ネタ集   作:ラビ@その他大勢

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細かい時系列はそこまで考えてません


fate 1-3

Б月B日

気付いたらもう高校が始まっていた。時の流れは残酷ナリ。高校はタイガーが教師をしている所に入った。地元で徒歩圏内にあるし、色々と便利だからだ。

そう言えば、元同じ中学で今年同じクラスになった友人一号ワカメくん(髪型が印象的すぎて名前忘れてた)と寺の坊主(雰囲気が印象的すぎて名前忘れた)のキャラが濃い。

 

部活は多分タイガーから噂を聞いたのだろう剣道部から熱心に誘われたけど普通に断った。ええいタイガーの奴め。俺のことをイチイチ自慢してんじゃねぇ。

 

部活に入らないってのも案外難しい雰囲気になってきてる。何より俺を狙う剣道部の目つきやばい。俺にはわかる。アレは獲物を狙う獣の目だね。

 

 

Б月C日

タイガーが顧問をしている弓道部へと逃げるように入部しました。俺は悪くない。タイガーが悪い。平然と家に入り浸って来てるのも謎だ。教師と生徒があまり懇意にするのはいい事では無いだろうに。

 

と言うか案外弓難しい。剣道と近しいところも無いではないが、俺には余り合わない気がしてならない。しかし何としても習得せねば。

やめたら剣道部に入らねばならなくなっちゃうからね!

 

 

Б月G日

家に黒光りしてカサカサ動くG──即ちゴキブリ出現。めちゃくちゃショックだ。掃除をサボっていた覚えはないのだが、広いこの家のことだ。掃除し損ねていた場所もあるかもしれない。一匹見つけたら三十匹は居るらしいし⋯⋯

 

帰りのホームセンターで買った俺のゴキキラーが火を吹くぜ!

 

 

Ж月D日

弓を思った所に当てられるようになってきた。と言っても当たる確率は3割弱くらい。ただ慣れてきただけだと思うわこれ。

六割くらい外れてるわけだしな。

ゴキブリとの戦いは今なお熾烈を極めている。奴ら殺しても殺しても出てくるからキリがない。

 

 

Ы 月Φ日

ゴキブリとの公平なる戦を諦め、最終奥義『業者さん』に来ていただいた結果ゴキブリを見事家から全滅させることに成功した。

タイガー(藤村組)との共闘よりも効率的だった事に今更気づいた辺り⋯⋯なんだかなぁ。

長い戦いだった。

 

 

ю月M日

軽い修理のようなものをよく頼まれるようになった。

こないだ機械いじりが趣味だなんて口を滑らせてしまったからだ。一応楽しいからよしとする。

と言うか他の雑用とかもやらされるようになり始めた。

俺は用務員じゃないんだぞ。人の役に立てるの嬉しいからやるけども。

 

 

£月T日

一成の奴が嬉嬉としてこき使ってくる。雑用仕事何でもござれ? 俺は万屋じゃねぇんだよって何度言えばアイツに通じるんだろうか。

まぁ人の役に立てるのは嬉しいからやるんだけども。

⋯⋯ダメだ俺将来ブラック会社に勤めたりして死にそうな気がする。

外国には過労死っていう概念が存在しないから過労死はそのままで英単語になってるらしいなんていうどうでもいい豆知識を思い出した。

 

 

‰月U日

中学校時代からずっとやっているアルバイト以外にもバイトを増やした。最近、大学進学をしたりする可能性も含めると現在のバイト代だけでは貯金が心許ない気がしたからだ。

バイトと部活とで、てんやわんやの毎日。と言っても、増やしたのは日雇いのアルバイトだけだから日程の調整はそこそこ出来る。

 

 

∬月W日

日雇いのバイトで左肩を火傷した。慌てて病院へ連れていかれたが、怪我自体は骨折しただけ、と大したことなかったそうだ。だが火傷の痕が残ってしまった⋯⋯と言ってもそう目に晒す場所でも無いので、気にすることはないだろう。

 

 

∬月Z日

部活をやめた。慎二に言われるまで気付かなかったのだが、確かに肩の火傷の痕を晒しながら礼射をするのは見苦しいかもしれない。気にすることはないだろうとか言ってた過去の自分を殴りたい。周りのことを考えられてない証拠だ。

