なんというか、ポケモンの氷漬け見た瞬間あ、まじでこの人やばいわって思ったわ!
そして数話前に旅メンバーの紹介したけどごめん、ラランテス忘れてたわ
あとムウマがムウマージに進化したぜ(∩´∀`)∩
「暇だなー」
『お前は本当に頭の中お花畑だな』
病院のベットでゴロゴロするけど暇なことには変わりはない
今は丁度璃緒が学校に登校してる時間のはずだし、ブラック・ミストがいるけどそれでも暇なことには変わりない
だってノックしてくれると言えいつ看護師さんが来るかわからんし…脳内で直接話すしかないのか?
ここに入院してから割とたって背中の傷もほとんど直ったって言っても過言ではない、早く退院してーよー
「遊馬ももう退院していないし」
『そら凌牙の方が重傷だったからな』
まぁ遊馬を庇ったし、これで遊馬も重症だったら俺の頑張りは一体何だったんだって話だし
「ブラック・ミストーデュエルの練習手伝ってー」
『そういやまたデッキの内容変えたみたいだしな』
「おうよ、SRももっと入れてーメタルポットとカエルも入れてー」
『もう何のデッキかわかんねーよ……まだ最初は妖仙獣+バージェストマだったけどよ……』
「やっぱカエル抜こうかなー」
『なんなんだお前は』
カテゴリに縛られず、思うがままにデッキを構築する……これが遊戯王の楽しさか
……まぁ何も考えずにいれまくってたらデッキが60枚になったけど回るから問題は無いな
なんか俺の運命力上がってない?気のせいか?
「うーん、デッキなー」
『つーかそれ以外にも調整すべきデッキがあるだうわあああああああ!』
「ブラック・ミスト!?」
デッキの相談をしている最中いきなりブラック・ミストが球状の光に当たったと思ったら横に吹っ飛ぶ
そのまま病院の壁をすり抜けて外に飛んでいく、実体化してなくてよかったけどどうしたんだ!?
慌てて光が飛んできた方を見るとスポーツデュエルの時にお世話になったギラグがいた、けど片目が赤くなっていて、それは人間体のミザエルがデュエルをしていた時のを思いだし……
「え、嘘だろ?」
認めたくない、確かにスポーツデュエルの時しか交流は無かったけど、それでもあの時一緒にやったデュエルの実況は本当に楽しくて
「一緒に来てもらうぜ」
そう言ってギラグはあのカードを……RUM-バリアンズ・フォースを俺に向かって翳す
だけど薄くカードが光っただけで何も起こらない、軽く舌打ちをして俺に赤い光が宿った右手を伸ばした
……俺なんでこんな某配管工のお姫様ポジションになってるんだ?
「ふははははは!」
ぐらりと視界が揺れたかと思えば、病院の病室ではなくハートランドにある港に転移していた
いきなりの出来事とギラグの高笑いにどうしたらいいのかわからずあたりを見回す
周りにはたくさんのハートランド学生がごった返しており、その全員が額にバリアンのよくわからないのをつけていて、状況的にギラグに操られているっていうのが分かる
そしてその人達に囲まれるように璃緒達がいるけどどういうことなん!?
Dゲイザーをセットすると0から9の数字が視界に流れARヴィジョンが映し出される
璃緒がシルフィーネ・遊馬とアストラルがガガガガンマン・小鳥ちゃんがフライパン(←!?)・零が攻撃力4000のブレード・バーナー・ファルコンを従えていた
戦っている遊馬が俺たちの存在に気付いたのかこちらを向いてぎょっとする
「あんたスポーツデュエルの時の!それにシャークも!」
「シャーク先輩!?」
「あなた凌牙に何をしてるの!?」
「ごめんまた捕まった!それよりも気を付けて!こいつバリアンだ!」
『なんだと!?』
ギラグから必死に逃れようとしてるけど何分まだ背中の傷が十分癒えていない
ほぼ治ったと言っても痛みが無くなっているわけではないからな
「待ってて凌牙!すぐに助けてあげるから!」
『待て璃緒!今彼女はギラグに捉えられている、下手に刺激するのは危険だ!』
今にもこっちに突撃してこようとしてきた璃緒をアストラルが諭す
ありがとうアストラル、俺の体調も万全ではないし璃緒も俺ほどリアルファイトが得意ではないから助かった
というかそんなことして璃緒が傷物になったら俺は死ぬ
「……っ!」
「卑怯ですよ!デュエリストなら正々堂々デュエルで勝負してください!」
「うるせぇ!もう手段なんか選んでいられるか!完璧に、万全にNo.を奪う!
さぁ九十九遊馬!こいつを開放して欲しくばNo.を渡すんだ!」
そう言いながら俺の手をひねり上げる
その拍子に背中に痛みが走る、畜生!万全の体調だったらアッパーでも食らわせてやれるのに!
