

璃緒の体がぐらりと傾き、船の外へ投げ出された

くっそ間に合わなかったか……!

 

「ブラック・ミスト!」

 

『わかってる!』

 

甲板のふちに手をかけ、海に飛び込んだ

海の中で璃緒はすぐに見つかった

海がまるで璃緒を、俺を誘うように下へと体を押し流す

……もしかしてNo.が俺達を呼んでいるのか?

それか本当にご都合展開か……遊戯王次元だし、どっちもありそうだから困る

 

「!!」

 

海の流れが急に変わり、璃緒と引き離される!

ブラック・ミスト!璃緒の元まで運んでくれ!

 

『わかって……うわぁっ!』

 

ブラック・ミストが俺の体を絡め取り、一気に璃緒の元まで進もうとするが突然海流が変わる

俺と璃緒を呼びたいけど、でも別々じゃないと困る……?

俺もブラック・ミストも必死に璃緒を追うが、海流に、海に邪魔され璃緒との距離を離される一方だ

……ブラック・ミスト、これが遺跡のNo.の意思なら一旦その思惑に乗ろう

 

『はぁ!?お前璃緒が心配じゃないのかよ!?』

 

心配に決まってるやん!?

でもこのまま璃緒を追い続けても、きっと海に邪魔される

しつこく璃緒を追い続けても事態は好転しない、だったらこのまま運ばれて、その先で璃緒を探そう

きっと行先は同じ遺跡、絶対に会える

 

『……それもそうだな』

 

璃緒を追うのをやめ、海に身を任させると、先ほどの荒々しさは無くなり、まるで俺を慈しむような優しい流れに変わり運ばれる

うーん、遺跡のNo.が何をしたいのかわからん、いやこれが遺跡のNo.のせいと決まったわけじゃないけど

 

『お前と璃緒ってこの遺跡の関係者かなんかか?』

 

何故?

 

『わかんねぇが……この海に入ってからお前と璃緒に俺とは違う力……強い守護の力を感じる』

 

えー……どうなんだろ?

あ、でも心当たりはあるんば

 

『心当たり?』

 

ういうい、俺の両親が生きていた時の話なんだけどねー

よく眠る前の物語として聞かされてたんだ

俺達神代家の先祖はずっと遠いところからやってきた海の民なんだって

 

『ああ、その先祖がこの遺跡の関係者と考えれば辻褄があう……か?』

 

それ俺に言われても困るんですが

なんてとても海の中とは思えない和やかな会話(?)をしていると、海底にに不自然な半球体が見えた

え、あれなんぞ?

 

『十中八九、あれが遺跡だろうな』

 

なんか今までとはまた違った遺跡だな……5枚目のNo.があった遺跡は俺知らんけど

目的地はあそこらしく、俺達は海流に導かれ、遺跡の内部へと足を踏み入れた

 

「んー、よし、璃緒を探すか」

 

『お前ほんと歪みねぇな……』

 

俺はブラック・ミストと一緒に歩く、遺跡の内部と言ってもそれは遺跡に張られている半球体の結界の内部に入っただけだ

本当の遺跡は、目の前にある

だけど内部は周りを覆う壁に邪魔され見えない

……なんか段々進撃する巨人に出てくるあの壁に見えて来た

そして青い砂浜見える赤い人影と半透明の人影

 

「遊馬!アストラル!」

 

『お前ら無事だったか!』

 

砂浜にいた遊馬とアストラルを発見する

招かれた俺と璃緒とは違い、遊馬とアストラルは完全に招かざる客だ

お前らよく無事にここまでこれたな……

 

「シャーク!ブラック・ミスト!無事だったか!」

 

『ああ、しかし……ここはどこだ?私たちは途中で意識を失ったからな』

 

あー、もしかしてNo.に拒まれたのかな?

とりあえず俺もアストラルもここに来るまでの事をあらかた説明する

というか人の事言えないけど、嵐の海に飛び込むとか最高にクレイジーだぜ!

 

「うわー……ほんとーだ、空に海がある!」

 

「ねー、これもNo.の力なのかなー?」

 

俺達は璃緒が残したと思しき足跡を頼りに前へ進む

その足跡は遺跡へと続いており、俺達もその足跡を追うように遺跡の内部へと入る

 

「うわ!なんじゃこりゃ!」

 

『んだよこれ……迷路か?』

 

……遺跡の内部はブラック・ミストが言ったように、青い壁が所せましと並んでいる迷路だった

璃緒の足跡は迷宮に入る前に無くなっており、もうどこにいるのかわからない

きょろきょろと周りを見回していると、遺跡のアーチ部分に何か光るものがあった

 

「ブラック・ミストー、あれ取ってー」

 

『あれってどれだよ……ああ、あれか』

 

俺の視線の先の光る物に気が付いたのか、ブラック・ミストが浮かび取ってくれる

こういう時実体化できないアストラルってほんと不便やな

受け取ったのは2枚の覇者のコインだった

2枚のコインって事は、ここにNo.が2枚あるとみて間違いないな

 

「ほいよ」

 

「ありがとうシャーク」

 

遊馬大事にコインをしまう

とりあえずここにいても何も始まらないので前に進む

代り映えのしない景色に飽きてきたころ、そういえば璃緒の力について詳しく話していなかったな

今更と言えば今更な事実だけど、いいか

 

「璃緒には小さい頃から不思議な力があったんだ」

 

俺達の両親がいた頃も、璃緒は何かを感じ取っていた言動を度々見ていた

カードの精霊が当たり前のように存在する遊戯王次元だから俺はあまり気にならなかったみたいだけど、周りの大人は璃緒の力に目をつけていた人も幾人かいた

……今更だけど、俺達を引き取ろうとしていた親戚の人達って璃緒にそう言う事を企んでたやつらの他に、璃緒の力目当ての奴もいたのか?

あっぶねー!あいつらと縁切っといてよかったー!

 

「璃緒はここに来るまでに何かを感じてた

 それに俺と璃緒はNo.に招かれたとはいえ、璃緒の力が何等かの理由で反応していたとしてもおかしくない」

 

璃緒が一種のトランス状態になったのも、No.の力だけとは言い難い

うーん、よくわからん

 

 

-…おいで

 

 

「……!」

 

頭の中で声がリフレインする

……もしかして、璃緒の言ってた「私を呼ぶのは誰?」って、こういう事か

ダメもとで声の主を探す為周りの様子を見るが、声の主は見当たらない

一つの通路に差し掛かった時、1枚のカードが落ちてるのが見える

それを手に取るためにその通路に入り、カードを手に取る

速攻魔法の絶対零度……璃緒のカードだ

 

「皆、璃緒のカードが」

 

振り向き、皆を呼ぼうとした時、ホログラムのようなものが壁を生成する

……って嘘ぉ!分断された!?

 

「遊馬!アストラル!ブラック・ミスト!」

 

声を張り上げるが、帰って来る言葉はなかった


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