身体が、軽い。何をするにも魔力を消費するような感覚があるけれど、それも気にならないほどに身体が軽く、何でもできるような気がした。
「ブモォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!」
「キャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
そして、そんな物は幻想以外のなんでもなかったことにも気付かされた。
トゥルッフ・トゥルウィスは、どうやら一週目は手加減をしてくれていたらしく、二週目に入ってからは速度も力も凄まじく上昇していた。魔術で作った障壁? 一回目はともかく、二回目以降は一週目の時と同じようにほんの一瞬速度を緩めさせることができた気がしなくもない程度の効果しかなかった。まるで枯葉を数か月地面の上に置いておいたものを指でつつく程度の妨害にしかなっていない。死にそう。
それでも何とか逃げ切ったと思ったら、次はヤマタノヒュドラの番。以前と同じように八つの頭を掻い潜り……と、思っていたら頭の一つが穴倉に入って行き、出てきた時には増えていた。頭数が。ちなみにこの場合の頭数と言うのは首の数ではなく、個体の数の事だ。しかも、そうして出てきた個体は実際にヤマタどころではない。頭の数が二百は超えていそうだ。後で聞いてみたらそっちの方はヤマタドコロジャナイヒュドラと言う名前だそうだ。死にそう。
そしてTUBAME。一週目はその動きに追いつくことこそできなかったが姿を見ることはできたのだが、今回はできなくなった。透明になったわけではなく、純粋な速度で。勿論風刃も増し増しだ。死にそう。
その他にもトメタマオミは岩ではなく山を投げてくるようになったし、ガルムは纏う炎が青白い物に変わり、大地に触れる度地面が溶けて溶岩となるほどの高温になっていた。グガランナは風と雷、雨を同時に使って雷雨を纏う竜巻で私の周囲を囲った上で上から雷光を纏って突進してくるし、ハーメルンは数が明らかに千倍くらいになっていたし、バフォメットの出してくる問題は明らかに難易度が上がったし、スレイプニルは額から角をはやしていてそれで思いっきり貫こうとしてきたし、キメラはもうそれぞれの生物の原形を殆ど留めていない不定形の状態で襲い掛かりながら適切な形に身体を変えてくるし、へすてぃあどらごんはもう本当にへすてぃあどらごん。死にそう。
そしてなんと、今回からは月兎も私を狩りに来るらしい。傷を治してもらってからしばらくたってもいなくならないなと思っていたら、突然そこに座り込んでピンと耳を立てて耳からテーレッテー、と言う音とともにビームg
∩▂▅▇█▓▒░(’ω’)←私
気が付いたら兎たちが私の身体を寄せ集めて薬を塗りこんでいるのが上から見えた。もう見事としか言いようがないほど見事に全身が吹き飛んでいてこれは笑うしかない。しかも私は私でどこかに行かないように糸のようなもので身体と繋がっていて、身体が綺麗に直ったら自然と体の中に戻っていた。あれはいったい何だったのだろうか……。
そして二週目を終えた私のステータスがこちら。
名前 復讐系魔法少女メディア★リリィ改
Lv.2
力:I0 耐久:I0 器用:I0 敏捷:I0 魔力:SSSS16009 魔導:SSS 幸運:J
《魔法》
【神代魔術】
およそあらゆる魔術を使うことができる。詠唱はそれぞれ変わる。
《スキル》
【
・復讐対象を相手にする時ステータス上昇
・復讐を諦めない限りステータス及びレベルが上がりやすくなる
・復讐を諦めない限り死ににくくなる
・復讐を諦めた時、および復讐を遂げた時、このスキルは消滅する
・復讐心を強く持つほど効果が上昇する
【
・魔法系のステータスの伸びに対して絶大なる補正
・魔法系以外のステータスが伸びなくなる
・魔法系のステータスが全てのステータスを兼ねるようになる
・魔法系ステータスに補正
・あらゆる行為が魔法系ステータスの伸びに繋がるようになる【隠し効果・メディア改には見えない】
・このスキルの発動時、あらゆる行動に魔力の消費がかかる。【隠し効果・メディア改には見えない】
【
・他者に対して様々な呪いをかけることができる
・呪いが解かれた場合、呪いをかけた者に同種二倍の呪いが降りかかる。
・適切な方法で掛けなかった場合、効果は減少する
・穴二つを回避し続けていると時々凄いことになる
・負の感情を持っていると効果が上昇する
・このスキルを保有したまま無念の死を遂げた時、魂全てを燃料として呪詛を掛ける。【隠し効果・メディア改には見えない】
私、改造されてる。いつの間に改造されたのかわからないけれど、何か改造されている。ナニコレコワイ。
説明しよう!
復讐系魔法少女メディア★リリィ改とは!カレーをエネルギー源とする最強の脳筋魔法使いである!
今日もにっくきあんにゃろうへの復讐のため、へっ様のペットにボられるのだ!いけ!ぼくらの魔法少女!
……すみません、久し振りに聞いたらつい……。