神代凌牙はデュエルをしない   作:さらさ

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というわけで、サルガッソに行くための準備(?)編です
ちょこちょこZEXAL見直してるけどやっぱ面白いね!

デュエカではさなぎちゃんとブラック・ミストクリア!さて次はだれにしようかな……


39/神代凌牙と異次元への出発

「これがそのカードか」

 

ハートの塔の最上階、ハルト君の私室に俺と璃緒とトーマスはいた

今回の話し合いは前世教室のメンバーで行いたかったけど、零は何やら用事があるらしく今はいない

そして話し合い、というのはさなぎちゃんからもらった正体不明のカードの事だ

黒のフレームだから多分エクシーズモンスターのカードだと思う

カイトはそのカードを裏返したりと色々見ているが、特に怪しいところが無いみたい

 

「……ダメだな、俺には何の力も感じられない」

 

「うー……カイトもダメかー」

 

がっくりと肩を落とす

ここに来た時にバイロンさんとかにも見てもらったところ、バイロンさんも何の力感じられなかったみたいだし

……今のところ、は

このカードに何の意味があるのか、なんでさなぎちゃんがこのカードを持っていたのか、なんで俺に渡したのか

謎が多いこのカードを十分に警戒しつつカードケースに入れる

 

『そんなカード持ってて大丈夫なのかよ』

 

「んー……でも何か意味があってさなぎちゃんはこれをくれたんだし、とりあえずね」

 

「俺も蝶野さなぎにあったら聞いてみるが、会えるかどうか……」

 

トーマスとさなぎちゃんは有名人とはいえ、トーマスはプロデュエリストでデュエルの大会などが主な活動場所になる

さなぎちゃんはアイドルだからテレビとかが主な活動場所になるからな、一応トーマスもテレビに出ているとはいえ出る番組の系統は全然ちがうからね……

 

「とりあえず俺的にはグラウンドの方の話をもうちょい詳しく聞きたいんやけど」

 

ブラック・ミストに事前に聞いたけど、それでも皆を回収するのに時間が掛かり付いた時にはすでにデュエルが終了した後でその辺の話しか聞けなかったからな

でもトーマスは仕事の関係でグラウンドに残ってたので事の一部始終を全て見ていたらしい

 

「そういや父さんたちやカイト達には話したがお前らには話してなかったよな」

 

事の始まりは羽原夫妻の交流デュエル大会に遊馬と神月アンナって子が乱入してきたのが始まりらしい

デュエルは中盤まで羽原夫妻が有利……というか遊馬コンビの息が合ってなく、全然力を発揮をできなかったみたい

そして羽原海美さんがRUM-バリアンズ・フォースを使いCXを召喚

神月アンナちゃんが発動した献身的な愛の効果でドローしたRUM-リミテッド・バリアンズ・フォースを使いCNo.39ホープレイVを召喚、そこから一気に逆転

 

「……ってちょっと待てRUM-リミテッド・バリアンズ・フォースってなんぞ!遊馬いつの間にそんなカードもってたん!?」

 

驚いたように俺が声を上げるとカイト達が驚いたように顔を上げる

 

「……あのカードは凌牙の前世カードではないのか?」

 

「違うって!俺の持ってるRUMはあくまでランクを上げるだけであって、カオス化とかは出来ないから!」

 

ぶんぶんと顔を思いっきり顔を横に振る

CXなんてARC-Vでも出てこなかったし、そんな物を俺が持ってるわけないじゃないですかやだー!

