神代凌牙はデュエルをしない   作:さらさ

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Ⅲクリアして現在はⅤでプレイ中
なんでⅢルートと璃緒ルートのⅣは最後は救われた(?)のに肝心の自分ルートでは救われないんや……
ⅤルートのⅣも皆と仲良さそうだし……なんでや!


10/神代璃緒は大人気

「あああああああああもおおおおおおおおおつーかーれーたー!」

 

ごろりと屋上に大の字で寝転がる

どーも、デュエルをしないデュエリスト(命名:徳之助)神代凌牙です

デュエルはしないけどデュエル(物理)はするよ!

 

「まったく、シャークである凌牙を引き合いに出せば勧誘地獄から抜け出せると思ったのに……

 私は風紀委員の仕事があるって再三言っても聞かないんだから……ごめんなさいね、凌牙、巻き込んじゃって……」

 

「別にいいって!可愛い妹を守るのはお姉ちゃんの役目だからね!」

 

ハートランド学園の屋上、そこに俺と璃緒がいた

前来た時とは違ってちゃんと制服を!来てるんだぜ!

緑のふちが付いた半袖のワイシャツに青色のネクタイと緑のスカートに黒タイツ

そう、上は男子生徒の制服を着ています、だってあの女子制服なんなん!ぴっちりしてて袖なしとか恥ずかしくてとてもじゃないけど着れないお……

なんで璃緒とか小鳥ちゃんとかキャットちゃんとか普通に着れるん?俺には無理です(真顔)

俺ぴっちりした奴よりだぼってした奴の方が好きなんだよね

それでまぁ璃緒とナンバーズクラブの面々(アストラルも普通にいてびっくりした)と一緒に登校、したまではよかった

風紀委員に入ってるらしい璃緒は委員会の方に集中したいらしく、部活には入りたがらない

それに俺が寝ていた時に「委員会と双子の姉の見舞いがある」と全力で部活勧誘を拒否

それでも璃緒が可愛くて美人さんだからか断っても断っても部活の勧誘が絶えないらしい

しかも俺が退院してきてさらに状況が悪化した……そう、俺が目を覚ましたから姉の見舞いという部活勧誘を断る名目が使えなくなったのだ

氷の女王神代璃緒の双子の姉が事故で病院で眠り続けているというのは有名な話らしく、さすがの部活勧誘も(それでも多いが)少なかったらしいのだが

俺氏、無事退院

お姉ちゃん無事退院おめでとう!そういうわけで俺達の部活に入ってよ!

……まぁ昼休みのうちに皆まとめてデュエル(物理)でぶち転がしましたけどね!

 

「えーっと後最後は華道部かぁ」

 

昼休みに部活勧誘してきた男どもをぶち転がしたせいか女子の皆さんから恐れられています

いや、たしかに昼休みの部活勧誘には女子の皆さまもいたけどデュエル(物理)してないから!ぶち転がしたのは璃緒に部活勧誘という名の色目を使った男どもだけだから!

これでさらにシャークの悪名が広がりましたわぁい^^

そんな中部活勧誘だけど話しかけてくれた華道部の部員さんだけが俺の心を癒してくれる……

 

「ならさっさと行きましょう、今日は凌牙の復学祝いに夕飯は私が腕を振るって差し上げますわ、何か食べたい物はありますの?」

 

「え!リクエストしていいの?やったぜ!璃緒ー俺あれがいい!ささみのから揚げとイカと里芋の煮物!」

 

家事は当番制で、よほどのことがない限りは冷蔵庫に入ってるもので作ったり、その日のスーパーで特売のもので作るため実は璃緒も俺自身も自分の好きな物を作って食べる!ってことはあまりしない

だからこの夕飯のリクエストは実はかなりレアである

 

「うーし、んじゃさっそく行きますかっと!」

 

「ええ、早く終わらせて食材を買いに行かないと」

 

意気揚々と屋上を後にする

……よくよく考えれば漫研の部長がバリアンに操られてたんだし、他に学校の生徒を操ってこっちに攻撃を仕掛けてくるって子供でも分かることがなんでこのときの俺は思いつかなかったんだよ

 

 

 

 

 

 

 

「ようこそ、おいで下さいました

 わたくしが部長の花添愛華でございます

 璃緒さん、と申しましたか、貴方は素晴らしい才能の持ち主のようです」

 

せやろせやろ!なんてったて俺の自慢の妹ですから!

