∞→0・ストラトス   作:さんばがらす

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じわ:「さぁ、今回の言い訳を聞こう」
作:「リトバスEX。ちなみにソフトを買ったのは二年前、くどわふたーと迷った末に購入した、PCが新しくなってやっとインストールできるようになった。」
じわ:「早い、安い、窓7、を追求し過ぎた結果、オンゲなんかやんないのにゲーミングノートに行き着いたっていうあれか」
作:「そうだよ(便乗)。でも、このサイトの小説編集フォームが小さすぎて、前のポンコツPCちゃんで書くことのほうがが多いよ」
じわ:「キーボードもあっちの方がでかいしな。時に、リトバスはどこまで進んだ?」
作:「理樹君がかわいすぎてなかなか進まない(むしろらいらいだにになって理樹君とクドを落とすゲームがしたい、おっと心の声が)……アクションゲーとギャルゲーは下手の横好きなのですヨ」
じわ:「作はホモでロリコンでショタコン、はっきり分かんだね」
作:「はっはっは。かわいいものは好きだよ、私は」



再会と初対面

チフユが部屋に戻ると、既にゼロが帰ってきていた。

 

「チフユ、戻ったか。ただの食事にしてはずいぶんと遅かったな」

 

「少し、生徒から相談を受けていた」

 

消灯時間をとうに過ぎてからの帰宅に、ゼロは何かあったのか? と心配そうに問う。

千冬は嘘は言っていない、だが真実とは程遠い説明を行う。

 

言えるわけがない。お前のいた世界の敵と会った、などとは。

そんなことを言えば、ゼロがすぐさま斬りに行ってしまうのではないかと一抹の不安を覚えたからだ。

レヴィアにはそんなことはないと言い、千冬もそう信じているのだが、彼が敵と相対したときの抜き身の刃のような雰囲気からして、「敵」と認めたものにゼロは微塵も容赦をしないのであるということは想像に難くない。

 

やっぱり言わないほうがいいな、と千冬が脳内で結論付けたとき、ゼロも同じようなことを考えていた。

 

――チフユには関係ないから、ハルピュイアのことを言って無理に巻き込む必要もないだろう。と

 

そうして思考がすれ違った二人は、言葉少なに明日の準備をし、千冬のみが就寝した。

 

 

夢を見た。

 

ゼロと一夏が戦っている夢だ。

 

ゼロは普段の無表情からは創造も出来ないような好戦的で下卑た笑みを浮かべ、対する我が弟は満身創痍で、傷の痛みだけではない悲痛な面持ちで雪片を構えていた。

 

私は叫んだ。止めようと、走って二人に近付こうとした。声の限りに叫んだ。

 

だが、二人は臨死の剣舞を止めはしない。

 

ゼロの放った二発の光弾と一振りの光刃を切り払い、一夏は体制を崩した。

そこにゼロが、普段のダッシュとは異なる移動法で一夏に肉薄する。

 

そして目にも留まらぬ六連撃。白式が耐え切れずに空中で解除され、地に堕ちる最愛の弟を見て私は声にならない叫びを上げた。

 

 

「チフユっ! 大丈夫か!?」

 

目を開けた瞬間に視界一杯に飛び込んできた夢の中の殺戮者に悲鳴を上げそうになる。

 

「っ!?……ゼロか、起こしてくれたのか」

 

だが、ゼロがいつもの無表情なのを見て、大いに安心した。壁にかかっている時計を見ると、目覚ましのなる時間より少し前だった。

 

「……ずいぶんと、うなされている様だったからな、迷惑だったか?」

 

「いや、助かった。ありがとう」

 

本当に助かったので素直にそういったが、よほど私の顔色が悪かったのか、ゼロの表情は晴れなかった。

 

「……悪夢は……人に話すと楽になることがあるという……オレは人間ではないが、話を聞くことは出来る」

 

そしてこんなことを言い出した。

無論、先ほどの悪夢を話すわけには行かない。

だが、無理に断っても、彼の心配そうな無表情がさらに険しくなるだけだと直感した。

 

「何故そんなことを知っているんだ? レプリロイドは睡眠が必要ではないのだろう」

 

故に、私は話題を変えてはぐらかすことに決めた。

 

「……昔、シエルに聞いた。怖い夢を見たから話を聞いて欲しい、と」

 