バイトも忙しくなってきたしいい機会だ。

ま、弓もそこそこ上達してきた矢先の出来事だったので残念ではあるのだが。

 

 

∬月S日

慎二の妹が家の前にいた。俺が帰ってくるまでずっと待っていたんだそうだった。わざわざそこまでしてくれなくとも、とは思ったのだが、取り敢えず話があるらしかったので聞いてあげた。

お手伝いをさせて欲しい、とのこと。

流石に友人の妹をこき使うのも色々とアレなので断っておいた。そんなに気にすることないのに。

 

 

∬月M日

桜ちゃんってこんなに頑固な子だったか⋯⋯?

断っても断ってもうちに来るんだけど。

いや、別に彼女が苦手とかそういうわけじゃないんだが本当に申し訳ないんだってば色々と。

 

 

∬月G日

桜ちゃんが家に来ることになった。度重なる訪問と懇願の末、俺が根負けしたのだ。

取り敢えず俺の怪我が治るまではうちのお手伝いをしたいんだそうだ。

と言うか料理やった事ないらしいんだが大丈夫なのかそれ。まあ、折角の機会だし、『衛宮士郎の 分かりやすい! 料理教室 〜今日から君も主夫の一員〜』でもやってやるか。

あ? 主夫じゃなくて主婦?

 

 

⌒月♡日

桜も家に馴染んできた。来るようになった初めの方から比べれば、かなり笑顔を見せるようになった。そうそう。可愛い女の子は笑顔でいないとな。

家に来るまでやったことなかったらしい料理もかなり上手くなってきた。結構付きっきりで教えた甲斐があったんだと思う。初めてうちに来た時、サラダ油の存在すら知らなかったことは驚愕の至りだったが⋯⋯何でそんなので手伝いをしに来ようと思ったんだか。

 

 

¶月灬日

桜がすっかり家に馴染んで、もう家族の一員だ。

俺も学校で雑用が板についてきた。

タイガーは相も変わらず家に来て俺と桜の手作り料理に舌鼓を打つ毎日。

お前も料理練習しろ。

 

平凡な日常がずっと続いている。こういうかけがえの無い日々がずっと続いていけばいいのになんてセンチメンタルなことを考える衛宮士郎君であった。まる。

もう異世界からの侵略者とか選ばれし勇者とかそういうのはいいや。

 

 

▒月▦日

二年になってもう2ヶ月。担任になったタイガーが学校で『タイガーって呼ぶなーーーーー!』と叫ぶのももうお約束のレベルになりつつある。

衛宮家ではもう言ってこないが、最近学校ではタイガーと言うとキレる。怒髪天を衝くと言うか怒れる虎咆哮せしと言うかそんな感じ。

という訳で学校ではタイガーの呼び名を藤村センセへと変更しておいた。

うーん⋯⋯中々新鮮。

 

 

▪月♠日

思わず慎二を殴ってしまった。虐待見逃しちゃダメ、絶対。

あいつ根はいいやつの筈なのに何で桜を虐めたりするんだ。あれから慎二とは微妙に疎遠になりつつある。

桜に迷惑がかかるかもとやんわりと『もう来ない方が良い』みたいなことを言ってみたんだが、泣きそうな顔で『私、迷惑ですか⋯⋯?』なんて聞かれたらこんなの頷けるわけない。将来あの子悪女になりそうで怖い。

⋯⋯いや、きっと桜はいいお嫁さんになる筈だ、うん。

料理も上手いし家事も出来るし。でも桜の夫さんは苦労しそうだなぁ⋯⋯なむなむ。

 

 

◀月▶日

久方ぶりに魔術についての事を日記に書く。

最近気づき始めたんだが、アレだ。投影魔術ってのは素材すらも再現してみせる3Dプリンターみたいなもんだ。

中身さえ確りと理解出来てれば基本的にどんなものでも作って動かすのが可能になる。

 

それが分かってからは電化製品を幾つか分解して構造を把握し、全て同じように再現出来た。と言っても今のところ出来てるのは至って簡単なものだけなんだけど。

 

銃なんかも投影できると便利かもしれない。構造とかが分かんないから今の俺じゃ無理だけど。

例えば──そうだな。二丁拳銃なんてロマンあるじゃない?


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