~冒険者ギルド~
ドール達は、冒険者登録をするために、冒険者ギルドに来ていた。周りを見れば、様々な武器を持つものがいる。
「さてと、とりあえず受付まで行くか」
閃華が、あまりの人の多さに怯えているのか、動かないのを見て、ドールはそう言うと、閃華の手をひく。
「それじゃあ私はこっち!」
そんな二人を見て、絆は、ドールの閃華の手を繋いでいないほうの手を握る。
「全く、ほら、早くいくぞ?」
ドールはそう言うと、そのままの状態で受け付けにいく。
すると、そこには一人の困っている女性と、その女性の前で、なにやら文句を言っている男が居た。
「なぁ、聞いてくれよぉ、この間パーティー組んだやつがよぅ、
回復魔法使えるくせに、一切回復してくれねぇんだよ」
「そんなこと言われても困りますよ。ここはお悩み相談なんてやってないですから!」
「あぁ?そんなこと言ったって、どうせ暇なんだろぉ?冒険者になりたがるやつなんて、この頃いやしねぇんだから」
男のその言葉をきき、女性は、
「それだけだったら本当に文句なんて言いませんよ!こっちは書類仕事だって溜まってるんですから!
て言うかいい加減そこをどけや!」
と言って、男を遠くに殴り飛ばす。そして、その方向には、止めようか悩んでいたドールがいて、
ドールは咄嗟に、男の急所を蹴り、そのまま天井すれすれまで男を飛ばしたあと、入り口に向けて再び蹴る。
「だぁ~びっくりした。受付さん、流石に、新人になりたいやつがいるときに、その行動はまずいと思いますよ?」
ドールがそう言うと、受付の女性は、ピクリと反応したあと、
「す、すみません!この頃、冒険者になろうとする人が少なくって、並んで待っている人が、
大抵さっきみたいな人だから、そのまま投げてしまいました!」
と言いながら、ドール達に謝罪する。
「いや、まあ問題はないんだが、とりあえず、登録出来るかな?」
ドールはそう言いながら、受付の近くに、二人を連れて歩いていく。
「はい!それでは、この玉に触れてもらえますか?」
受付の女性は、そんなドール達を見ながら、紫色の玉を取り出す。
「それと、とりあえずこの玉の説明をさせていただきますね。
この玉の名前は鑑定球(かんていきゅう)、触れた人物のステータスや能力を見ることからそう言われています。
この玉で出る物は、ステータス、その人物の持っている特殊な能力、犯罪を犯したかどうかの三つに分けられます。
なお、ステータスプレートと言うものがあり、そちらのほうは、触れたときに私の方から渡させていただきます。
なにか他に、聞きたいことなどはございますか?」
受付の女性が言い終わったタイミングで、ドールは、
「そう言えば、これって他人に見せることってあるのか?」
と、受付の女性に聞く。受付の女性はそれにたいして、
「いえ、確認できるのは本人だけです。パーティーを組むときは、場合によっては見せることがあります。
また、その場合でも、能力だけは見られません。能力に関しては、自分自身で言わない限り問題はありません
不安だと言うのなら、今実際にやって見せましょうか?」
受付の女性はそう言うと、鑑定球に手を置く。
「まぁ、私はもうすでにステータスプレートは持ってるんですがね。ほら」
鑑定球が薄く光ったが、反応はそこで終わり、受付の女性は、ポケットからステータスプレートを取り出して見せる。
そこには、
名前 空野 鈴(そらのすず)
体力 1.000.000.000.000\100.000.000.000.000
筋力 測定不能
器用度 測定不能
視力 右 3.0 左 3.0
魔法攻撃力 測定不能
魔法防御力 測定不能
素早さ 測定不能
魔力量 999.999\999.999.999.999
という風に表記されていた。
はい、最後の最後で変なの出てきましたね。あの人のお話は次回をお楽しみにと言うことで!