後者の答えは、彼が戦闘用で、しかも気の遠くなるほどの旧式だから睡眠は必要ないのであり、人間とともに歩むために製作されたレプリロイドは、睡眠もとるし夢も見るらしい。

 

「一体どんな夢だったんだ?」

 

それからゼロは、自分がシエルから聞いたという悪夢の話をしてくれた。

 

それは、ゼロが任務に出たきり帰ってこない、という夢だった。

すぐさま捜索隊が結成されたが、芳しい成果は上げられなかった。

 

そして時が過ぎ、文字通り涙が枯れ果てた夢の中の彼女が、二度とやらないと誓ったはずの最大の禁忌(・・・・・)を侵そうとしたところで、シエルの夢は終わった。

 

最大の禁忌とは何か? しかもシエルは一度それを破っているとはどういうことか?

疑問は尽きないが、ここで時間切れ。

 

「そろそろ出る支度を始めなければいけない時間だ」

 

ゼロが、つまらない話を聞かせてしまったな、と付け加え中途半端に話を切り上げた。

 

続きが気になったが、朝の鍛錬と朝食を欠かすわけには行かない。

 

 

――私は自分が見た悪夢のことなどすっかり忘れて、いたって普通の朝を過ごした。……と、思っていたのだが。

 

「しまった。スーツをクリーニングに出したんだった……着るものがない」

 

本来なら、昨日家に夏用のものを取りに帰らなくてはならなかったのだ。

 

「他の服ではダメなのか?」

 

「駄目だ」

 

「……オレのを使うか? オレにはジャージがあるから問題はないぞ?」

 

しばしの思案の末、ゼロがそんなトンチンカンなことを言い出した。

 

「男物のスーツなんぞ誰が着るか。馬鹿者」

 

私にその手の趣味の人間を喜ばせる気はない。

仮に着たとしても、前日そのスーツを着ていたゼロがジャージで登校でもしたなら、本当にとんでもない噂が立ちかねない。

 

「む……ならば、取りに行くか?」

 

幸い、行って帰って来られるだけの時間はある。

 

「そうだな。ゼロは先に学校に行ってくれ。何かあったら山田先生に聞けば大丈夫だろう」

 

どうせ初日だ。朝っぱらから私が教えるような専門的な事柄はないだろう。それに、一緒に登校(出勤)というのも、これまた変な噂を立てられかねない。

 

……今日はアイツが転入してくるのだ。アイツの元教官として、情けないところを見せるわけには行かない。

 

私は私服に着替え、人っ子一人いない早朝の学園を、鍛錬代わりの駆け足で最寄り駅へと向かった。

 

……

……

……

朝のHR、先に来ていた真耶とゼロは、生徒たちと談笑していた……といっても、真耶は名前のことで生徒たちにからかわれ、ゼロは新任の教師によくありがちな質問攻めにあっていた。

 

「教師になる前は何をしていたんですか?」

 

「……仕事で世界各地を転々としていた」

 

「仕事は何を?」

 

「……IS装備のテスターだ」

 

「彼氏はいますか?もしくは彼女は?」

 

「……いない。どちらも募集中だ」

 

千冬がいたら絶対にツッコミが入っていただろう発言が混じっていたが、ゼロは束とエックスが笑い転げながら作ったマニュアル通りに受け答えしているだけであり、そこに本人の意思はない。

のちに、これを知った千冬の多大なる苦労によって、ゼロのこの発言は日本語に慣れていなかったがための誤答であると認知され、事なきを得るのだが、この瞬間は、大いに教室を沸かせた。

上がる黄色い歓声の隅で、山田春――つまりハルピュイアが嘆息していたことと、篠ノ之箒が、自分の姉かもしれない人物の第一印象が木端微塵になったことは、いまさら語るまでもないだろう。

 

 

――ガラリ

 

そこに教室のドアがスライドし、HR開始ギリギリに千冬が到着した。スーツをピシッと着こなしているところを見ると、特に問題もなく行って帰って来れたようだ。

 

「諸君、おはよう」

 

一瞬にして静まり返る教室、無駄口でも叩こうものならその前に出席簿で叩くぞと言わんばかりの雰囲気の千冬が、本来のホームルームの役割である連絡事項を伝達してゆく。

曰く、今日から本格的なISでの実戦訓練が開始されるとのことであった。

 

「では山田先生、ホームルームを」

 

