神代凌牙はデュエルをしない   作:さらさ

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感想で凌牙ちゃんの秘密を璃緒やⅣに話さないでハルト君にあっさり話すのはどうなん?ってきたので今回はその辺に触れていきたいと思います
凌牙ちゃんの心の(笑)闇(笑)が垣間見えます
多分この話は賛否両論があると思います


18/神代凌牙の地雷

「ごめんなさい、僕、約束を破ってしまって……」

 

ハートランドの一室、そこに俺達はいた

そこには既にハルト君とオービタル君がスタンバイしていて開口一番に謝られた

ブラック・ミストとカイト、零は心配げにこっちを見ている

あれだからね、流石に怒鳴ったりしないからね子供相手に

あ、ちなみに零も強制連行しました、バレちゃった以上仕方ないね!

 

「まー、あんな約束いつまでも守られるわけないって思ってたからそこまでダメージデカくなかったからいいけどさぁ……

 まさかこんなに早くバレるとはこっちも思わなかったわ、いつバレたん?」

 

「あの時、凌牙から話を聞くときDゲイザーを通話モードにしておいたんだ」

 

「最初からじゃないですかやだー!」

 

まぁ?確かに?話さないって約束は守ってるけど……ああ、実質約束を破ってるってそういう意味ね

流石アカデミア絶対カードにするマンの弟ですわ、というかあの鬼畜ショタ本当に子供か?

俺があのくらいの年頃のころは……いや、前世の記憶があるから比べられないな

 

「もうこの話はやめようよー、何言ったってもう不毛な言い争いになるだけなんだからさ」

 

「シャーク先輩、随分あっさりしてますね……」

 

どかりと椅子に座りこんでリラックスの体勢を取る

なんかもう色々と吹っ切れたYO!

 

「それで、まず聞きたい事を色々言ってくれない?

 俺が色々話すよりもそっちが質問してくれた方がやりやすいし」

 

「ふむ……ではペンデュラムについてだな

 ペンデュラムゾーンとはDディスクのどの辺にあればいいのだ?」

 

「えーっと、このへんかなー」

 

そう言ってカシャンとDディスクを展開させ、モンスターゾーンの両端を指さす

場所を確認したらカイトは俺のDディスクを持ち部屋から出て行こうとする、ってなんでやねん!

 

「シャーク先輩のDディスクをどうするつもりですか!」

 

「勘違いするな、このDディスクをペンデュラム召喚に対応させるだけだ

 あの話から察するにお前はペンデュラム召喚を主としたデッキを使うつもりだろう?」

 

『確かに、普通のDディスクじゃペンデュラム召喚はできねぇ

 ペンデュラム召喚するためにはDディスクをそれ用に改造するしかない』

 

まーどうせカイトの事だからそれを対価に色々要求するんだろうなぁ

別に今更隠すことも何もないんだし、いや、それかバリアンとの戦いに向けての戦力強化、かな

カイト、ハルト、オービタル7が部屋から出て行き俺と零とブラック・ミストだけになる

おい、いいのか誰か置いて行かないで、俺達逃げるかもしれないんだぞ?

 

「それにしても、まさかシャーク先輩にそんな秘密があるなんて知りませんでした」

 

零には大まかには前世のあれやこれを話を大まかに話している

デュエルするにあたってペンデュラムやシンクロとか使うって決めたから遅かれ早かれバレるしね

それがちょっと早まっただけだし

 

「んー誰にも話してなかったしねー」

 

「誰にもって……まさか神代先輩とⅣさんにも言ってないんですか!?」

 

「せやで」

 

『はぁ!?あいつらにも言ってないのかよ』

 

零とブラック・ミストが驚きの声を上げる

ええ、そんな意外だったかな?

 

「だってハルト君にはあっさり話したんでしょう?だったら先輩たちも知ってると……」

 

『あっさりは話していたけど半分以上こいつの自滅だぞ』

 

その通りだけどブラック・ミスト辛辣すぎぃ!

 

「あいつらには知られたくなかったからな」

 

「……?じゃあハルト君には知られても良いってことですか?」

 

「んー、知られてもいいって言ったら語弊ではあるけど、知られてもどうでもいい、かなぁ

 でもカイトに知られるのだけは勘弁して欲しかったなぁ、あいつアカデミア絶対カードにするマンだし」

 

『だからアカデミア絶対カードにするマンっていうのはやめろ、知られてもどうでもいいってどういうことだ?』

 

理由、かぁ……

割と最低な理由なんだけどなぁ……これはさすがに言えんしな

たとえ零やブラック・ミストだろうと、この俺の浅ましい考えを知られる訳には行かないんだ

 

「文字通りの意味だよ、もうこの話はやめようぜ」

 

