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10日はついに《ソードアート・オンライン ラスティング》の発売ですね!Twitterで見た表紙ではキリトくんが廃人から復帰してました。これは買いに行かなくては!
さてさて、前話ば一層でしたが今回はターニングポイントの話です。
デスゲームが始まってからおよそ半年が過ぎた。あれからこの世界の内情は大きく変わった。
一つ目は大型ギルドの設立。代表格として血盟騎士団、アインクラッド解放軍、聖龍連合の3つがある。そしてアインクラッド解放軍と聖龍連合のトップはキバオウとリンドがなった。血盟騎士団は第五層の時に結成されたギルドだ。団長はヒースクリフというおっさんだった。そして副団長はなんとあのアスナだった。キリトは相変わらずソロをやっているらしい。…人のことは言えないが。あとハヤトたちは血盟騎士団に入った。カケルは自分の成長に限界を感じたらしく鍛冶職に転職した。イロハは実力を買われなんとアスナ直属の部下となった。ハヤトとユーミン、ヒナはただの下っ端らしい(ハヤトは一層であんなに活躍したのに…南無)。
二つ目はプレイヤー間の格差。高レベルのプレイヤーはトッププレイヤー、攻略組と呼ばれ最前線で戦っている。しかしそこへ至る途中で挫折し戦線から退いたプレイヤーが数多くいる。生活できるだけのコルを稼ぎ普通に暮らしている者や生産職に転向してプレイヤーを支えている者など様々だ。
三つ目は死者数。第一層でディアベルが死んでからボス戦での死者は出ていない。しかし、ボス戦で死者は出ていないが死者は一向に減らない。フィールドでモンスターに殺られるのが9割、そして残りの1割はPK、プレイヤーキル、つまり殺人だ。第二層のあたりからその影は存在した。しかし最近はその影が濃くなってきている。
俺は現在第二十五層の主街区《オワゾー》の宿で惰眠を貪っている。昨日は、レベリングを丸1日していたので今日は休日だ。しかし、さっきから5分置き位でメッセージが届き俺の惰眠を邪魔してくるのだ。意地でも見ないと心に決め寝ようと試みるが徐々に間隔は短くなり、挙句着信音がなり続ける事になってしまった。
「あーうるせぇ!誰だよ!」
苛立ちと共に起き上がり、メッセージの差出人も内容も確認せずに『うるせぇ!』と返信する。すると着信音はピタリと止み、今度こそ安心して惰眠を貪ろうとベッドへ入った。
ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン!
「ヒィ!」
返信して1分足らずで勢いよくドアを叩かれ驚きベッドから飛び起きた。
ハチくーん?いるんでしょー?でてきなさーい。
せんぱーい。むしするなんてひどいですよぉ。
コワイコワイコワイコワイコワイ!この声はアスナとイロハだよな?なんで俺がここに泊まってるって知ってるの!?
イロハちゃんホントにここにハチくんがいるの?
まちがいないです!カケルさんにおしえてもらいましたから!
カケルェ…昨日迷宮区でばったりあった後しゃべりやがったな!
ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン!
ヤバイ、これ開けたら俺死んじゃうんじゃないかしら?でもここで開けなかったら次あった時がもっと怖いし…
ふくだんちょう、いまはあきらめましょうか?
そうね、1じかんごにまたきましょう。
すると扉の前から2人の気配が消えた。…今の内に場所帰るか。装備を整え外の気配に注意しながら慎重に扉を開ける。
ガッ!
手の平1枚分開けた瞬間、隙間から手が入り込み扉が勢い良く開けられた。
「やっぱりいたわねハチくん」
「こんなに可愛い2人を待たせるなんて最低ですよ?」
ニコニコして立っているアスナとイロハ。あぁ、さよなら俺の休日。
「で、何の用だ?」
「何の用って攻略をサボってるハチくんを連れ出しに来たんだよ」
「せんぱいは誰かが見てないとすぐ怠けちゃいますからね」
なんて言われようだ。ここは年上としてガツンと言ってやらねば!
