俺がTS属性の二重人格者であるのは間違いないんですけど?   作:春の雪舞い散る

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テニスの王子様と薄っぺらな王様… その① 自称奉仕部員のガハマさん

 ①  彩加と再会… ダジャレじゃないし

 

 クッキーを渡したあの日以来、戸塚と顔を合わせるのが気まずく昼休みとか戸塚と遭遇する可能性のある時間帯はあの場所には近寄らないようにしていたのに何でこうなった?

 

 戸塚が教室に近付く気配をいち早く察知したアタシが窓から逃げ出そうとしたら錯乱したアタシが窓から飛び降りようとしてると勘違いした雪乃に引き留められてる内に由比ヶ浜に案内されてきた

 

 彩加の顔を見ても諦めの悪いアタシは

 

 「 雪乃、ちょっとお花摘に行きたいんだけど放してもらえませんか? 」

 

 そうお伺いをたてたけど

 

 「 先程マッカンを買いがてら行ってきたはずではなかったかしら? 」

 

 そう言われてジュースを買いに行くと言う作戦も事前に封じられてしまった…

 

 諦めて一言だけ

 

 「 一応言っておくけどね、雪乃… 三階の窓から飛び降りても平気だからね?!猫並みに身の軽いアタシにはそれくらい楽勝なんだからさ… 筋力は乏しいけど 」

 

 そう言って雪乃と共に椅子に座り

 

 「 で、由比ヶ浜は何しにきたの? 」

 

 そう聞いたら大いなる夢と希望の詰まったあれを反らして

 

 「 部員として相談者を連れてきたんだよっ♪ 」

 

 と、訳のわからないこと…いや意味はちゃんとわかるよ?由比ヶ浜じゃないんだからそれくらいはさ

 

 ただ… そう、問題があるとするならば

 

 「 雪乃、アタシの聞き間違いじゃなきゃ由比ヶ浜が部員だって聞こえたんだけどそんな話し聞いてないんだけど? 」

 

 そう言ったら雪乃も

 

 「 奇遇ね、私もそう聞こえたのだけど彼女から入部届けを受け取ってなければ平塚先生からもそのような話しは伺ってないわ

 

 私は由比ヶ浜さんは八重さんの所に遊びに来ていたのだと思っていたのだけど違ったみたいね? 」

 

 そう二人に言われて焦った由比ヶ浜がが

 

 「 書くよ書く書く、何枚でも書くからあたしも奉仕部にいれてよっ! 」

 

 そう言ってカバンからルーズリーフを取り出して

 

 ーにゅーぶとどけー

 

 ( ってそれくらい漢字で書けよ? ホントに総武の生徒か? アタシも書類上は在籍してないけどな )

 

 そう思いながら雪乃を見たらいつもの頭いたポーズをとってるし戸塚はそんなアタシ等の一連のやり取りを優しい笑顔で見ていた

 

 由比ヶ浜が入部届けを平塚先生に出しに行くのを見送り

 

 「 では貴方が依頼人で間違いありませんね? 貴女の名前と所属クラスを教えてください 」

 

 そう雪乃が聞くと

 

 「 由比ヶ浜さんと同じ2ーFの戸塚彩加、テニス部所属です 」

 

 そう言われて驚いた雪乃がアタシの顔を見たけど勿論そらしているけど

 

 「 あの、雪ノ下さん… 僕に何か問題でも? 」

 

 そう聞かれた雪乃が戸塚に視線を戻し

 

 「 失礼を承知で言いますが貴方が男性であることに驚いたのと部員の八重さんが以前に貴方の事をカッコカワイイ戸塚… そう言ってたのを思い出しただけです 」

 

 そんな事を言われて顔をを赤くしてアタシを見る戸塚と益々戸塚に視線は向けられないし身の置き所の無いアタシアタシは小さな体を益々縮こまらせていた

 

 アタシのその様子を見て溜め息吐いた雪乃が戸塚を見ると

 

 「 由比ヶ浜さんは知らないみたいだけど、雪ノ下さんは聞いてるんですよね? 八重ちゃんからそう聞いてます 」

 

 そう話し始める戸塚に

 

 「 そうよ、それがどうかしたのかしら? 」

 

 そう挑むように言う雪乃に対し戸塚は

 

 「 ううん、どうもしないよ…ただ、雪ノ下さんの様子見て八重ちゃんが大事にされてるのを見てホッとした…って感じかな? 」

 

 そう面と向かって言われてさすがの雪乃も暫くは沈黙していたけど

 

 「 そろそろ依頼の話しに移っていただいても良いかしら? 」

 

 雪乃に言われた戸塚がテニス部の現状と戸塚の希望を話してくれた

 

 「つまり自分の実力が上がれば向上心の乏しい他の部員だってやる気を出すんじゃないか… と、言うわけね?

 

 八重さんはどうこのについて依頼思うのかしら? 」

 

 そう聞かれたから

 

 「 雪乃の言う通りに、最初の戸塚の依頼はアタシ達の手には負えないし最悪顧問間のいさかいにまで発展しかねないから受けられないよね?

 

 少なくともアタシはテニスの経験は壁打ちとサーブの練習くらいしかしたことないからさ 」

 

 そうアタシに言われて肩を落とす戸塚に

 

 「 戸塚の強化が部員のやる気に繋がるかもわからないけど戸塚の強化策についてはアドバイスとゆーか提案はあるけど聞いてみる? 」

 

 そう聞いたら 

 

 「 言ってみてよ、今は藁にもすがり付きたい気持ちなんだからね?」

 

 そう戸塚が答えたから

 

 「 ん、わかった… でも、その前に一言言っておくけど藁にすがったって助からないからね? 」

 

 そうアタシが言えば雪乃も

 

 「 そうね、あれは元々は溺れる者は藁をも掴むですがり付くものではないしそれで助かろうと思って掴むわけではないのよ? 」

 

 そう説明したらちょうど戻ってきた由比ヶ浜が

 

 「 え、そうなの?あたしはてっきり藁に当たりがあって当たりを引いたら助かるんだって思ってたんだけと違ってた? 」

 

 そう言って首をコテンと倒す由比ヶ浜を見てアタシは千葉の…ひいてはこの国の入試制度の抜本的な見直しを求めたくなってしまったが

 

 「 由比ヶ浜、それに関しては後日ユキぺディアで調べてくれよ? いまは戸塚の話を進めたい 」

 

 そう言って雪乃と顔を見合せ溜め息を吐いたのは仕方無いと思う… 戸塚も苦笑いしてるし

 

 「 戸塚のプレイスタイルは見たこと無いから知らないけど昼休みの壁打ちを見て言えるのは経験値、スタミナ、筋力の不足かな?

 

 でも、経験値は女子でしかも素人のアタシ達じゃどうにもならないし短期間で何とかできる問題でもないのはわかるよね?

 

 それはスタミナ、筋力もそうだけど中、長期的に取り組む気があるなら雪乃が運動力学を考慮した有効的なトレーニング方を提案できるけどどうする?

 

 ただし、それについてはアタシ達は提案するだけで決めるのは戸塚自身なんだけど? 」

 

 そう問い掛けると

 

 「 雪ノ下さんお願い出来ますか? 」

 

 そう言って戸塚が頭を下げると

 

 「』了解したわ、その件については早急にプランニングしますので任せなさい 」

 

 そう力強く言ってくれる雪乃が頼もしかった


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