……おいちょっと待てだったらなんで遊馬はバリアンのRUM持ってんだよ

 

「じゃあなんで遊馬はバリアンのRUM持ってたのかな?」

 

「作ったんじゃね?」

 

「作ったって……お前なぁ……」

 

「えー、でもシャイニングドローとかしてるしさー、ARC-Vの遊矢もペンデュラムカード創造したしできるよ

 そもそもここって俺にとっては”そういう世界”だから、カードってその場で創造するもんじゃんこの世界は

 てか遊矢はルールまで変えちゃったしカードの創造くらい普通しない?」

 

「しませんわ」

 

『しないからな』

 

「しねぇよ」

 

「しないな」

 

「しないと思うよ」

 

「あれー?」

 

釈然としないなー

俺だってノリ(?)でオッドアイズ・メテオバースト・ドラゴン創造したし

というかトーマスだってNo.の専用カード持ってるじゃん、あれ市販で売ってるわけないじゃん、ってことはトーマスが創造したって事じゃん

……それともこの次元の人って意識せずカードを創造してるのかな……

というかカイトの超銀河眼の光子龍だってあれもある意味カードの創造じゃん!

 

「その場のテンションとノリでしない?」

 

『お前はどこに向かってるんだ』

 

お前らみたいに無意識に創造してるやつらより、自覚してる分ましだと思うんだよなぁ

オッドアイズ・メテオバースト・ドラゴンを見ながら思案する

俺が知ってる限りこのカードはアニメでは出てきてない、ってことはこれはOCGのカードって事になると思う

OCGのカード……だよね?オッドアイズ系は前世でも良くわかんなかったかんなー

それにしてもまさか自分がカードを創造する側になるとは思わなんだ

 

「んー、でもさぁ」

 

 

———……ドオオオオオオオン

 

 

突然遠くから何かが破壊される音が聞こえる

全員急いで窓に駆け寄ると、球状の物体がビルを破壊しながらどこかに移動してるところだった

かなりのスピードが出ておりすぐに俺達の視界から消えて行ってしまう

 

「なんなんあれ!?」

 

「オービタル!今すぐあの球状の物体が向かった場所を調べろ!」

 

「かしこまり!」

 

オービタル君が調べてる間、俺達はデッキの調整やらをして準備をする

え?なんでデッキの調整してるのかって?そりゃデュエルがあった時の為にだよ!

 

「ブラック・ミストはあの球状の向かった場所わからないの?」

 

『ある程度ならバリアンの力で場所が分かるが、そこら中にバリアンの気配があって全然わかんねぇ』

 

ハルトの言葉にブラック・ミストがそう答える

まぁ、わからないんだったらオービタル君の解析を待てばいいし

 

「解析結果出ました!エリアB-392であります!」

 

「よし、オービタルはすぐに飛行モードになれ

 俺達は先に行く、お前たちもすぐに来い!」

 

カイトは窓を開け放ち、そのまま外へ飛び出す

俺達もカイトが飛んでいく様子を見届けて急いでガレージに向かう

あの騒動で街がパニックになっているのをいいことに璃緒は俺のDホイールで2人乗り、トーマスはブラック・ミストに抱えてもらっていってる

とりあえず飛んでるカイトを目印にして皆でついてく、あちこちで渋滞だったり建物が倒壊していたりと大変なことになっとるでぇ……

しばらくDホイールを走らせているとカイトが下降を始め、そちらを見て見ると遊馬達が何やら集まっているのが見えた

 

「あそこに遊馬達が居ます、とりあえず合流しましょう」

 

『言われなくてもわかってるっての』

 

とりあえずDホイールをその辺に止めて急いで皆の元に駆け寄る

 

「なぁ、頼むよカイト!お前なら真月を探せるだろ!?なぁ、なぁ!」

 

遊馬がカイトに詰め寄ってそんなことを言っている

……零を探してくれってどういうこと?ざっと見て見ると確かに零がいない

そしてあまりにも遊馬がカイトに詰め寄ったせいか、カイトが遊馬をビンタした

 

「落ち着け、見苦しいぞ」

 

「カイト……」

 

呆然としてる遊馬を抱き起してやる、遊馬の頬が赤くなってるけどどんだけ強く叩いたんだよ

とりあえず何があったか聞くために俺達はハートの塔に向かったのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃーそのベクターってバリアンがWDCの時にやらかしてた黒幕って事なん?」

 

「あの時ベクターは消滅したんじゃありませんの?

