~マイハウス~
ドールは家につくと、絆の方を向き、
「さてと、絆は先に寝てていいぞ。義足とかは俺しか作れんだろう?」
と言い、作業用の部屋を探そうと移動した直後、絆が、
「そうだね、それじゃ、また明日」
と言って、頬にキスをする。
「なっ」
いきなりで一瞬驚いたが、その間に絆は自室へと戻ったため、
ドールは気持ちを切り替え、作業部屋を探しに歩き始めるのだった。
~マイハウス 石造りの部屋にて~
ドールは、家の部屋の中から、一番頑丈そう(と言うより燃え移らなそう)な部屋を探しだし、
「さてと、とりあえずは鉄で作っておくか。あの金属とかは色々と準備が必要だしな」
そう言いながら、ドールは鉄を取りだし、さらに、昔に作った溶鉱炉や、金属の加工に必要な器具を揃えていく。
「まず作るのは外装だな、細かいパーツは製作するのに目がいたくなっていくるし・・・」
~十分後~
「後はここをこうして」
~さらに十分後~
「うっし、細かい部品作るか」
~日が登り始める頃(大体五時間ほど)~
「脚は出来た!眠いから俺は寝る!」
ドールがそう言いながら、そのまま地面に倒れこみ、寝息をたて始めた直後、
「ドール!おはようだ・・・よ?」
絆が部屋のなかに入り、地面で寝ているドールを見て、苦笑いを浮かべ、
「全く、こんなところで寝てると風邪引いちゃうと思うんだけどな?まあいいや」
と言いながら、ドールの頭を少し持ち上げ、その隙間に脚を入れる。
「これ、一回やってみたかったんだよね」
絆はそう言いながら、ドールの頭をなでなでして、
「お疲れ様、そして、これからもよろしくね」
と言う。
「あぁ、これからも頼むぞ、絆・・・」
直後、ドールが返事をしたと思い、聞かれた恥ずかしさからか、絆はまるで茹でたタコのようになる。
しかし、ドールがそのまま、穏やかな寝息をたて始めたため、意識を戻し、頬を膨らませると、
「むぅ、聞かれてたんじゃないかってびっくりしちゃったよ」
と言いながらドールのほっぺを突っつき始める。
~その頃の閃華~
「ふわぁ~・・・あれ?なんだかふかふかして・・・って、これ、ベットですか?それにここは・・・?」
目が覚めると、知らないところにいた閃華は、周りの状況を確認すると、
「暖かい・・・」
と言いながら、そのまま再び布団を被ろうとして、
「あれ?これなんだろう?」
と言いながらも、よほど眠気が残っていたのか、考えることをやめ、再び眠りについた。
それから一時間後、ドールの目が覚め、そのまま起こそうとして、
思わず起こすのを躊躇うほどに、可愛い寝顔だったらしい。