いくつかのセキュリティと制限の付け直し。根本的な見直しとしてスキルの数の制限にレベル上げの方法の変更。流石にベルの場合は俺から離れて行動することが前提となっているので直接触れなくても弄れるようにするが、基本はほぼ接触状態でなければ弄れないようにする。
それからレベルだが、今までのような細かく上げる方式ではなく一つ一つのレベルの間に大きな差をつける。差が一つならやり方次第でひっくり返せなくもない程度として、二つ離れれば絶望的と思えるくらいの倍率に。
また、成長によって得ることができる経験値に差をつける。自分と同格だったり自分よりも強い相手と本気で戦った時や、一体一体は強くないが凄まじい数の群れと戦った時など、自分の限界に挑戦しているような状態では得られる経験値も多く。集中できていなかったり、余裕がある相手をわざと嬲り殺したりしても経験値は殆ど得ることができないように。基本はレベルで決まるが、ステータスの高さも多少考慮に入れる。
レベルは既に十分に高くなったと言えるだろう。メソポタミア神話の神は総数およそ2100。そのうちの殆どがベルの作るカレーの虜となった。結果がこのレベルであり、ステータスであり、スキルである。
だが、新しく作り上げたステータスではそうはいかない。レベルを一つ上げる度に必要な経験値の量が遥かに多くなり、さらに日常を過ごしているだけでは上がらないようにもしておいた。
何らかの偉大な行い、つまりは偉業を成さなければレベルが上がらないようにしてある。代わりにレベル一つ分の役割が大きくなり、レベルの差が戦闘能力における重要な位置を占めるようになった。誰もが全く同じように成長するわけではないが、それでも誰もが英雄として成り上がっていくための基礎を作り上げることができるようになるわけだ。
そこで、ベルに刻んだステータスのα版をαⅡ版に移行し、それまでのレベルとステータスを新しい物に差し替えた。レベルが非常に上がりにくくなっているαⅡ版で、一体どの程度になるのかを少し楽しみにしている。
さて、結果は……?
神造人間完成型試作一号機『ベル』
Lv.13
力:S912 耐久:C655 器用:SSS5209 敏捷:E495 魔力:SSSS10557 幸運:SSS 異常無効 疑似神格:B 料理術:SSSS カレー製作:SSS 薬膳:SSS
《魔法》
【カマドガミ】 ・ヘスティアの意思を受けて行動する。常時発動。
【マジックキャスター】 ・ヘスティアの使える魔法を使用できる。
《スキル》
【竈神の言う通り(ヘスティア・ミィス)】 ・竈神ヘスティアが竈神としてできることに関すること限定で神の権能の一部を使用できる。反転、調整しようとすると反動あり
【カレーの神様(カーリー・カリー)】 ・カレー作成技術に極大の補正がかかる。カレー以外には若干の補正。
【武神(ウエポンマスター)】 ・近接戦闘及び武器使用時に特大の補正。
【創造者(ナイナラツクレ)】 ・今まで存在しなかったものを製作する際に極大の補正。
……レベルが一気に下がったが、まあ、悪くはない。神の常連の数が1、5、10、25、50、100、250、500、777、1000、1500、2000柱になった時に上がっているようだ。
ステータスについてはそのままだが、レベルの換算方法が変わったのがいったいどの程度の違いとなるか。その辺りを理解することから始めなければならないな。今までの身体とそう変わらなければいいんだが……。
それじゃあ後はこの身体のメンテナンスだな。しっかりやってやらないと変なところで壊れるかもしれん。そうなったらもう一度作るのは面倒だし、大切にしてやらなきゃならん。
……そうだ。背中のステータス自体を隠せるようにしておいた方がいいな。その辺りも調整しよう。読めるやつがいるかもしれんしな。