クロノスとレアーの間には、三柱の男神と三柱の女神がいる。女神三柱が先に生まれ、男神三柱が後から生まれた。
初めに産まれたのはご存知ヘスティア、つまり俺。竈と祭儀の神であり、永遠に処女であることを決められた女神。
次に産まれたのはよくできた妹ことデメテル。豊穣の神であり、大地の権能を受け継ぐ正当な女神。本来のヘスティアはかなりおおらかであったのが俺みたいなやつが代わりに入っているせいか、ヘスティア本来の分までぽわぽわしているように見える。ただし怒ると非常に厄介だが。
そして三女、結婚と貞節の女神にして、神々の女王ヘラ。嫉妬深い性格は直せなかったが、その嫉妬の方向をある程度コントロールすることができるようになったと思われる。ついでに聖鳥に鶴がいたので南斗紅鶴拳でも教えようかと思ったが、流石に自重した。デメテルと一緒に一夫多妻去勢拳は教えておいたが。
この三柱の女神の次には男神が入る。よくもまあ女三柱男三柱と続けたものだ。狙ってできるようなものなのかどうかわからないが、もしも狙っていたのだとすれば称賛の言葉と顔面に硝酸を与えようと思う。死ね
姉弟の中では四柱目、男神の中では最も早く産まれたのは、後に冥府の神となるハデス。冥府は地の底にあるとされたせいか地下の鉱物資源などの守護神でもあり、豊穣神としての一面も見られるようになった。
ただし、
五柱目。海神にして大地を揺るがす神でもあるポセイドン。実際には武器がすごいのであって本人の力ではない。だがしかし、こういった神話では基本的に武器も本人の力として数えられるため問題は無いのだろう。本人が寝ている間にでも武器が盗まれてしまえば残るのは力自慢の脳筋好色オヤジと言うところには目をつぶろう。実際、純粋な武器としてしか三叉矛の能力を使わずに島を一つ叩き割ったり、山をぶん投げて大地の底に敵対者を封印したと言う逸話もある。間違いなく実力があるのがある意味逆に問題だ。
そして最後。我らが主神様、雷神ゼウス。全宇宙を崩壊させることができるほどの強大な雷を放つことができる、文字通りギリシャ神話において最大級かつ最強級の神格。どいつもこいつも頭おかしいとしか思えないギリシャ神話の中において、頭のおかしさ2トップの片割れ。もう片方はギリシャ神話最大級の怪物であるテュポーン。どちらもが世界を軽く破壊できるだけの実力を持つ化物ども。こいつらと比べると他の存在は十把一絡げの存在になり下がるような、ギリシャ神話世界における最強のキチガイ。そして面倒なことに俺の弟として産まれる事になるだろうある意味可哀想な神だ。
かなり話がそれたが、まあ本題。今この場には四柱の神がいる。話の流れからしてもうわかり切っているとは思うが、俺、デメテル、ヘラ、そして俺の弟一号、ハデスだ。
どうせならそろそろ子供ができた時のために練習台になってもらおう。一番初めはデメテル。そして次はヘラ。恐らく失敗も多くなるだろうがそれでもよほどのことが無ければ死んだり大怪我するような事もないだろうし、人数もちょうどいい。デメテルはヘラが育てられているところを見てきたわけだし、多少ならばできるだろう。できなかったら手伝いはしてやるし、聞かれたらだいたいのことは答えるつもりだ。それに料理や炊事は俺がやるし、片付けなどは場所のことを考えればほとんど必要ない。成長は遅くなるかもしれないし、逆に早くなるかもしれないが、それは俺のせいじゃない。みんな