女神様と召使いの転生物語   作:血濡れの人形

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明けましておめでとうございます!こんな作品ですが、今年もよろしくお願いします!


十四ページ目 トースターの謎

~マイハウス キッチン~

 

「朝だし、軽いものにするか」

 

あれから数分後、絆のお腹がなったことにより、料理を作りに来たドールは、そんな風に悩むと、

 

「簡単なスクランブルエッグとトースト、ベーコンでいいか」

 

と言い、卵、食パン、ベーコンを取り出し、それぞれ焼き始める。

 

まず、フライパンにバターをひき、その中にといた卵(三個分)を入れる。

 

それとへいこうして、ベーコンを卵を入れたのとは別のフライパンに入れ、表面に焦げ目が少しつく程まで焼く。

 

ベーコンの状態を確認しつつ、卵をゆっくりとかき混ぜるようにする。

 

固さに関しては、白身が少し残る程度に焼くので、もうそろそろ良いだろうと思い、

 

ドールはスクランブルエッグを皿に盛り付ける。

 

後はベーコンとトーストだが、トーストの方はトースターを準備していたため、今は中に入れて放置(焼いて)している。

 

~三分後~

 

「とりあえず、ベーコンはこれでいいな。トーストは大丈夫かね?」

 

そういって、ドールが確認しようとすると、トースターの蓋が勝手に開く。

 

「よし、いい感じに焼けてるな」

 

「いや、まずはなんで勝手に開いたんですか!?」

 

いつの間にかドアの辺りに立っていた閃華は思わず突っ込んでしまうが、ドールはそれを無視し、

 

「さてと、せっかくこっちまで来たなら、持っていくの手伝ってくれないか?」

 

と、何事もなかったように閃華に言う。

 

「・・・わかりました」

 

閃華はものすごくなにか言いたそうだったが、言われた通りに皿(二人分)を運んでいった。

 

「・・・よし、これで問題ないな。いやぁ、助かった。あのトースターの蓋に関しては、俺も分からんからなぁ」

 

ドールは、閃華がいなくなったのを確認したあとに、そう呟くと、焼いていたパンの枚数を確認し、

 

「・・・一枚足りないか。このトースター、実は呪われてんじゃねえの?毎回一枚消えるんだけど」

 

勿論のように、製作者はドールなのだが、作った本人すら分からないので、ドールはいつも、一枚多く焼くのである。

 

「さてと、それじゃあ、とりあえず持っていくか。絆がそろそろ騒ぎ出しそうだしな」

 

ドールがそう言うと、リビングの方から、

 

「ドール!早く来ないと全部冷めちゃうよ!」

 

と言う、絆の声が聞こえる。

 

「分かった!今行くから少し待て!」

 

ドールはそう言うと、自分の皿を持ち、キッチンから出ていくのだった。

 

『ん~。この食感は70点位かな~まだまだだね、ドール君♪』

 

誰もいなくなったはずのキッチンで、そんな声が聞こえた。




最後に出てくるのがサブタイの理由です。

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