女神様と召使いの転生物語   作:血濡れの人形

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十一ページ目 VSオーガ戦 その2

~大部屋~

 

「さてと、すくねぇ知能で自爆しないとかは止めてくれよ?」

 

ドールはそう言いながら、オーガとの距離を縮めていく。

 

『GURUAAA!!』

 

オーガは叫びながら走り、ドールの前に来ると腕を大きく振り上げる。

 

「このくらいなら受け流す!」

 

ドールはそう言いながら、オーガの攻撃をそらし、

 

「本当はあれの使用許可がおりればいいんだがな、『肉体強化・アタック』、人形式近接格闘術『一刀必殺』!」

 

そのままの流れで、オーガの腕の間接部に腕を突き刺す。

 

ベキャリ

 

そんな音と共に、オーガの片腕は折れる。

 

『GUGA』

 

オーガはそんな声をあげ、一、二歩後ろに下がる。

 

「アタックエンチャントすれば攻撃は通るのか・・・なら、人形式近接格闘術『双破撃』!」

 

それに反応して、ドールは腹部へ打撃を加える。

 

ブクリ

 

その攻撃が原因でか、オーガの体が膨らむ。

 

「もいっちょ!人形式近接格闘術『一点突破』」

 

ドールはそう言うと、腕を少し戻した後、再び突き刺す。

 

ブチブチ

 

そんな音をだし、オーガの胸元にドールの腕が刺さり、オーガはそのまま更に膨らみ、

 

パン

 

という音をだし、破裂した。

 

「もう一段階進化してたらヤバかったな」

 

ドールが自分の手を見ながらそう呟く。

 

実際、ドールの爪は剥がれかけており、突き刺した腕には小さな切り傷の様なものがあり、

 

一部指が変な方向へ曲がっている。

 

「絆に見せたら間違いなくぶっ飛ばされるよな・・・はぁ」

 

「うん、そうだね、とりあえず歯を食い縛りなさい」

 

ドールが絆の声がした方を向くと、そこでは、絆が殴る準備をしていた。

 

「えっちょっま」

 

ドゴ

 

それからすぐ、ドールの顔面に絆の拳が突き刺さり、

 

ドォン

 

という音をだし、ドールは再び壁に埋まる。

 

「全く、何で無茶するのかな?まあ、それはともかく、全ての傷を治しましょう『オールヒール』」

 

絆は、そんなドールを無視し、ドールの傷を治すために、高位の回復魔法を唱える。

 

ゴキゴギ

 

そんな音を出しながら、ドールの指は元の状態に戻り、傷も治り始める。

 

「いつつ、なんだかんだ言って、絆の一撃が一番痛い」

 

「よく言うね、ピンピンしてるじゃない」

 

ドールが立ち上がりながら言うのを見て、絆はそう言う。

 

「まあな、さて、やることやんねえとな。絆、剣プリーズ」

 

ドールがそう言うと、絆は無言で、殴った手とは逆の方に持っていた剣をドールに渡す。

 

「さてと、後は問題の魔方陣だが、確かここら辺にあったはずだな」

 

絆から剣を受け取ったドールは魔方陣に向けて剣を突き刺し、魔方陣を壊す。

 

「こんなもんでいいだろ。絆、帰るぞ。閃華の義手とかも作んないといけないし」

 

「そうだね、それに、こんな騒ぎがあると、騎士団も動き始めるだろうしね」

 

二人はそう言うと、閃華の待っているはずの家へ帰っていくのだった。

 

それから数時間後、騒ぎを聞き付けた騎士団が、屋敷の中から魔方陣等を見つけ、

 

その屋敷の関係者が取り調べを受けたというが、それはまた別の話。




集魂の儀式の説明

詠唱
肉体に縛られし魂よ
我が元に集え
『集魂の儀式』

儀式という名前通り、魔方陣等を使い儀式場を作らなければならない。
儀式の使用者は、贄になった魂の分だけモンスター化する。
スケルトン等の死霊系を集め、贄にする事により、少しずつ強化されていく。
↑の理由によって、時間が経つに連れて、そのモンスターは強くなっていく。
モンスターの魔石や素材も触媒となる。
昔は、散魂の儀式の前準備として使われていたが、危険性が高くなりすぎたため、禁呪指定された。

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