現状打破しようにも俺は怪我人だし、璃緒達は俺を人質に取られてるから手を出せない、なんだこの絶望
取れる選択肢は二つ、No.を渡すか渡さないか
そしてその選択の答えは決まっている
「遊馬、アストラル!俺を見捨てろ!No.を渡すんじゃない!」
『何を言っているんだシャーク!?』
「そうだよ!お前を見捨てるなんて!」
「優先順位を間違えんなよ!お前らの優先すべきものはNo.を集めてヌメロンコードを探し出すことだろ!」
よくわかんないけど話を聞く限りアカシック・レコードみたいな役割を果たしてるみたいだし、それがバリアンの手に渡ったらえらいことになるのは火を見るよりも明らかだ
まだバリアンがなんでアストラル世界を滅ぼそうとしている明確な理由がわからない以上、下手にヌメロンコードの手がかりであるNo.を渡すのはまずい
ぶっちゃけアストラルや遊馬に璃緒などの替えの利かない人材より、いてもいなくても変わらない俺がどうなっても大差ない
そういった意味で下手に璃緒やらじゃなくて俺が人質になってよかったわ、最悪ブラック・ミストは璃緒か遊馬に任せておけば問題は無いし
「ふざけないでください!シャーク先輩を見捨てるなんて絶対にしません!」
「凌牙を見捨てるなんてありえないから!だったら徹底抗戦するわ!」
俺の妹と後輩達が頼もしすぎてつらい
でもそうはいっても俺ていう人質のせいで皆のデュエルの繊細さが無くなってるのもまた事実だ
このままだと十中八九、皆負けてしまうだろう、だったら、そうなる前に
『何物騒なこと考えてんだよお前は!』
瞬間、黒いムチのようなものが俺の視界に現れギラグ薙ぎ払う
ギラグの手が俺から離れ慌てて逃げようとするが、いきなりの事で転びそうになる
体が倒れかけた時、黒い手が、俺を支えてくれた
「ブラック・ミスト!生きとったんか!」
『やかましいわ!』
ブラック・ミストに支えられてなんとかギラグから距離を取る
「でも、お前なんでここが」
『……あいつだよ、あいつ』
そう言ってブラック・ミストが指し示す方を見て見ると、アリトが遊馬の前に守るように立ちふさがっており一枚のカードをかざしていた
瞬間、凄まじい突風が巻き起こりバリアンに操られていた人達のライフは一気に0になる
そしてその衝撃でバリアンに操られていた人達の紋章が消え、ばたりと倒れていく
まるで意味が分からないけど、どうやらアリトが助けてくれたらしい
『あの力は、まさか!』
『ああ、そうだぜアストラル……あいつもバリアンだ』
右目は髪に隠れていて見えなかったが、あらわになっている左目は人間体のミザエルやギラグ同様に赤くなっていた
まだ二人しか会ってないけど、それはバリアンが人間体の時に力を使っているときに出てくるものだった
「てめぇアリトォ!忘れたのか!我らの使命を!
我らの世界を救うため、あいつらを探すためにはNo.が、ヌメロンコードが必要だということが!」
「忘れてなどいない!俺は……俺はバリアンだ!」
「アリト……お前もバリアンだったなんて……」
いきなりのカミングアウトに呆然とする遊馬
璃緒から話を聞く限り、遊馬とアリトはかなり仲良かったみたいだしかなり動揺している
……そういや前にアリト達に初めてあった時ギラグと一緒にいたし、なぜか体育館に住んでたし、今思えばおかしいところいっぱいあったのになぜ気が付かなかったし
「だったらなぜ俺の邪魔をする!」
「言ったはずだ!俺は真っ向勝負で奴らを倒すと!」
「違う!どんな手を使っても勝たなきゃいけねぇんだよ!九十九遊馬をなめんじゃねぇ!」
二人とも遊馬の実力をわかってるからこそこんなにも意見が割れてるのかな
強いからこそ正々堂々と戦い、デュエリストの誇りにかけてNo.を勝ち取りたいアリト
強いからこそ人質を使い、確実にNo.を手に入れたいギラグ
同じバリアンなのにこんなにも考えてることが違うなんて、やっぱり人間もバリアンも根本的なとこは同じなんだな
「舐めてねぇさ!だから、俺が認めた最強のデュエリストを最高のデュエルで打ち負かしNo.を奪う!
そうだ、俺はバリアンである前に!俺は!デュエリストなんだよぉ!」
「っ!アリト……」
まさかのアリトもミザエルと同じタイプだったでござるの巻
確かにギラグのやり方は汚いかもしれないけど、それでもやり方としてはギラグのが成功確率が高いのは確かなんだよな
俺をうまく使えば遊馬やアストラルのNo.だけではなく璃緒からもNo.を奪えるしね
でもデュエルを初めてデュエルの楽しさに目覚め始めた俺も、アリトの考えることもわかるんだよなぁ…
やっぱりデュエルで蹴りをつけたいよね、わかります
「だから俺はデュエルで蹴りをつける!すべてデュエルで!
