漆黒の剣風と金色のせせらぎ   作:クリュネル

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イヤァ...なかなか書けないなぁ

でも、応援してくれた人も催促してくれた人もいる...
ならばその期待に応えるべく全力を以って書き上げなくては!

皆様の感想のおかげでいつも元気をもらっています!
これからもこの作品をよろしくね!


漆黒の苦悩、閃光の少女の願い

キリト side

 

 

理解ができない。

 

何故そこまでして俺と離れない?

俺は傷つけ、突き放した下衆みたいな奴なのに...

 

さっきだってそうだ。

わざわざ俺ごときのために何故そこまでして身を挺して守ろうとする?

君等をそこまでさせるものが俺にあるのか?

 

分からない。でも俺ごときのためだけに命を散らすなんてそれだけはあってはならない。

彼女らは否定するだろうが、プレイヤーの希望なのだ。

 

ならば俺がやることは一つだけ

彼女らを守りつつ敵を狩るそれだけだ。

何があったとしても守り抜くのだ俺がどうなってもいいから。

 

それほどまでに俺と彼女らの命の重さは違う

俺は誰にも望まれないが彼女らは皆に望まれている

生きるということを

 

俺は右手を振りメニューを呼び出し気合を入れるために髪留めをオブジェクト化し

肩くらいまで伸びている髪を結い上げ自慢のロングコートを羽織る

簡素な革鎧をストレージに投げ込みスキルを確認し

メニューを消すと

 

(...最近少し邪魔になってきたから手鏡を使った時から、これくらい長い髪を短くするかな...

 生きて帰れればの話だがな)

 

そんなことを考えていることに気づく。

余裕ができたのか、もしくはただの慢心か...

 

そんな思考は此処に置き去ろう

そう考え短く息を整え、後ろに目線を送ると小さな頷きで帰ってきた。

 

「...フン、まぁ...死なない程度に危なくなったら結晶で帰れ

 死なれたら寝覚めが悪いんでな」

 

皮肉気に言い放つと返事を聞かず扉を蹴り開ける。

 

 

「...戦闘開始...殺し合いの始まりだ!」

 

 

 

キリト  side out

 

 

 

アスナ side

 

 

 

私は今まであの男に二度命を救われている。

 

一度目はダンジョンの奥深くで、

 

複数のモンスターに囲まれなぶり殺しにされる寸前

HPがレッドまで落ちあと数発で命の残量が消えるその瞬間に忘れもしない、

彼が偶然通りかかったのかいきなり現れ必死な形相でこっちに手を伸ばしながら

「生きたきゃ手を伸ばせ!そうすれば守ってやる」

そう言った。

 

二度目はボス戦でのこと

 

ボスの攻撃で麻痺を付与されて動けなくて、

ボスの攻撃がこちらに向いたとき攻撃の真横から喰らいつき

「さっさと建て直せ、いつまでも這い蹲っていたら立ち向かえないだろうが!

 それに、いつまでも耐えられる訳がないからな」

そう言って立ち向かっていった。

 

 

しかし、今となっては私じゃない。

彼が、彼自身が死に急ごうとしているまるで自分の存在を否定するかのように

 

だから私は彼に今こう伝えたい

「あなたが自分を否定して死にたくても私は肯定し続ける、だから生きてほしい」と

私はあなたの背中から諦めないことを学んだから。

 

 

 

アスナ side out

 




書きたいこと書いてたら
これ絶対長くなるなって思ったので一度ここで切ります

アスナとキリトの出会いについて少し書きました。
また後でしっかり描きますがこのことを頭の片隅にでも置いていてくれればと思います
果たしてアスナの願いはかなうのか
キリトの考えるものの先には何があるのか

次回「絶対の剣の少女、花の少女の心音、そして半分」

お楽しみに

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