『凌牙』

 

「それよりもさー俺のディスクどんな風になって帰ってくるんだろうな」

 

『凌牙』

 

「あれ璃緒とお揃いで買ったからあんまりにも魔改造されたらカイトの事ぶち転がしちゃうぞ☆」

 

『凌牙!』

 

むぅ、ブラック・ミストもしつこいな

割とガチで理由最低だし、それに言う必要性がないんだよね

別に心に(笑)闇を(笑)持ってるわけでもないし、そこまで必死になる必要ないんやでブラック・ミスト

のらりくらりとブラック・ミストの追求を交わしていると唐突に零が口を開く

 

「神代先輩とⅣさんは身内で、ハルト君達は赤の他人だから、ですか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「神代先輩とⅣさんは身内で、ハルト君達は赤の他人だから、ですか?」

 

そう言った瞬間、凌牙の雰囲気が変わった

ああ、この感じだ、××××と同じ

天城ハルトにあっさりと話たと聞いて、そして神代璃緒とⅣには話していないと聞いて真っ先に浮かんだこの結論

××××と似ているあいつなら、きっとそれは××××と同じような理由だと思ってたが、まさか本当だったとはな

 

「……零って、そこまで感が良かったっけ?」

 

そう言いながら神代凌牙は若干責めるようにこっちを見る

あいつも、あの時指摘したときこんな眼差しで俺を見ていたな

 

『おい凌牙、それどういう意味だよ!』

 

ブラック・ミストが神代凌牙に詰め寄る

俺が知る限りブラック・ミストと神代凌牙はかなり長い時間一緒にいるはずだし、こいつも神代凌牙の身内になっているはずだ

だからこいつはブラック・ミストには何も言わなかったのだろう

 

「んー、本当に浅ましい理由なんじゃがな

 もしかしたら俺に幻滅するかもしれないぜ?」

 

そう言いながらカードケースをポンポン投げながらブラック・ミストに問いかける

……そう言えば、俺も××××は身内に優しく、他人には無関心の理由を結局は聞けずに殺してしまった

あいつとこいつは違うとはいえ根本は同じだといっても過言ではないだろう

 

「大丈夫です!僕は何を聞いてもシャーク先輩を嫌いになるなんてありえません!」

 

『俺とお前はもう運命共同体だ

 今更嫌いも何もない、俺の居場所はお前の隣だからな』

 

おいちょっとまてこいつ本当にNo.96ブラック・ミストか?

なんだこのデレデレは、俺の知ってるブラック・ミストじゃねぇ

 

「俺さ、前世でいじめられてたんだよな」

 

『「はぁ!?』」

 

こいつが!嘘だろ!?

確かにぶん殴りたくなる時もあるけどいじめられる程ではない

どちらかというと九十九遊馬と同じで周りから愛されるタイプだ、そんなこいつがいじめられてた……?

 

「え、えっと、それってどういう……」

 

「そのまんまの意味だよ、高校の時だったかな、転校生が来てそいつに嵌められたんだよ

 俺は赤ん坊の頃に孤児院に拾われてさ、よくわかんないけどそういうのが気に食わなかったんじゃねーのか?

 そんで、嵌められた時は孤児院の皆しか俺の事信じてくれなかったんだ

 信じらんねぇだろ?二年間一緒にいたやつよりも会って一日、二日の奴の言葉を信じたんだぜ、笑えるよな

 あいつは俺が殴っただの叩かれただの言ってクラスの奴らが俺に暴力を振るうように仕向けたんだよ

 集団で殴られたり根性焼きされたときは痛かったなー、あとあれはやばかった、野球部の奴がバット持ってきたときとかさー」

 

あれには参ったよ、そういいながらカラカラと笑う神代凌牙に思わず絶句してしまう

こいつはなんとも無い様に話すが、確かに感じる負の感情(カオス)

そして、いつもキラキラと輝いている目には光がなく、何処までも飲み込むような深海を宿した青

これ以上は、これ以上はまずい

 

「べっつさーもう終わったことですしお寿司?もう気にしてないから安心しなって

 だからさ、ハルト君が俺の秘密を知ったところでどうでもいんだよ

 それが原因でバリアンに攫われようが、死んでしまおうが、俺は心は痛まないし悲しまない

 そりゃもし本当にそうなったとしたら俺が話さなければと思うだろうしもっと俺が気を付けていればと思うけどそれ以上の感情は出てこないだろうな

 お前らだって町中ですれ違った人なんて一々覚えてないだろ?仮に覚えていたとして、そいつが事故かなんかで死んだところであ、死んだんだ、って思う程度だろ?