ギラグ、お前のやってることはデュエルじゃねぇ!消え失せろ!」
その言葉にギラグは目を見開き……辛そうな顔をして消えて行った
……流石にギラグの肩を全面的に持つわけじゃないけど、それはダメだよアリト
確かに意見が対立した時とか罵詈雑言が飛び交う事だってあるけど、その言葉をダメだぞー
「俺とのデュエル、受けてくれるな遊馬」
「待てよ!バリアンのお前と、俺達がデュエルするってことは」
『そうだな、No.を、お互いの存在をかけたデュエルになる
サレンダーは認められない、文字道理どちらかが倒れるまでな』
ブラック・ミストの言葉にアリトは同意するようにうなずく
その一連のやり取りをみて一層遊馬の表情が歪む
「アリト……」
「俺は!お前とデュエルしたいだけだ!遊馬、そしてアストラル!」
「アリトにもアストラルが見えているのね……」
小鳥ちゃんのその言葉に璃緒は静かにうなずく
「アリト君が遊馬に会う時、たまに遊馬の後ろの方を見ているときがありましたがあれはアストラルを見ていたのね」
普通の人間にはアストラルは見えないらしいし、ちょっと遊馬の後ろを見ているからってアリトがバリアンと疑う材料としては薄いからな
見た目猪突猛進型だけど、割と疑われないように振る舞う程度には頭は回るらしい
『遊馬、彼の決心は変わらない、いずれにせよ戦わなければならない相手だ』
「……わかったよ、やってやる
でも!やるからにはアストラルと一緒に必ず勝つ!」
そうアリトに勝利宣言をする遊馬
その遊馬の様子を見ると嬉しそうにアリトは笑う
……このやり取りだけでこの二人がどんだけ仲が良かったかわかる、もしもアリトが普通の人間だったら、二人はきっといいライバル同士になってたんだろうな……
そして今にもデュエルが始まりそうに…ってMATTE!
「あー、ちょっとアリトに物申したいことがあるんだけどいい?」
「……どうせ何言ってもシャーク先輩は行くんでしょう?」
「とりあえず先ほどの二の舞にならないようにNo.96は連れて行きなさい」
こいつら俺の性格熟知しすぎぃ!まぁ、結構俺自身もわかりやすい性格ではあると思うけどよ
なーんて思いながらブラック・ミストと一緒にひょこひょこアリトの傍に行く
驚くアリトをしり目に(無言のチョップ)を繰り出す
「いってぇ!」
「売り言葉に買い言葉なのはわかるけどさー、もしも生きて帰れたらちゃんとギラグに謝っといた方がいいぜ!」
腕を組み怒ってますよアピールをする
アリトは少し呆然とした後、目を一層つり上げこちらに反論する
「でも!あいつはデュエリストの誇りを」
「んー、まぁアリトの気持ちもわからんでもないけどさ、それでもあれは言い過ぎだよ
多分ギラグだってアリトの事心配してたんだし、アリトも本心から言ったわけじゃないだろ?」
「だけどよ…」
「確かにやり方は汚いけど、それほどアリト達バリアン側が切羽詰まってたわけだし、ここは大人のアリトが水に流したら?ギラグはギラグで素直に謝れなさそうな性格だったし、俺の偏見だけど
だからさ、もしも帰れたらちゃんとギラグに謝った方がいいぜ?いくらお前の本心じゃないとはいえ言葉にしないと伝わらない、伝えられない状況になって後悔しても遅いんだからさ」
俺だってあの時言葉を伝えていればって後悔していたことなんてごまんとある
トーマスの時だって、何かあるって気が付いてたのに何もできなかった、もしも言葉にして伝えていたら何か変わったかもしれないのに
「……お前、あいつに似てるな」
「んぅ?え、今なんか言った?」
「いや、なんでもねぇ!つーか生きて帰れたらってなんだよ!」
「えーそりゃ遊馬とアストラルが勝つからに決まってるからじゃん!」
「うっせー!勝つのは俺だ!」
そう言いながらアリトはDディスクを出現させ、片目が赤く染まる
んー、まぁ言いたい事言えたしいいや
ブラック・ミストと共に後ろに下がり観客サイドに移動すると呆れた顔の璃緒と零、心配そうな顔をした小鳥ちゃんが出迎えてくれた
「なんでバリアン側をフォローしてるのよ」
「んー、俺がそうしたかったからかなー、なんだかあいつら他人とは思えんし」
その言葉に璃緒が複雑そうな顔をする
多分璃緒はこれで俺の言いたい事わかっただろう、だってあの違和感は、ねぇ?
「行くぜ!バリアンズ・スフィア・フィールド展開!」
アリトの持っていた黒い立体を投げるとそれがはじけ飛び、赤いカードのようなものが球体を作る
フィールドが展開し終わるとアリトと遊馬&アストラルの体が淡く光を放つとバリアンズ・スフィア・フィールドに姿を現した
「さぁ遊馬!思う存分デュエルしようぜ!」
「勿論だぜアリト!Dディスク、セット!Dゲイザー、セット!デュエルターゲット、ロックオン!」
<ARヴィジョン、リンク完了>
「「デュエル!」」
こうして二人のデュエルが幕を開けた
ブラック・ミストはアリト君が連れてきてくれました
皆さんちょっと遅めですがメリークリスマス!
クリスマスとイヴはいかがお過ごしでしたか?え、私ですか?仕事です♡
……別にケーキ食べたからいいし……