神代凌牙はデュエルをしない   作:さらさ

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財前お兄様、あんた会社首になるんじゃないの……?
というか次回予告完全に財前お兄様デュエルフラグやないかーい!
どんなデッキ使うのか楽しみです

この小説でリンク召喚を扱うなら
・EXゾーンが新たに追加される
・魔法罠ゾーンとPゾーンは別々
・リンクモンスターが居なくてもEXモンスターを召喚できる
・その場合はメインゾーンでもEXゾーンでもどっちでも可
・↑リンクモンスターも
・墓地から特殊召喚の場合は強制でメインゾーン

さらに先ドロあり……完全にオリジナルルールのような何かになってるなぁ……
皆さんどう思います?


52/神代凌牙と拳闘士の遺跡

「うっめー!ジェラートうっめー!」

 

「シャーク!あっちにドネルケバブ?っつーぞがあるぜ!」

 

『ドネルケバブ?とはなんだ?いつ発動する?』

 

「貴様ら少しは大人しくしろ!」

 

デュエリストの町、スパルタンシティに俺達はやってきた

理由は単純明快でこの場所に新たな遺跡のNo.があるからだ

いやね?最初の方は俺達も真面目に探してたよ?

だけどおいしそうな匂いがそこら中からするし、カードショップもいっぱいあるし、なんというか、うん

正直に言いましょう、途中から観光してました\(^o^)/

ここはイタリアとかに近いらしくピザとかもおいしいし洋服も可愛い

 

「それにしてもいもシャ達おっせーなー」

 

「女の子の買い物は長いかんねー、特にオシャレ関係は」

 

「貴様も女子だろうが」

 

「いやそれ生物学上の話だからね

 それに俺はオシャレより自分の趣味にお金を使いたいんで」

 

璃緒も小鳥ちゃんもずっと制服なの気にしてたしねー

2人だけじゃ不安なのでブラック・ミストは護衛という名の生贄に捧げました

ブラック・ミスト?ああ、良い奴だったよ……

ちなみにオービタル君は飛行船でお留守番です

 

「遅れてごめーん!」

 

「ごめんなさい、可愛らしい服がたくさんあって迷ってしまいましたわ」

 

『……疲れた』

 

ブラック・ミストお疲れ様でーす、今度なんかおいしい物買ってきてやんよ……

それにしても璃緒と小鳥ちゃんは可憐な変身を遂げていた

小鳥ちゃんは上は濃いピンクの服に白いスカート

璃緒は青と白のしましまの服に青いスカートの服を着ていた、うちの妹がこんなにも可愛い

 

「……もう観光はいいだろう、さっさとNo.を「ああー!」……俺はいい加減キレても誰も文句言わないと思うのだが」

 

「せやな」

 

『せやな』

 

「所で遊馬、何を見つけたの?」

 

「あれ!あれだよ!」

 

遊馬が指さす方向を見ると巨大なモニターがあり、そこには様々なプロデュエリストが参加している大会のPVが流れていた

俺の知ってる人や、そうでもない人が何人か参加しているスパルタンシティの恒例大会らしく、この大会の優勝者にはスパルタンシティのチャンピオンへの挑戦権が得られるみたい

なんというか、遊馬がいつも道理で何よりです

 

『お前、いくらデュエリストの町だからって流石に大会には出場する余裕はないぜ?』

 

「ちっがーう!あれ!あれ見ろって!」

 

遊馬がさっきからPVをしきりに指をさしている

……大会自体じゃなくて、大会参加者の事を言ってるのかな?

