神代凌牙はデュエルをしない   作:さらさ

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VRAINSで現在4話までやってるけどヒロインが出てこないってどういうことなの……?
いや、ブルーエンジェルは出て来たけど財前葵は出てきてないじゃん!
あとGO鬼塚とPlayMakerのデュエルもこれからどうなるのか楽しみやでぇ!
所でこの世界ってリンク召喚とか他の召喚法ってどんな扱いなんだろ?
全部元からある召喚法なのかな?

最近TFSPでギミパぺデッキまわすのが楽しくてしょうがない


45/神代凌牙とペガサスの遺跡

『荒れてるなぁ……』

 

異次元トンネルの中は激しい雷と風で飛行船を揺らす

俺達皆甲板に出て異次元トンネルにどんなことがあっても対応できるようにスタンバってる

 

「なぁアストラル、アストラル世界ってどんなところなんだ?」

 

『……?なぜそんなことを聞く?』

 

「だって、父ちゃんはNo.の事を知っていた、絶対アストラル世界にいるはずなんだ」

 

一馬さんだっけ?と遊馬のお母さんの未来さんは小さい頃に行方不明になった、らしい

うーん、本当に一馬さんって何者なんだろう?前にバイロンさんから聞いた時はバリアン世界が干渉した(?)23か所の場所もわかってたみたいだし

というか一馬さんと未来さんってホントにアストラル世界にいるんかな?いるとして帰ってこれない事情があるんかなー?

これでARC-Vの遊勝さんみたいな展開だったら激おこだからな!なんで遊勝さんバーバリン使いの人とのデュエルの前日にプロフェッサーのとこ行ったんだよ……しかもエクシーズ次元とか行ってないで帰って来いよ……遊矢君が笑顔の呪いに掛かったのあんたのせいだかんな……

 

『アストラル世界はランクアップした魂が行きつける世界だ』

 

『魂のランクアップって?』

 

「ああ!」

 

「凌牙、ブラック・ミスト?」

 

『「ごめんなさい』」

 

色々と遊戯王の話をしているせいかブラック・ミストがどんどん俗世に染まってる気がする

この前も某携帯獣でボコボコに負けたしね!いやほら、俺旅メンバーだったし?というかブラック・ミストが全力で厳選しててびっくりしたわ

 

『すべての生き物の魂は常に理想を目指している、誰にでもランクアップの可能性はある』

 

「?それってどうやってランクアップするんだ?」

 

『それは私にもわからない』

 

「デュエルモンスターズみたいにRUMを使って、なんて簡単な問題ではありませんのよね」

 

『そもそもRUMはバリアンやアストラル人のように高次元のエネルギー……生命体にしか扱えないものだ

 シャークの次元のRUMはバリアンはおろか人間でさえノーリスクで使えるかなり異質なカードと言えるだろう』

 

やっぱこの次元とARC-VじゃRUMの扱いかなり違うよなー

一番の大きな違いは普通にランクアップさせるかカオス化させるかってとこかな

 

「ランクアップかー、俺も出来るかな?」

 

『あー……うん、出来るんじゃねーの?(目反らし)』

 

「なんでこっち見ないんだ!?」

 

本当にブラック・ミストは皆と仲良くなって……お姉ちゃんは嬉しいです

 

「……ん?」

 

飛行船の正面、赤い光がこちらに向かってくるのが見える

なんだろ、異次元トンネル特有の現象かなんかかな?

遊馬達はランクアップの話に夢中で気が付いてないみたい

 

「なー、あれなんだろ?」

 

俺が正面を指さすとつられて全員がそっちを見る

正体不明の光は真っすぐとこちらへ向かってくるけど……これ、直撃コースじゃね?

