神代凌牙はデュエルをしない   作:さらさ

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ちなみにミザちゃんの行動時間系列は
ドルべに人間世界に行くように言われる
 ↓
ベクターと話をする(前話)
 ↓
一週間ぐらい人間世界について勉強する
 ↓
人間世界でアリトとギラクに会う
 ↓
凌牙ちゃんとブラック・ミストに会う(今話)です

キャットちゃんルートを徐々に攻略中
あ、フリーデュエルでやっとトロンに勝てました!やっぱりアカデミー絶対カードにするマンは偉大だった
後どうでもいいけど私は脳内で黒咲の事を腹パン先輩と呼んでいます


2、神代凌牙とバリアン戦士達の背負う物
23/神代凌牙あるいは××××とミザエルの××


「……」

 

「……」

 

金髪の髪の長い男の娘

天上を思わせるような青い瞳は挑戦的に俺を射抜いている

そして、違和感が!お 前 も か !

あーはっはっはっは!四回目!こちらこの違和感は四回目やぞ!いい加減になれたわ!

 

「あー、あのー、何の御用ですか?」

 

俺がそう声をかけても男の娘は反応せずに何かを考えるように手を組んでいる

おい、せめてなんか反応してくれよ

こんな道のど真ん中で見つめ合う男女って明らかに恋人のそれだろ

というかこんな綺麗な顔してんのに眉に雛がよってんぞ、もったいねぇ

 

「おい、貴様の名前はなんだ?」

 

「いやまずお前が名乗れよ」

 

俺だって見知らぬ相手に名乗るほど危機感死んでないからね?

男の娘はなるほどといった風に目を見開き、そして口を開く

 

「我が名はミザエル、孤高のバリアン戦士だ」

 

「( ゚Д゚)!?」

 

アイエエエエエ!ナンデ!?バリアンナンデ!?

というか堂々と名乗るなんて潔いなおい!

まじもんのバリアンなんて初めて見たわ……それにしても本当こいつバリアンか?

見た目っつーか外見が完全に人間のそれなんだよなぁ…んん?あれ?この状況まずくね?

 

『まずいってもんじゃねぇよ』

 

そう言ってカードからブラック・ミストが出てくる

ありがとう、ありがとう、多分デュエルしたら負ける自信しかないわぁ

俺の前に守るように立ちふさがるブラック・ミスト

やだ、俺の相棒がかっこいい(トゥンク)

 

『でぇ?一体何の用だよバリアン戦士さんよぉ?』

 

そう言いながらもブラック・ミストはミザエルを睨み付け警戒を怠らない

確かに遊馬とアストラル、璃緒やカイトならともかくなんで俺のところに?

俺がデュエル始めたって知ってるのはあの前世教室にいた皆だけだ、ブラック・ミストだって璃緒すら知らないのに

ミザエルはブラック・ミストに気付き目を開く

 

「自我があるNo.だと?」

 

「そりゃブラック・ミストはカードの精霊だからねぇ……」

 

そう言いつつじりじりと後ろに後退する

なんの理由でここに来た……いや、来た理由はわかるんだ、なんで俺と会いあまつさえ自らバリアンと名乗ったんだ?

普通に人間のふりをして油断したところでやっつけた方がいいと思うんだけどなー

それともあれかな、頭が弱いのかな

 

「まぁいい、そのNo.は九十九遊馬とアストラルを倒してからいただこう

 それよりも貴様も名を名乗れ」

 

あーこれはあれだな、敵サイドによくいる卑怯な手はダメ!正々堂々と勝負!誇りを大事!なタイプの奴か

こういうタイプがある意味一番安心できるな

 

「俺は神代凌牙、その辺にいるただのリアリストだよ」

 

「……神代凌牙?そうか、貴様が……」

 

そういうとミザエルは何かを考え混むようにして手を顎に当てる

だからYO!璃緒を知ってるのはともかくなんで俺の名前に反応するんだよ!あれか、バリアン側に「神代凌牙ってやつまじちょろいぜうへっへ」ってバレてんの?その通りだよ!

ミザエルはジロジロと俺を見て、そしてブラック・ミストを見る

 

「ベクターから話を聞いていたが、なるほど、こういう事か……」

 

「だからなんでデュエリストって自分で勝手に納得するん?俺全く状況が理解できないんだけど」

 

『安心しろ、俺にもまったくわからん』

 

というかベクターって誰?バリアンなの?ねぇ、バリアンなの?

えーっと、とりあえずブラック・ミストにこっそり目くばせしてここから逃走する意思を伝える

ブラック・ミストもそれに承諾して俺の横に移動、いつでも逃げる準備は万全だぜ!