うーん、さっぱがわかんね!(満面の笑み)

 

「おい、あのデュエリスト……!」

 

『まさか彼は!』

 

皆があっけにとられているデュエリストの紹介がされている

星からの使者、ゴーシュ・ザ・スターマン

 

「ゴーシュの奴だ!」

 

……ゴーシュって誰?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「初めまして、神代凌牙です」

 

『No.96ブラック・ミストだ』

 

「おーお前が璃緒の姉で、意思を持つNo.か……

 俺はゴーシュ!WDCの時はお前の妹に世話になったぜ!」

 

「私はドロワ、同じくWDCで色々とあった

 まぁ、今はこいつのマネージャーをしている」

 

プロデュエリストのゴーシュ・ザ・スターマン事ゴーシュさんとそのマネージャーのドロワさん

なんとびっくりこの2人はカイトの元同僚で、一緒になってNo.を集めていたらしい

その過程で遊馬や璃緒達と友好を深めていたみたいやんね

 

「それにしてもゴーシュがプロデュエリストかー……」

 

「まぁな、星からの使者ゴーシュ・ザ・スターマンってな

 連戦連勝!次はチャンピオン戦だ!」

 

ここってデュエリストの町って呼ばれるくらいだからか、総じてデュエリストのレベルは高い(らしい)

そんな中で負け知らずって、ゴーシュさんってかなり強いのか……

まぁちょっと前までカイトと一緒にナンバーズハンターしてたみたいだし、強いのは納得だな

 

「ドロワはマネージャーだと言ったが、プロデュエリストにはならないのか?

 お前ほどのデュエリストなら、十分にプロの世界でもやっていけると思うが」

 

「そうなんだよカイト!一緒に覆面タッグデュエリストやろうって言ってるのに嫌だって」

 

「あ、当たり前だ!」

 

うーん、ゴーシュさんとセットって事はゴーシュさんと似たような服装ってことでしょ?

ドロワさんってかなりのナイスバディだし、あんなぴちぴちの服を着たら……あかん(確信)

英断だぜドロワさん、将来絶対黒歴史になるパターンやで……

 

「それにしてもよ、なんで星からの使者なんだ?」

 

遊馬がゴーシュさんに向かってそんな疑問を漏らす

確かに大会のPVを見た時にゴーシュさんが使っていたデッキはH・Cってカテゴリで星要素が全くない

どっちかっていうと……炎の剣士とか?なんだ、ただの城之内君か

 

「俺は……俺達はよ、子供たちに希望の星を見せてやりてぇんだ」

 

そう言ってゴーシュさんは語り始めた

ゴーシュさんとドロワさんの生まれた所は現代日本とは思えないほど荒れていたらしく、かなり生きずらい環境だったらしい……サテライトかな?

でもデュエルっていう希望のおかげで真っすぐに成長できたらしい

そしてそこからデュエルで皆に希望を与えたいと、そう思うようになった

いい話じゃん!お姉ちゃん感動しちゃったよ……

 

「いい夢ですね!私応援します!」

 

「俺も俺も!でもゴーシュさんとトーマスが戦う場合は真っ先にトーマスを応援しますがね(キリッ)」

 

『お前本当にブレないな』

 

ぶっちゃけそこブレたら終わりだと思うの

 

「ゴーシュ、俺はお前の気持ちわかるぞ

 ……俺はハルトを救いたいと、ずっと戦ってきたからな」

 

>>突然のハルト君<<

まぁ、カイトにとってハルト君が希望の星って事かー

 

「凌牙ももっと私を大事にしてくださいね?」

 

「これ以上大事にしたら璃緒は一生お家から出られないよ?」

 

『ふむ、これが俗にいうヤンデレというやつか』

 

『多分違う』

 

「お前らのノリはどうなってるんだ」

 

「諦めろ、こいつらはこういうやつだ」

 

ごめんねお二人さん、俺達大体こんな感じなんだ……

諦めろ、それか慣れて、慣れろ

 

「所でお前らなんでここに?」

 

ドロワさん軌道修正ありがとうございます

 

「実は俺達遺跡を探してるんだ」

 

「遺跡?」

 

ゴーシュさんとドロワさんがきょとんとした顔でこちらを見ている

そらいきなり遺跡を探してる、なんて言われたらそうなるよな

遊馬とかはデュエル一筋だし、スパルタンシティにデュエルをしに来たなんて言われたら納得するけど、遺跡って単語を聞いて若干混乱してるっぽい

 

「ドロワ、ゴーシュ、何処か腰を落ち着ける場所は無いか?長い話になるしな」

 

「それならあのホテルのレストランがいいだろう

 もういい時間だし食事をしながら話をする方がお前達もいいだろう?」

 

