恐怖というものには鮮度がある。いつまでも続く恐怖や絶望といった感情は心を殺し、感覚は鈍くなっていく。それは負の感情だけではなく正の感情でも同じことであり、慣れはその全てから振れ幅を奪う。故に、大きな感情を利用するならば一度目にやるべきなのだ。
だが、たまにその振れ幅が大きすぎ、何の反応も返せなくなる事がある。そういう時には何もできないので多少なれて行動できるようになるまで待った方がいいが、余裕がありすぎると色々と面倒なことになりかねない。例えば、権力を持っているものならば自分の惚れた女を無理矢理に自分の嫁にしようとしたり、金を持っているものならば金にものを言わせて無理矢理にでも自分の意思を通したりな。
さて、俺は店をキサラに一時的に任せ、さらに『守護者スフィンクス』を番犬代わりに置いてきたんだが、俺の目の前では今まさに裁判が行われようとしている。こいつがアクナムカノン王の王墓を暴いた奴だと言うが、実際のところそんなことができる程の大物にはどうしても見えん。それはこいつの心の中に潜む魔物を見ても同じ意見だ。
そうだな……神がゲームとして使っているカードで言えば、攻撃力はいいとこ800から1200程度。防御力についてはそれよりも低い400から700程度と言ったところか。それも特殊な効果を持っているわけでもない、はっきり言ってクズカードと呼ばれてもおかしくない奴らだ。
まあ、そんなクズカードと呼ばれるような奴らでも使い方次第では凄まじい効果を得られたりするんだが、それは蛇足だ。態々この場でそれを言う必要は無いし、意味もない。それに、今まさに結構な強さを持った魔物が……いや、魔物と言うよりは精霊か。精霊がここに迫ってきている。それも、非常に独善的な心から生まれた精霊が。
……だが、独善的ではあるが間違いなく芯の通った存在だ。こういう輩の精神は間違いなく強い。復讐心によって身体を支えていたメディアのように。あるいは愛のために生き、神の試練をも乗り越えたアルカイオスのように。善であれ悪であれ、心の強さが実力に直結する精霊や魔物と言った存在とは非常に相性の良い在り方だと言えるだろう。
まあ、相性が良いからと言って勝てると言う訳じゃないがな。強い魔物を場に出せたから勝てると言うわけでもないし、落とし穴で破壊されたり神宣で効果を無効化された上で破壊されたり、クロスソウルで生贄にされたりすればあっという間に引っくり返る。
さて、ここで最近カレーに溺れつつある神官シャダとシャダの護衛としてよくうちにカレーを食べに来る衛兵達を見てみよう。
神官シャダ
魂力ゲージ6本(ラスボスであるゾークは3本。中ボスは2本)
精霊
カレー色したゼルア
ゼルアチョップはパンチ力(攻撃力3800)
ゼルアキックは破壊力(守備力4200を攻撃力に加算できる。守備力は減らない)
ゼルアウィングは空を飛び(一部の地形効果を無視する)
ゼルアビームは効果封じ(魔封)
……オベリスクは確か攻撃力4000だったな? 大分強いなこいつ。
そして親衛隊のうちのカレー好きだが、こいつらは基本的に攻撃力よりも防御力の方が強いらしい。衛兵と言う防御型の兵だからかね?
カレー好き衛兵(平均)
攻撃力200
守備力2400
効果:攻撃力あるいは防御力を0にすることで逆の数値に減った数値分を加算する。また、守備表示のまま守備力で戦闘を行うことができ、この効果を使って戦闘した時には相手のモンスターは破壊されない。この効果を使って戦闘を行う場合、相手の攻撃表示モンスター以外を対象にとることはできない。
……中々のおかしさだ。しかもこいつら魔物で言えば
まったく、ギリシャ神話圏やケルト神話圏もそうだが、エジプト神話圏も中々に地獄だな。
今回のバクラ(ゲーム内含む)
盗賊王「
衛兵A「究極!千撃螺旋突貫!」
draw!
バクラ「衛兵の技と今のディアバウンドの必殺技第一段が引き分けるとかふざけんなよオイィィィィィィィ!!?」
衛兵B「奥義!ガトチュエロスタァイム!」
衛兵C「秘技!ヒテンミトゥルギスタァイルオトリヨセェェェェェ!」
バクラ「ディアバウンドが死んだ!? こいつら人間じゃヌェ!」
衛兵D「フタエノキワミアッー!」
バクラ「盗賊王が盗/z/o/k/u/王になって死んだ!? っざけんな!」ダン!
ザクゥ!
バクラ「足踏みしたら画鋲が小指にイ゙ィ゙ィ゙ィ゙ィ゙ィ゙ェ゙ェ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙!!」