この一ヶ月間特に何もなかった咲樹です。
何もないと逆に不安になってきませんか？
正に今その状況です...
と言うわけで内心ビクビクしながら書いてます。
それでも、しっかり面白いと納得できるものを書いていきたいですね～
因みに今回は少しだけシリアスが入ると思います。
それではどうぞ！
キリト side
第一層攻略から二ヶ月が過ぎ最前線は
第五層まで進出していた。
最近では、完全にいなくなったわけではないが
死者もかなり減っていてこの世界は
漸く静かに歯車が回り始め
ゆっくりとではあるが動き始めた。
それでも、第一層攻略での事がまだ根強く残っており
俺は敵対視されている。
そんなどうしようもなく、馬鹿な俺に寄り添い
繋いでくれた人がいる。
アリスだ。
アリスのお陰で繋ぎ止めることができ、
俺はここにいる。
時に怒り、時に笑い、時に泣き
何気ない一つ一つが思い出になる。
それでもやっぱり、罪は自分で背負わなければならない。
最近では、俺に荷担した裏切り者と陰では
アリスも悪く言われており不甲斐なさを実感する。
だから---
キリト side out
アリス side
私は自分の正しいと思う答えを見つけ、
今まで歩んできた。
悩むことはあれど迷うことはなかった。
それが最善だと思っていたから
でも今、迷っている。
さっき、町でヒースクリフと言う
男性に声をかけられた。
その人は開口一番に
「私の作るギルドに入りたまえ、アリス君」
固まる私に、
「君のような強力な戦力は喉から手が出るくらいに
欲しいものでね、まぁ無理強いはしないが守りたい人を守れるくらい
強くなれる素質を君は持っていると私は感じているよ」
その男の瞳は純粋に力を求める
旅人のような瞳だった。
「...で、でも私は...」
「君は強い、だから私と共に頂を目指し
この世界を終わらせてみないか？
勿論、強制はしないよく考えてくれたまえ
返事はそうだな、明日の正午にここで」
そしてその男は去っていった。
その間際、
「ああ、そうそうビーターとか言ったかな君と行動している人物は、
彼は気を付けた方がいい、それじゃあ私はこれで」
一先ずコンビを組んで行動しているキリトに相談しようと
宿屋への道をたどった。
アリス side out
キリト side
「キリト」
突然呼ばれ、振り向くと
困ったような表情をしたアリスがいた。
「どうした？」
「今日、ヒースクリフって人にギルドに入らないかって
誘われたんだ」
「へぇ、そっか」
出来るだけ平静を装い素っ気なく返す。
動揺してないといったら嘘になる
でも、一番心を占める気持ちは
やっぱりかと言う気持ちだ。
アリスの強さは攻略組の中でも群を抜いている。
そこを自分の物にしたい奴などごまんといる
「へぇって...自分だけじゃ決められないから相談してるのに...
私がいなくなってもどうでも良いの？」
「俺さ薄々感じてたんだよこの二ヶ月間、
やっぱり俺とお前じゃ違うんだってさ、そうだろ？
お前は弱いんだよ剣も心も
お前の弱さに会わせては来たけどもう限界だ
お前はさっさとギルドにでもなんでも良いから早く俺の前から
消えてくれ。」
もう感情を外に出してはいけない。
もう引き返せない
「何....それ...
意味わかんない...」
目元に涙がたまってく
「わからなくたって良い消えてくれればな」
「私が邪魔なの？」
「そうだって言ってるだろ」
もう二度と俺と関わらせるわけにはいけない
悲しませたくないから傷付けたくないから
「じゃあなもう、会うことはまずないだろうな」
俺は背を向けて歩き出す。
誰に憎まれても良い
傷つけられても後ろ指を指されても構わない。
罪を償いアリスを守れるのなら
キリト side out
何度もアリスを突き放すキリト。
キリトに裏切られ孤独となったアリス。
これからどんな道を歩み世界を創るのか
二人の運命は
孤独な少年と慈愛の少女は複雑に絡み合う