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一ページ目 神様と召使い
~神界~
そこのある家に、その二人はいた。
「神よ、少しは服をちゃんとに着てください」
「別にいいじゃない、それに、そんな堅苦しいのもなし。前からいってるでしょ?」
「そうはいきませんよ、一応主従関係ですから」
それを聞くと、少女は頬をふくらませ、
「そんなことを言うと、仕事をあなたに押し付けるわよ?」
と、書類は山を指差して言う。
「ひでぇ、わかった、変えるからとりあえずやってくれ」
「それと、あなたあてに手紙よ」
そういうと、女性は少年に手紙を投げる。
「神ともあろう人が、そんなんじゃ色々やばいんじゃないか?」
「そんなことより早く、手紙開けなさいよ」
「へいへい」
そう言って、少年が封を開けると、中には、
「何々?『人ならぬなんじらに、試練を与えん』んだこれ」
少年がその一文を読み上げると同時に、二人は淡い光につつまれる。
「いや、まじでなんだよこれ、ふざけないでくれないかと言いたいが、そんなこと言ってる場合じゃねえ」
「てか何で私まで巻き込まれてるのよ!ちょっとドール!」
「名前呼ぶなってんだ。あ、これもうだめかも。サヨナラ絆」
「なに諦めの言葉いってんのよ!何とかしなさい!」
それを聞いて、ドールは無理だと言おうとしたが、それは叶わず、気がつくと、
「どこ、ここ」
あたり一面草原が広がっていた。
「ん、うぐ、むぐ、ぷはぁ、誰よ、急にこんな所に私を呼び出して!」
すると、すぐ近くから聞きなれた女性の声が聞こえる。
「絆か?もしかしてそこにいるのかな?」
そう言って、ドールが探し始めると、何やら手に柔らかい感触が、
「なんだろ、これ」
ムニムニ
「ひゃ」
「ボールか?なにか違うような」
すると、頬にすごい衝撃をくらい、ドールは倒れる。
「いつつ、とりあえず灯りを」
そう言って、ドールは火打ち石を使い、どこからか取り出したランタンに灯りをつける。
「さてと、さっきの感触の正体はっと」
と、さっきまで自分がいたであろう場所を見ると、そこには胸を隠した絆が・・・
「ん?」
ここで、ドールは先程の感触を思い出す。
「まさか・・!絆だった、のか?」
「そうよ?さぁ、カクゴシナサイ」
そのあとむちゃくちゃ殺されかけた。
~数時間後~
「いい加減止めませんかねぇ・・・!」
「い・や・よ」
そう言って、絆はさらに刀に力を込めてくる
「まじでこれきついからっ!」
そう言って、ドールはそのまま刀の側面に力をいれ、
バキン
と、破壊する。
「あぁ、斬鉄剣が・・・!」
「そんな物騒なもんだったの!?てかよく俺手が切れなかったなぁおい!」
なんて会話をしていると、近くから、
『グルァ』
という鳴き声と共に狼が襲いかかってくる。
「ふざけるなし!絆!なにか武器ってあるか!?」
「さっきので全部壊れちゃった」
頭を軽くコツンと叩きながら、舌を出してテヘッみたいな感じにしている絆に、ドールは、
「何でだよ!けど可愛いから許す!しょうがない、こうなったら・・・!」
そう言って、ドールは狼の突撃してくるタイミングに合わせて、おもいっきり殴る。
ゴキャ
という鈍い音と共に、狼の頭は吹き飛ぶ。
「はぁ、大丈夫か?絆」
「えぇ、ドールが守ってくれたしね♪」
「そか、なら、近くに村がないか探すぞ?」
そう言って、ドールは歩き始めるが、絆は、
「足いたいからおぶってぇ!」
と、その場に座り込んで言う。
「おいおい、全く、しょうがないな」
そう言って、ドールは絆を両手で抱き上げる。
「ふわっ」
絆の反応を楽しみながら、ドールは村がないかと探し始める。
「ドール、お姫様抱っこはどうかと思うわよ?」
「そんなことより、絆は村がないかとかわからないか?」
「そんなことってなによぉ」
と言いながら、ドールは移動する。
「ちょっと待ってね?」
そう言うと、絆は目を瞑る。
「見つけた。ここから北の方角に一キロ先の森の中」
そう言って、絆はある場所を指差す。
「わかった、した噛まないようにきょうつけてくれよ?」
そう言って、ドールは少し力をこめてから、その方角へ走り出す。
~十秒後~
「ついたけど・・・これはきつそうだな」
ドールの目の前にはかなり広い森が広がっていた。
「足場もデコボコね」
「しゃあない、練習の成果を見せてやる!」
そう言って、ドールは空を飛び始める。
「お、おぉう、やっとできた」
そうして、ドールは村の方へ飛んでいく。
ちなみに、絆はヒロインの予定です。