妖怪の世界から帰り、全員はホテルに帰る。リボーンは辛気くさい気分になったとかで、「一杯やらないかアザゼル?」と言って京都の町に飲みに出掛けた。ロスヴァイセにはもちろん反対されたが、二人は聞かずに行ってしまった。
「ったくリボーンの奴、何考えてんただよ…赤ん坊のクセに酒を飲みに行くなんて…」
そんなことをツナ呟くが、そんなことを言えばおそらく「ダメツナのくせに俺に意見してんじゃねぇ」とか言って蹴り飛ばされたかもしれないので、ツナはあえて言わなかった。
そんなことを考えながらツナは寝る準備を終え、ベッドに横になる。
「あーあ…アザゼル先生から狙われるから気をつけろって言われたけど…そう言われてもなぁ…」
妖怪の世界から帰る前にアザゼルからツナは再び
、注意された。
「九尾の大将を救うことも大事だが、ツナお前は
「そ、そうなのか…?お主はそんな危ない目に遭うかもしれないというのに…私は…」
アザゼルの話を聞いて、九重はとても申し訳なさそうな気分になってしまった。それに対しツナは顔を横にふると、笑顔で九重に話しかける。
「危ないのは俺だけじゃないよ。みんなだって危険だよ。でも俺は君のお母さんを救いたいし、そして必ず救ってみせるよ。」
「そ、そうか…すまぬ…」
ツナに頭を下げ謝る九重。
「よく言ったぞツナ。だがマフィアなら一度した約束は死んでも護れよ。」
「だから俺はマフィアじゃないって!」
「まふぃあ?何のだそれは?」
「九重ちゃん!いいんだよ!君はまだ知らなくてもいいんだよ!」
「そ、そうなのか…?」
あまりの形相のツナの勢い押され、九重はこれ以上は何も聞かないようにした。
「九重とか言ったよな?お前ボンゴレに入らねぇか?」
「ぼんごれ?」
「リボーン!何で九重ちゃんをボンゴレに入れようとしてるんるだよ!!まだ子供だぞ!」
「いいじゃねぇか。ランボだって九重と同じぐらいの年でボンゴレの雷の守護者なんだぞ。」
「だからって関係ないだろ!」
「しゃーねぇな…じゃあここにいる妖怪の奴らをボンゴレに…」
「いい加減にしろーーー!」
ここにいる妖怪たちをボンゴレファミリーに勧誘しようとするリボーンを止めようとするツナだったが、そう簡単にリボーンを止めることは叶わなかった。。
「…本当に母上を助かるのか…?」
「大丈夫…普段はあんな感じだけどツナはやる時はやるから…」
そう言うイッセーだが、正直二人は八坂を助け出せるのか不安になってしまった。
そんなことをツナが思い出していると、今度は別のことを思い出していた。
「そういえば…いつもだったら小猫ちゃんと一緒
に寝てたんだよなー…今さらだけどいくら付き
合ってるとはいっても一緒に寝るっていうのは
どうなんだろう…?」
小猫と一緒に寝ることが当たり前になっていたツナだが、こうして一人になって一緒に寝ることが本当に良いのかと思ってしまう。
「はぁ…小猫ちゃん何してるかなー…?」
駒王学園にいる小猫が恋しくなるツナ。そんなことを呟くと部屋のドアがノックされる。
コンコン
「はーい?誰ですか?」
ツナが返事をすると、髪をおろし寝巻姿のイリナ
が枕を抱えながら入ってきた。
「イリナ先輩?どうしたんですか?」
「…」
ツナが尋ねるもイリナは何も言わずに、ベッドに
入りツナの横に横たわる。
「ちょ!?イリナ先輩!?何してるんですか!?」
「何って…ツナ君と一緒に寝ようと思っただけよ…!!」
「い、いや!もう消灯時間だし!こんなところを
誰かに見られたら!」
「誰も来ないよ…!!」
「え…?」
「この部屋の入口には特殊な結界を張ってあるから…この部屋には誰が近付いても気づかれないようになってるから…!!」
「ええ!?」
「今日は小猫ちゃんも、朱乃さんもいない…私と
ツナ君と二人っきり…だから何をしても大丈夫だよ…!!」
「何をしてって…ちょっとイリナ先輩何を…!?」
イリナの言葉にツナが顔を真っ赤にする。するとイリナはツナの頬を両手で押さえると。
「今夜だけはツナ君は誰にも渡さないよ…!!」
顔をほんのり赤らめながらイリナは自分の唇を
ツナの唇に近づけていく。
「ちょっとイリナ先輩!!」
ツナが叫ぶが、そうしているうちにイリナの唇が
ツナの唇に接近していく。そしてツナとイリナの
唇があと少しで重なると思われたその時。
「沢田君!」
突如、ツナのドアが開かれる。部屋に入ってきた
のはロスヴァイセであった。どうやら部屋の前
にあった結界はロスヴァイセが解除したようだ。
「大丈夫です…ななななな何をしてるんですか!あ、あなたたち!まだかこんな時間にいやらしいことを!?」
「ち、違います!ロスヴァイセ先生!」
「何が違うと言うんですか!あなたは彼女がいるのに、こんなことが許されると思っているんですか!?」
「い、いや…だからですね…ちょっとイリナ先輩
からも何か言ってくださいよ!イリナ先輩!?」
イリナに助けを求めるツナ。しかしイリナは…
「!!」
イリナは顔を真っ赤にした状態で、頭から煙を出しながら気絶していた。
「ちょっとイリナ先輩大丈夫ですか!しっかりしてください!」
「沢田君!そこに正座しなさーい!」
「何で俺だけーーー!?」
こうしてツナは正座させられ、朝までこってりロスヴァイセにお説教をくらいましたとさ。ちなみに気絶していたイリナも目が覚めたあとにお説教をくらいました。
ハイスクールD×D HEROが2018年に放送決定しましたね。作画が変わってたけどすっごく楽しみです!!