俺がTS属性の二重人格者であるのは間違いないんですけど?   作:春の雪舞い散る

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 もしも総武高野球部が甲子園に出場し八重が臨時のマネージャーになったら…

 そんな八重のifな一夏を書いてみました


もしも総武高野球部が甲子園に行ったなら

 

 

 「 あぁ、良いぜっ! 甲子園の切符を手に入れたら臨時のマネージャー引き受けてもよっ♪ 」

 

 その軽い調子で言った一言が間違いの元だったが後の祭りでアタシは今、西宮にいる

 

 総武高野球部の宿が西宮市内のホテルだからだ

 

 練習を終えた選手達の練習用のユニフォームを洗い終えた今、それ等を干しているところだが 『 なんでこうなった? 』

 

 今更だから口にこそ出さんが、そう言いたい気持ちで一杯だ

 

 『 なんでこうなった? 』

 

 大事なことだから二度言いたい

 

 「 しかし… 運が良いのか悪いのか?大和、大丈夫なのか? 選手宣誓… アタシは見てるだけでも胃に穴が開きそうな気すらしてるのによ?

 

 しかも開会式直後の試合とかマジかよ?って言いたいぞ… 」

 

 って口に出して言ってるけどな

 

 そして、いよいよ明日がその開会式ナンだが… 心配はしていないそ? 人の心配する前にアタシの方こそ熱中症で倒れやせんかの心配する必要がある気がしまくりなんだからな…

 

 うん、マジ洒落にならんわ 

 

 一回戦、初出場高対決はまさかまさかのプレイボールホームランが決勝点になり初出場、初勝利は良いんだがナンだよ?

 

 ちょっと活躍したからって、掌返してちやほやしやがってな

 

 もっとも、アタシが好きなのは菜加だけで大和は親しい仲間の一人としか思ってない…

 

 そうゆー目では見てないから特に変わるはずもないがな

 

 二回戦、古豪との対決は大技小技を巧みに繰り出してくる相手に苦しみながらもナンとか接戦を征して勝ち進み

 

 三回戦、100マイルの男と呼ばれる豪腕投手を擁し、優勝候補と呼び声高い強豪もテニスのサーブで球速に目を慣らしたうちには全くついていけない世界じゃない

 

 優勝候補の一角崩しベスト16入りを果たし大和も一気にプロの注目を集める選手に仲間入りしたがアタシの対応は変わらない

 

 あくまでも優美子のグループ仲間の一人だ

 

 準々決勝、vs 西東京代表青銅高戦ってマジかよ? 野球に詳しくねえアタシでも知ってる強豪高じゃねえかよ?

 

 

 

1対3… 善戦虚しく青銅の主砲御幸一也の一振りの前に撃沈… 敗戦により総武高野球部の今年の夏は終わりを告げアタシのマネージャーライフも終わりの時を迎えた

 

 …さすが名門高、パネエ強さだ… 悔しいけど三点で押さえた大和を誉めても良いくらいだっ、つか

 

 「 三年の先輩にゃわりいが青銅も御幸や倉持も春にゃいねえんだから春にリベンジしろっ!

 

 負けちまった今はもうどうしようもないんだから取り敢えずおもいっきし泣いて良いから… んで、おもいっきし泣いたらいつまでも引きずらねえで吹っ切ってリベンジだ

 

 今度は、選抜で青銅に勝って悔し泣きさせてやれよ、大和っ!

 

 先輩達も、今はアタシの小さい胸で良けりゃ貸しますから今は思いっきり泣いて… おもいっきし泣いたら後は大和達に託してください、八強、四強、決勝進出… 更に上を目指せって 」

 

って選手達にハッパ掛けてたらそれマスコミに聞かれてテレビにも流れてたんだけど

 

 「 あの娘にああしてハッパ掛けられてるのは野球部だけじゃないし、野球に詳しくない私に代わりユニークな練習方法を編み出して個々のレベルアップに貢献してくれたのも彼女なんですよね? 」

 

 そう言って優しい眼差しでアタシ等を見てから

 

 「 そんな彼女の周りには自然に人が集まりその仲間達の協力でこれまで野球部だけじゃできない事

 

 特に成績に難の有る子等に対する試験対策は本当に助かりましたからね 」

 

 部長先生が話をそれで締め括ると青銅から煩いのがきた

 

 「 御幸一也ともっチー先輩がいなきゃ勝てるよーな口振りだな? 」

 

 ニヤリと笑ってアタシを見るから

 

 「 御幸一也さんのあの一振りがなきゃ試合の流れは変わってたはずだから、もしかしたらって可能性はあるったんだから… 春までに力をつけろって話だ

 

 それに漠然とベストエイト入りを謳い文句にするよかでっけえ強敵の青銅打倒の方がわかりやすい目標だろうが? 」

 

 そう言って笑い返すと

 

 「 お互い、ヤロー共の尻を叩いて春に再会しよーぜっ♪ オメー、気に入ったから後でメアド交換しようなっ! 」

 

 そう言われたから学生証からヤエにゃんの名刺を渡して

 

 「 アタシの営業用名刺とメアドだから一旦それに送ってくれたら本アドで返す 」

 

 そう沢村と話してたら大和のヤツが

 

 「 おい、今の聞いていたか? 八重が甲子園が終わってもマネージャー、続けてくれるそうだぞっ! 」

 

 って叫ぶのを聞いて沢村の勢いにつられてマネージャーを続ける発言したことに気付いたあたしは

 

 「 あっ… 」

 

 っと一旦声を出したけど

 

 「 でもまぁ、乗り掛かった船だから… 戦艦大和みたく沈むなよ? 大和主将っ♪ 」

 

 良い音させて大和の背中を叩いたアタシはとても良い笑顔だったらしいが… 彩加になんて説明 ( 言い訳 ) しようか?

 

 

 

 余談じゃあるが青銅のマネージャーの沢村とは仲良くなり、メアドの交換も沢村からのメールがきて無事完了、メル友になり他のマネージャー達にもラインの仲間に入れてもらい

 

 マネージャーの役割とか色々教えてもらうことになるのは又別の話だ

 

 身から出た錆とゆーか自分の発言でマネージャー続ける以上半端はしたくないからな

 

 その代わり沢村の勉強を通信教育で手伝ってるがな

 

 沢村… 夏休みの宿題終わってるのか?


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