俺がTS属性の二重人格者であるのは間違いないんですけど? 作:春の雪舞い散る
② けーちゃんの元へ
隼人達に話を聞かれた翌日アタシは沙希に
「 職場見学一緒に行かないか 」
と、声を掛けると 「 けーちゃんの保育園に付き合ってくれるなら良いよ 」
との答えに
「 なんと素晴らしいっ! それを最初から書いてたら彩加に注意される事も平塚先生を泣きながら爆走させる事も雪乃に呆れられることもなかったじゃん?
うん、あそこなら先生も何人かは顔見知りだし園児もけーちゃんを通して何人かは顔見知りだからねはボッチのアタシにも優しい職場だ
彩加燃それで良いか? 」
そうアタシが聞いたら
「 保育園には僕も興味有るしやっと八重ちゃんがちゃんとした希望先を考えてくれたから嬉しいんだからね? 」
そう言われて
「 アンタ… 中間試験学年総合八位なのにアホなの
そう言われて彩加が
「アホというか抜けてると言うか… そこが可愛くも有るんだけどね?」
その彩加の言葉に
「 なんだい、結局ノロケかい… 」
と、呆れられた彩加だけど
「 けどそこが魅力のはアタシも認めるよあの雪ノ下や三浦に放っておけないと思わせる危うさ…
それは男子達の保護欲をそそり惹き付けてやまないしあのさばさばした性格のアイツの事をなかなかいないんじゃないの? 」
そう沙希に言われた彩加は
「 そうだね、どうも葉山君まで八重ちゃんを虎視眈々と狙ってるみたいなんだよね? 」
そう言って苦笑いを浮かべると
「 それ、本人は全く気付いてないんだろ? と、ゆーか本人は全く興味無いって感じすらするよ… 」
そんな二人の会話が耳に入らないくらいに集中してシュシュ作りをするアタシだけど沙希の指導のお陰でかなりハマってる
勿論その被害は半端なく拡散中だ
アタシのお弁当箱袋はミニー柄の生地使用で彩加のお弁当箱袋はミッキー柄を作ったのに苦笑いされお蔵入り
雪乃にはパンさん柄の、優美子にはおしゃま猫キャットメリーの柄のシュシュを贈ったら引き笑いされ大事にしまっておくと言われそれ以降見たこと無い
そんな訳なので以降人に贈るのを諦めて自分用のをひっそりこっそり隠れて作ってる
夏までに浴衣作りたいから…花火大会、浴衣着て彩加と見たいから… うん、頑張るよ… はぁ… テンション上がらない
裁縫道具と二人分のお弁当箱を片して教室に戻り午後の授業が始まりやがて放課後になり今日は部活の日…
と、言っても特に依頼もないからアタシは問題集と格闘中
いつものようにクッキーをつまみながら三人でお茶を飲んでると
「 八重ちゃん、八重ちゃん、アタシ等も沙希ちゃんの妹さんの保育園に行くねっ♪ 」
そう言われたけどテンション駄々下がりのアタシには何も言う事はなく
「 そーなんだ… ははは 」
と、乾いた笑い声をあげるだけだった
③やって来ました保育園
部活が終わり戸塚を待つ私はとても可愛い女の子…………… 我ながらキモいからこの手の冗談は封印すべきだね
うん、でもJKらしくは見えるかな?
誰がJCだよ? はっ倒すぞっ!?
……はぁ、あほくさ…… アタシは誰と口喧嘩してるんだろうか?
あ、テニス部の仲間と一緒か… 仕方無いよな…
「 彩加… 部外者は遠慮するよ… また明日… 」
ここ一番で発揮するアタシの逃げ足で脱兎の如くその場を逃走を図りとぼとぼ歩く帰り道…
小町の前ではいつものように振る舞わなきゃね…
そう思うと余計に気が重い
最近体が重い(体重は減ってる)は気持ちは晴れない…憂鬱だ…
職場見学初日、呆れたことに集まった班は戸塚班、班員はアタシと沙希に三浦班で班員は姫菜と結衣はわかるんだけどさ…
戸部班、班員は大岡に大和に葉山班葉山班の班員は佐東に鈴置っておまえらなにしにきたの?
自己紹介が始まり沙希はけーちゃんの美人のお姉さんにアタシも何度もお迎えに来てるから可愛い?お姉ちゃん的扱いで彩加はいわなくてわかるよな?
サーちゃん先生、ヤエちゃん先生、にサイちゃん先生
優美子達はゆみこ先生にひめ先生とゆい先生で葉山だけお兄さん先生で後は君付けだ
で、まずは顔合わせをかねたお遊びなのに葉山以外の男子はなにして良いのかわからずに立ち尽くしているから
「 しょうがないな… 」
と、呟いて
「 先生…… 一部、ボール遊びに切り替えても良いですか?」
けーちゃんのクラスの先生に許可を取り園児用のサッカーボールを戸部にパスを渡しながら
「 ほれっ! 受け取れっ、戸部っ…トラップからのリフティングっ!
日頃鍛えてるテクニックを今、披露しなくていつするんだよ? 」
そう言ってやったら、やっと理解して華麗なるテクニックを披露したら男の子を中心に戸部を見る目が変わった
今度は大和の番で
「 このお兄ちゃんはアタシ等の学校の野球部でエースで四番のカッコいい人なんだぞ?
キャッチボールとか習いたい子はこのお兄ちゃんとこ集まれっ! 」
そう言ったら、キャッチボールしてるのを何度か見たことのある子達が集まり今度は大岡を呼び寄せ
「 このお兄ちゃんはラグビー、ゲンゴロウ丸のラグビーをやってるからスッゴク力持ちなんだぞぉーっ… ほれ、大岡こーゆー風に鵜で曲げて力入れて踏ん張れ 」
そう言って曲げた腕にぶら下がって見せ
「 なっ、すっげーだろっ! 」
そう言ってアタシが離れたら大岡の腕にぶら下がろと園児達が群がり最後に佐東と鈴置は
「 軽音部のアンタ等の持ち歌にここに居る子達と一緒に歌える曲無いの?
歌い始めたら先生たちだってフォローできるんだからしっかりしなよ? 」
そう指示を出して
「 全く世話の焼ける男子達だよ、先生達に笑われてるじゃんっ! 」
憤慨しながらそう言って再びあや取りのグループに戻ったんだ
ちょっぴりセンチな八重に少しずつですが変化は続きます、そう…本人が望むと望むまいとに関わらずじわじわ変わって行くのです…
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