こっそり後ろを見て逃走ルートも確認しておく

 

「神代凌牙、神代璃緒はどこだ」

 

「……何、なんで璃緒が出てくるわけ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なぜベクターが神代凌牙と神代璃緒に注意しろと言ったのか、その意味が会って初めて分かった

会った瞬間に感じた言いようのない、違和感の正体がわかるはずなのにそれが喉まで出かかっているのに、なのにそれを理解できない

 

「……何、なんで璃緒が出てくるわけ」

 

神代璃緒の名前を出した途端に雰囲気が変わった

自分の庇護たる子を守ろうとするその姿は××××とどうしようもなく被る

なぜだ、なぜ愚かな人間が我らがバリアンの女王と同じ目をするんだ

 

「神代璃緒のWDCなどの動向は聞き及んでいる

 ならば神代璃緒の事を聞くのは通りだと思うが」

 

「それもそうだな」

 

『納得すんじゃねーよ』

 

No.96はそう言いながら神代凌牙の横に控えている

……私から逃れられると思っているのか?非力な人間ができることなどたかが知れている、自我があるNo.がいるとはいえバリアンである私にかなうわけがない

 

「確かに璃緒はNo.のあれこれに関わってるからミザエルが気になるのもわかる

 だけど会わすわけにはいかないよ、璃緒は俺のたった一人の肉親で半身なんだから、お前が璃緒に何をするかわからない以上は姉として璃緒を守る責任がある」

 

 

 

『×××はバリアン七皇である以前に俺の妹だ、×××を傷つける奴は、絶対に許さない』

 

 

 

いつだったか、×××がアストラル世界との小競り合いでけがを負った時の、あの時と同じ

いや違う、××××はバリアン世界の女王、下等な人間である神代凌牙ではない

わかってる、わかってるのに!なぜ、なぜ重なるんだ!

 

「何もしない、ただ会いたいだけだ」

 

これは本当の事だ

ベクターが神代凌牙と神代璃緒に気を付けろと言ったのはこの事だったのか

あいつもこの違和感を感じてあの忠告をしたのだろう、しかしいつ神代凌牙と神代璃緒に会ったんだ?

私がベクターの名前を出した時、神代凌牙は何の反応も示さなかった

ということは神代凌牙はベクターと会ってない可能性が高い

 

「……残念だけど、まだミザエルを信用したわけじゃないから璃緒に会わすわけにはいかないなー」

 

『これで会わせるって言ったらお前の事を殴ってたところだよ』

 

「酷くない?ねぇ、酷くない?」

 

 

 

『---だからまだここで突っ込んでいくのはいい手だとは思わないんだよね』

 

『お前、脳筋の癖に考える脳があったんだな』

 

『酷くない?ベクター酷くない?』

 

 

 

いつだったか××××とベクターとのやり取りが脳裏によぎる

ブラック・ミストと神代凌牙があの時の二人と重なる

 

「まぁいい、今日はそんな事をするために来たわけではない

 お前と会えたことは行幸だがその前にやらねばならないことがあるから行かせてもらうぞ

 そう、全てはバリアン世界の……」

 

バリアン世界の為に

そうだ、その為に今まで私たちはバリアン世界の為に戦ってきた

……そのはずなのに今は前ほど意欲的に取り込むことができなかった、理由ならわかる

あの時のベクターとの会話が脳内に蘇る、なぜアストラル世界を滅ぼさなければバリアン世界が消滅するのか

今まで何の疑問も思っていなかった、そして、その疑問に気づいて背筋が凍った

普通だったら誰かしら早い段階で気づく事柄を、ようやっと気づけんだ

本当に、アストラル世界を滅ぼしていいのか

 

「……ミザエル、大丈夫か?」

 

神代凌牙が心配そうにこちらを見つめてくる

その視線に耐えきれなくなり、私はその場から姿を消した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「璃緒!」

 

ミザエルと別れた後(……別れた?)後Dゲイザーに出ない璃緒が心配になり必死に探し回った

なんかミザエルは璃緒と会いたがってたし、ああいうタイプは人質とかはしないけど万が一のことがある

 

『……!凌牙!あそこだ!』

 

「あー!いたー!」

 

ショッピングモールの服屋の前でアイス食べてました

よかったーなんともなかった……考えすぎだったみたいだしよかったわ……

こっちに気付いた璃緒は驚いたような顔をしてアイスを落とす、勿体ないなー

逡巡し、そしてDディスクを構え……構える!?なんで!?