ドロワさんのおすすめのホテルへ着き、皆思い思いの料理を頼み舌鼓をうっている

そしてそんな様子をブラック・ミストがギリィとしながら見ている……ごめん、後でご飯買ってきてあげるから……

アストラルを筆頭にこれまでの経緯を話す

そして大体の経緯を話し終わったのは料理を食べ終わった後だった

 

「なるほどねぇ、だから遺跡を探してたのか」

 

『おう、お前らはここの遺跡の伝説なりなんなり知ってるか?』

 

「それなら1つ有名なのがあるぜ」

 

「コロッセウムを彷徨う拳闘士の魂の話だ」

 

話の流れからしてそのコロッセウムが遺跡って事だよなぁ

……なんかまだ3つしか遺跡を巡ってないから何とも言えないけど、どの遺跡も必ず1人の人間の半生があるというか……

遺跡のNo.は7枚で、バリアンはバリアン七皇っていうくらいだから7人だよね?

まさか、ねぇ?

 

「かつてこの地には、己の拳一つで勝ち続けた最強の拳闘士が居た

 そいつにはライバルがおり、その国の皇子だった

 拳闘士と皇子は何度も戦うことにより、立場を超えた戦う者同士の絆を育んだ」

 

ドロワさんの話が始まり一旦思考を止める

今度は友情物語かぁ、ペガサスの遺跡はなんだかんだで悲惨な結末だったからこっちではハッピーエンドで終わってほしい物だ

……呪われた遺跡の結末って何だったんだろう?

 

「そんな2人が雌雄を決する時が来た

 だが大観衆の前で皇子が破られることは許されない

 側近たちは拳闘士に無実の罪を着せて、捕らえた

 拳闘士は必死に無実を訴え、皇子も弁護したが聞き入れてもらえず……

 結局大観衆が見ている前で無残にも処刑されてしまった」

 

「酷い……」

 

小鳥ちゃんが両手で口元を抑える

いつの時代もその手の身分違いの友情って悲惨な末路を辿るんだろうねぇ……

 

「長い時が経ち、その国が滅びコロッセウムが遺跡となった後も、拳闘士の魂が彷徨うという」

 

「無実の罪で殺された恨みでってことかな?

 まー、そこまでされたら殺意が限界突破しても仕方ないのかなー?」

 

「いいや、違うな」

 

やっぱり遺跡の伝説になっている人物は悲惨な末路を辿るのって事でいいのかな?

なーんて思ってたらゴーシュさんから突っ込みが入った、違うって何が?

 

「奴は、まだ戦い足りねぇんだよ

 ライバルとの戦いを果たせぬまま倒れた無念が、奴の魂をコロッセウムに引き留めてるんだ」

 

「最も、その遺跡も湖の底だけどな」

 

ホテルの窓から見るコロッセウムの遺跡は見事に湖の底に沈んでいる

拳闘士の魂を鎮める為に土手を築いたらしい

肝心の遺跡が湖に底ということで、皆右往左往してたけど璃緒の一声により一旦ホテルで休息をとることになった

各々の部屋に戻ることになりました、代金はゴーシュさん達が払ってくれるそうです……すまねぇ……すまねぇ……

 

「うーん、なぁ、ぶっちゃけ言っていい?」

 

<今更だろ?で、相談したい事ってなんだよ>

 

部屋でDゲイザーの通話機能を使いトーマスと電話をしていた

ブラック・ミストはアストラルと何やら話すことがあるらしく、今は近くにいない

ちなみにトーマスにはあらかたの経緯を話しました

 

「遺跡とバリアン七皇って絶対何か関係あると思うんだよねー」

 

<まぁ、確かに偶然で片づけるのは軽率だけどな

 だからと言って確証もないのに決めつけるのは危ないぜ?>

 

「その辺はわかってるよ、だから余計な先入観を与えないためにお前に相談してるわけだし」

 

<璃緒は?>

 

「多分あの子気付いてると思うよ?」

 

なんだかんだいって双子だからその辺の思考がリンクしやすいんだよね

璃緒は璃緒で大丈夫って結論を出したから何も言ってこないだけで

なんかあったら相談してくるし大丈夫でしょ

 

<遺跡とバリアン七皇が関係あるって他の根拠はなんだよ?