皆と一緒に華道部に突入、現在華道部の部長さんのお話を聞いているところです

……正座で

いや、前世では家の方針?でごはんの時は正座だったけど今世ではテーブル+椅子だから全く正座する機会無かったんよねぇ

ここまで言ったらもうお分かりでしょう?……すごく、足がしびれます

絶対今足つんつんしたら死ぬ自身がある(真顔)

ていうか他の皆は平気なわけ?璃緒とアストラルならともかく遊馬とか零とか鉄男は正座とか無理そうだよなぁ

遊馬は正座に慣れてなさそうだし零はドジっ子(自称)鉄男は体形的な意味で

ちらりとみると遊馬と鉄男は平気そうで零は何やら鋭い目つきで華道部の部長を見つめてる

どうしたん?何かあったん?まさかの華道部の部長にフォーリンラブ?

あっ、ちょっと身じろぎしたら足のしびれがああああああああ!今必死に平静を装ってるけど足がやばい!

 

『おい、凌牙』

 

おっとどうなさいましたか天の声さん

というか天の声が聞こえるって俺も相当遊戯王次元に犯されてきたなぁ……

でも平気です、遊戯王ではよくあることです、偉い人にはそれがわからんのです

遊矢とユートみたいに合体しないよね……いやでも遊戯王次元出しなぁ

まぁいいや、ところでどうしたん?

 

『周りを見ろよ』

 

天の声さんの言うと周りを見……皆寝落ち仕掛けている……だ…と?

 

「ね、ねぇ、流石に寝るのはまずいんじゃないかなー……」

 

まぁ、足のしびれの方ばっか気にしてて全く話を聞いていない俺がいうセリフじゃないけどね!

……ってあれ?何の反応もない?

その時、特に意味のない遊馬のペンダントの光が俺達を襲う!

 

『遊馬、遊馬!』

 

「アストラル!?」

 

お前見ないと思ったらそんなところにいたんかい!

なんなん?遊馬のペンダントは四次元空間なん?

……じゃなくて

 

「遊馬、起きて、起きて!璃緒!みんなも」

 

「う……えっ!アストラル!?」

 

『遊馬、周りを見ろ!』

 

「なんか皆の様子がおかしいんよ!」

 

そう言って遊馬と一緒に周りを見渡す

璃緒も小鳥ちゃんも皆眠ってしまっている、絶対におかしい

 

『どうやら彼女は花を切る音で催眠術をかけているようだ』

 

「んなばかな!」

 

「何それすごい」

 

『考えられる答えは一つ

 ……彼女はバリアンの刺客』

 

フラリ、と俺と遊馬以外が前のめりに倒れる

バタバタと畳の上に転がっていく様はまるでホラーのようだ

 

「み、みんな!」

 

必死に肩をゆすったり顔を軽くたたいたりしているが誰一人として起きない

……おいちょっと待て璃緒お前どうして起きてるんだよ?お姉ちゃんわかるからね?お前が絶賛寝たふり中なのわかるからね?

 

「流石は九十九遊馬

 バリアン世界の為に、まずは神代璃緒からと思いましたが、やはりあなたから叩き潰してあげましょう」

 

「なんだと!」

 

バリアン世界の為……マジでバリアンに操られてるんか……

今日は部活勧誘で色々な人に話しかけられたから、知らない人……華道部の人にここに誘い込まれても全然警戒しなかったんだよなぁ……

 

「わたくしとデュエルして貴方が勝てば、神代璃緒は見逃して差し上げます」

 

「よーし!やってた……あたたた!足しびれた!」

 

遊馬……やはり同志だったか

え、俺?絶賛足痺れ中ですが何か問題でも?