「俺は昨日一日中迷宮区にいたんだ。サボってるだの怠けてるなんて言われるなんて心外だ」
「キリトくんは今日で3日目だよ?」
「ハヤトさんは2日目ですね」
ハヤトはともかく年下のキリトが3日目と言われたらぐぅの音も出ない。あの
「はぁ、分かったよ。行けばいいんだろ行けば」
「隠蔽スキルでやり過ごすだけはダメだよ?」
「ちゃんと倒してコル稼いで奢って下さい!」
なんでこいつらはこんなに俺に固執するんだか…訳が分からないよ(奇跡を起こす白い動物風)
「馬鹿なこと考えてないでパーティー組んで」
「さっきの顔ちょっとキモいですよ?せんぱい」
俺は泣いてもいいんじゃないだろうか?
第二十五層は鳥型モンスターがが多い。50cm程の小型から翼長1.5mもある大型、翼や首が複数あったり、火を吹くやつもいれば鳥人のようなやつもいる。何より面倒臭いのが飛ぶことだ。鳥なのだから飛ぶのは当たり前なのだが、高く飛ばれると投擲しないと攻撃が当たらない為倒すのが非常に面倒臭い。
「あ、こら!逃げるな降りてこーい!」
あと一撃で倒せるのに上へ逃げられたイロハ。イロハの装備は俺と同じく短剣でもともとの射程がかなり短いので攻めあぐねていた。
「せんぱーい!アイツまた逃げました!」
「逃げられる方が悪い。アスナを見ろ」
アスナの方を見ると逃げようとする複翼のモンスターに逃げられるより早く細剣を突き刺しポリゴンへと還す。
「あれは剣速がおかしいんですよ!レベルは同じはずなのに!」
ほう、イロハはアスナのレベルに追いついたのか。なかなか頑張ってるな。
「ハチくんにイロハちゃん喋ってないでちゃんと…ハチくん後ろ!」
へいへい、言われなくても分かってますよ。後ろから嘴で貫こうとしているモンスターの攻撃を避け、すれ違い際に翼を切り落とした。
「無様だな鳥公」
怯えたような表情のモンスターにスキルを叩き込みポリゴンへと還す。ふう、疲れた。短剣を鞘にしまうとアスナとイロハがジト目でこちらを見ていた。
「…なんだよ」
「なんでそんなに綺麗に翼を切り落とせるんですか?」
「付け根を狙えば落ちるぞ」
「そんなのできるのハチくんとキリトくんくらいだよ…」
「ハヤトも確かやってたぞ」
「「それはマグレです」」
「…さいですか」
2人のハヤトの扱いに不憫に思いつつも迷宮区を進んでいく。
「そういえばせんぱいは今レベルいくつなんですか?」
「あ、それ私も気になる」
「ステータスの詮索はマナー違反だぞ」
「私は34よ」
「私もでーす。さあ私たちは公開しましたよ?」
先に自分達のレベルを教えるすることでこちらの逃げ道を塞ぎに来るとはな。さすが血盟騎士団副団長とその直属、やり方が汚い。しかしレベルを知ってしまったからにはこちらも教えるのが普通か。
「そうか、頑張ってるな」
「ありがとうございまーす。それでせんぱいのレベルはいくつなんですか?」
「アスナも頑張ってるな。その調子で頑張れよ」
「ありがとう。でハチくんのレベルは?」
「よし、さっさと先進もうぜ」
「「ハチくん(せんぱい)レベルは?」」
「…お、ポップしたな。1番デカイやつ俺やっからあとよろしく」
「「ハチくん(せんぱい)!」」
俺は普通に分類されないからな。今日は休日だったのに何やってんだろ…
いかがでしょう?
原作は七十五層ですが二十五層です。この層で残りの2人も参戦です。ざっくり内容は決めてますがどれだけ長く書けるか…
それでは次の更新で。