 遺跡のNo.とバリアン七皇の人数が同じだからって、いくら何でも暴論じゃないのか?>

 

「んー……あるっちゃあるし、でもこれも暴論の域を出ないんだけどねー

 それと遊戯王次元だからこんなこともあり得るだろうっていう、メタ的な?」

 

<御託はいいから話せ>

 

「うぃっす」

 

やだ……トーマス怖い……

 

「前にアストラルに聞いたんだけど、アストラル世界ってランクアップした魂が行きつける場所だって」

 

<おう>

 

「で、全ての生き物は常に理想を目指してて、誰にだって魂がランクアップする可能性があるんだって」

 

<……>

 

「って事はアストラル世界にはそうやって魂がランクアップした、この世界の生き物がいるってこともあり得るんじゃない?例えば元人間で現アストラル人とか」

 

トーマスは俺の話を黙って聞いている

あいつ見た目に反して賢いし、俺の言いたい事が大体わかっているだろう

 

「バリアン世界がどんな世界か全く知らないけどさ、アストラル世界と対になってるんだったらあるんじゃない?

 バリアン世界には元人間の現バリアンが居て、バリアン七皇は遺跡の伝説の生まれ変わりで、No.は人間だった時何等かの関わりがあったって可能性が」

 

<……暴論だけど筋は通ってるな>

 

「ぶっちゃけ何千年前のアイテムにエジプトの王様の魂が宿ってたり、人間をカードに封じ込めたり、マインドスキャンで相手の手札を丸わかり☆、精霊世界で闇落ちしたり、破滅の光で世界が浄化されそうになったり……遊戯王次元だから人間がバリアンになっても不思議じゃないんじゃない?」

 

<お前は何を言ってるんだ>

 

ぶっちゃけこれ言ってれば大抵のことは納得できるのが、げに恐ろしき遊戯王次元……

遊矢シリーズなんてまんまズァークの生まれ変わり(?)だしなー

 

<そうなると残りの七皇のナッシュっつー奴ともう1人の所在が気になるな>

 

「だよねー、ナッシュって人の話はバリアン七皇からチョロチョロ聞くけど姿見えないし、もう一人については話しすら聞かないし

 ……いや、バリアン七皇だから7人いるってのは完全に俺の妄想だけどな」

 

<つーかもういるって事でいいよ>

 

「お前さては疲れてるな?」

 

<おう>

 

「もう考えるのやめよう!」

 

相談っていったけど、夜遅いしもう頭回んないなぁ……

トーマスはトーマス達で紋章の力とやらの制御装置を作るのに忙しいみたいだし

自分の体がボロボロ?んなもん知るか!な復讐真っ最中のWDCならいざ知らず、もう体に負担をかけるわけには行かない

なのでなんかこう……うまい具合に紋章の力を制御する制御装置が必要になったらしい

 

<ああ、それと関係ない話なんだがちょっとこっちもお前に相談したい事があるんだ>

 

「んあ?珍しいねーどしたの?」

 

<お前の前世カードなんだが―――>

 

 

 

どおおおおおおおおおおおおん!

 

 

 

いきなりホテルの外から爆発音が……爆発音!?

 

「ごめん!また後で掛けなおす!」

 

<はぁ!?ちょっと待--->

 

Dゲイザーの電源を切り、慌ててホテルのテラスに出て周囲を確認する

コロッセウムの遺跡の方を見ると、その異変に気付いた

 

「湖の水が、無い?」

 

そこには最強の拳闘士が処刑され、その魂が彷徨い続けるコロッセウムが、完全に姿を現していた




Ⅳとの話に出て来た魂のランクアップ云々は”45/神代凌牙とペガサスの遺跡”に少し出てきています

凌牙ちゃんはドロワとゴーシュは恋人同士と思ってる、というどうでもいい設定
だってドロワがカイト好きな事知らんし
印象としてはドロワがクールのお姉さん、ゴーシュがノリのいいあんちゃんってかんじになっています

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