俺は竈の女神様   作:真暇 日間

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すわかな二日目、書いてます


盗賊王、暗躍する

 

 この身に宿る怨念が身体を灼く。家族を殺した兵を。兵を率いた将を。そしてその命令を下した王を。王の遺した全てを壊せと囁きかける。

 壊せ。壊せ。王の権威を示す王宮を。

 殺せ。殺せ。王に従う民草を。

 潰せ。潰せ。王に向けられる信仰を。

 

 壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊して壊し尽くして。

 灰塵となった都に新しく都を作ろう。

 王となるのはゾーク様。偉大なる大邪神ゾーク・ネクロファデス。私はそれに仕える神官。

 冥界に封じられしゾーク様を、現世に解き放つために。冥界との契約により、ゾーク様に支配されない世界を灰塵へと帰すために。私はあらゆる難題を成し遂げよう。

 

 必要なものは、神官達の持つ千年アイテム。そして故郷にある石盤。七つの千年アイテムを石盤に安置すれば、冥界への扉を開くことが可能となる。

 その為には、神官を殺さなければ。神官から奪わなければ。クル・エルナの怨念の宿る宝物を纏う神官から、武器を権威を宝物を、全て奪い尽くさなければ。

 精霊魔獣(ディアバウンド)を大地に潜ませ、密かに王宮へと向かわせる。暫くは様子を見て、一度に奪える時を見計らって奪う。

 その為ならば、何年でも待とう。十年でも二十年でも待とう。じっと、虫のように気付かれぬよう。蛇のように静かに這い回ろう。

 未来のために。私のために。我が神、偉大なる大邪神、ゾーク・ネクロファデス様のために。

 

「……そこだぁッ!」

 

 突然、槍が地面に潜っていたディアバウンドを貫いた。幸運にも貫かれたのは腕だ。即座に槍から逃れるように地面深くへと潜っていく。

 ……ディアバウンドの壁抜けの能力を知らないはずなのに、あの衛兵らしき男はディアバウンドの存在を見抜いて見せた。流石は王の住む王宮を守る衛兵。王墓の仕掛けなど比べ物にならないほどの実力だ。

 だが、地下深くまで潜ったディアバウンドに追撃を行うことはできないようで、更なる攻撃は飛んでこなかった。

 

 この事は恐らく神官に報告され、そして警戒はより厳重になる事だろう。

 だが、やることは変わらない。今まで通りに、あるいは今まで以上に慎重にやることをやるだけだ。

 

 




 
 今日のバクラ

「……っし!王宮には入ったな……だが、10年も待たされちゃ堪んないんだが……」
「……仕方がない。色々と必要ない所はカットしつつ進めていくかね。実際に10年はかからないだろうし」

 バシャァッ!

「剥がれた小指に酢が滲みるぅぅぅぅぅッ!!!」

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