 ……いえ、今回出て来たということは何等かの手段で生きながらえたって事ですわね」

 

部屋には俺、遊馬、カイト、璃緒、ブラック・ミストがいる

さっきまでトーマスもいたけど町の混乱を鎮めるために駆り出されて今はいない

ナンバーズクラブの面々も遊馬に締め出されて現在ハートの塔の前にいる(と思う)

まぁ遊馬の皆を巻き込みたくないって気持ちはわかるけどさー……それ逆効果なんでねーの?

 

「それでどうする?真月を助けるにしても、ベクターを倒すにしても、俺達には何も情報が無い」

 

『ああ、それに状況的に罠である可能性の方が高いからな』

 

「カイトにブラック・ミスト……お前ら、真月を見捨てるのかよ!」

 

「遊馬!落ち着きなさい!」

 

遊馬は激昂して2人に突っかかる

俺も遊馬の気持ちがわかる、俺だって今すぐにでもそのベクターを追いかけたい

でも2人のいう事もわかるから、感情を抑えてこの場に留まっているんだよ…

そんな皆のやり取りを見てると突然アラームが鳴り響く

 

<カイト様、大変であります!ハートの塔上空で強大な重力場が出現したであります!>

 

「( ゚Д゚)!?」

 

「なっ、まさかバリアンか!?」

 

全員が急いで屋上に駆け上がる

そこで見た物は黒い雲が空に渦巻いてるという、なんとも遊戯王次元特有の超常現象が起こっていた

俺達が唖然としていると突然遊馬の皇の鍵が光り輝きだした、一体どういうことだ!(混乱)

光は黒い雲に吸い込まれて、光の爆発が起きる

凄まじい暴風が周囲に吹き荒れ、空からたくさんの歯車を重ねて、内部から緑色の光を発しているよくわからない物体がやってくる

ワースゴイナー(白目)

 

『皇の鍵の中にあった飛行船じゃねーか!』

 

「ああ……だがなぜ現実に?」

 

「まー、遊戯王次元だからこんぐらい普通普通」

 

『納得した』

 

「なんで今ので納得しましたの?」

 

なんてよくわかんない物体……ブラック・ミスト曰く”飛行船”がハートの塔に着陸する

……これ絶対下の方騒ぎになってるよなぁ……よっしゃ考えないようにしよう(爽やかな笑顔)

 

『遊馬、私たちの向かうべき場所がわかったぞ』

 

アストラルが現れる……お前今までどこにいたんだよ……

まぁそんな事はどうでもいいんだ、重要じゃない

皇の鍵の中で黄昏てたら(語弊)ベクターが使っていたNo.66覇鍵甲虫マスター・キー・ビートルが何やら場所を示したらしい

俺達は知らないけど、ベクターが零を連れ去る時にこのNo.が導くと言っていたらしいし、マスター・キー・ビートルが指し示す場所にベクターと零がいる可能性は高いというかいるだろう

きっと、罠だろうけど……

 

「確かに罠かもしれねぇ、けど俺は真月を見捨てられねぇ!俺はたとえ一人でも行くからな!」

 

確固たる意志を持った目でこっちを見てくる

あー、こりゃ何言っても無駄だな……てか俺も罠って確定してるけど行くからな

……恨みしかないし、俺達の仲間の零を連れ去ったこと後悔させてやる

どんな汚い手段を使ってでも、俺は零を助けてやる

 

『飛行船は今夜はエネルギーを充電しなければならない、出発は明日の朝だ』

 

その言葉を最後に俺達は解散した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝、改めてハートの塔に向かうとすでにカイトと遊馬がすでに待っており、飛行船の前で待機している

……結構早い時間に出たはずなんだけどな

 

「おはよー!」

 

「遅せぇぞシャークにいもシャ!俺らずっと待ってたんだからな!」

 

『いや、シャークと璃緒は時間通りに来ていので私たちが早すぎただけだ』

 

待ちきれないとばかりに遊馬が俺の手を引っ張る

……まぁ気持ちはわかるからね、早く零を助けないといけないって、昨日は感情が高ぶってて結局ブラック・ミストと璃緒とデッキの調整と称しデュエルをしてました

 

「それにしても、これどうやって中に入りますの?」

 

璃緒が飛行船を見ながらそう聞く

確かに入り口なんか見た感じ見当たらないし、アストラルとかブラック・ミストみたいな存在じゃないと入れないとか?