 

「未熟なり、九十九遊馬!」

 

俺も未熟者です本当にありがとうございました

 

「私がお相手いたしましょう」

 

そう言って璃緒がスクっと状態を起こす

璃緒が起き上がったことで華道部の部長と遊馬とアストラルが驚いている

 

「!!どうして!?」

 

「催眠術に掛かってなかったのか?」

 

「どうもおかしいと思って、掛かったふりを」

 

『シャークといい、璃緒といい、君達は本当にただの人間なのか?』

 

少なくとも前世の記憶がある俺はただの人間じゃないけどな(遠い目)

転生なんて一般人のカテゴリー入れていいのやら

でも遊戯王次元だしなー、バイクと人が合体するらしいし、人がカードになったり、もう一人の僕とか同じ顔が四人とか……

なんだ、転生者なんてただの個性か、問題ないな

 

「こざかしい真似をなさるのね」

 

「お、なんぞ?璃緒を馬鹿にするのか?よろしい、ならばデュエル(物理)だ」

 

「大丈夫ですわ凌牙、自分の身は自分で守ります

 このデュエル、私が受けて立ちます!」

 

俺の妹がかっこよすぎてつらい

 

「いいのかシャーク?」

 

「デュエルしない俺がどーのこーの言えないって

 それに璃緒は強いから大丈夫だって、それに璃緒の強さはお前らが一番知ってんだろ?」

 

『確かに、璃緒はNo.の誘惑に打ち勝つほどの強い精神力に腕のいいタクティクスを持っているな

 ……下手な心配は逆に璃緒を侮辱することになるな』

 

そう言って先に行ってしまった璃緒と華道部の部長の後を追うアストラルと遊馬

え、俺?ここに残って眠ってしまったナンバーズクラブの皆の警護します(`・ω・´)

下手に俺まで行って皆丸ごと誘拐→洗脳☆なんて展開は俺は望んでない

 

 

 

 

 

 

 

九十九遊馬とアストラル、神代璃緒をバリアンの手駒が部屋を出て行って少し

そろそろ起き上がった方がいいか?とベクターは少し顔を上げてこの部屋で起きている唯一の人間、神代凌牙

あいつらがこの部屋を出てった後に部屋の窓から悠々とデュエルを見学しようかと思ったが、神代凌牙がここに残ったことでその計画もおじゃんだ

あの催眠能力はバリアンの力によるもの、故にバリアンである俺には聞かない

まぁ、確かに全員寝てるからその間にバリアンの連中に集団誘拐とかシャレになんねーからな

 

「う、え、あ、あれ、僕、どうして寝て……」

 

そう言って起き上がろうとする

そして神代凌牙の方を見て

 

「……!」

 

神代凌牙は、ただ真っすぐと窓の外からデュエルを見ていた

何かを考えるように、ただ、真っすぐと

 

「RUM……やっぱりRR(レイド・ラプターズ)の奴同じ奴だよなー……幻想騎士団(ファントム・ナイツ)光波(サイファー)も専用のRUMあったし

 ……?え?あー、いや、ぶっちゃけこの前RUMみたことあるんよ、なんだっけ?ああ、そうそう、RUMバリアンズ・フォースってやつ

 いや、あん時はRUMのことすっかり忘れててさー、……天の声さんでもそれは教えられないなー」

 

RR(レイド・ラプターズ)幻想騎士団(ファントム・ナイツ)光波(サイファー)?……それに天の声?

なんだ、なんのことだ?

神代凌牙は見えない何かと話しているように見える、あいつにもアストラルみたいなアストラル人が付いているのか?

だったらバリアンの俺がそいつを視認できないのはおかしい

……!微かに、本当にじっくりと見ないとわからないレベルで神代凌牙にカオスの気配が感じる……あぁ、そういう事か

 

「シャーク先輩!こ、これはどういうことですか!みなさん寝ているようですけど……」

 

そう言って真月零の仮面を被り、慌てた様子で神代凌牙のそばによる

この気配……そう言う事か、調べた限りではあのカードは九十九遊馬とアストラルと闘った後、行方が分からなくなってたな

 

 

No.96ブラック・ミストさんよぉ?




ベクター視点の凌牙ちゃんはベクターが起きてると知らないでブラックミストと話しています
このときは皆寝ているから実際に声に出して脳内のブラック・ミストと話してるけど普段は脳内で話しています

それと主人公凌牙ちゃんのイラストです
イメージを壊したくない人は観覧をお控えください
見てからの文句は受けつけません☆


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