そして、授業に関する事務的な連絡を終えた千冬が、真耶とバトンタッチして教壇の後ろに行く。ゼロはといえば教室の後ろの方に立って連絡事項を聞いていた。

 

「はいっ!……ええとですね、今日はなんと転校生を紹介します! しかも二名です!」

 

あの『織斑先生』がいるにもかかわらず教室がにわかに騒がしくなる。普段なら即座に千冬が注意するのだが、今回ばかりは何を言っても聞かんだろう、と彼女は無視を決め込む。

 

「失礼します」

 

「・・・・・」

 

教室の扉を開けて入ってきた二人の転校生にクラス中の視線が襲い掛かった。

 

そして、驚愕する。

シャルルと名乗った方の金髪の転校生が、男性であったことに。

 

だがゼロは、もう一人の方の転校生に釘付けになっていた。

まるで人工物のような白銀髪に、片目を覆う眼帯、他者へ向ける不機嫌そうな表情。

 

「……ラウラ、ボーデヴィッヒ」

 

見知った顔がいた。

ラウラの方は気付いておらず、千冬と二言三言交わしたのち、簡素な自己紹介を終えた。

そして、最前列に座る男性操縦者織斑一夏へ向けてつかつかと歩み寄り、頬を張ろうとして手を挙げた瞬間――

 

「!!」

 

「……」

 

――目があった。

今度はラウラが驚愕に目を見開き、ゼロに釘付けとなった。

 

そして、驚愕は次第に嫌悪に変わり、振り上げた平手は降ろされて握り拳を作り、一夏のことなど眼中になくなったかのように、教室の後ろにいるゼロのところまでずかずかと歩む。

 

ラウラがゼロの目の前に立つと、身長差から自然と見上げる形になる。だがラウラは一歩も引かずにゼロを睨み付けた。

 

「なんでお前がここにいる」

 

「それはこちらのセリフだ。お前の所属はドイツ軍だろう。ボーデヴィッヒ少佐?」

 

軍人を入学させたとあっては、最悪、国家の介入行為とみなされてしまう。IS学園はいかなる国家の介入をも許さないと定められている。

 

「高度な政治的取引がなされた……お前が気にする問題ではない」

 

「口を慎め、ラウラ。ここではゼロも先生だぞ」

 

周囲の生徒に聞こえないように小声で話していた会話を、持ち前の地獄耳で聞いていた千冬がラウラを注意した。

 

「了解しました」

 

ラウラはゼロの時とは打って変わって素直に返事をし、教室の隅に新しく用意された自らの席に座った。

 

「全く……では、一時限目からの実習に遅れないように、以上、号令!」

 

そして、ラウラのゼロに対する態度に千冬が嘆息したところで、朝のHRの終了を告げる鐘が鳴った。

 

真耶、千冬、ゼロの順で足早に教室を後にする。生徒に「遅刻するな」とのたまった手前、自分たちが遅れる訳にはいかないからだ。

 

「ちょっと、待ってください。篠ノ之先生!」

 

だが、教室を出かかったゼロを呼び止める者がいた。

気の強そうなまなざしと、高い位置でくくった長髪の、武家の娘然とした生徒。

 

「……お前は、シノノノ生徒か」

 

シノノノ タバネの実妹。事情の説明が必要不可欠な人物の一人だった。

 

「貴方のような親戚を、私は両親からも聞いたことがありません。貴方は……誰なのですか?」

 

「……済まないが今は、時間が惜しい。一言でいうなら……タバネの関係者だ」

 

実姉の名を聞いた途端、彼女の表情が曇る。

 

「また……あの人は勝手なことを……」

 

「……後で詳しく説明する」

 

ゼロはうつむいて何事かつぶやく彼女に謝罪し、先を行く真耶と千冬を追った。

 

……

 




作:「艦これを始めて、待ち時間にシンフォギアgを見る今日この頃、とりあえずビッキーの腕がマミるところまで見た」
じわ:「艦これ……羅針盤娘には勝てなかったよ……何度うずしおに巻き込まれたか……」
作:「個人的には、萌え萌え二次大戦みたいに航空機も擬人化してほしk…(このコメントはカンカンカンされ、資材になりました)」

じわは……リアルの都合(新学期開始)のため、若干の遅延をお許しください。

次回(嘘):ラウラ「軟弱者!それでも男ですか!!」

では、じわまで気長にお待ちください。

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