 

「No.96!貴方凌牙に一体何したの!?」

 

「あー!あー!そういう事ね!大丈夫!ブラック・ミストはいい子だから!いい子だから!」

 

『俺が言うのもなんだけどその説得方法は無いと思う』

 

ブラック・ミストおおおおお!俺お前庇ってるんだからその反応は酷いと思うの!

というかお前何したの!?璃緒があんだけ警戒するなんてよっぽどやぞ!

 

「どういうことなの?凌牙、No.96を庇うなんて何があったの?」

 

不機嫌そうな顔を隠そうともせずにブラック・ミストを睨み付けている

 

「お前一体何したん……?」

 

『ちょっと遊馬に憑りついてアストラルと一体化しようとしただけだ』

 

「何してんの!?」

 

そりゃ警戒もされるよ!むしろなんで警戒されないと思ったん!?

まじでお前の人生(?)どうなってんだ……

 

「なんか俺が寝てた間にそんなバイオレンスが合ったとはなー……

 とりあえずブラック・ミストは悪さはしてないよ、俺が保証するからちょっと話というか言い訳をさせてくれたら嬉しいな!」

 

確かにブラック・ミストが昔(?)遊馬達に悪い事したみたいだけど、もうブラック・ミストは俺の身内で相棒だ

璃緒とブラック・ミストのどっちが大事かって言われたら間違いなく璃緒を取るけど、それでもブラック・ミストは俺にとってかけがえのない存在になっている

あいつは俺の事情(前世とか前世とか前世とか)を理解してくれるし、相談にも乗ってくれる理解者

天の声さん時代にも弱音とか色々吐いたし、できれば璃緒とも仲良くして欲しいんだけどな

 

「……はぁ」

 

璃緒はため息をつく

そして呆れた顔でこちらを見つめた、こんな不甲斐ないお姉ちゃんでごめんね!

 

「操られている、というわけではなさそうですし一先ず家に帰ってみーっちり事情をお聞かせ願おうかしら」

 

「アッハイ」

 

璃緒は買った服の紙袋を持って俺の改造バイク……もといDホイールの方に来る

ちなみにこれ、5DsとARC-Vのシンクロ次元編の事を話したらジェバンニ事カイトが3日でやってくれました

やっぱり遊戯王次元の人間はどっか頭のねじぶっ飛んでる、これ常識

フィールド魔法のクロス・オーバーだっけ?は無いけどオートパイロットにしてのライディングデュエルならできるようになったよ!使う機会無いだろうけど!

荷物をDホイールに収納し、いざ璃緒がDホイールに乗ろうとした時にそれは起こった

 

「いっ……」

 

いきなり璃緒が頭を押さえる

何かの痛みから逃れるようにして首を左右に振る

 

『璃緒…?おい、どうした?』

 

「頭痛?大丈夫」

 

璃緒が顔を上げる

その顔には生気がなく、何処も見つめてはいない、深い深淵を宿した真っ赤な瞳をこちらに向けた

 

「来る、大事なものを壊すため、全てを破壊するために、忌まわしいドラゴンが」

 

「璃緒……?」

 

何か予言めいた事をつぶやいた後に璃緒はフラリと倒れる

慌てて璃緒を抱きかかえるけど体調が悪いのか顔色が優れない

来るって何が?忌まわしいドラゴンって?……ダメだ、スターヴ・ヴェノム・フージョン・ドラゴンしか思い浮かばない

 

『関係あるかどうかわからないが、バリアンのミザエルはアストラルと遊馬を倒すと言っていたぜ』

 

「……!まさか!」

 

その瞬間山の方から何か強烈な光が走った

ショッピングモールの人たちは一瞥しただけで、足早に歩いていく

だけど俺達はあの光の正体がわかって一瞥しただけで知らんぷり、なんてできなかった

 

「あれってバリアンの……!」

 

「遊馬……遊馬とアストラルが危ない」

 

『おい凌牙!』

 

ブラック・ミストがそう言うのと同時に璃緒にヘルメットを被せ後ろに乗せる

体調の悪い璃緒を気遣うようにブラック・ミストがちょっと実態化して璃緒をDホイールから落ちないように支える

きっとあそこで遊馬達が戦っている

俺と璃緒、ブラック・ミストはDホイールに乗って山へと向かっていった




Dホイール所有者
・神代凌牙
・天城カイト(オービタルが頑張って変形する)
・真月零あるいはベクター(演技じゃなければ操縦完璧)
・天城ハルト(ルカとルアが持ってたスケボータイプの奴)

久しぶりにアニメルートに戻ってきましたYO!
前世教室でデュエルが出来るようになったとはいえやっぱり全然デュエルはしない予定です、多分
そして最近またとうらぶ熱が再発しました、世界一可愛いよ加州ううううう!

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