 

「これやばくね?」

 

『せやな』

 

『何かに掴まるんだ!』

 

アストラルが声を荒げて俺達に指示を出すがもう遅い

光が飛行船に衝突し、俺達全員がその衝撃で飛行船から投げ出されたのだった

……この展開前にもあったよね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『凌牙、凌牙!起きろ!』

 

ブラック・ミストの声で俺の意識は覚醒する

目を開けると必死なブラック・ミストが視界に入った

 

「んー、起きたよー」

 

『起きた!お前心配させんじゃねーよ!』

 

「なして俺理不尽に怒られるん!?」

 

心配してくれたのは嬉しいけど起こるのは違うっしょ!

 

「ところでここ何処なん?」

 

『さぁ……異次元トンネルから落ちたからな、何処に行きついたっておかしくはない』

 

んー、ってことは最悪全員違う場所に飛ばされたって可能性もあるわけか

とりあえず立ち上がり改めて周囲の状況を把握する

周りにはたくさん木があって……うーん、ここは森かな?もっと遠くの方も見て見たいけど、この森は思ったよりも深いのか木しか見えない

 

「とりあえず移動する?」

 

『そうだな、いつまでもここに至ってどうしようもないしな』

 

とりあえず適当に歩き回ってここの地理を把握する

どこまで歩いても木、木、木、木……これ遭難してないよな?

若干遭難の心配をしつつウロウロしてると遊馬とアストラル、それと見知らぬお兄さんがいるのを発見した

 

「おーい!遊馬、遊馬ー!」

 

一般人もいるようなので遊馬だけに呼びかける

俺の声に気が付いたのか遊馬達が一斉に振り替えった

遊馬と一緒にいるお兄さんは服が所々破けており、手首には赤いブレスレットをつけている

灰色の髪が猫みたいに尖っててなんかキャットちゃんみたいな人やな

 

「シャーク!無事だったんだな!」

 

「そっちこそ無事だったんだねー

 えっと、そこのお兄さんは誰なん?原住民?」

 

「俺もよくわかんねぇ、なんかクマに襲われてたんだ」

 

「ふぁっ!?」

 

「そんで怪我してるみたいだし……」

 

「いやいやクマに襲われてたんだったら怪我ぐらいするよ!お兄さん大丈夫なん!?」

 

「あ、ああ」

 

腕を負傷しているのか、袖が大きく破れており血が滲んでいる

俺はカバンから包帯と水を出しなけなしの手当を行った、来る前に自動販売機で水買っといてよかったー

 

『凌牙、こいつ本当に大丈夫かよ?』

 

……あー、この人が本当はバリアンかどうかって話?

まぁ状況的にあの正体不明の光がバリアンで、このお兄さんがバリアンって可能性も無きにしも非ずだよね

で、バリアンだった場合は今だ人間体を見せたことのないドルべって事になるよな

 

『じゃあ』

 

それでも、な

 

『……どうなっても知らねーからな』

 

それきりブラック・ミストは黙りこくってしまう

アストラルも黙ったまま俺達の話を聞いており、遊馬とお兄さんは何やらお話してる

 

「ところでお前の名前はなんだ?なんでこんなとこにいるんだ?」

 

「私は……」

 

そこまでお兄さんは言って、少し考えてから口を開く

 

「私はナッシュ、旅行者だ」

 

ごめんブラック・ミスト、この子100%バリアンだわ

旅行者って!こんな森の中そんな薄着でなんの装備もなしに深い森に突撃する旅行者がいるか!

……いや、俺が知らないだけでこれが普通なのか(錯乱)

 

『落ち着け』

 

すっごく落ち着いた^^

それにしても遊馬達とは合流できたけど璃緒と小鳥ちゃんはどこだ?

 

 

 

「きゃああああああああああ!遊馬!遊馬ぁ!」

 

 

 

遠くのほうで小鳥ちゃんの悲鳴が聞こえて来た

何かに反響したような声で、そのせいでここまで声が届いたのかもしれない

 

「小鳥!?小鳥ー!」

 

小鳥ちゃんの悲鳴が聞こえたかと思った途端、遊馬は声のした方に駆け出してしまった

っておい小鳥ちゃん心配なのはわかるけどナッシュさんと二人っきりにしないでよ!

