~騎竜王国 マイハウス リビング~
「まず、腕がこうなったのは、私がもう少し小さい頃に、プラチナドラゴンの巣の方に行っちゃったからです」
そう言いながら、閃華は失った片腕の付け根の辺りに手を当てる。
「その時は、お姉ちゃんとかくれんぼをしていて、お姉ちゃんに見つからないように、奥に進んでいきました」
~回想~
「ここまで来れば見つからないかな?」
「閃華!そっちの方は駄目!」
お姉ちゃんが急に叫んだと思ったら、いきなり、私がいたところに影が出てきて、
私がその方向を見ると、『プラチナドラゴン』がいたんです。
「えっ?」
その直後、右腕が急に無くなって・・・
そしたら、お姉ちゃんが『プラチナドラゴン』を蹴って、そのまま遠くに飛んでいって。
「お姉、ちゃん?」
私がそう言ったら、お姉ちゃんが少しあせった表情で、
「腕の傷口を見せなさい!」
っていいながら、回復薬を取り出して、私の傷口にかけた後、
「少し痛むだろうけど、大丈夫?」
「う、うん」
「ならよかった。さあ、村に戻りましょう」
そういって、お姉ちゃんは私を持ち上げて、そのまま家に帰ったの。
~回想終了~
「それが、私が右腕を失った時の話です」
「プラチナドラゴン・・・またおまえか・・・いや、何でもない、続けてくれ」
思わずドールがそう呟いたのが聞こえたのか、閃華はその事にたいして何か言おうとしていたが、
その前にドールがそういって、、閃華の方を見る。
「・・・わかりました。それじゃあ、それから何年かした、今月の最初の方のことになります」
~回想~
その日は、お姉ちゃんが少し遠くにでかけていて、大人の男の人も全然いなくなってて、
そしたら、変な人達がいっぱいきて、
残った大人の男達が武器をもって、頑張って女の人や、私みたいな子供を逃がそうとして立ち向かったんですが、
すぐに全員殺されちゃって、そしたら、その人達が、檻みたいなのの中に私達を入れて、
そのまま荷車でこの国まで連れてこられたんです。
そして、それから少しした後、急にその檻みたいなのの中から出されて、首輪を付けられてから、
大きなお屋敷の前につれてこられたと思ったら、頭を何かで叩かれて意識を失って、
気が付くと、鉄格子のある、小さな部屋に倒れてて、
そしたら、太っていて、キラキラしたものをいっぱいつけた男の人が、ニヤニヤしながら、私の事をそこから出して、
「こっちにこい、貴様に最初の仕事がある」
といって、それから少ししたところにある、木で出来た扉の前にたたされた後、中に入れられました。
「これから二日間、貴様はそこで、なにもせずに立っていろ。動くことは許さん」
そう言うと、男は鍵を閉め、そのまま去っていきました。
~回想終了~
「二日間何があったのかは言いたくありません。
それから二日後に、左目、その一日後に左足を無くして、それからすぐに捨てられました」
「・・・その屋敷の材料ほどんなのだった?」
「えっと、確か石が積み上げられてて、まわりに比べて色なんて全然ない、そんな感じだったと思います」
ドールはそれを聞くと、ゆっくりと立ち上がった後、
「そうか・・・その足とかじゃ不便だろ?明日までに最低足だけは作っておくから、今はゆっくりと寝てな」
と言い、扉を開け、それから、閃華を持ちあげた後、ベットのある部屋に連れていく。
「ドールー!準備出来た?」
玄関の方から絆がそう言うのが聞こえる。
「そろそろいく!さてと、そんじゃあ、俺らはやることがあるから、先に寝てな」
そんな絆の声に反応した後、ドールは閃華にそう告げて、そのまま部屋を出る。