アストラルが出現し、飛行船に手をかざすと緑色のわっかが俺達を包み込む

 

『このフラッシュ・トランサーでコックピットに入れる』

 

「すごい科学力だな……」

 

カイトが飛行船のハイスペックな能力に感動してる(?)

こんなのSF小説でしか見たことないしおらワクワクすっぞ!

フラッシュ・トランサーが俺達を包み込みコックピットに入……ろうとした時、ナンバーズクラブの面々がフラッシュ・トランサーの中に入ってきた

 

「お、お前ら!なんでここに!?」

 

「黙っていくなんて酷いキャット!」

 

「そうですよ!」

 

「水臭いウラよ!」

 

そう言いながらキャットちゃん、孝、徳之助が抗議してくる

あっちゃーついてきちゃったかー…そっかー…

 

「でも、お前達を巻き込むわけには……」

 

「何言ってんだ!俺達だって真月を助けたいんだよ!」

 

「真月君は私たちにとっても大切な友達よ!」

 

「皆……」

 

そんな風にナンバーズクラブの面々がそうやって友情を確かめあっていると、アストラルが改めて宣言する

 

『それでは乗り込むぞ』

 

俺達が赤い光に包まれ、そのまま飛行船の中に入る

仲はよくわかんない機器がたくさんあり、なんだかハートの塔を連想させるな……

皆このコックピット内を興味深そうに眺めていて気付いてない、飛行船に入った時になんだかアストラルの存在が増したというか、ブラック・ミスト見たいに実体化してるみたいな……

やっとみんなそのことに気付いて代わる代わるアストラルに話しかける、まぁナンバーズクラブの皆は普段はアストラル見えないし仕方ないのかな?

皆と話せることにアストラルも喜び、話すが本来の目的を忘れないうちにアストラルが皆に問いかける

 

『これよりこの船は出航する、準備はいいな』

 

『愚問だな、それにあいつらはともかく俺達は相応の覚悟をしてるからな』

 

遠まわしにおkとブラック・ミストが返事をする

それにしてもあいつらって……完全にナンバーズクラブの皆の事じゃないか……

まぁ皆まだ中学生だし、ある程度楽観視してるのは仕方ないとしてもなぁ……

小さくため息をついて少し視線を逸らすとカイトと目が合い、あっちもそんな同じような表情をしている

 

『遊馬、君が指示を出せ』

 

「え、俺が!?」

 

「ふっ……今回は譲ってやるよ」

 

「やったれやったれ」

 

皆からのGOサインが出て、遊馬は舵を取り秒読みを開始する

その様子を俺達は黙って配置につき、遊馬の発進の号令に備え……うん、お前らこの操縦方法わかるの?とか野暮な事は言わないでおこう!だってここ遊戯王次元だし(洗脳)

 

「5、4、3、2、1、発進!」

 

「「「「発進!」」」」

 

飛行船が浮かび上がり、歯車を回しながら空を駆け抜ける

これ下じゃ大騒ぎしてるんじゃ……うん、考えないことにしよう!(2回目)

 

「異次元ゲート開門!」

 

空に大きな穴が現れ、それは大きな光が渦巻いてこれ下じゃ大騒ぎじゃ……うん、諦めよう(白目)

そして飛行船はまるで吸い込まれるように、誘い込まれるように、異次元ゲートの中へと突入していった




次はようやくサルガッソに入れるぞい

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