我女子ぞ!女子ぞ!?いやブラック・ミストがいるから安心して置いて行けると考えているのか……いや、遊馬はそこまで考えてないか(失礼)

 

『とりあえず遊馬追った方が良くないか?』

 

せやんな、とりあえず一人にしたら色々と心配だからナッシュさんも連れて行くか

暗躍されたらたまらないしね

 

「ナッシュさん、悪いけど一緒に来てもらっていいですか?

 怪我してるみたいですし、この森の中一人は危険でしょうし」

 

「……そう、だな、すまないがご一緒させてもらおう」

 

パタパタとナッシュさんと一緒に遊馬を追いかける

走って走って、たどり着いたのは入り口にペガサスのレリーフが飾ってある大きな遺跡だった

 

「いや!いやぁ!来ないで!あっち行って!遊馬!助けて遊馬!」

 

「小鳥さんから離れ……きゃあ!や、凌牙!早く来て!」

 

……は?え、何、璃緒悪漢に襲われてんの?

だってちょっとやそっとじゃ悲鳴も上げない璃緒が、あんなに声を張り上げてんだよ?

あの時みたいに、璃緒が、また、

……

 

「璃緒おおおおおおおおおおおおおお!」

 

「!?」

 

『ふぁっ!?』

 

ナッシュさんとブラック・ミストがポカンとしてるけど関係ない

一刻も早く璃緒を助けないと、俺の、俺のたった一人の半身を

遺跡に飛び込み璃緒達の声のする方に走っていく、そして、

 

「凌牙!早く助けて!」

 

「遊馬!?お願いなんとかしてぇ!」

 

老朽化して倒れたであろう柱の上に乗り、その周りを蛇で囲まれた璃緒と小鳥ちゃんがいた

 

「……何してるん?」

 

「いいから早くして!」

 

「えぇ……」

 

なんか釈然としないけど遊馬と一緒に蛇をどける

足で蛇を攻撃すればあっさりと引いて行って

ナッシュさんは一歩下がって見守ってもらってます、一応怪我人だしね

 

「ったくよー、こんぐらいのことでビビってんじゃねーよ」

 

「だって蛇は小鳥の天敵なのよ!?」

 

それは動物的な意味で言ったのか、小鳥ちゃん的な意味で言ったのか……いや、両方か?

 

「それにしても、この遺跡は一体……」

 

『どうやらここで行き止まりみてぇだな』

 

ナッシュさんが興味深そうに行き止まりである壁を調べ始める

壁は赤と青2色に分かれており、ナッシュさんは青でブラック・ミストは赤を調べていた

2色に分かれてるけどなにがしかの意味があるのだろうか?

赤はバリアン世界を象徴する色(多分)で青はアストラル世界を象徴する色(多分)だけど……まさかね?

 

「ええー!マジかよ……」

 

遊馬とアストラルがブラック・ミストの居る赤の壁の方に駆け寄り、俺達も続く

また蛇が出ないか探しつつ璃緒と小鳥ちゃんの後についていった

そして遊馬が赤い壁に調べようとした途端

 

「「え?」」

 

後ろから見ていた俺にはわかったが、ナッシュさんと遊馬の片足が同時に沈んだのが後ろから見えた

 

「え?どうしたの?」

 

遺跡が大きく揺らぐ

……このタイミングで地震ってのは無いか

後ろがシャッターのように閉まり、入り口が完全に封鎖されてしまった

 

「一体何が起こってますの!?」

 

『とりあえず何が起こるかわからない、皆気を付けるんだ』

 

「まずは入り口が本当に封鎖されているかどうか確かめなければ……」

 

ナッシュさんが封鎖された入り口を調べるためにこちらに歩いてくる

 

「……?」

 

また地面が微かに揺れる

まさかと思い上を見ると赤い壁と青い壁の間に何かの壁のようなものが見えた

ガコン、と音がしたと同時に壁が動き出した

そしてその下にはこちらに来ようとしているナッシュさんがいる

 

「ナッシュさん!」

 

皆封鎖された入り口を見ていたせいか上の壁に気が付いてない

ナッシュさんは怪我人だけど、壁につぶされてぺしゃんこになるよりかはましだろ!この際四の五の言ってらんないし!