 俺にとってハルト君はその程度なんだよ、だから俺の秘密を知って俺を軽蔑しようが中二病乙って感じで痛い人を見るような目を向けようがどうでもいいんだよ、だって俺とハルト君は他人なんだから」

 

くすくすと笑いながら俺とブラック・ミストを見る

ドロドロした負の感情(カオス)は神代凌牙からあふれ出るように外へ排出される

そしてやっと気づいた、この話は神代凌牙の地雷なのだと

 

『でも、お前はあの時他人であるハルトを助けたじゃないか』

 

「それはあの時言ったじゃん、俺がしたかったからしたって

 確かに他人だけどそれを理由に見て見ぬふりなんて真似は出来ないな」

 

矛盾している

他人なんてどうでもいいと、どうなっても心が動かないといっておきながら、積極的に他人に関わっていく

そんなにまた裏切られるのが怖かったら関わらなければいいのに

そして一番の問題は神代凌牙自身がその矛盾に気付いていないことだ

おそらくその事を指摘しても、神代凌牙は理解できないだろう

 

「あ、あの!話は変わりますけど、シャーク先輩の前世カードってどんなものがあるんですか!」

 

そういって話を逸らす

こういう時真月零ってキャラを演じていてよかったと思う、本当に

真月零(空気を読めないキャラ)だからこういう時遠慮なくぶっこんで行ける

 

「あーせやね、零ってその辺詳しく説明してないからね

 説明は二度手間だからカイト達が帰ってきてからでもいい?」

 

眼から光が戻りあのドロドロとした負の感情(カオス)も綺麗になくなった、まるでさっきの出来事なんて初めからなかったように

あまりの切り替えの早さにブラック・ミストはどう反応を返したらいいのかわからないみたいで右往左往している

ダメだ、俺の中でブラック・ミストが萌えキャラになってきている、俺が把握していた限りお前もっと俺様キャラだったろ、どうしてそうなった

 

「勿論です!うわぁすごいな!僕が知らないカードがいっぱいありますね!」

 

何気なくカードを何枚か抜き取りそれをはしゃいだように演技しながらじっくりと観察する

ペンデュラムモンスター、チューナーモンスターなどのこの世界はおろかバリアン世界やアストラル世界にも無いであろう未知なるカード

そして、最後の二枚を見て固まってしまった

 

 

 

|超銀河眼の光波龍《ネオ・ギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴン》

エクシーズ・効果モンスター

ランク9/光属性/ドラゴン族/攻4500/守3000

レベル9モンスター×3

(1):このカードが「サイファー」カードをX素材としている場合、以下の効果を得る。

●1ターンに1度、このカードのX素材を3つまで取り除いて発動できる。

取り除いた数だけ相手フィールドの表側表示モンスターを選び、

そのコントロールをエンドフェイズまで得る。

この効果でコントロールを得たモンスターの効果は無効化され、

攻撃力は4500になり、カード名を「超銀河眼の光波龍」として扱う。

この効果の発動後、ターン終了時までこのカード以外の自分のモンスターは直接攻撃できない。

 

 

RUM-光波昇華(サイファー・アセンション)

速攻魔法

(1):自分・相手のメインフェイズに、

自分フィールドの「サイファー」Xモンスター1体を対象として発動できる。

その自分のモンスターよりランクが1つ高い「サイファー」Xモンスター1体を、

対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターは以下の効果を得る。

●このカードの攻撃力は、自分フィールドのレベル4以上のモンスターの数×500アップする。

 

 

『お前銀河眼光波竜(ギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴン)は持ってないって言ってただろ!』

 

銀河眼光波竜(ギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴン)は持ってないよ、銀河眼光波竜(ギャラクシーアイズ・サイファー・ドラゴン)は(震え声)」

 

RUMは人間界には存在せず、バリアン世界とアストラル世界にしか存在しないカード

神代凌牙の前世はこんなカードが普通に出回っていたというのか?どんな化け物世界だよ

 

「ほぅ、俺の知らない銀河眼(ギャラクシーアイズ)か、しかもバリアンが使うRUMまであるとはな」

 

そこには天城カイト、ハルト、オービタル7がそこにいた

三人とも俺の持っている二枚のカードを注視している

あ……

 

あっ(察し)




凌牙ちゃんの前世カードは私のカードとリンクするので必然的にカードが増えていきます
一箱買って超銀河眼とRUMとWWのシンクロ、融合モンスターとパラサイトフュージョナーとオッドアイズ・レイジング・ドラゴンとか当たりました(/・ω・)/
超銀河眼とRUMが出た瞬間「あ、出すしかないな」と思いました
しかし銀河眼の光波龍はいない

そしてベクターに対する盛大なおまいう

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