俺がTS属性の二重人格者であるのは間違いないんですけど? 作:春の雪舞い散る
シリーズとは全く関係有りません
隼人の聖誕祭に何となく書きました
タイトルと構成はとあるふるい歌からの引用ですがタイトルでおわかりだと思います
俺の名は葉山隼人
親父は有名弁護士でお袋は大学病院の助教授
その二人の間に生まれてきた俺がアホなわけはなく頭脳明晰眉目麗媚と言われていた俺
いわゆる石女、だったらしい…え、俺?この流れでわからんの?
愛人に生ませた子に決まってるだろ?
親父だって直系のお袋に比べりゃ薄いが葉山の地を引いてるんだからな?
つまり体裁さえ整ってりゃ良いって言う葉山の名前が嫌いだった
全てが嫌いだった
この世界で受け入れてもそう思えた
比企谷八乙女(八幡ニョタですが出番は有りません)、アイツと出会うまでは
不器用なアイツはいつも泣いていた
と、言っても実際に泣いてる訳じゃなく常にアイツは血を流していた
文字通りにケンカ三昧のアイツのは身体は生傷が耐えない
絆創膏の無い素顔をもう何年も見たことがない
あちこちにアザを作り苦笑いを浮かべている顔しか見なくなったのはいつからだろうか?
別に悪いことをしてる訳じゃないけどケンカっぱやい八乙女は教師から成績の良い不良…そう言う扱いされてる
何て下らない大人達なんだろう?
俺はアイツ等の事をを恩師と呼ぶ日は未来永劫無いだろう… と、そう思った
幼馴染みであまり女を意識したこと無いヤツ
小学校じゃいつも男子に混じってにまじって野球やサッカーやってたからな
そう、その頃は割りと身長はあるほうだったのに六年の夏が終わる頃になると八乙女の背の成長はピタリと止まり縦の成長から方向性を変えていて…
俺は否応なしにオンナを意識させられたけど八乙女は八乙女だった
その身体の変化に戸惑い殊更無理してそれまでと変わらない振る舞いをし続けようとしたけどそんなのは無理な話で諦めたアイツは中学に入り俺とは距離をおき始めた
そんな八乙女にとっては
幸か不孝か三年間一度も同じクラスになることはなかったからその話を聞いたのはその数日前
八乙女は高校進学しないで中学を卒業したらとある旧家にいかされ16才の誕生日を待ってその家の誰かに嫁がされるって事を知ったのは卒業式間近の事
いや、それでも俺はなにも知らなかった
八乙女がそれを言われたのは小学校卒業式の翌日で八乙女が俺と距離をおき始めたのもちょうどその頃
相手は葉山の家とも所縁が深い家なだけに俺を巻き込みたくなかったんだろうが寂しかった
俺達親友じゃないの… そう心の中で叫びかけて笑ってしまった
俺もいつのまにか八乙女を親友としては見ていなかった事実に気づいてしまった
いつからだろうか?
俺はアイツを女の子としてみていて、自分の側に居てくれる事を望んでいた事を
だから俺は八乙女を呼び出し
「家出しよう」
と、言ってその手を握り駅に向かった
結果は八乙女の親父さんに捕まって思いっきりぶん殴られた
そしてその数日後仲の良かったダチが先輩のバイクにニケツしてて事故って死んだのを知った
卒業式当日…その二人の座るはずの空席が悲しかった