初日の夜、妖怪に襲われたことをアザゼルとロスヴァイセに報告する。だが二人は困惑していた。「悪魔が旅行で京都に来ることは妖怪たちに前に伝えてあるはずだと」。その報告を聞いてアザゼルは妖怪たちに確認を取りに行った。
一方で生徒たちは夕飯を食べ終わり、入浴の時間となる。そしてイッセーが動き出す。
「頃合いだな…」
そう呟くと、イッセーは部屋を抜け出す。少しだけ扉を開けて回りに誰もいないことを確認する。
「(さて…いつも俺を馬鹿にしているクラスの女子ども!!俺がお前たちの裸を舐めるように見てやるぜ)」
イッセーの目的は女風呂を覗くことであった。にやにやしながらイッセーが女湯に行き覗こうと決心した時。
ビービービー
『第一級危険人物が部屋から脱走、これより緊急モードに移行します』
ガシャンガシャンガシャン
警報が鳴り響き、ホテルの階段の前や窓に非常用のシャッターが降り、床はひっくり返り、頑丈な鉄の床に早替りする。しかもシャッターと床には雷の炎が発生していた。
「ななな、何だ!?」
突然のことに驚くイッセー。すると天井の一部が開きそこから小さなモニターが降り、モニターにあの人物が移し出される。
『ちゃおっすイッセー』
「リボーン先生!!一体これは何ですか!!」
『生徒会のからお前が女風呂を覗きに来るであろうという情報を事前に教えてもらってな、それでお前から女子生徒を護るためだけにホテルを改造し、要塞を作ったんだぞ』
「えええええええええ!?」
『お前は油断できねぇ奴だからな』
「い、いや!!だからってそこまでしますか!!」
『この作戦を成功したら、エスプレッソの無料券をくれるって言われてな』
「コーヒーの為だけに、ホテルまで改造しますか!!」
『大義の為だ』
「コーヒーの為でしょ!!」
『おとなしく部屋に戻るなら、見逃してやるぞ』
「嫌です!!俺は女風呂を覗く為ならここで死んだっていい!!」
「そう言うと思ったぞ、だがその言葉忘れるなよ」
リボーンがそう言うとイッセーの足下の床が開き、イッセーはその中に落ちる。
「お、落し穴かよ!!けどこのぐらいで!!」
イッセーが落し穴から這い上がろうとした時、天井から大量の手榴弾が落ち、落し穴の中に落ちていく。
「や、やべ!!」
ドォオオオオオオオオオオン
「ぎゃーーーーーーーー!!」
早くもイッセーは手榴弾の餌食になる。だがこの
くらいではイッセーはあきらめない。爆発に巻き
込まれながらも落し穴から這い上がる。
「(そ、そうだった…リボーン先生はタンニーンのおっさんと違って容赦してくれるような人じゃなかった…)」
リボーンの恐ろしさを思い出すイッセー。
「でも…俺は女風呂を覗くんだーーーー!!」
イッセーが叫ぶと、女風呂のある非常階段まで走り出す。するとイッセーの後ろから圧縮粒子砲が発射されるも、イッセーはなんとかかわす。
「うぉ!?危な!!」
圧縮粒子砲をかわしたのも束の間、真上の天井が開き、そこから大量の鉄球が落ち、イッセーの頭に直撃する。
「いで!!いで!!いで!!ちょタンマ!!」
鉄球がイッセーを襲っていると、マシンガンに
バズーカ、手榴弾にレーザー砲、ロケット砲に
ガトリニング砲、毒の塗られた矢に毒の塗ら
れたナイフ、圧縮粒子砲に死ぬ気の炎に包まれた
ミサイル弾が次々とイッセーを襲う。
「ぎゃーーーーーーーーー!!」
この攻撃にはなすすべもなく、さすがのイッセーも体中から煙をあげ倒れる。
一方この光景を監視カメラを通して、別室で見ていたリボーン
「標的に全弾直撃」
「念の為に次の仕掛けの準備」
「取り付け、60%完了です」
この作戦にはスパナと正一とジャンニーニも協力していた。部屋はチョイスで使っていたベースユニットのようになっている。
「よくやったぞ、スパナ、正一、ジャンニーニ」
「あの…リボーンさん、これやり過ぎじゃ…」
「大丈夫だぞ、イッセーは悪魔だからな」
「そういう問題じゃないと思うんですけど…」
さすがに引いている正一、スパナとジャンニーニはそんなことも気にせず、作業を続けていた。
「リボーンさん、ブラックリストに載っていた二人が女風呂の方向に向かっています」
ジャンニーニがそう言うと、イッセーとは別ルートで女風呂を覗こうとしている松田と元浜の姿がモニターに映っていた。
「すぐに撃墜だぞ、ボンドライブの名にかけて確実に仕留めろ」
「「「⚪ーヨーサ!!」」」
このあと松田と元浜もイッセーのように被害に遭い、死にかけたのであった。