地面を思いっきり蹴り、ナッシュさんに向かってタックルをかます

 

「なっ!?」

 

青い壁の方にどさりと着陸(?)した瞬間、赤い壁と青い壁の間を区切るように新たな壁が降りて来た

こうして俺達は完全に二手に分断されてしなったのだ……やっちゃったZE☆

 

「凌牙!凌牙、大丈夫なの!?」

 

『くっそなんだこの壁!なんでそっちに行けないんだ!』

 

「シャーク!おいシャーク!」

 

「大丈夫だって!俺もナッシュさんも無事だって!」

 

分断はされていても声は聞こえるか……

それならまだセーフかな?俺は後ろを振り向きいまだ尻餅をついているナッシュさんに手を差し伸べる

 

「ナッシュさん大丈夫?」

 

その言葉にナッシュさんは尻餅をつきながら呆然とした表情をしている

 

「ナッシュ……?」

 

「え、何?本当にどうしたん?」

 

ナッシュさんが小声で何か言ってたみたいだけどいまだ俺を呼ぶ皆の声にかき消されて聞こえなかった

俺の言葉にはっとした表情をしたナッシュさんは俺の手を掴み立ち上がる

 

「す、すまない、いきなりの出来事で少々意識が飛んでいた」

 

「それ大丈夫なん……?」

 

さてどうしたもんかと皆で話し合っていると青い壁が音を立てて開いた

……これ行かないといけないパターンだよなー

 

「これ……奥に行く通路?」

 

『シャーク、そちらにも通路は現れたか?』

 

「うん、こっちにも出て来たよ」

 

青い照明が通路を照らし……ちょっと怖い

 

「これは……どうやら別々に進むしかないな」

 

まぁこの状況で四の五の言ってらんないしね

 

「それじゃ、別々に行きますか」

 

「凌牙、絶対に怪我しないでね

 後ナッシュさんとやら、凌牙に手を出したら……凍らすよ?」

 

「私の魂に誓ってそんなことは絶対にしない」

 

「こんな包帯グルグル女をどうこうするほどナッシュさんも落ちぶれてないだろうし大丈夫でしょ」

 

暫定ドルべはあのサルガッソの戦いの時も割と正々堂々と戦ってたし

どうこうするっていったら、どっちかって言うと

 

「……ベクター」

 

「!?」

 

あの日、俺達を裏切った彼は今何をしているのか

彼は仲間と今何をして過ごしているのか

どうして、あんなにも手酷く裏切られたというのに……会いたいと思うのだろうか

あの時は、俺が前世で裏切られた時はこんなこと思ってなかったのに

つらくて、苦しくて、何度も叫んで……もうあの人達の顔は見たくないと、そう切に願っていたのに

でも会いたい、ベクターに……会いたい

3日間部屋に閉じこもってた時も、色々と裏切られたショックで絶望して、死んでしまいたいと思って……それでも最後に思うのはベクターに会いたい、それだけだった

 

「凌牙!」

 

肩を揺さぶられて意識が覚醒する

そこには心配そうな顔をしたナッシュさんがいた

 

「どうした?ベクターの名前を言った途端……」

 

「んー……大丈夫、ちょっと意識が飛んでただけだから平気やでぇ

 それより早く行こうか、遊馬達はもう行ったみたいだし、ここにいつまでもいるわけにはいかんでしょ」

 

「そう、だな

 だがつらくなったらいつでも言ってくれ」

 

「りょーかーい!」

 

そして俺とナッシュさんは青い通路の奥へと歩みを進めた

……ナッシュさんというかドルべ、ベクターの名前に反応するし本当にバリアンって隠す気あるん?




凌牙ちゃんが本編で言ってた”あの時”は凌牙ちゃんが1年の眠りにつく前、Ⅳと交流がまだあった時より前の話です
ちなみにこのときの騒動が原因で”シャーク”という異名が付きました

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