俺がTS属性の二重人格者であるのは間違いないんですけど?   作:春の雪舞い散る

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ガハマ印

 

 

 ②  その評価言葉にするまでもなく

 

 午前中を保健室で保健の勉強をして過ごし、午後は奉仕部の部室で自習をして過ごしたアタシは例の場所の販売機でマッカンを買って部室に戻ると雪乃が机に突っ伏して居眠りをしていた

 

 あれで徹夜はキツいよな…

 

 そう思いながらマッカンちびちびやってると

 

 「 ヤッハローっ♪ 」

 

 と、何度聞いてもアホっぽい挨拶をして入ってくる由比が浜…

 

 『 アホッダローっ! 』

 

 と、返したらどんな反応するのか興味はあるけど面倒臭いからそんなことは言わない、後うるさいし

 

 「 静かに、雪乃が寝てる… それと材木来てないからなんなら今の内に飲み物買ってきたら? 」

 

 そう声を掛けると

 

 「 じゃあちょっと行ってくるね 」

 

 そう言って出掛けていった

 

 その後目を覚ました雪乃とジュースを買ってきた由比が浜と三人でお菓子をつまんで待つことに

 

 ナゼこうも遅かったのかよくわからないけどようやく現れた材木座がアタシ達のスコーンを羨ましそうに見てたから

 

 「 羨ましいかぁ~っ、アタシの手作りスコーンっ♪(」

 

 そう言って最後の一個を食べてから

 

 「 残念ながら今のが最後の一個だったがどうしても欲しかったらこれをやろう 」

 

 そう言って特製クッキーを渡した

 

 そうガハマ印の練炭クッキーを…

 

 ナニも知らない材木座が大喜びで掻き込み

 

 「 …… 」 チーン…

 

 「 それがお前の原稿に対する感想だ、あんなもの読ませやがって 」

 

 アタシがそう言い捨てると苦笑いの由比ヶ浜と溜飲を下げたらしい雪ノ下

 

 「 さ、雪乃と一緒に過ごす時間が減るのシャクだけど夕べは誰かのせいで無為な事に貴重な睡眠時間をとられちゃったから今日は早めに終わりにしよ? 」

 

 そう言って三人がかりで材木座を部室から放り出し帰ろうとしたら

 

 「 遊びに行こうよゆきのんと八重ちゃーんっ♪ 」

 

 そう甘えるようにゆーのは良いけどアタシを縫いぐるみか何かみたく抱き抱えるのは止めろ、由比が浜

 

 見ろ雪乃がご機嫌斜めじゃん? って思ってたら

 

 溜め息をひとつ吐いて

 

 「 八重さんの言う通に早く帰って身体を休めるのも良いけど今日は金曜ですから気分転換に出掛けるのも悪くないかもしれないわね?

 

 それとも八重さんは私達とは出掛けられない? 」

 

 雪乃がそう言ってアタシを見ると

 

 「 そうだよ八重ちゃん、彩ちゃんとじゃなきゃ嫌なの? 」

 

 そう声を荒げて言うから

 

 「 前にも言ったと思うけど戸塚とはそんな仲じゃないし学校の外で会ったこと一度も無いよ、登下校中も含めてね…

 

 でも怖い… わからない… アタシなんかが… 許されない…!アタシは咎人… なんだから普通を求めちゃダメなんだ… アイツを苦しめてるアタシなんか… 」

 

 そうぶつぶつ呟くアタシに

 

 「( も~っ、そんな難しく考えないでせ楽しもーよぉ~っ! 」

 

 そう言ってアタシの左腕を抱き込み拉致する由比ヶ浜と呆れながらもアタシ達の後ろをついてくる雪乃

 

 アタシが初めて学校 ( 部室 ) → 家以外のルートを始めて選択とゆーか取らされた瞬間だった

 

 恐るべしガハマさん

 

 

 

 

 ③  奉仕部の放課後

 

 

 そんな感じ構内を出たのは良いんだけどさ… ガハマさんよ

 

 「 どこ行こ? 」

 

 ってそれなんだよ? だからアタシはハッキリ言ってやったよ

 

 「 アタシは寄り道する予定無いからいつもジュース代くらいしか現金持ち合わせてないんだけど?

 

 それに、こんな風に遊び行く経験なんて今までなかったから聞かれても困るんだよね 」

 

 とも…

 

 八もあまり寄り道するヤツじゃないからそれほど熱心に観察してた訳じゃないしな…

 

 そんな事をぼんやり考えながら歩いてたら

 

 「 さっきから気になったんだけどそのアニマルリュックが八重ちゃんカバン?荷物それだけなの?

 

 お化粧道具もろくに入らないよね?そのサイズじゃ?」

 

 お弁当に水筒、おやつ持参を知ってる結衣がそう言うから

 

 「 は? 化粧品… ってそんなん校則違反じゃないん?つかメンドイし化粧品の臭いって嫌いなんだけど? 」

 

 そう露骨に嫌そうな顔をして答えると

 

 「 妹さんは何も言わないの? 」

 

 そう、雪乃に痛いところを突かれたアタシは何も答えずにプイッと横を向くと溜め息を吐かれて

 

 「 言われてる… でもメンドイ ( アタシ一人の体じゃないんだし… )」

 

 そうぶつぶつ言い訳する私に

 

 「…取り敢えず無香料タイプの制汗剤と薬用リップなら妥協できるでしょ? 」

 

 口をへの字に曲げたアタシが

 

 「 ヤダ、一度妥協したら終わりだ… アタシは徹底抗戦するっ! 」

 

 そう勇ましく宣言しながらも

 

 「 あっ、この薬用リップは彩ちゃんが寒い時季使ってたメーカーのだ、制汗剤も練習後に使ってるのと同じのだし 」

 

 そう言われて

 

 「!そうか由比ヶ浜、貴重な情報に感謝する 」

 

 そう言って会計を済ませるとジト目で睨む雪乃に

 

 「 雪乃どうかした? 」

 

 そう言われて溜め息を吐いた雪乃は

 

 「 別に何も… 貴女、ホントにその戸塚君の事が好きなのね? 」

 

 そう言われてアタシは

 

 「 八の記憶の中には妹の小町以外の人間に好意を向けたことがないからアタシも雪乃をちゃんと知るまでは誰かを好きになった事が…

 

 特に元が元だけに男に対して好意的な目で見れる日が来るなんて思っても見なかった…

 

 でもそれが由比ヶ浜がゆー意味で戸塚の事が好きなのか?

 

 って、そう考えたら自分でもわからないし怖い深くから考えたくない… それが今のアタシの正直な気持ち 」

 

 自分でも理解できない戸塚に対する感情に戸惑うアタシに

 

 「 そう、その答えは焦って出さなくても良いと思うわ… ( 色々な意味において未成熟な貴女はね))」

 

 そう雪乃に心配されているのは勿論私が知るよしもなかった

 

 その後雪乃の勧めでパンさん関連のグッズを買いアタシのアニマルリュックがくたびれてると言ってパンさんのリュックを買ってくれた雪乃に感謝

 

 そしてフードコートでハンバーガーを食べてから各々の家路についたんだ

 

 




 
 現金は必要時以外はあまり持ち歩く習慣はなく電子マネーを持ち歩く八重はWAON、nanaco、Edy、Suicaを状況に応じて使い分けてます

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